- 「毎月の光熱費が高すぎる…」
- 「節約したいけど何から始めればいいのかわからない」
- 「一人暮らしや家族世帯でもっと効率的に光熱費を減らしたい」
このように考えている方もいるでしょう。
結論、水道光熱費の節約術は以下の16個です。
項目 | 節約術 |
---|---|
電気代 | 古い家電を最新モデルに買い替える 力会社を切り替える LEDライトを使用する 待機電力を減らす オール電化住宅は深夜料金プランを活用する エアコンの設定温度を調整する |
ガス代 | ガスコンロの周りを掃除する お風呂の追い炊きを減らす 残り湯を再利用する 電子レンジや電気ケトルを併用する プロパンガスなら業者を見直す ガス会社と電力会社のセット割を活用する |
水道代 | 食洗機を導入する 洗濯はまとめ洗いを徹底する トイレの水量を調整する シャワーヘッドを節水タイプに交換する |
本記事では、電気・ガス・水道ごとの節約術を世帯人数別の相場データとあわせて紹介します。さらに、補助金や支援制度を使って負担を軽くする方法や、便利グッズまでまとめています。
家計を少しでも楽にしたい方は、ぜひ参考にしてください。
- 世帯人数ごとの水道光熱費の平均額
- 電気・ガス・水道それぞれの節約術
- 実際に役立つ節約グッズと導入効果
- 光熱費節約に利用できる補助金制度
【世帯別】水道光熱費の相場

総務省の家計調査をもとに、一人暮らしから六人暮らしまでの光熱費の平均額を整理しました。
一人暮らし(単身世帯)|12,816円/月
単身世帯の平均的な光熱費はおよそ12,816円です。費目ごとの内訳は次のとおりです。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 6,756円 |
ガス代 | 3,056円 |
上下水道代 | 2,282円 |
その他光熱 | 721円 |
一人暮らしは食事や入浴が少なめですが、冷蔵庫や照明など常に稼働する家電があるため一定の支出が発生します。季節によってエアコンの使用が増えると電気代が上がりやすい点も特徴です。
二人暮らし|21,120円/月
二人暮らし世帯の平均的な光熱費は21,120円です。内訳は以下のとおりです。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 10,878円 |
ガス代 | 4,497円 |
上下水道代 | 4,248円 |
その他光熱 | 1,497円 |
二人暮らしになると料理や入浴の回数が増えるため、ガス代と水道代が一人暮らしより高くなります。ただし、冷蔵庫や照明を共有できるため支出が単純に倍にはなりません。
三人暮らし|24,340円/月
三人暮らし世帯の平均光熱費は24,340円です。詳細は以下のとおりです。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 12,651円 |
ガス代 | 5,121円 |
上下水道代 | 5,358円 |
その他光熱 | 1,211円 |
三人世帯になると洗濯や入浴の回数が増えるため、水道代とガス代が一段と上がります。電気代も増加しますが、家電を共有する分、一人あたりで見ると割安です。
四人暮らし|24,593円/月
四人暮らし世帯の平均光熱費は24,593円です。費目ごとの金額は以下のとおりです。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 12,805円 |
ガス代 | 5,015円 |
上下水道代 | 6,026円 |
その他光熱 | 747円 |
人数が増えると洗濯や入浴の回数が多くなり、水道代の負担が目立ちます。冷蔵庫やエアコンは家族全員で使うため、一人あたりの負担に換算すると単身より割安になる点が特徴です。
五人暮らし|26,746円/月
五人暮らし世帯の平均光熱費は26,746円です。内訳を整理すると次のようになります。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 14,413円 |
ガス代 | 4,284円 |
上下水道代 | 6,846円 |
その他光熱 | 1,204円 |
五人世帯になると生活リズムが重なりやすく、電気を使う時間帯が長くなります。水道代も高くなるため、まとめ洗いの徹底や節水シャワーヘッドの導入が効果的です。家族が多いほど小さな工夫が大きな節約につながるので、日々の使い方を全員で意識することが大切です。
六人暮らし|31,619円/月
六人暮らし世帯の平均光熱費は31,619円です。詳細は以下のとおりです。
項目 | 平均金額 |
---|---|
電気代 | 16,995円 |
ガス代 | 4,551円 |
上下水道代 | 8,409円 |
その他光熱 | 1,662円 |
人数が増えると水道代の負担がさらに大きくなります。お風呂や洗濯の回数が多く、家電の稼働時間も長いため、電気代も突出して高くなる傾向です。ただし大人数だからこそ、節約グッズや契約の見直しで削減できる効果も大きくなります。

