国民共済(こくみん共済)の7つのデメリットとは?全労災の保障内容・民間保険との違いも解説

国民共済(こくみん共済)の7つのデメリットとは?全労災の保障内容・民間保険との違いも解説

  • 「こくみん共済って安いって聞くけど…本当に大丈夫?」
  • 「保障が手厚いって聞いたけど、どこかに落とし穴があるのでは?」
  • 「民間保険と迷ってるけど、違いがよくわからない…」

このように考えている方もいるでしょう。

結論、こくみん共済のデメリットは以下の7つです。

こくみん共済のデメリット
  • 組合員でないと加入できない
  • 引受基準緩和型は最初の1年間は共済金が半額になる
  • 60歳以降の保障額が下がる
  • 保障内容をカスタマイズしにくい
  • 貯蓄性のある商品が少ない
  • 若い人は保険料が割高
  • Wタイプは保障が限定的

本記事ではこくみん共済のデメリットを深掘りしつつ、他の共済や民間保険との違い向いている人とそうでない人の特徴などを解説します。

この記事を読むと、国民共済の仕組みやメリット・デメリットが具体的に理解できます。

「安さだけで選んでいいのか不安…」という方は、ぜひ参考にしてください。


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目次

国民共済(こくみん共済)とは?仕組みを確認

国民共済(こくみん共済)とは?仕組みを確認

こくみん共済は、「全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)」が運営する共済事業のことです。現在は愛称として「こくみん共済 coop」の名称を使用しており、どちらも同じ組織を指しています。

保険会社の「保険」とは異なり、組合員同士が助け合う「共済」という仕組みを採用しているのが特徴です。

ここでは、こくみん共済の基本情報を紹介します。

全労災は非営利の共済組織

こくみん共済は「消費生活協同組合法(生協法)」に基づき、厚生労働省の認可を受けて設立された非営利の共済事業団体です。

生協は法律で非営利であることが定められており、営利を目的とした株式会社とは根本的に異なります。「組合員(加入者)の生活を守ること」を目的に設計されており、利益を上げて会社の儲けにすることが目的ではありません。

共済の原点は、戦後の労働者たちが「もしものときに、みんなで助け合おう」と立ち上げた活動でした。その精神は今でも引き継がれており、利益が出れば割戻金(あとで一部お金が返ってくる仕組み)として還元されるのも非営利ならではの特徴です。

組合員制度と加入条件

こくみん共済を利用するには「組合員」になる必要があります。民間の保険のように誰でもすぐに申し込めるわけではないという点で少し特殊です。

組合員になるためには、以下の条件を満たす必要があります。

組合員の条件
  • 全国の共済区域(おもに都道府県)内に「住んでいる人」または「働いている人」
  • こくみん共済の活動を理解し、加入に同意した人
  • 出資金として最低1,000円(10口分)を支払える人
    ※1口100円ですが10口以上での出資をお願いしている

出資金は共済の運営に使われる大切なお金ですが、すべての契約を解約したときには返金されます。つまり、寄付ではなく「預けているだけ」に近い感覚です。

また、組合員の家族(配偶者、子ども、両親、兄弟姉妹など)も同じように保障に加入することが可能です。

ただし、長期間利用がなく連絡が取れない場合などは、自動的に脱退となることもあります。

労働者を支える「4大共済(県民・コープ・JA)」の1つ

こくみん共済は、日本で「4大共済」と呼ばれる代表的な共済のうちの1つです。

他には「県民共済」「コープ共済」「JA共済」とそれぞれ異なる母体で運営されていますが、目的はどれも「地域や職場の人たちを経済的に支える」ことです。

共済の種類運営母体主な対象
こくみん共済Coop労働団体労働者・市民一般
県民共済各都道府県地域住民
コープ共済生協組合員
JA共済農協農業関係者と地域住民

全国には30,000を超える協力団体があり、地域の相談窓口はなんと200か所以上。「病気になったときの保障が気になる」「家族のプランも見直したい」など、対面で相談しやすいのも特徴です。

