自分で作る年金として知られるiDeCoを始めようとする人も多いでしょう。しかし、多くの金融機関がiDeCoを扱っており、どこで始めれば良いのか悩むかもしれません。特に、ネット証券大手の楽天証券とSBI証券はiDeCo口座の人気も高く、甲乙つけがたいです。
そこで、本記事ではiDeCoの金融機関の選び方3選を解説した後に、楽天証券とSBI証券のiDeCo口座の特徴をそれぞれ紹介します。各iDeCo口座が合う方のタイプも解説するので、自分がどちらを選べば良いのかがわかります。
楽天証券とSBI証券の各特徴やメリットを知り、自分に合ったiDeCoを始めてください。
iDeCoの金融機関選び方3選|後悔しないためのポイントをご紹介
iDeCoは、さまざまな税制優遇措置を受けることができる、自分で運用して備える年金です。
多くの金融機関がiDeCo口座を扱っていますが、金融機関の選び方次第で、iDeCoの成功が左右されます。次の3点に注意して、iDeCo口座を開設する金融機関を選びましょう。
- 自分が運用したい種類の商品を取り扱っているか
- 運営管理手数料の金額
- サポート体制が充実しているかどうか
これらのポイントを考慮せずに金融機関を選ぶと、思ったように運用益が出ずに後悔するおそれがあります。それぞれについて以下で詳しく解説するので、ぜひ金融機関選びの指標にして、iDeCo口座を後悔なく開設してください。
①自分が運用したい種類の商品を取り扱っているか
iDeCoで運用できる金融商品には様々な種類があります。リスクほぼゼロの元本保証を望む人にぴったりの定期預金から、ハイリスクハイリターンを狙う人向けの海外株式まで幅広いです。しかし、金融機関ごとにiDeCo口座で扱う金融商品は異なります。
そのため、適当に金融機関を決めてしまうと、自分が運用したい種類の金融商品が扱われていないことがあり得ます。自分が運用したいタイプの金融商品を取り扱っているかどうか、希望する金融機関を調べておきましょう。
②運営管理手数料の金額
ぜひチェックしていただきたいのが、運営管理手数料の金額です。iDeCoに加入する場合、金融機関や金融商品の種類にかかわらず、次の3つの手数料が一律にかけられます。
- 加入時手数料:2,829円(加入時1回のみ)
- 口座管理手数料:171円(毎月)
- 給付事務手数料:440円(受取ごと)
これら3つの手数料以外に必要となり得るのが、「運営管理手数料」です。運営管理手数料はiDeCo口座を開設している金融機関に毎月支払う手数料です。0円から400円以上と金額に幅があるため、無料の金融機関を選ぶと大きくお得になります。
③サポート体制が充実しているかどうか
サポート体制の充実度も、金融機関選びの大切な目安です。電話やメール、チャットでの相談対応の有無および対応時間等によって、いつでも問い合わせできる体制があると安心です。
また、パソコンやアプリでの管理のしやすさや、通常の証券口座との連携ができるかどうかもポイントになるでしょう。投資初心者の場合は、スタートアップガイドや動画での説明が充実していると、分からない事を解消して始められます。
iDeCoの注意すべきポイントについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
楽天証券とSBI証券の比較表
iDeCoの金融機関を選ぶ3つのポイントをおさえている筆頭は、やはり楽天証券とSBI証券です。「でも、どちらがいいの」と疑問に思う人も多いでしょう。そこで、楽天証券とSBI証券の特徴を以下の一覧表にまとめました。
楽天証券とSBI証券の比較表
楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
iDeCoでの取扱い商品数 | 32本 | 37本 |
運営管理手数料 | 0円 | 0円 |
iDeCo専用コールセンター | 平日:10時~19時 土日祝:9時~17時 |
平日:8時~17時 土日:8時~17時(新規加入の問い合わせのみ) |
サポート体制 | セミナー動画やスタートアップガイドがある | ロボットアドバイザーによるプラン提案 |
独自メリット | 楽天ポイントが付与される | 運用商品が多彩 |
楽天証券とSBI証券のいずれも、お得に開始できる上にサポートが充実しており、独自のメリットもあります。両者について、以下でさらに詳しく解説します。
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【楽天証券】iDeCo口座の特徴
楽天証券のiDeCo口座には、次の3つの特徴があります。
- 運営管理手数料が無料で、信託報酬も低水準
- 楽天ポイントが貯まる
- アプリ感覚で使えて管理しやすい
いずれも楽天証券ならではのメリットです。楽天の各種サービスを使っている人にとっては、よりお得に感じられるかもしれません。各特徴について、以下で紹介します。
運営管理手数料が無料で、信託報酬も低水準
楽天証券では、iDeCo口座の運営管理手数料は無料です。誰であってもどんな金融商品を運用しようとも関係なく無料なので、どなたでも始めやすいです。
また、信託報酬が低水準なので運用にかかるコストをより抑えられます。楽天証券のiDeCoで扱う投資信託には、信託報酬が0.176%と驚異的に低い商品が複数あります。運用コストが気になる人も安心して運用できるのが、楽天証券のiDeCoです。