電気代を抑える節約術6選

生活の質を落とさずに電気代の負担を減らすには、家電の使い方や契約内容を工夫することが効果的です。ここでは実際に取り入れやすく、節約効果が期待できる方法を6つ紹介します。
古い家電を最新モデルに買い替える
長く使っている家電は、最新モデルと比べて電力消費が大きくなりやすいです。経済産業省の試算では、10年前の冷蔵庫と比べると最新機種は28〜35%の省エネ化が可能とされています。
代表的な家電をまとめると次のようになります。
家電 | 省エネ効果の目安 | 年間の節約額目安 |
---|---|---|
冷蔵庫 | 約28〜35%減 | 約7,000円以上 |
エアコン・テレビ | 約10〜20%減 | 数千円規模 |
ただし初期費用がかかるため「使用年数が10年以上」「消費電力量が大きい機種」といった条件に当てはまる場合は、買い替えを検討すると良いでしょう。
電力会社を切り替える
電力自由化により、自分に合った電力会社を選べるようになりました。新電力に切り替えることで従来契約よりお得に電気代を抑えられることがあります。
主なポイントを整理すると以下のとおりです。
- 夜間に割安となるプランあり(例:午前1時〜6時は単価が低い設定)
- 契約変更時は解約金や違約金の有無を確認
- 燃料費調整額や再エネ賦課金を含めた総額で比較することが大切
家庭の電気使用パターンが昼型か夜型かで向き不向きが変わる点に注意しましょう。
LEDライトを使用する
LEDライトは白熱電球に比べて消費電力を抑えられ、同じ明るさを保ちながら電気代を節約可能です。蛍光灯からLEDへ交換するだけで約2,108円の節約につながるとのデータもあります。
68Wの蛍光灯器具から34WのLED照明器具に交換(年間2,000時間使用)
年間で電気68.00kWhの省エネ、原油換算15.16L、CO2削減量29.2kg
約2,108円の節約
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ型機器の現状」
LEDの特徴をまとめると次のとおりです。
- 消費電力が少なく省エネ性能が高い
- 寿命が長いため交換頻度が少なく維持コストを抑えられる
- 人感センサー付きで自動消灯する製品もあり無駄な点灯を防げる
初期費用はやや高めですが、長期的には電気代と交換コストの両方で節約できます。
待機電力を減らす
待機電力とは、家電を「オフ」にしていてもコンセントにつながっているだけで消費される電気のことです。テレビやレコーダー、充電器、Wi-Fiルーターなどが典型的です。金額にすると数千円規模ですが、タダでできる節約としては効果的です。
代表的な対策は以下のとおりです。
- スイッチ付き電源タップでまとめてオフにする
- 使わない機器はプラグを抜いておく
- 主電源スイッチがある製品は必ず切る
頻繁な抜き差しは家電に負荷がかかることもありますが、日常的に使わない機器は待機電力を遮断するだけで無駄を減らせます。
オール電化住宅は深夜料金プランを活用する
オール電化住宅とは、調理・給湯・暖房など家庭のエネルギーをすべて電気でまかなう住まいのことです。
オール電化住宅の場合、深夜料金プランを上手に使うと節約効果が大きくなります。
割安になる時間帯の例を表にまとめました。
時間帯 | 単価の目安例 |
---|---|
昼間(高め) | 35〜40円/kWh |
深夜(安い) | 約27.9円/kWh |
洗濯機や食洗機、エコキュートの運転を夜間に回すだけで節約効果が期待できます。ライフスタイルが夜型の家庭には相性が良いですが、昼間の使用が多いと割高になるため、家庭の生活リズムと契約条件を照らし合わせて検討するとよいでしょう。
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ファイナンシャルプランナーが中立的な立場から、電気代を含めた家計全体の改善ポイントを提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
エアコンの設定温度を調整する
エアコンの使い方は、わずかな温度調整のコツを押さえるだけでも大きな節約につながります。冷房は1℃上げると約13%、暖房は1℃下げると約10%の電力削減が可能とされています。
節約額の目安は以下のとおりです。
条件 | 節約効果の目安 |
---|---|
夏:27℃→28℃ | 年間約820円 |
冬:21℃→20℃ | 年間約1,430円 |
おすすめの設定温度は夏28℃、冬20℃です。サーキュレーターで空気を循環させる、フィルターを清掃する、室外機周辺を整理するなどの工夫も合わせると効率が高まります。