国民共済(こくみん共済)の7つのデメリット

国民共済(こくみん共済)の7つのデメリット

安くてお得なこくみん共済ですが、実はデメリットも存在します。ここでは、こくみん共済の7つのデメリットを整理して解説していきます。

1.組合員でないと加入できない

こくみん共済の最大の特徴は「共済」であること。つまり、助け合いの組織に加入している人=組合員しか利用できない仕組みになっています。

民間の保険なら「ネットで申し込めば誰でもOK」ですが、こくみん共済は若干仕様が異なるのです。

組合員になるための条件と出資金は以下の通りです。

内容詳細
組合員の条件対象エリアに住んでいる or 働いている人
出資金1口100円 × 10口=1,000円(初回のみ)
家族の加入組合員の配偶者・子・親・兄弟姉妹もOK
出資金の返金解約時に返金される(手数料なし)

「こくみん共済に入りたい」と思ったら、まず出資をして組合員になることが必要です。民間保険のように手軽ではありませんが、「共済」という仕組み上、加入に制限があるのは仕方ない部分です。

ただ、出資金はあとで戻ってくるので、金銭的な負担はほぼないと考えてOKです。

2.引受基準緩和型は最初の1年間は共済金が半額になる

持病や既往症がある方でも加入しやすい引受基準緩和型プランですが、「加入から1年以内に共済金を請求することになった場合、支払額が半分になる」というデメリットがあります。

仮に100万円の保障がついていたとしても、最初の1年間での請求なら50万円までしか出ないということです。

デメリットではあるものの、以下のようなリスクを避けるために設けられています。

  • 加入してすぐの高額請求が多発しないようにするため
  • 本人の健康状態の確認が不十分でも加入できる代わりの制限

どうしても今すぐ保障が必要という方は、他の民間保険と併用することも視野に入れると良いでしょう。

3.60歳以降の保障額が下がる

こくみん共済の大きなデメリットの一つが、60歳以降になると保障額が大幅に減少することです。

掛金は年齢に関係なく一定ですが、60歳を境に「移行タイプ」と呼ばれるプランに移行し、共済金が急激に減少し始めます。

以下は、実際の保障内容の変化を比較した表です。

項目59歳まで(総合保障)60歳以降(総合保障60歳タイプ)
交通事故死亡・重度障害1,200万円300万円
病気死亡・重度障害400万円100万円
交通事故入院(日額)5,000円4,000円
病気入院(日額)2,000円1,500円
参考:こくみん共済Coop「総合保障タイプ

見ての通り、60歳になった瞬間に保障額が1/4に下がる項目もあります。

老後こそ医療費がかかるタイミングですし、持病や介護のリスクも高まる世代です。もし貯金や他の保険で補えない場合は、別の民間医療保険などで上乗せすることも検討してみてください。

4.保障内容をカスタマイズしにくい

こくみん共済は、保障内容がシンプルで分かりやすいと言われますが、これは裏を返すと、1人1人の状況に合わせたカスタマイズがしにくいとも言えます。

こくみん共済の保障プランは、「決まったパッケージ型」が中心です。そのため、「医療保障だけを手厚くしたい」「死亡保障は最小限でいい」といった細かな調整がほとんどできません。

プラン例選べる内容
医療保障タイプ基本保障+がん保障+個人賠償責任の特約のみ
総合保障タイプ入院・死亡・障害をセットで提供(個別調整不可)

保険にこだわりがある方や、家族構成が複雑な方は、他の保険と併用するか民間の自由設計型の保険も検討するのがおすすめです。

5.貯蓄性のある商品が少ない

保険の加入を検討する時に貯蓄としての役割を期待する方も多いでしょう。しかし、こくみん共済の多くは掛け捨ての内容となっており、貯蓄型の共済プランはほとんどありません。

貯蓄性のある商品は「こども保障満期金付タイプ」など限られたものだけとなっております。保険や共済を貯蓄を兼ねて積み立てていきたいと考えている方には不向きと言えます。

