- 「新NISAって、みんなどのくらい積み立ててるんだろう…」
- 「月1万円じゃ少ない?月5万円って多すぎ?」
- 「老後や教育費のために、どのくらい積み立てれば安心できるの?」
このように考えている方もいるでしょう。
結論、新NISAの月平均積立額は以下の通りです。
区分 | 月平均積立額 | 備考 |
---|---|---|
全体平均 | 約83,130円 | 新NISA利用者全体の平均値 |
成長投資枠のみ | 約62,850円 | アクティブ運用志向が強い |
積立投資枠のみ | 約20,280円 | コツコツ方の利用が中心 |
証券会社利用者のみ | 約98,660円 | 資産運用への意識が高い層 |
本記事では、新NISAの月々の積立額について「年代別」「目的別」「利回り別」などあらゆる切り口から解説します。
この記事を読むと、自分の年齢に合った最適な積立額や無理なく新NISAを続けるコツが分かります。
これから新NISAを活用したい方、月額の設定に迷っている方はぜひ参考にしてください。
新NISAで月いくら積み立てるのが現実的?2025年最新の平均積立額

まずは、日本証券業協会が公表した2025年3月末時点の最新データをもとに、実際に利用者がどれくらいの金額を積み立てているのかを分析。
全体平均はもちろん、つみたて投資枠・成長投資枠、さらには証券会社利用者に絞ったアクティブ層の動向まで紹介します。
【全体平均】平均積立額は約83,130円/月
新NISA口座全体における1口座あたりの月平均買付額は約83,130円という水準です。
分類 | 新NISA全体 |
---|---|
口座数 | 2,647万口座 |
買付額 | 66,033億円 |
月平均買付額 | 約83,130円 |
非課税枠の拡大に加え、資産運用に対する国民の関心の高まりや、インフレ・老後不安の影響が背景にあると考えられます。
また、平均8万円台という数字は「高い」と感じるかもしれませんが、実際には成長投資枠のスポット購入なども含まれており、必ずしも毎月積立している人だけの金額ではありません。
以下では、成長投資枠と積立投資枠に分類した平均積立額を紹介します。
【成長投資枠】平均積立額は62,850円/月
新NISAの成長投資枠に限ると、月平均の積立額は約62,850円となっています。
分類 | 成長投資枠 |
---|---|
買付額 | 49,916億円 |
月平均買付額 | 約62,850円 |
一括購入が可能な枠であるため、ボーナス分で平均値を押し上げていると考えられます。
実際には「毎月5万円前後」をコツコツ投資している人と、「一括で100万円」などの大口投資が混在している状況です。
NISA口座が試しにやってみる制度から、“本格的な資産運用の手段”へと変化してきたことを示しています。
【積立投資枠】平均積立額は約20,280円/月
つみたて投資枠では、1口座あたりの月平均積立額は約20,280円です。3ヶ月間の買付総額16,117億円を口座数で割り、3ヶ月で割ることで算出できます。
分類 | つみたて投資枠 |
---|---|
買付額 | 16,117億円 |
月平均買付額 | 約20,280円 |
20代〜30代の若年層にとっては、毎月2万円という金額は家計に大きな負担をかけずに継続可能な金額です。
【証券会社のみ(アクティブ層)】平均積立額は98,660円/月
よりアクティブな投資家が集まる証券会社口座のみを対象にすると、平均月額は約98,660円とさらに高額になります。
分類 | 証券会社口座 |
---|---|
口座数 | 1,878万口座 |
買付額 | 55,609億円 |
月平均買付額 | 約98,660円 |
旧NISA制度に比べ成長投資枠の利用者が増えており、中高年層や資産に余裕のある層が個別株・ETFへの投資を本格化させています。
一方で、アクティブ層の数字はあくまで平均であり、中には月10万円以上の積立をしている人もいれば、毎月投資していない人も含まれます。
新NISAの初心者が月換算約10万円という金額を基準にする必要はなく、自分のライフスタイルに合った無理のない投資額を決めることが大切です。
とはいえ、「自分にとって無理のない投資額って、どう判断すればいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そんなときに役立つのが、家計の見直しと投資計画のバランスを無料でチェックできる「オンライン家計診断 by MONEYCOACH」です。
「投資に興味はあるけど、まずは家計の現状を知りたい」という方は、ぜひ一度オンライン診断を受けてみてはいかがでしょうか。
【年代別】新NISAで月いくら積み立てるべき?

