個人向け国債はどこで買うべき?銀行・証券会社・ネットの違いを徹底比較!

個人向け国債はどこで買うべき?銀行・証券会社・ネットの違いを徹底比較!

  • 「個人向け国債って、結局どこで買うのが正解なの?」
  • 「銀行・証券会社・ネット証券の違いがわからない…」
  • 「金利とか手数料、何を基準に選べばいいの?」

結論、個人向け国債はどこで買うかによって「キャンペーン還元額」「申込みの手間」に差が出ます。

本記事では、銀行・証券会社・ネット証券の違いをはじめ、金利・コスト・サポート体制など、どこで買えば満足できるかを徹底的に解説していきます。

この記事を読むと、国債の仕組みと購入方法が理解でき、自分に合った購入先が見つかるでしょう。

「どこで買えばよかったんだろう…」という後悔をしたくない方は、ぜひ参考にしてください。


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目次

個人向け国債はどこで買える?選択肢は主に3つ

個人向け国債はどこで買える?選択肢は主に3つ

個人向け国債を購入できる場所は、ざっくり分けて以下の3つです。

どこでも同じ国債を買えますが、購入方法や受けられるサービスには違いがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

銀行|対面重視で安心感あり

「よく分からないものは、まず人に聞きたい」方には、銀行での購入がおすすめです。

普段使っている銀行ならすでに口座を持っているはずなので、手続きがスムーズです。店頭の窓口で「個人向け国債を買いたい」と伝えるだけで担当者が案内してくれます。

また、銀行では国債の申し込み時にキャンペーンが実施されることもあり、現金プレゼントポイント還元といった特典がつく場合もあります。

ただし注意点もあります。

  • 平日の営業時間内に店舗へ行く必要がある
  • 一部の銀行では、国債用の口座を新たに開設する手間がある
  • ネット証券に比べてキャンペーン内容が控えめな場合もある

じっくり話を聞いてから買いたい方、あるいは高齢の親と一緒に手続きを進めたい方に最適です。

証券会社|専門的な提案が受けられる

「国債だけでなく、将来の資産運用もまとめて相談したい」方には、証券会社がおすすめです。

証券会社では、個人向け国債はもちろん株式・投資信託・ETFなども扱っており、ファイナンシャルアドバイザー(資産運用の専門家)が在籍している場合が多いです。

証券会社での購入メリット
  • 投資経験に応じた提案が受けられる
  • 最新の金利情報や市況も教えてくれる
  • 他の金融商品とまとめて資産管理できる

一方で、証券会社の利用には時間的な制約があることも。店舗での対応は平日昼間が中心のため、仕事で忙しい方には通いづらいという声もあります。

ただ、将来のライフプランと投資をじっくり考えたい方には最適です。

ネット証券|低コストかつスピーディ

「手数料を抑えて、思い立った時にサクッと買いたい」方にはネット証券がおすすめです。

ネット証券なら、口座開設から国債の申し込みまですべてスマホやパソコンで完結します。わざわざ窓口に出向く必要はありません。

ネット証券の主なメリット
  • 口座管理料が基本無料
  • 申し込みは24時間いつでも可能
  • キャンペーンで現金やポイント還元が受けられることも

ただし、操作に慣れていない方やパソコンが苦手な方は、最初の設定で戸惑う可能性があります。また、分からないことがあっても対面で教えてくれる人はいないため、事前に国債の基本情報を学んでおく必要もあるでしょう。