6.若い人は保険料が割高

こくみん共済の保険料は18歳〜59歳まで一律。年齢が若くても、40代でも、同じ保険料を支払う仕組みです。

以下は、保険料のイメージ比較です。

年齢こくみん共済民間保険(同条件)
20代2,000円約1,200~1,500円
40代2,000円約3,000~5,000円

わかりやすい仕組みである反面、民間の保険では「若い人ほど保険料が安くなる」ため若い人から見るとちょっと損に感じるかもしれません。

もちろん、こくみん共済には年齢による更新がなく、ずっと保険料が変わらない安心感もあります。ですが、「若くて健康なうちに保険料を安く抑えたい」という方は、民間保険と比較してみる価値があります。

7.Wタイプは保障が限定的

こくみん共済の「Wタイプ」はけがに対する保障を手軽に持ちたい人向けのプランです。掛金が月1,800円と安いのが魅力ですが、保障内容に偏りがあります。

最大のポイントは、病気による入院や死亡が保障の対象外であること。風邪やがん、心筋梗塞など病気で入院した場合、Wタイプでは給付金が出ません。

以下は保障範囲の違いを簡単にまとめた表です。

項目Wタイプ総合保障タイプ
けがの入院対象対象
病気の入院対象外対象
死亡保障(けが)ありあり
死亡保障(病気)なしあり

「仕事や趣味でケガのリスクが高いから、とりあえず備えておきたい」という人にはWタイプもおすすめです。ただ、病気のリスクも一緒にカバーしたい方は、総合保障タイプや医療保障との併用がおすすめです。

とはいえ、どの保障を選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

もし、「今の保険で本当に足りているのか不安…」「将来の貯蓄も考えて見直したい」と感じている方は、無料で受けられるオンライン家計診断がおすすめです。

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国民共済(こくみん共済)の6つのメリット

国民共済(こくみん共済)の6つのメリット

それでは、ここでこくみん共済のメリットを整理してみましょう。こくみん共済の主なメリットは以下の6つが挙げられます。

1.保険料が手頃

「こくみん共済は保険料が安い」というのは、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは本当にその通りで、営利を目的としていないこくみん共済では、保険料が非常に手頃で加入しやすくなっています。

こくみん共済には、「お子さまの備え」「医療費の備え」「幅広い備え」「65歳からの備え」「けがへの備え」など様々なタイプの備えがあります。中でも、入院・通院から死亡・障害まで幅広く保障される「総合保障タイプ」には、月々900円の掛金から加入することが可能です。

万が一の出来事には備えておきたいけれど、月々の保険料を安く抑えたいという方には非常に魅力的なポイントとなっております。さらに、こくみん共済には割戻金という制度もあります。

これは、全労済の決算時に剰余金が発生すると加入者へ戻されるというものです。毎年必ず受け取れるというものではありませんが、多い時には数千円が戻ってくることもあります。

2.医師の診断書がなくてもOK

民間の保険では、入りたい保険があっても医師の診断が必要で、加入までに手間や時間がかかったり、診断結果によっては加入できないこともあります。こくみん共済では、加入手続きの際の医師の診断は不要なので、加入手続きがスムーズで簡単です。

さらに、持病の有無も問われず、過去の病歴の大きさにもよりますが、基本的には持病や既往歴があっても加入できます。

3.共済金の支払いがスピーディー

こくみん共済の共済金は、請求書類が全労済に到着後10営業日以内を目安に、支払われるようになっています。

また、こくみん共済は会員がアクセス可能なマイページやHP、電話などから補償請求の受付をしており、もしもの時に速やかに請求ができる環境が整っています。必要なお金が必要な時にすぐに受け取れるのは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

4.決算剰余が出れば割戻金として返金される

こくみん共済は株式会社ではなく非営利の組織として運営されているため、1年間の運営でお金が余った場合、加入者に一部を返金する「割戻金」制度があります。

2023年度の実績の一部は以下の通りです。

タイプ名掛金割戻金
総合保障タイプ 1口900円/月160円/月
医療保障タイプ 1口1,150円/月230円/月
大型タイプ5,400円/月960円/月
生きる安心タイプ2,500円/月440円/月
総合プラス900円/月160円/月
参考:こくみん共済Coop「こくみん共済のタイプ別割り戻し金(2023年度)