ガス代を減らす節約法6選

ガス代を減らす節約法は次の6つです。
ガスコンロの周りを掃除する
キッチンのガスコンロは油汚れや食材のカスが溜まると炎の出方が不均一になり、熱効率が下がります。結果として食材を温めるのに余分なガスを消費してしまいます。
バーナーの穴や吹き出し口をきれいに保つことは、調理効率を上げるうえで大切です。
掃除方法は次のとおりです。
- ガスコンロが完全に冷めるのを待つ
- 濡れ布巾で表面の汚れを拭き取る
- 歯ブラシや割り箸を使って穴の詰まりを除去する
- 部品を水洗いした場合はしっかり乾かしてから戻す
掃除だけで大幅にガス代が下がるわけではありませんが、日常的に手入れをすることで無駄な燃焼を避けられます。
お風呂の追い炊きを減らす
追い炊き機能は便利ですが、浴槽のお湯を再加熱するため常にガスを消費します。1回追い炊きを減らすだけで年間約6,190円の節約につながるという試算もあります。
効率的に使う工夫は以下のとおりです。
- 家族の入浴時間を近づけて湯温低下を防ぐ
- 保温シートで浴槽を覆い湯冷めを防止する
- 湯張りの量を少なめにする
入浴スタイルに合わせて工夫すれば無理なく追い炊き回数を減らせます。快適さを損なわずに支出を抑えたい方におすすめです。
残り湯を再利用する
入浴後の浴槽に残ったお湯は、そのまま流してしまうとガスも水道も無駄になります。洗濯の洗い工程に使ったり、ベランダ掃除や洗車に回したりすればガス代と水道代を同時に節約できます。
再利用の具体例をまとめると以下のとおりです。
- 洗濯の最初の工程に使う
- 床やお風呂場の掃除に活用する
- バケツに汲んで植物の水やりに使う
注意点は衛生面です。皮脂や石鹸カスが含まれているため、すすぎ工程では使わないほうが安心です。
電子レンジや電気ケトルを併用する
少量のお湯を沸かすときや野菜の下処理などは、ガスコンロよりも電気ケトルや電子レンジを使ったほうが効率的です。たとえば1杯分のお湯を電気ケトルで沸かした場合、ガスよりもエネルギー消費が少なく、結果的にガス代の削減につながります。
工夫の例をまとめると以下のとおりです。
- 野菜を電子レンジで下ゆですれば調理時間が短縮できる
- コーヒーやお茶用の少量のお湯は電気ケトルが効率的
- 年間で数千円規模の節約効果につながる試算もある
注意点として、電気代の増加分とのバランスを確認する必要があります。電気の単価や契約内容によっては逆に高くなる場合もあるため、日常的にどのエネルギーを多く使っているかを把握して併用するのが賢いやり方だといえるでしょう。
プロパンガスなら業者を見直す
プロパンガスは都市ガスに比べて単価が高く、業者によって料金が大きく異なります。契約を見直すだけで20〜30%安くなることもあり、節約の余地が大きい分野です。
業者を選ぶときは以下を確認してください。
- ガスの基本料金と単価
- 供給体制(安定的に供給できるか)
- 契約条件(違約金や契約期間の縛りなど)
見直しの際には複数社から見積もりを取り、現在の業者と比較することが大切です。ただし地域の供給権やボンベの設置環境によっては切り替えが難しい場合もあります。毎月の固定費を抑えたい方は、一度料金を確認してみると良いでしょう。
ガス会社と電力会社のセット割を活用する
都市ガスエリアに住んでいるなら、電気とガスを同じ会社で契約する「セット割」を利用できることがあります。
セット割のポイントを整理すると以下のとおりです。
- 光熱費全体をまとめて管理できる
- 基本料金や利用料金が小幅に割引される
- 支払いが一本化されるため管理がしやすい
ただし、プロパンガスでは逆に単価が上がってしまう契約もあるため注意が必要です。契約前に必ず電気とガスを個別に見積もり、割引額と実際の料金を比較しましょう。