楽天ポイントが貯まる
楽天証券でiDeCoに加入する場合、楽天銀行との連携サービスに登録すると、拠出金が自動入金され楽天ポイントが付与されます。ただし、楽天ポイントを得るには証券総合取引口座の開設が必要です。獲得ポイントは他の投資信託や株式等の購入にも使えます。
ポイントが不要な人は、証券総合取引口座を開設しなくてもiDeCoへの加入は可能なので、ポイントの必要性に応じてお選びください。
アプリで感覚で使えて管理しやすい
楽天証券は、スマホに最適化したiDeCoサイトが用意されており、いつでもどこでもiDeCoの状況を確認できます。また、見やすさと操作性に優れており、アプリ感覚で使えると高く評価されています。スマホで簡単に、スキマ時間にチェックできるので便利です。
【SBI証券】iDeCo口座の特徴
SBI証券のiDeCo口座は、次の3つの特徴を有しています。
- 信頼性・サポート体制に優れる
- 外国株式や信託報酬が低いインデックスファンドが多い
- 運営管理手数料が無料
いずれも、ネット証券最大手といわれるSBI証券ならではのメリットといえるでしょう。各特徴について、以下で紹介します。
信頼性・サポート体制に優れる
SBI証券は2005年からiDeCoを取り扱っており、信頼性が高いです。iDeCoへの加入者数は、SBI証券が最も多いともいわれています。iDeCoの取扱い歴が長い分、サービスや商品に様々な改良がなされており、安心かつ充実した運用が可能です。
また、SBI証券には「SBIーiDeCoロボ」というロボットアドバイザーがあります。ロボの質問に答えるだけで、あなたにぴったりの商品を選んでくれるので、投資知識がない人も安心して運用できます。忙しくて商品選びの時間がない人にもおすすめです。
外国株式や信託報酬が低いインデックスファンドが多い
iDeCoのラインナップが充実しているのも、SBI証券の大きな特徴です。外国株式を多く扱っており、投資対象地域も北米やアジア、エマージング、グローバルと幅広いです。外国の株式や債券、REITに投資したい人にはぴったりといえるでしょう。
日本株だけでなく、外国株式に投資することで分散投資を行うことができます。1か国のみであれば、暴落したときに大打撃となりますが、分散投資でリスクを減らすことができるでしょう。
また、信託報酬が低いインデックスファンドが18本と多いため、運用コストを低く抑えられます。低コストと多様性にこだわったSBI証券の商品ラインナップは、様々なニーズに対応可能なので、自分に合う商品を見つけられます。
運営管理手数料が無料
SBI証券も運営管理手数料が無料です。iDeCoは基本的に長期運用であり、運営管理手数料が無料であるありがたみは、長く運用するほど効いてきます。毎月0円と400円を比較すると、20年の運用で毎月400円なら合計9万6,000円もかかってしまいます。
運用次第では、運営管理手数料が運用益を上回ってしまいかねません。しかし、運営管理手数料が0円なら、運用益をそのまま獲得できます。SBI証券の運営管理手数料0円という条件を、有効活用してください。
iDeCoを始めるなら楽天証券とSBI証券のどちらで始めるべき?
「楽天証券もSBI証券もiDeCoに最適とわかったけれど、どちらを選べばいいの」と悩むかもしれません。そこで、楽天証券で始めるべき人のタイプと、SBI証券で始めるべき人のタイプを紹介します。
自分がどちらのタイプかがすぐにわかるため、迷わず選べます。以下でそれぞれのタイプについて解説しているので、自分のタイプを見極めてあなたに合う証券会社を選んでください。
楽天証券で始めるべき人とは?楽天経済圏で生活している人
楽天証券で始めるべき人は、楽天経済圏で生活している人です。楽天銀行に口座を開き、楽天カードを所有し、楽天市場で買い物をするなど、楽天が生活に密接に関わる人も多いでしょう。
楽天経済圏で生活をしていると、楽天ポイントを貯めたり使ったりします。iDeCoを楽天証券で始めると、毎月着実に楽天ポイントが貯まります。また、楽天証券で他の投資を既に行っている場合、同じIDでiDeCoも管理できるので便利です。
SBI証券で始めるべき人とは?外国株で運用したい人
SBI証券で始めるべき人は、iDeCoを外国株で運用したい人です。他社にはない幅広い外国株・債券・REIT等の投資信託を扱っています。「外国株に興味はあるけれど、知識がないから不安」と思うかもしれません。
そんな人のために、SBI証券では「SBIーiDeCoロボ」があなたの希望をヒアリングし、商品を選定します。投資初心者も、安心して外国株での運用ができます。
自分に合った証券会社を選び、iDeCoを始めよう!
iDeCo口座開設先として評価の高い、楽天証券とSBI証券について解説しました。証券会社を選ぶ際には、次の3点を確認することが大切です。
- 自分の運用したい商品があるかどうか
- 運営管理手数料の金額
- サポート体制
楽天証券とSBI証券は3条件の全てにおいて優れており、長期運用が基本であるiDeCoを行うにあたって信頼できる証券会社です。それぞれ個性が異なるため、自分のタイプと照らし合わせて、あなたに合った証券会社を選んでiDeCoを始めてください。