割戻金は、毎年5月末時点で有効な契約がある方に対して支払われます。ただし、「利益が出た年だけの限定」です。年によっては割戻金が出ない可能性もなくはありません。

5.持病があっても引受基準緩和型で加入しやすい

こくみん共済では、健康状態に不安がある人のために告知内容を3項目に絞った簡易プランを用意しています。

  • 年齢:15歳〜80歳までOK
  • 健康状態の告知:たったの3つ(最近の入院歴など)
  • 審査のハードル:通常プランよりもずっとやさしい

加入後は、持病の悪化が原因で入院や手術をしても共済金が支払われます。

もちろん、注意点もあります。

  • 最初の1年間は共済金が半額までしか支払われない
  • 通常タイプより保険料が少し高め

それでも、「病気があっても将来に備えたい」という方にとっては数少ない受け皿として心強い存在といえるでしょう。

6.非営利運営による信頼性

こくみん共済は、国の法律(消費生活協同組合法)に基づいて作られた非営利の共済組織です。株式会社のように利益を追求するのではなく、「みんなでたすけあう」という理念で運営されています。

また、全国には約200か所の相談窓口があり、加入前の不安や、保険の見直しにも気軽に相談できます。

運営歴は65年以上あり、歴史ある団体として、ずっと人々の暮らしを支え続けてきました。

「どんな会社がやってるかわからない保険よりも、顔が見えて、話もできて、長く続いてるところがいい」と思う方には、こくみん共済の“あたたかい運営スタイル”が最適です。

国民共済(こくみん共済)の保障内容をわかりやすく解説

国民共済(こくみん共済)の保障内容をわかりやすく解説

ここでは、代表的な保障タイプ5種類を解説します。

総合保障タイプ

「とりあえず安心できる保険に入りたい」という方に人気なのが、総合保障タイプです。事故・病気・入院・通院・死亡などにまるごと対応できる基本セットのような内容です。

加入できるのは18歳〜64歳の健康な方で、月の掛金は1口900円から。保障内容の例を以下にまとめました(18〜59歳/2口加入時)。

項目交通事故不慮の事故病気
項目交通事故不慮の事故病気
死亡・重度障害1,200万円800万円400万円
入院日額5,000円3,000円2,000円
通院日額1,000円対象外対象外
参考:こくみん共済Coop「総合保障タイプ

事故による保障が手厚く、日帰り入院でも保障対象になるのが特徴です。60歳をすぎると「総合保障60歳タイプ」に自動的に移行し、保障額は減りますが掛金は変わらず、85歳まで続けられます。

医療・終身医療保障タイプ

「病気になったときの医療費が心配…」という方には、医療保障タイプや終身医療保障タイプが合っています。

名前は似ていますが、保障が一生続くかどうかが大きな違いです。

それぞれの特徴は以下の通りです。

タイプ名加入可能年齢保険の期間特徴
医療保障タイプ18~64歳一定期間入院・通院・手術・先進医療に対応
終身医療保障タイプ15~80歳一生涯年齢に応じた保険料。長く続けたい方向け
参考:こくみん共済Coop「医療保障タイプ
参考:こくみん共済Coop「終身医療保障タイプ

医療保障タイプは「短期間しっかり備えたい人」、終身タイプは「老後も安心を持っておきたい人」に向いています。

また、持病がある方でも入りやすい「終身医療・引受基準緩和型」も用意されていて、3つの簡単な質問に答えるだけで申し込み可能です。ただし、加入から1年以内の保障は半額になる点は要注意です。

傷害保障・Wタイプ

「自転車で転んだ」「階段でケガした」など、日常の思わぬ事故に備えたい人に人気なのが傷害保障タイプ。Wタイプならより手厚いケガの保障が受けられます。

特徴を以下にまとめました。

タイプ傷害タイプ傷害Wタイプ
加入年齢0~79歳0~79歳
月額掛金1,000円1,800円
病気保障対象外対象外
ケガ保障入院・通院・死亡に対応より高額の給付あり
参考:こくみん共済Coop「傷害タイプ
参考:こくみん共済Coop「傷害Wタイプ