水道代を節約する実践術4選

水道代は毎日の生活習慣がそのまま数字に表れる費用です。洗い物、洗濯、トイレ、シャワーなど、少しの工夫で使用量を大きく抑えられます。
ここでは実際に取り入れやすく効果が高い4つの方法を紹介します。
食洗機を導入する
食器を手洗いするよりも食洗機を使うほうが節水効果が大きく、光熱費まで含めて削減できます。
経済産業省によると、手洗いよりも食器洗い乾燥機を使用したほうが年間6,470円の光熱費を節約できるとのことです。
●手洗いの場合
年間でガス81.62m3使用
年間で水道47.45m3使用
→合計約25,560円●食器洗い乾燥機の場合
年間で電気525.20kWh使用
年間で水道10.80m3使用
→合計約19,090円【手洗いの場合】 ー 【食器洗い乾燥機の場合】
年間 合計約6,470円の節約給湯器(40℃)、使用水量65L/回(冷房期間は、給湯器を使用しない)の手洗いの場合と給水接続タイプで標準モードを利用した食器洗い乾燥機の場合の比較
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約」
※手洗い、食器洗い乾燥機ともに2回/日
食洗機が節水できる理由は「ため洗い・ためすすぎ」を循環利用する仕組みにあります。手洗いに比べて水の使用量は1/5〜1/7に抑えられるとされているのです。
節約効果を最大化するには以下を意識しましょう。
- まとめ洗いで効率的に運転する
- 乾燥機能はオフにして自然乾燥を併用する
- 食器の残菜を拭き取ってから並べる
ただし一人暮らしなど使用頻度が低い家庭では導入メリットが小さい場合もあります。設置スペースや初期費用も含めて検討してください。
洗濯はまとめ洗いを徹底する
洗濯は回数を減らすだけで水の使用量を抑えられます。少量をこまめに洗うより、ある程度まとめてから洗うほうが効率的です。
節約の工夫を整理すると以下のとおりです。
- まとめ洗いで水量を節約
- 節水モードや少量モードがある機種なら活用
- 温水洗いを減らしてガス・電気代を同時に抑える
- 乾燥機能は控えて自然乾燥を併用する
ただし、詰め込みすぎると汚れ落ちが悪くなり、再度すすぐことになって逆効果になるため注意が必要です。厚手の衣類や毛布などは専用モードを使うなど、洗濯物に合わせて運転を工夫しましょう。
トイレの水量を調整する
トイレの使用は一日に何度もあるため、工夫するだけで大きな節水につながります。タンク式便器には「大・小」の2段階機能がついているものが多く、正しく使うことで水量を抑えられます。
具体的な方法は以下のとおりです。
- 「大」は必要なときだけ使い、通常は「小」を活用
- 流し忘れを防ぎ、流す回数を減らす
- 後付けの節水パーツを導入して水量を調整する
最新の節水便器では従来型に比べて30〜50%の割合で水量削減が可能とされています。ただし節水しすぎると洗浄力が落ち、二度流しになって逆に水を使うこともあります。家庭のトイレの性能に合わせて取り入れると効果的です。
シャワーヘッドを節水タイプに交換する
節水シャワーヘッドは水の散水穴を細かくしたり空気を混ぜたりして、少ない水量でも十分な水圧を感じられるように設計されています。人気の製品では20〜30%の節水率を実現し、年間で7,000円前後の削減につながる試算もあります。
節水効果を高める工夫は以下のとおりです。
- 止水ボタン付きモデルでこまめに水を止める
- 出しっぱなしをやめ、必要なときだけ使う
- 定期的にシャワーヘッドの穴を掃除して水圧低下を防ぐ
ただし、低水圧地域や高層階では節水構造がうまく作動しにくいこともあります。製品の規格や住まいの条件を確認したうえで導入するとよいでしょう。

