一人暮らしの光熱費は、平均でいくらくらいかかるのでしょうか。一人暮らしを検討中の人や、現在一人暮らしをしていて光熱費を抑えたいと考えている人の中には、気になる人もいるでしょう。
今回の記事では、一人暮らしの光熱費はいくらかかるかについて解説します。料金のしくみや節約方法も紹介するので、一人暮らしの家計負担を抑えるのに役立ててください。
一人暮らしの光熱費はいくらかかる?
まず最初に、一人暮らしの光熱費の平均金額や地域ごとの傾向などについてみていきましょう。
2021年の光熱費は平均11,383円
総務省の家計調査によると、2021年の一人暮らしの光熱費は全国平均で11,383円です。
内訳は、「電気代が5,482円」「ガス代が3,001円」「水道代が2,248円」「灯油代などそのほかの光熱費が651円」となっています。
電気代が光熱費の約半分を占め、残りがガス代と水道代というイメージです。
参考:総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)・データセット一覧」(以下同様)
大都市圏の方が光熱費は安い
光熱費の平均金額は都市の規模によって異なり、大都市圏のほうが光熱費が安い傾向にあります。
都市規模別の光熱費:
大都市 | 中都市 | 小都市・町村 | |
---|---|---|---|
電気代 | 4,726円 | 5,740円 | 6,395円 |
ガス代 | 2,744円 | 3,280円 | 3,137円 |
水道代 | 1,907円 | 2,574円 | 2,465円 |
そのほかの光熱費 | 355円 | 541円 | 1,211円 |
合計 | 9,732円 | 1万2,136円 | 1万3,208円 |
地域別にみると、都市部の多い関東地方や近畿地方の光熱費が安い状況です
地域別の光熱費:
北海道・東北 | 関東 | 北陸・東海 | 近畿 | 中国・四国 | 九州・沖縄 | |
---|---|---|---|---|---|---|
電気代 | 6,218円 | 4,967円 | 5,699円 | 5,131円 | 6,593円 | 5,820円 |
ガス代 | 3,297円 | 3,136円 | 2,831円 | 2,818円 | 2,824円 | 2,842円 |
水道代 | 2,726円 | 2,210円 | 2,049円 | 2,069円 | 2,443円 | 2,235円 |
そのほかの光熱費 | 2,546円 | 352円 | 636円 | 235円 | 684円 | 370円 |
合計 | 1万4,788円 | 1万0,666円 | 1万1,215円 | 1万0,253円 | 1万2,544円 | 1万1,267円 |
光熱費は値上がり傾向
世界的なエネルギー価格の高騰や円安の影響で、光熱費は値上がり傾向にあります。2021年の平均11,383円に対し、2022年4~6月の平均は12,346円と1,000円近くの値上がりです。
光熱費は季節によって異なりますが、前年同時期を比較しても値上がりしていることがわかります。特に、電気代の値上がりが目立ちます。
光熱費の比較:
2021年4~6月 | 2022年4~6月 | |
---|---|---|
電気代 | 4,990円 | 6,333円 |
ガス代 | 3,313円 | 3,387円 |
水道代 | 2,224円 | 2,106円 |
そのほかの光熱費 | 384円 | 520円 |
合計 | 1万0,911円 | 1万2,346円 |
参考:総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)・調査年月を選択」
一人暮らしの光熱費の料金はどうやって決める?
次に、光熱費の料金の計算方法を説明します。
電気代の仕組み
電気代は、「基本料金」と使用量に応じた「電力量料金」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を合計して計算します。基本料金は契約アンペア数が大きいほど高くなり、電力量料金は使用量が多くなるほど単価が高くなります。
東京電力(スタンダードプラン)の場合、基本料金286円(10アンペア)、1kWhあたりの電力量料金は使用量に応じて次の通りです。
- 120kWh以下:19.88円
- 121kWh以上300kWh以下:26.46円
- 301kWh以上:30.57円
参考:東京電力エナジーパートナー「関東エリア スタンダード」
電力の使用量がまったくわからない人は、一度電気代の請求書をきちんと見てみましょう。
ガス代の仕組み
ガス代は、「基本料金」と使用量に応じた「従量料金」を合計して計算します。
基本料金が契約アンペア毎に一律の電気代と異なり、ガス代の基本料金は使用量が多いほど高くなります。また、同じガス会社の中でも地域によって料金水準が異なります。
参考:東京ガス「一般料金」
水道代の仕組み
水道事業は各地方自治体の水道局が運営していて、上水道代と下水道代を合わせて2ヶ月に1回支払うのが一般的です。
水道代も「基本料金」と使用量に応じた「従量料金」を合計して計算しますが、水道局によって料金水準が異なります。具体的な料金は、自治体(水道局)のホームページなどで確認しましょう。
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一人暮らしの光熱費はどうやって節約する?
最後に、一人暮らしの光熱費の節約方法を紹介します。
電気代の節約方法
電気代の節約には、こまめに電気を消す、冷暖房の温度設定を抑えるなど、電気の使用量を減らすという方法もありますが、おすすめは料金プランの見直しです。
夜間の電気代が安いプランや、一定量まで定額になるプラン、携帯料金などとセットプランなど、自分にあったプランに見直すことで、電力使用量が同じでも料金を安くできます。電力会社を変えたほうが安くなるケースもあります。
また、古い家電を省エネ家電に買い替えるのも一つの手です。一般的に電気使用量の多い冷蔵庫や照明器具、テレビ、エアコンなどについて、買い替えを検討してみましょう。
ガス代の節約方法
ガス代の節約も、料金プランやガス会社の見直しが効果的です。電気とガスをセットで契約すると、電気代もガス代も節約できる可能性があります。
また、ガスコンロを使って料理するよりも、電子レンジや調理家電を使ったほうが電気代を含めトータルの光熱費を抑えられることもあります。
ガスの使用量を減らしてガス代を節約する場合は、使用量の多いお風呂について検討してみましょう。お風呂が湧いたらすぐに入る、シャワーを出しっ放しにしないなど、少し意識するだけでも節約効果があります。
電気代もガス代も、料金プラン変更や省エネ製品の活用など、一度手続き(または買い替え)すれば、節約の効果が大きいためおすすめです。こまめに使用量を減らす場合も、使用量の多い家電の使用を減らすなど、節約効果の高い対策を中心に取り組みましょう。
水道代の節約方法
水道代については、各水道局で料金プランが決まっているケースが多いためプラン変更という方法は難しいでしょう。
節約の負担を減らすには、節水効果の高いシャワーヘッドや食洗機の活用などが考えられます。こまめに使用量を減らすなら、使用量の多いお風呂や洗い物での節水が効果的です。
まとめ:光熱費の仕組みを理解して上手に節約しよう
2021年の一人暮らしの光熱費は全国平均で11,383円で、内訳は次の通りです。
- 電気代:5,482円
- ガス代:3,001円
- 水道代:2,248円
電気代が光熱費の約半分を占めますが、世界的なエネルギー価格の高騰や円安の影響で、電気代を中心に光熱費は値上がり傾向にあります。
一人暮らしの生活を充実したものにするには、光熱費などの固定費はできるだけ節約したいものです。光熱費の仕組みを理解したうえで、料金プランの変更や省エネ製品の活用など、負担感を抑えた節約方法を検討してみましょう。