どちらも健康状態に関係なく加入OKなのがうれしいポイント。ただし、病気には一切対応していないので、医療保障とのセット利用がおすすめです。

こども保障タイプ・満期金付タイプ

「子どもがケガしたら?」「将来の教育費も心配…」という方に向いているのがこども保障タイプです。

0〜17歳までの健康なお子さんが対象で、月1,200円から加入OK。入院・通院の保障はもちろん、他人にケガをさせてしまったときの損害賠償にも対応しています。

サッカー中に相手をケガさせた、自転車で物を壊したといったケースにも安心です。

さらに、将来の学費対策も考えたい方には「こども保障満期金付タイプ」も用意されています。満18歳で満期共済金が受け取れる仕組みになっていて、学資保険のように使えます。

ただし、貯蓄性は限定的なので、教育資金のメインにするなら他商品と組み合わせた方が良いでしょう。

シニア総合保障・医療保障タイプ

「65歳からの保障、どうすればいい?」と迷っている方には、シニア向けの専用プランがあります。

以下のように、目的に合わせて2タイプが用意されています。

タイプシニア総合保障タイプシニア医療保障タイプ
月額掛金2,000円2,000円
内容死亡・入院・障害すべてカバー病気・ケガの入院や手術をカバー
加入年齢65〜69歳65〜69歳
参考:こくみん共済Coop「シニア総合保障タイプ
参考:こくみん共済Coop「シニア医療保障タイプ

どちらも85歳まで保障が続きます。「現役時代の保障は切れてるけど、まだまだ不安」という方にとって、つなぎとして使いやすい商品です。

民間保険と国民共済の違いを比較【どっちが得か?】

民間保険と国民共済の違いを比較【どっちが得か?】

「民間保険と共済、どう違うの?どっちがいいの?」という方に向け、保障の自由度や保険料、貯蓄性といった面から、民間保険とこくみん共済の違いを徹底的に比較していきます。

民間保険と国民共済の違いを比較【どっちが得か?】

民間は貯蓄性あり・自由設計可

「保険で将来のお金も増やしたい」「ライフスタイルに合った保障だけをつけたい」という希望をかなえてくれるのが民間の保険です。

民間保険の最大の魅力は、保障内容を自由に設計できること。たとえば次のようなカスタマイズができます。

  • 医療保障だけ厚めにして、死亡保障は最低限に
  • 子どもが生まれたタイミングで学資保険を追加
  • 老後に向けて終身タイプを選んでおく

保険と聞くと「入りっぱなし」のイメージがあるかもしれませんが、民間保険はライフステージに合わせて見直せるのが特徴です。

また、貯蓄性も民間ならではの特徴。以下のような商品が代表的です。

貯蓄型保険の例特徴
終身保険一生涯の保障+途中解約でも返戻金あり
学資保険子どもの進学時にお金が受け取れる
養老保険一定期間の保障と満期金がセット

共済保険は短期的コスパ重視派に適している

「できるだけ毎月の保険料を安くしたい」「今すぐ大きな保障は必要ない」という方にはこくみん共済が向いています。

共済の魅力は、なんといっても手頃な価格で最低限の安心が手に入ること。代表的なメリットは以下の通りです。

  • 月々の掛金が1,000円台からで始めやすい
  • 持病があっても入れるプランがある
  • 医師の診断書が不要、ネットや窓口ですぐ申し込める
  • 割戻金(使わなかった分の一部返金)がある年もある

ただし、以下の点は注意しておきたいところです。

  • 保障内容がパッケージ化されている
  • 貯蓄型商品が少ない
  • 加入条件に「組合員」がある

「いまの生活に最低限の備えだけしておきたい」「複雑な保険はちょっと苦手…」という方には、こくみん共済のシンプルさと安さが魅力的といえるでしょう。

国民共済(こくみん共済)に向いている人・向いていない人をチェック

国民共済(こくみん共済)に向いている人・向いていない人をチェック

それではここまで、こくみん共済のメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、以上を踏まえて、実際にこくみん共済に向いている人と向いていない人を確認していきます。