でも、自分に本当にネット証券が向いているのか分からない…」という方もいるのではないでしょうか。

そんなときは、無料のオンライン家計診断「マネーコーチ」を活用してみてください。

プロのファイナンシャルプランナーが、あなたの家計状況に応じてネット証券の活用方法や国債の選び方まで丁寧にアドバイスしてくれます。

スマホ1つで予約・診断が完了するので、忙しい方や金融知識に不安がある方もぜひお気軽にご相談ください。


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個人向け国債はどこで買うべき?5つの比較ポイント

個人向け国債はどこで買うべき?5つの比較ポイント

個人向け国債は、どの金融機関でも同じ条件で販売されています。ただし、どこで買うかによって費用やサポートの質、お得度に違いがあるのも事実。

そこでここからは、購入前にチェックしておきたい比較ポイントを5つに絞って解説します。

それぞれの要素を詳しく見ていきましょう。

手数料・取引コスト

個人向け国債そのものには、購入手数料がかかりません。

ただし、見落とされがちなのが「口座の維持費」。金融機関ごとに差が出る点であるため比較が必要です。

代表的な金融機関別の口座管理手数料は以下の通りです。

金融機関口座管理手数料(月額)
三井住友銀行110円(税込)
楽天証券・SBI証券無料
参考:三井住友銀行「個人向け国債・国債
参考:楽天証券「国内債券 手数料
参考:SBI証券「個人向け国債

なお、途中で換金する場合にかかる「中途換金調整額」は、どこで買っても計算式は同じです。つまり、違いが出るのは主に口座の維持費や管理費ということになります。

金利・利率

「どこで買えば金利が高くなるんだろう?」と疑問に思っている方も多いかもしれません。

ですが、結論を言えば金利はどこで買っても同じです。すべて財務省が決めた条件で発行されるため、購入先にかかわらず変わりません。

2025年6月の募集金利は以下の通りです。

スクロールできます
商品名税引前年利税引後年利金利タイプ満期
変動10年1.00%0.7968500%変動10年
固定5年1.00%0.7968500%固定5年
固定3年0.79%0.6295115%固定3年
参考:財務省「現在募集中の個人向け国債・新窓販国債

変動10年型は半年ごとに金利が見直され、相場が上がれば利率も連動して上がります。一方、固定型は発行時に決まった金利が満期まで続くため、利回りの安定性を重視する方に向いています。

どのタイプにも「最低金利保証(年0.05%)」がついているため、金利が下がってもゼロになることはありません。

購入先による差はないので、「どこで買えば得か」ではなく「どの金利タイプが自分に合うか」を軸に考えるのがおすすめです。

購入・申し込みのしやすさ

個人向け国債を買いたいと思ったときに、すぐ申し込めるかどうかも大事な視点です。

手続きの手間を比較すると、以下のような違いがあります。

購入先手続き方法申し込み可能時間(例)
銀行店舗で対面手続き平日9:00~15:00
証券会社店舗もしくは電話など平日中心
ネット証券スマホ・PCからオンライン24時間対応(メンテナンス除く)

平日は仕事で銀行に行けない方は、ネット証券のほうが断然便利です。口座開設から購入まで、すべてスマホ1台で完結します。

ただし、どこで買う場合も「国債用の口座」は必要です。本人確認書類やマイナンバー、場合によっては印鑑なども求められるため、スムーズに進めたい方は早めの準備をおすすめします。

キャンペーンの還元率

「せっかくなら、キャンペーンでお得に始めたい」方は、ネット証券や大手証券会社の特典がおすすめです。

一例ですが、2025年6月時点でのSBI証券のキャンペーンは以下の通りです。

▼キャッシュバックキャンペーン

スクロールできます
購入金額変動10年固定5年固定3年
50~100万円500円350円250円
100~200万円1,000円700円500円
200~300万円2,000円1,400円1,000円
※条件1.2017年以降に個人向け国債キャンペーンの対象となったことがない方
※条件2.対象債券を50万円以上(約定金額)購入した方
参考:SBI証券「個人向け国債デビューキャンペーン