光熱費を浮かせるアイテム・グッズまとめ

光熱費を減らすには生活習慣の工夫だけでなく、便利なアイテムを取り入れることも効果的です。ここでは節水・節電・防寒の3つの分野に分けて、家庭で活用できる代表的なグッズを紹介します。
【節水編】シャワーヘッド、節水コマ
水回りは光熱費のなかでも支出が大きい部分です。シャワーヘッドや蛇口に取り付ける節水器具を導入するだけで、使う水の量を大幅に減らせます。
代表的な効果を整理すると次のとおりです。
アイテム | 節水率の目安 | 導入コスト |
---|---|---|
節水コマ(蛇口用) | 30〜50% | 100〜200円程度(自治体配布あり) |
節水シャワーヘッド | 20〜70% | 数千円〜1万円前後 |
導入時は止水ボタン付きや増圧機能付きなど自分の家庭に合ったモデルを選びましょう。水圧が弱い地域では効果が限定される場合もあるため、製品仕様を確認してから購入することをおすすめします。
【節電編】IoT家電・スマートプラグ
電気代を抑えたい方におすすめなのがスマートプラグです。コンセントと家電の間に差し込むだけで、消費電力をスマホで可視化できるため「どの家電が無駄に電気を使っているか」を把握できます。
活用方法は以下のとおりです。
- タイマー設定で自動的に通電をオフ
- スケジュール運転でピーク時間の使用を避ける
- データ記録から無駄な待機電力を発見
導入コストは数千円程度で、日常的な消し忘れを減らすだけでも長期的に節約につながります。
注意点として、ストーブや電気毛布など高出力の暖房器具には使用できないモデルが多い点を確認してください。
【防寒編】電気毛布・湯たんぽ・蓄熱式カイロ
冬の光熱費や暖房代を抑えたい方に役立つのが局所暖房アイテムです。部屋全体を暖めるより、体を直接温めるほうが寒さ対策として有効です。
代表的なグッズと特徴は次のとおりです。
アイテム | 特徴 | 節約の工夫 |
---|---|---|
電気毛布 | 消費電力が少なく、局所暖房に向いている | タイマー設定で使いすぎ防止 |
湯たんぽ | お湯をためて長時間保温 | 給湯器より電気ポットで沸かすと効率的 |
蓄熱式カイロ | 夜間に蓄熱し放熱 | 深夜電力プランと併用で効果的 |
エアコンやストーブを弱めに設定し、補助暖房を組み合わせると暖房費を抑えられます。ただし使いすぎると逆に電気代がかさむこともあるため、時間を区切って使うのがおすすめです。

光熱費の節約に使える補助金・支援制度一覧

光熱費を抑えるには日々の節約だけでなく、国や自治体が実施する補助金制度を活用するのも有効です。省エネ住宅の改修や家電の買い替えに補助が出る制度があり、対象条件を満たせば数十万円単位の支援を受けられることもあります。
代表的な制度をまとめると以下のとおりです。
制度名 | 対象内容 | 補助額・補助率 | 実施時期 | 条件・注意点 |
---|---|---|---|---|
住宅省エネ2024 キャンペーン(子育てエコホーム支援事業) | 省エネ改修・高性能住宅取得 | 最大60万円/戸 | 2024年3月下旬〜年末(予算終了まで) | 新築・リフォーム両方対象。工事項目・世帯条件で金額変動 |
住宅省エネ2024(給湯省エネ事業) | 高効率給湯器導入(ヒートポンプ・燃料電池など) | 8万〜18万円+性能加算 | 2024年度 | 登録事業者を通じた申請が必要 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 窓・断熱材・玄関ドアの改修 | 工事費の一部を補助 | 公表中 | 改修で15%以上の省エネ効果が条件 |
次世代省エネ建材の実証支援 | 高性能断熱材・建材導入 | 上限400万円/戸、補助率1/2以内 | 2024年以降実施 | 登録施工業者による事前調査が必須 |
地方自治体の家電買替補助(例:山江村) | 省エネ家電の購入 | 経費の1/3、上限5万円 | 2025年度例あり | 地域在住者限定、既存家電の使用年数条件あり |
先進的窓リノベ2025 | 断熱窓・ガラス改修 | 上限200万円/戸、費用の1/2補助 | 2025年3月〜12月予定 | 登録施工業者経由で申請が必要 |
子育てグリーン住宅支援事業 | 断熱リフォーム・住宅設備改修 | 上限60万円/戸(必須工事3つ) | 2025年3月〜12月予定 | 工事内容の組み合わせ要件あり、国・自治体制度併用可 |
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「給湯省エネ2024事業(令和5年度補正「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」)について」
出典:国土交通省「住宅リフォームの支援制度」
出典:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和6年度 次世代省エネ建材の実証支援事業」
出典:山江村「山江村省エネ家電買替促進補助金」
出典:環境省「住宅省エネ2025キャンペーン 先進的窓リノベ2025事業」
出典:国土交通省「住宅省エネ2025キャンペーン 子育てグリーン住宅支援事業」
補助金制度を活用すると、普段の節約では難しい大規模な省エネ対策に取り組めます。