国民共済(こくみん共済)に向いている人・向いていない人をチェック

国民共済の加入に向いている・おすすめできる人

まずは、メリットがピッタリ合うこくみん共済の加入に向いている人・おすすめできる人を見ていきましょう。

こくみん共済の加入に向いている人:
  • 保険料を抑えて最低限の保障に入りたい人
  • 加入中の保険に保障を上乗せしたい人
  • 持病や既往歴があって保険に入れなかったことがある人

こくみん共済は民間の保険と比べて、保険料を抑えることができますので、まずは保険料を抑えて最低限の保障に入りたい人にはピッタリでしょう。

こくみん共済の保障は手厚くはありませんが、死亡保障や入院保障、障がいが残った時や、医療タイプであれば手術費用など、最低限の保障はしっかりとカバーされています。

また、加入中の保険に保障を上乗せしたい人にも、こくみん共済はおすすめできます。保険料が安いので、死亡保険や入院保障など今加入済みの保険をもう少し手厚くしたいと考える人にとっても、別の保険に加入するよりもお得になる可能性があるのです。

最後に、持病や既往歴があって保険に入れなかったことがある人にもおすすめです。こくみん共済には、「終身医療保障引受基準緩和タイプ」というプランがあり、持病がある方や通院・服薬中の方でも、たった3つの告知項目に全て「いいえ」であれば、加入ができるようになっています。

国民共済の加入に向いていない・おすすめできない人

上記の方にはおすすめのこくみん共済ですが、一部の方にはあまりおすすめはできません。それでは、どんな方にはあまり向いていないのかを解説していきます。

こくみん共済の加入に向いていない人:
  • 大きな補償をひとつの保険で賄いたい人
  • ライフプランに合わせて保障内容を変えたい人

まず1つ目には、大きな保障をひとつの保険で賄いたい人です。こくみん共済は手頃で入りやすい共済ですが、保障内容はあまり手厚くないことはご紹介させていただきました。

そのため、充実した保障内容を求める方には、こくみん共済は不向きと言えるでしょう。また、ライフプランに合わせて保障内容を変えたい人にもおすすめできません。

こくみん共済の保障内容はすでにパッケージ化されており、1人1人の状況やライフプランに合わせて保障内容を変更することはできないからです。

国民共済(こくみん共済)に関するよくある質問

国民共済(こくみん共済)に関するよくある質問

ここでは、こくみん共済加入前によく聞かれる疑問や誤解されやすいポイントを解説します。

「国民共済ってやばいの?」という噂の真相は?

「やばい」という心配はまず必要ありません。厚生労働省の認可を受けた非営利法人であり、65年以上の運営実績があります。

一部でマイナス評価がある理由は、対応に差があったり、共済の性質(保障を絞って安くする)を誤解しているケースが多いです。実際には、加入者数や契約数も安定していて、全国で多くの人に利用されています。

「共済金が下りない」って本当?告知義務との関係

共済金が支払われないケースは、告知義務違反や保障対象外の事例が多いです。たとえば、美容目的の入院、契約から1年以内の自殺、契約時の告知漏れなどが該当します。

保障を受けるには、加入時に健康状態を正確に申告することが大切です。健康に不安がある場合は、簡易な審査の「引受基準緩和型」を検討しましょう。

「県民共済との違いは?」4大共済の比較ポイント

県民共済とこくみん共済は、運営母体と加入条件に違いがあります。

比較項目こくみん共済県民共済
運営母体全労災(全国組織)各都道府県の生活協同組合
加入範囲全国どこでも加入OK住んでいる都道府県限定
商品数人・家・車まで豊富主に人の保障が中心
保障内容全国共通地域ごとに異なる

「加入できない人」ってどんな人?審査・告知基準を解説

こくみん共済に加入できないのは、主に以下の場合です。

こくみん共済に加入できない人
  • 出資金(1,000円以上)を支払えない
  • 健康状態の告知に該当して通常プランの審査に落ちた
  • 年齢が加入条件に達していない(上限80歳)

ただし、「持病がある」「年齢が高い」という方でも、引受基準緩和型プランなら加入できる可能性があります。

加入年齢は何歳から何歳まで?高齢でも入れる?

