
はじめに|「老後資金 2,000 万円」に惑わされていませんか?
「老後資金は 2,000 万円必要」
2019 年に話題となったこの数字、覚えている方も多いのではないでしょうか。
この金額の根拠は、高齢夫婦世帯の平均的な収支から算出されたものです。
しかし、実はこの計算には大きな問題があります。
それは「平均値」にすぎないということです。
年金受給額は人によって大きく異なります。生活費も、住んでいる地域やライフスタイルによってさまざまです。
つまり、2,000 万円という数字は、あなたの老後資金とは何の関係もないかもしれないのです。
大切なのは、「自分の場合、いくら必要なのか」を知ること。
そのための強力なツールが「キャッシュフロー表」です。
キャッシュフロー表とは?老後資金の「見える化」ツール

キャッシュフロー表でわかること
キャッシュフロー表とは、将来の収入と支出、そして貯蓄残高の推移を一覧にまとめた表です。
この表を作ることで、以下のことがわかります。
- 将来の収支の推移:何歳のときに収入がいくらで、支出がいくらになるか
- 資金が不足するタイミング:貯蓄が底をつく年があるかどうか
- 今すべきこと:問題があれば、今から何を準備すればいいか
キャッシュフロー表と家計簿の違い
家計簿は「過去の記録」です。先月いくら使ったか、を記録するものですね。
一方、キャッシュフロー表は「未来の予測」です。これから先、どのようにお金が動くかを予測します。
老後資金の不安を解消するには、過去を振り返るだけでなく、未来を見通すことが大切です。
キャッシュフロー表の作り方【5 つのステップ】

それでは、キャッシュフロー表の作り方を 5 つのステップでご紹介します。
ステップ 1 |家族構成とライフイベントを整理する
まず、家族それぞれの年齢を時系列で書き出します。
そのうえで、今後予定されているライフイベントを記入しましょう。
- 退職の時期
- 年金受給開始の年齢
- 住宅ローンの完済時期
- お子さんの独立(教育費の終了)
これらを整理することで、お金の動きが見えやすくなります。
ステップ 2 |収入を予測する
次に、将来の収入を予測します。
給与収入
- いつまで働く予定か
- 定年後も再雇用で働くか
退職金
- 会社からの見込み額(人事部で確認できます)
年金受給額
- 「ねんきん定期便」で確認できます
- 50 歳以上の方:見込み額が記載されています
- 49 歳以下の方:「ねんきんネット」で試算できます
年金は老後の主な収入源となるため、正確に把握しておくことが大切です。
ステップ 3 |支出を予測する
支出は大きく 3 つに分けて考えます。
基本生活費
- 食費、光熱費、通信費、保険料など
- 現在の家計簿から月額を把握し、年間に換算します
- 老後は現役時代の 7〜8 割程度になることが多いです
住居費
- 住宅ローン完済後も、固定資産税や管理費は続きます
- 賃貸の場合は家賃がそのまま続きます
一時的な大きな支出
- 住宅リフォーム
- 車の買い替え
- 旅行や趣味
- 医療・介護費用(予備費として計上)
年金は老後の主な収入源となるため、正確に把握しておくことが大切です。
ステップ 3 |支出を予測する
支出は大きく 3 つに分けて考えます。
基本生活費
- 食費、光熱費、通信費、保険料など
- 現在の家計簿から月額を把握し、年間に換算します
- 老後は現役時代の 7〜8 割程度になることが多いです
住居費
- 住宅ローン完済後も、固定資産税や管理費は続きます
- 賃貸の場合は家賃がそのまま続きます
一時的な大きな支出
- 住宅リフォーム
- 車の買い替え
- 旅行や趣味
- 医療・介護費用(予備費として計上)
ステップ 4 |年間収支と貯蓄残高を計算する
収入と支出が整理できたら、年ごとに計算します。
計算式
- 年間収支 = その年の収入合計 − その年の支出合計
- 貯蓄残高 = 前年の貯蓄残高 + 年間収支
これを定年から 90 歳、95 歳くらいまで計算してみましょう。
ステップ 5 |赤字の年がないか確認する
計算結果を確認し、貯蓄残高がマイナスになる年がないかチェックします。
問題がなければ、今の計画で老後資金は足りそうです。
もし途中で貯蓄が不足する場合は、以下のような対策を検討します。
- 生活費の見直し(固定費の削減など)
- 働く期間を延ばす
- 資産運用を始める
- 住居のダウンサイジング
自分で作るのが難しい場合は?
よくあるつまずきポイント
キャッシュフロー表は便利なツールですが、自分で作るにはハードルもあります。
よくある悩み
- 年金額の計算がよくわからない
- 将来の支出がどのくらいになるか予測できない
- Excel が苦手で表を作れない
実際、正確なキャッシュフロー表を自分だけで作るのはなかなか大変です。

FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するメリット
そんなときは、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談がおすすめです。
FP に相談するメリット
- 正確な数値でシミュレーションできる:年金額や税金など、専門的な計算もお任せできます
- 客観的なアドバイスがもらえる:自分では気づかない問題点を指摘してもらえます
- 対策まで一緒に考えてもらえる:作って終わりではなく、具体的な行動まで相談できます
特に、「老後資金について漠然と不安はあるけれど、何から手をつけていいかわからない」という方には、専門家との対話が大きな助けになります。
まとめ|まずは「知る」ことから始めよう
老後資金の不安は、「わからない」から生まれます。
キャッシュフロー表を作れば、将来のお金の流れが「見える化」されます。
見えるようになれば、対策も立てられます。
自分でできそうなら、まず簡単な表から作ってみましょう。
難しければ、プロの力を借りるのも賢い選択です。
早く始めるほど、対策の選択肢は広がります。
ぜひこの機会に、一歩踏み出してみてください。
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