人生のステージによって、積み立てに使えるお金や将来のゴールは変わります。
ここでは、以下の年代別に「どれくらい積み立てれば将来どのくらいになるか」を解説します。
20代|月1〜2万円でも複利と時間を活かせば1,000万円超も可能
毎月積立額 | 30年後の金額(年利3%) |
---|---|
月1万円 | ・元本:360万円 ・運用収益:223万円 ・合計金額:583万円 |
月2万円 | ・元本:720万円 ・運用収益:445万円 ・合計金額:1,165万円 |
20代は新NISAにおいて「時間」という最大の武器を持っています。
つまり、少額でもお金が勝手に働いてくれる福利の効果が生まれる状態になります。
月1万円という金額は、コーヒーやスマホ代を少し見直すだけで捻出できる金額です。時間に余裕がある20代だからこそ、無理のない範囲から早めに始めることが大切です。
30代|月3〜5万円の積立で老後資産2,000万円が現実的に狙える
毎月積立額 | 30年後の金額(年利3%) |
---|---|
月3万円 | ・元本:1,080万円 ・運用収益:668万円 ・合計金額:1,748万円 |
月5万円 | ・元本:1,800万円 ・運用収益:1,114万円 ・合計金額:2,914万円 |
30代は収入が増え始め、家計に少し余裕が出てくる時期です。
ただし、結婚・出産・住宅購入など出費も増えてくるので、計画的に積立を考えることが必要になります。
40代|月5万円以上で非課税1800万円のフル活用が見えてくる
毎月積立額 | 20年後の金額(年利3%) |
---|---|
月5万円 | ・元本:1,200万円 ・運用収益:442万円 ・合計金額:1,642万円 |
月7.5万円 | ・元本:1,800万円 ・運用収益:662万円 ・合計金額:2,462万円 |
40代に入るとあと20年で老後という現実が見えてくるため、残りの時間をどう使うかが大切です。
つまり、積立額を意識的に増やせば短期間でも非課税のメリットをフル活用できるということです。今まで投資をしてこなかった方でも、ここから巻き返すチャンスは十分あります。
50代|月10万円の高額積立で短期集中の巻き返しが可能になる
毎月積立額 | 15年後の金額(年利3%) |
---|---|
月10万円 | ・元本:1,800万円 ・運用収益:470万円 ・合計金額:2,270万円 |
「50代からじゃもう遅い…?」と感じている方がいるかもしれませんが、残り時間は少なくてもやれることはあります。
毎月10万円の積み立てを始める、資金に余裕がある場合は成長投資枠で一括投資するなど、老後に向けた資産形成を今から始めても遅くありません。
具体的に老後に向けやるべきことが気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。

【目的別】新NISAでの積み立ては月いくらが良い?

新NISAは長期向きの制度ですが、目的が短期・中期の場合は他の手段と併用するのも一つの方法です。
以下に目的別の資金性格とおすすめの月額目安を整理しました。
目的 | 運用期間の目安 | 資金の性格 | 運用方法 | 月額目安 |
---|---|---|---|---|
短期 | ~3年程度 | ・緊急用・生活補填 | ・普通預金・定期預金など | 1~3万円 |
中期 | 3~10年 | ・教育資金・車購入等 | ・低リスクの投資信託・NISA枠 | 3~5万円 |
長期 | 10年以上 | ・老後資金・資産形成 | 新NISA(積立+成長投資枠) | 5~10万円 |
次章では、短期・中期・長期の3つに分類して新NISAを始める際の積み立て額目安を紹介します。
短期資金は貯蓄重視+生活防衛資金は普通預金で確保
新NISAは、そもそも「10年、20年と寝かせて増やす」ような長期投資向けの制度です。1〜3年以内に使用予定のお金を新NISAで運用するのは、本来おすすめできません。
短期間では値動きリスクを抑えきれず、元本割れのまま使うことになる恐れがあるからです。
とはいえ、それでも新NISAで短期資金を運用したいという方には、次のような対策をおすすめします。
- 「債券多め」「バランス型」など値動きが小さい投資信託を選ぶ
- 生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)はNISA外の普通預金でキープ
- 短期目的で使う金額は「つみたて投資枠」の中で少額に抑える
急な出費に備えるなら、新NISA単体で完結させずに預金や個人向け国債などと併用することが大切です。
中期資金は「投資信託×低リスク運用」で元本割れを回避しつつ増やす
中期(3〜10年)の資金も、本来であれば新NISAのような制度ではやや期間が足りません。
ですが、使う時期がある程度決まっていて「大きく増やさなくていい、でも預金よりは増やしたい」という場合にはNISAの一部活用が可能です。
- つみたて投資枠を活用し、リスク控えめの投資信託に絞る
- 債券やバランス型など「守りの設計」の商品を選ぶ
- 使う予定時期の1〜2年前には引き出し可能な状態に資金を切り替える
急変動に備えて「半分は投資、半分は預金で持つ」ような分散管理もおすすめです。
長期資金は「新NISAの非課税×複利」で資産成長を最大化する
10年以上使う予定がないお金なら、新NISAの本領を最も発揮できるステージです。
運用益が非課税になるだけでなく長期での積立は複利が働くため、資産が雪だるま式に増えていく可能性があります。
▼長期資金の基本方針
項目 | 詳細 |
---|---|
対象資金 | ・老後資金 ・子どもの大学費用 ・将来の余裕資金 |
おすすめ商品 | ・全世界株式 ・S&P500などインデックス型 |
月額目安 | 3〜10万円 |
目標利回り | 年3〜5%で2倍〜3倍の資産形成を目指す |