加入年齢はプランごとに異なります。以下の表をご覧ください。

プラン名加入年齢
総合保障タイプ18~64歳
終身医療保障15~80歳
緩和型プラン15~80歳
こども保障0~17歳
シニア保障65~69歳

保障金額はいくらまで出る?民間保険と比べて少ない?

こくみん共済の保障額は最大3億円です。ただし、「個人賠償プラス」という損害賠償責任を負う場合の保障のみです。

「総合保障プラン」でも最大1,200万円程なので、民間保険(億を超えるケースも)に比べれば少ないといえるでしょう。

お子さま向けの保障はどんな内容?学資保険の代わりになる?

こども向けには、以下の2つの商品があります。

  • こども保障タイプ(0〜17歳):病気・ケガ・賠償まで対応。掛金1,200円
  • 満期金付タイプ:18歳時にまとまったお金を受け取れるプラン(大学準備向け)

満期金付タイプは「学資保険っぽい」内容ですが、民間の学資保険より貯蓄性は劣ります

教育資金のメインにしたい方は、民間商品と組み合わせた方が良いでしょう。

損害補償には何が含まれる?火災や賠償責任も対象?

こくみん共済では、住まいや車の保障も用意されています。

補償名内容
住まいる共済火災・地震・台風・家財の保障など。賃貸でも利用可
マイカー共済民間自動車保険と同様の内容。最大22等級・割引制度あり
個人賠償プラス責任事故に対して最高3億円までカバー(自転車事故なども含む)

口コミや評判ではどんな声が多い?加入前に見ておくべき?

実際の口コミでは、以下のような声が見られます。

良い評判
  • 「保険料が安くて助かる」
  • 「振り込みが早い」
  • 「手続きが簡単でわかりやすい」
気になる声
  • 「60歳以降の保障が下がるのが不安」
  • 「大きな保障を求める人には向かない」
  • 「窓口や電話対応にばらつきがある」

加入前に自分の目的と合っているかを確認してから申し込むと、後悔しにくくなります。

加入できない人はいる?健康状態や年齢制限は?

こくみん共済は比較的加入しやすいですが、次のような制限があります。

  • 年齢制限(80歳までのプランが多い)
  • 健康状態の告知内容によっては加入不可
  • 組合員としての出資金(1,000円以上)が払えない場合

ただし、緩和型プランなら3つの簡単な告知だけで加入できる場合もあり、持病があっても諦める必要はありません。

審査は厳しい?告知事務ってなに?

こくみん共済の審査は、民間に比べて比較的やさしめです。

  • 通常プラン:医師の診断書不要。健康状態の簡単な質問に回答する形式
  • 緩和型プラン:質問は3項目のみで、より入りやすい

「告知事務」とは、加入時に自分の健康状態や仕事などを正しく申告することです。嘘をつくとあとから契約が取り消されることもあるので、正直に答えることが大切です。

80歳を過ぎても保障は続く?いつまで保障される?

こくみん共済では、プランによって保障期間が異なります。

プラン名保障期間
総合・シニア保障最高85歳まで
終身医療保障一生涯
緩和型終身医療一生涯

まとめ:デメリットを理解した上で保険料の安いこくみん共済の加入を検討しよう

この記事では、国民共済(こくみん共済)の特徴や民間保険との違い、デメリットとその対策まで解説しました。

安さやシンプルな保障が魅力な一方で、「保障の自由度が低い」「高齢期は手薄になる」など、人によっては不安を感じる点もあります。

損をしないためには、次のような判断軸が大切です。

こくみん共済の判断軸
  • 加入条件を満たしているか
  • 自分のライフステージに合った保障内容か
  • 他の保険と比べて過不足がないか

今の暮らしと将来の備えを照らし合わせながら、最適な保険選びを進めてください。

とはいえ、「自分にとってどの保障が合っているのか分からない」「今の保険で本当に大丈夫なのか不安」という方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、無料で受けられる「オンライン家計診断」です。

マネーコーチでは、家計全体をプロのファイナンシャルプランナーが診断し、保険の見直しはもちろん将来の貯蓄や資産運用まで一緒に考えてくれます。

「今の保険、本当にこのままでいいのかな?」と感じたら、まずはお気軽に相談してみてください。


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