ほかの証券会社でも、同様のキャンペーンを実施しているところがあります。

ただし、注意点もあります。

  • キャンペーン期間が限られていることが多い
  • エントリー手続きが必要な場合もある
  • 一部の店舗型銀行では実施していないこともある

申し込む前に「公式サイトでキャンペーンがあるかどうか」をチェックしておくことをおすすめします。

アフターサポート

購入後のサポートも、実は大きな違いが出るところです。

たとえば、銀行であれば窓口で直接相談できるので「残高がいくら残っているか」「いつ満期になるか」などをスタッフから確認できます。

一方証券会社は投資全体の相談が得意。「今後、国債の利率が下がったときにどう動くべきか」など、次の一手まで含めてアドバイスを受けられるのが心強いです。

ネット証券においては手軽さ重視の人向けで、以下のようなサポートが整っています。

  • マイページで24時間いつでも残高・履歴を確認
  • 問い合わせはチャットやメール中心
  • 書類はすべて電子交付(PDF)で受け取り

紙が不要な方や、すでにスマホで家計管理をしている方には最適です。

個人向け国債はどこで買うべき?目的タイプ別に整理

個人向け国債はどこで買うべき?目的タイプ別に整理

個人向け国債をどこで買えばいいか分からないときは、自分の投資スタイルに合った方法を考えてみてください。

ここでは目的別におすすめの買い方を紹介します。

投資初心者|窓口で聞ける銀行・ゆうちょ等

「投資って難しそう」と感じている方には、銀行やゆうちょ銀行の窓口での購入がおすすめです。

普段使っている金融機関であれば信頼感もありますし、話の流れもスムーズ。「国債って何?」というレベルからでも丁寧に教えてもらえます。

窓口で受けられるサポートの一例
  • 国債の仕組みや利息の計算方法の説明
  • いつ換金できるか、中途解約のルール
  • 利息の受け取り方や税金の取り扱い

また、ゆうちょ銀行は全国どこでも利用しやすいため、地方在住の方でも手続きがしやすいです。書類の記入や本人確認もその場でフォローしてくれるので、初めてでも安心して進められるでしょう。

長期保有|コストなしのネット証券

長期保有を前提にする方は、ネット証券が向いています。最大の魅力はコストの安さで、多くのネット証券では口座管理手数料が無料です。

仮に銀行で毎月110円かかる場合は10年で13,200円。ネット証券なら差額をそのまま運用益にまわせます。

ネット証券が長期向きな理由
  • 手数料がかからないため、利子を丸ごと受け取れる
  • スマホやPCから24時間いつでも確認・購入が可能
  • 変動金利型との相性が良く、金利上昇の恩恵を受けやすい
  • キャンペーンでキャッシュバックやポイントがもらえる

国債に慣れてきたら同じ口座で投資信託やETFも買えるので、将来的に資産運用の幅を広げたい方にもおすすめです。

分散投資|証券会社で一括管理がおすすめ

「国債だけでなく株や投資信託もやってみたい」方は、証券会社での一括管理がおすすめです。

複数の金融商品をバラバラの口座で管理すると資産全体が見えにくくなってしまいます。その点、証券会社なら以下のような分散投資を1つの口座で完結できます。

資産タイプ配分割合主な商品例
株式50%・国内株
・外国株
国債30%個人向け国債
投信20%バランス型投資信託

証券会社では、専任の担当者によるアドバイスを受けることも可能です。「今の経済状況なら変動型が有利」など、タイムリーな情報を元にした判断を手伝ってくれるでしょう。

どこで買うか迷う人に向けたプロのおすすめベスト3

どこで買うか迷う人に向けたプロのおすすめベスト3

「銀行も証券会社もネットも気になる…でも、結局どこがいいの?」という方に向け、実際におすすめできる購入先ベスト3を紹介します。

どこで買うか迷う人に向けたプロのおすすめベスト3

初心者向けNo.1はゆうちょ銀行

「国債って何?どうやって買うの?」という段階からでも安心してスタートできるのが、ゆうちょ銀行です。

全国どこに住んでいても近くに店舗があり、窓口ではスタッフが丁寧に対応してくれ、以下のような不安にもその場で応えてもらえます。

  • 国債のしくみや金利の考え方
  • いつ換金できるのか
  • 利息はどうやって受け取るのか

ゆうちょ銀行の魅力は、「無理な勧誘が少ない」ことにもあります。投資信託の販売に力を入れている他行と比べても、国債のみの相談でも気持ちよく対応してもらえるケースが多いです。