新積立NISAは月いくら積み立てると増える?利回り・運用益のシミュレーション

毎月の積立額×想定利回り×運用年数の3つをもとに、シンプルなシミュレーションを紹介します。
利回り3%×月2万円で20年後に約650万円に到達
項目 | 内容 |
---|---|
月額積立額 | 2万円 |
想定利回り | 年3%(複利) |
積立期間 | 20年 |
元本 | 480万円(2万円×12ヶ月×20年) |
運用益 | 177万円 |
最終資産額 | 657万円 |
新NISAで月2万円の積み立てをコツコツ続けるだけで、20年後には約650万円もの資産になる可能性があります。
利回り3%×月5万円なら1800万円にほぼ届く資産形成が可能
項目 | 内容 |
---|---|
月額積立額 | 5万円 |
想定利回り | 年3%(複利) |
積立期間 | 20年 |
元本 | 1,200万円 |
運用益 | 442万円 |
最終資産額 | 1,642万円 |
20年かけて、税金なしでこれだけ増やせるのは新NISAならではの魅力です。教育費や老後資金の準備に、効率的にお金を育てたい方におすすめの積立額といえます。
利回り5%×月10万円で20年後に3,300万円を狙える
項目 | 内容 |
---|---|
月額積立額 | 10万円 |
想定利回り | 年3%(複利) |
積立期間 | 20年 |
元本 | 2,400万円 |
運用益 | 883万円 |
最終資産額 | 3,283万円 |
非課税枠1,800万円を超えるため、成長投資枠と積立投資枠をバランスよく併用する形になります。

新NISAで毎月いくら積み立てるべき?非課税枠の決め方

新NISAでの最適なつみたて額は人によって異なります。
ここでは、NISA初心者でも納得して積立額を決められるよう、3つの考え方を紹介します。
貯めたい金額と年数から逆算する
まず考えるべきは「将来いくら必要?」というゴールです。
「老後に2,000万円が欲しい」「25年かけて準備したい」と決めれば、毎月どれくらい積み立てる必要があるかは自動的に見えてきます。
▼目標から逆算する例(想定利回り3%・複利)
目標金額 | 運用期間 | 毎月の積立額(目安) |
---|---|---|
1,000万円 | 20年 | 約32,000円 |
1,500万円 | 25年 | 約34,000円 |
2,000万円 | 30年 | 約26,000円 |
手取り年収の20〜30%以内に収めれば家計を圧迫しない
逆算だけではなく、実際に払える金額であることも大切です。どれだけ将来のためとはいえ、家計がカツカツでは長続きしません。
目安としては手取り年収の20〜30%の範囲で積み立てるのが、無理なく続けやすいバランスです。
以下の表を参考に、自分の年収と照らし合わせてみましょう。
▼年収から見る現実的な積立額の目安
手取り年収 | 年間積立(20~30%) | 月額換算 |
---|---|---|
300万円 | 60~90万円 | 5~7.5万円 |
500万円 | 100~150万円 | 8.3~12.5万円 |
700万円 | 140~210万円 | 11.6~17.5万円 |
投資で一番大事なのは継続できることですので、焦らず着実にいきましょう。
月1万円からでもOK。少額でも長期運用すれば十分増やせる
月1万円でも、30年間コツコツ積み立てて年利3%で運用すれば約580万円になります。
具体的には以下の通りです。
月額積立 | 想定利回り | 運用期間 | 最終資産額(概算) |
---|---|---|---|
1万円 | 年3% | 30年 | 約580万円 |
2万円 | 年3% | 30年 | 約1,160万円 |
3万円 | 年3% | 30年 | 約1,740万円 |
とはいえ、「自分の家計で本当に毎月1万円も投資に回せるの?」と感じる方がいるかもしれません。
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「まずは家計の現状を知りたい」という方は、お気軽にご活用ください。
新NISAに関するよくある質問

