長期の資産形成のためにつみたてNISAを活用している人も多いでしょう。つみたてNISA口座では金融庁が承認した一定の投資信託のみ購入が可能です。一定の投資信託といっても対象の商品は200種類以上あります。
そのため、「つみたてNISAを始めたいけれど、どの商品を購入したらよいのかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、つみたてNISAの概要を説明した上で、つみたてNISAの銘柄を選ぶ際のポイントとスタイル別のおすすめ商品を解説します。
つみたてNISA(積立NISA)とは
つみたてNISAとは、一定の投資信託を年間40万円まで購入でき、最大20年間非課税で保有できる税制優遇制度のことです。
一般NISAよりも長期的な資産形成を促進するために2018年に創設された制度で、2022年3月末には396万口座が開設されております。
つみたてNISAの概要は以下の通りです。
非課税保有期間 | 20年間 |
---|---|
年間非課税枠 | 40万円 |
投資可能商品 | 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託 |
途中換金・資金の引き出し | 可能 |
参考:金融庁「つみたてNISAの概要」
参考:日本証券業協会「NISA口座開設・利用状況調査結果 (2022年3月31日現在)について 」
通常の株式投資では運用益の約20%に対して税金が課せられますが、つみたてNISA口座では非課税となり税制上の優遇を受けることができます。非課税期間は一般NISAの4倍の20年間となっており、少額から長期の資産形成を始めることが可能です。
制度について詳しく知りたい人は、下記の記事もご覧ください。
つみたてNISAの銘柄を選ぶ時の4つのポイント
つみたてNISAの銘柄を選ぶ時のポイントを4つ紹介します。これからつみたてNISAを始めようと考えている人は、ぜひ1つ1つていねいに確認してください。
ポイント①:投資目的を明確にする
つみたてNISAの銘柄を選ぶ際、投資目的を明確にする必要があります。投資の目的には、「家を購入するための頭金にしたい」や「老後の備えをしたい」、「世界一周旅行の費用にしたい」など様々な目的が考えられるでしょう。
投資目的を明確にすることで、何年後にどのくらいの金額が必要かを考えることができます。目的が明確になったら、必要な時期と金額から銘柄を選びましょう。
ポイント②:リターンとリスクのバランス(ポートフォリオ)を考える
投資はリターンだけでなく、リスクも考える必要があります。一般的にリターンとリスクは比例する傾向にあるため、資産を大きく増やしたい場合、その分リスクも上昇することが一般的です。許容できるリスク内で、よりリターンの見込める銘柄を選定していきましょう。
ポイント③:手数料(信託報酬)をチェックする
つみたてNISAにおいて、手数料は非常に重要なポイントです。手数料率が0.1%違うといわれても、大したことないと思ってしまいがちですが、その0.1%が20年間続くと大きな額になるでしょう。
例えば、資産が現在1,000万円あるとします。その資産にかかる手数料率が0.1%異なるだけで、年間1万円の手数料の違いが発生します。
長期積立を考えている方は、手数料がかかる資産額が更に増え、手数料も毎年かさむ可能性があります。数十年単位で考えると、たった0.1%でも数十万以上の違いが発生するため注意が必要です。
ポイント④:純資産額と過去実績をチェックする
どの銘柄が信用できるのかを考えるために、銘柄の純資産額と過去実績をチェックすることも重要です。
まず、純資産額については、純資産額が増加しているかをチェックしましょう。純資産額が増加している場合、運用実績が好調もしくは、多くの投資家がその銘柄に新規投資をしているということです。また、過去の実績をチェックすることで、どのくらいのリターンを得られるか、リスクがあるのかを知ることができます。
純資産額と過去実績をチェックすることで、その銘柄が信用できる銘柄なのか確認することができます。
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投資スタイル別のおすすめ銘柄やファンドの種類
つみたてNISAのおすすめの銘柄やファンドの種類を紹介します。3パターンのケースを紹介するので、自分の投資目的がどのケースに近いかを考えながらご覧ください。
①リスクがあってもお金を積極的に増やしたいケース
リスクがあっても資産を積極的に増やしたい方には、アクティブ型の投資信託がおすすめです。アクティブ型の投資信託は、運用会社が独自に投資判断を行い、TOPIXなどの指数を上回る成果を目指します。TOPIXなどの指数よりも大きく資産を増やすことも可能ですが、逆に資産を大きく減らす可能性もあります。
なお、アクティブ型の投資信託はアナリストの分析や精査を必要とするため、一般的に信託報酬が高くなる傾向です。
このタイプの投資信託商品には、割安と考えられる銘柄を選定して運用益を出すことを目的とする「ひふみプラス」(レオス・キャピタルワークス)などがあります。
②ミドルリスク・ミドルリターンで長期運用したいケース
リスクもリターンもほどほどに長期的に運用したいという人には、インデックス型の投資信託がおすすめです。アクティブ型と異なり、TOPIXなどの指数と同じ動きを目指します。対象としている指数が上昇すれば資産は増加し、逆に対象としている指数が下降すれば資産は減少します。信託報酬はアクティブ型と比べて低い傾向です。
このタイプの投資信託商品には、日本株式指数に連動する「iFree 日経225インデックス」(大和アセットマネジメント)や、米国株式指数に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(三菱UFJ国際投信)などがあります。
③リスクを最低限に長期的に運用したいケース
大きなリターンは狙わずに、リスクを抑えて長期的に運用したいと考える方にはバランス型の投資信託をおすすめします。バランス型投資信託とは、国内外の株式だけでなく、国内外の債券や不動産など複数の資産を組み合わせることでリスクを抑える投資信託です。
商品にもよりますが、信託報酬はアクティブ型よりは比較的低め、インデックス型よりは比較的高めもしくは同程度の傾向です。
このタイプの投資信託商品には、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」(三菱UFJ国際投信)や「野村6資産均等バランス」(野村アセットマネジメント)などがあります。
まとめ:投資目的に合った銘柄の組み合わせを考えることが大切
つみたてNISAには様々な銘柄がありますが、自分の投資目的を考えることでどのような銘柄を選ぶべきかがみえてきます。つみたてNISAを始める前には、投資目的を明確にしてから自分にあった銘柄の組み合わせを考えてみましょう。