光熱費節約のよくある疑問

光熱費を節約しようとしても「本当に意味があるのか」「自分の環境でも効果が出るのか」と迷う方は多いです。なかにはストレスや手間の割に成果が小さいという声もありますが、正しい方法を選べば家計改善につながります。よくある疑問を整理しました。
光熱費節約は意味ないって本当?
「意味がない」と言われる背景には、節約額の小ささがあります。光熱費が月1〜2万円の家庭で10%削減しても1,000〜2,000円の効果にとどまるため、やる気を失う方がいるのも事実です。また、極端な節約で健康を害したり、家電効率を下げて逆効果になる場合もあります。
しかし積み重ねれば年間数千〜数万円の違いになるため、無駄な支出を抑える効果は確かに存在します。
節約を目的化するのではなく、浮いたお金を貯蓄や保険などに回す意識を持つと行動に意味が見えてきます。快適さや健康を犠牲にせず、家計全体でバランスを取ることが大切です。
ゲーマーが電気代を抑える方法はある?
ゲーミングPCは高性能なぶん電力消費が大きく、長時間の利用で電気代がかさみます。エントリーモデルで1時間あたり9〜16円、ハイエンドでは約31円になる試算もあります。毎日数時間プレイすれば月数千円規模になるため、工夫の余地があります。
対策としては以下が有効です。
- スリープや電源オフを徹底し、待機電力を減らす
- GPUやLEDの演出機能をオフにして消費を抑える
- 重いアップデートは電気料金の安い時間帯に回す
- 省エネ性能の高いCPU・GPUを選ぶ
- 冷却を効率化して無駄な発熱を防ぐ
また、エアコンを控えめにして電気毛布や足元ヒーターを組み合わせるのもひとつの方法です。ただし性能を下げすぎると快適さが損なわれるため、ゲーム体験と節電効果のバランスを意識しましょう。
アパートや賃貸でも光熱費を削減できる?
賃貸物件は壁や窓の断熱改修が難しいため、できる工夫が限られると感じやすいもの。ただし日常の工夫や契約内容の見直しで十分な節約が可能です。
実践しやすい方法は以下のとおりです。
- 電力・ガス会社を切り替え、適切な料金プランに変更
- スイッチ付きタップで待機電力をカット
- 窓断熱シートや厚手カーテンで冷暖房効率を改善
- 家主や管理組合に共用部のLED化を働きかける
また、入居前や更新時に設備改善を相談できる場合もあります。賃貸住まいでも工夫次第で年間数千円〜1万円以上の削減効果が期待できるため、小物グッズや契約変更から始めるのがおすすめです。原状回復義務や契約条件を守りつつ、できることを積み重ねることがポイントです。
光熱費節約は「見直し+工夫+アイテム」で実現できる
この記事では、光熱費の平均額や具体的な節約術、さらに補助金制度まで解説しました。節約の裏ワザはありませんが、家電の使い方を工夫し、ガスや水道も無駄をなくすことで、公共料金を含む毎月の支出を確実に抑えられます。
節約ポイントを振り返ると以下のとおりです。
- 電気代:最新家電やLEDに切り替える
- ガス代:追い炊きを減らし、残り湯を再利用
- 水道代:食洗機や節水シャワーヘッドを活用
節約は一度に完璧を目指すより、小さな工夫を積み重ねることが大切です。今日からできることを一つ実践して、家計をもっとラクにしてください。