ここでは、実際に多くの方が気にしている新NISAに関する疑問をQ&A形式で解説していきます。
新NISAで月いくらまで積み立てできる?
新NISAの年間投資上限は最大360万円。月額に換算すると最大30万円まで積み立て可能です。
内訳は「成長投資枠:年240万円(20万円/月)」と「積立投資枠:年120万円(10万円/月)」に分かれます。
成長投資枠って何?積立投資枠とどう違うの?
成長投資枠は、株式や幅広い投資信託を対象とした自由度の高い投資枠です。個別株やETF、アクティブファンドも購入できるため、自分で銘柄を選びたい人に向いています。
一方、積立投資枠は長期・積立・分散に適した特定の投資信託に限定されており、初心者向けかつ安定志向の運用が想定されています。
どちらを使うかは、投資経験に応じて選ぶのがポイントです。
新NISAの投資信託はどれがおすすめ?
初心者に人気の投資信託には、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「SBI・Vシリーズ」「楽天・全米株式インデックス・ファンド(VTI連動)」などがあります。
手数料が低く、長期・分散投資に適したインデックスファンドです。リスクを抑えたいならバランスファンド、リターン重視なら米国株インデックスがおすすめです。
平均投資額や平均積立額ってどれくらい?
2025年3月時点のデータによると、新NISA利用者の平均積立額は約83,130円/月です。
内訳は成長投資枠が約62,850円、積立投資枠が約20,280円。証券会社を通じて運用している人だけに絞ると平均98,660円とさらに高額になります。
参考:日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況(2025年3月末時点)」
月何万くらい積み立てる人が多い?
新NISA利用者の平均積立額は約83,130円/月ですが、口座開設のみで運用されていない数が母数として含まれている可能性があるため、実際には月2〜5万円の積み立てから始めている人が多いと推定できます。
いくらまで積み立てると得?損?
新NISAで得する金額は「非課税枠をフル活用し、長期で積み立てた場合」です。逆に、短期で売却したり元本割れリスクの高い商品に集中投資すると損する可能性があります。
つまり、「いくら積み立てたか」より「どう運用したか」が損得を分けるポイントです。
新NISAは結局意味ないの?
「新NISAは意味ない」と言われることもありますが、多くは短期視点で見た場合です。新NISAは20〜30年かけて非課税で資産を育てる制度なので、時間をかけてこそ本領を発揮します。
「毎月いくら」よりも大切なことって何?
ズバリ、「続けること」です。投資はタイミングではなく時間がモノを言う世界。毎月いくら積み立てるかを悩むより、「ムリなく継続できる金額を決める」「非課税枠を活かしきる」「市場の上下に一喜一憂しない」など、続けるための工夫と仕組みづくりが何より重要です。
まとめ:月いくら積み立てるかより「なぜ・どう続けるか」が重要
この記事では、新NISAでの平均積立額や年代別・目的別の目安、運用シミュレーションまで幅広く解説しました。
自分に合った積立額を考えるときは、以下の3つを整理することが出発点になります。
- 何のために、いくら貯めたいのか
- いつまでに、その目標を叶えたいのか
- 今の家計で、どれくらいなら無理なく続けられるか
大事なのは、完璧な金額を探すことではありません。少額でも続けることが資産形成の第一歩。まずは月1万円からでも、新NISAで自分なりの一歩を踏み出してみてください。
とはいえ、「自分にとって無理のない金額ってどれくらい?」「そもそも今の家計は最適なのか?」と不安に感じる方も多いはず。
そんなときにおすすめなのが、お金のプロに家計を見てもらえる「オンライン家計診断 by MONEYCOACH」です。
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