コスパ重視No.1はSBI証券

「できるだけ得したい!」「キャンペーンも活用したい!」という方にはSBI証券がイチオシです。

口座管理料がゼロであるうえ、以下のような還元キャンペーンも頻繁に実施されています。

▼キャッシュバックキャンペーン

スクロールできます
購入金額変動10年固定5年固定3年
50~100万円500円350円250円
100~200万円1,000円700円500円
200~300万円2,000円1,400円1,000円
※条件1.2017年以降に個人向け国債キャンペーンの対象となったことがない方
※条件2.対象債券を50万円以上(約定金額)購入した方
参考:SBI証券「個人向け国債デビューキャンペーン

SBI証券はネット証券の中でも取引画面が使いやすく、初めての方でも直感的に操作できます。24時間いつでも購入できるので、仕事や育児で平日日中に時間が取れない方にも最適です。

バランス型ならSMBC日興

「対面でも相談したいけど、オンラインの便利さも捨てがたい」という欲張りなニーズに応えてくれるのが、SMBC日興証券です。

以下のようなハイブリッド型の利用が可能です。

  • 店舗で丁寧に相談しながら国債の基礎を学ぶ
  • スマホやPCで気軽に追加購入や残高確認をする
  • 必要に応じて専門アドバイザーに資産の相談もできる

SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループの一員。信頼性・ブランド力・情報量のバランスが良く、国債から投資信託、株式まで一貫したサポートを受けられます。

国債とは

国債とは

まず最初に、国債の仕組みと種類について解説します。

国債は国が発行する債券

国債とは、国がお金を借りるときに発行する債券(有価証券)のことです。国債を購入して国にお金を貸すことによって定期的に利子を受け取り、満期時に元本を回収します。

満期までにお金が必要になった場合、換金も可能です。国債の換金方法は、次で解説する国債の種類によって異なります。

「個人向け国債」と「新窓販国債」の2種類がある

国債には、個人だけが購入できる「個人向け国債」と、個人も法人も購入できる「新窓販国債」の2種類があります。

個人向け国債と新窓販国債の大きな違いは、中途換金した時に元本保証があるかどうかです。満期前に換金する場合、個人向け国債は元本保証で国に売却するのに対し、新窓販国債は市場で売却するため市場動向によって損をすることもあります。

また、個人向け国債は最低1万円から1万円単位で購入できるのに対し、新窓販国債は最低5万円から5万円単位の購入となります。

個人向け国債は中途換金したときの元本保証があり、年利0.05%の最低保証もあるため、銀行預金よりも有利な金融商品といえるでしょう。

参考:財務省「個人向け国債
参考:財務省「新窓販国債

個人向け国債のメリット

個人向け国債のメリット

個人向け国債の主なメリットを紹介します。

メリット①:国の保証があり安全性が高い

メリットの1つ目は、国債は国の保証があり安全性が高いことです。

国債や社債などの債券は、国や企業などが元本保証するため、株式投資などのような値下がりリスクがないからです。また、国が保証する国債は、企業が保証する社債よりもさらに安全性が高いといえます。

ただし、前述のデフォルトリスクや金利変動リスク(新窓販国債)があるなど、ゼロリスクではないことは覚えておきましょう。

メリット②:少額(1万円)から投資できる

メリットの2つ目は、国債は少額から投資できることです。個人向け国債は1万円から、新窓販国債は5万円からと、手軽に購入できます。

投資金額を抑えることでリスクは軽減できるため、投資初心者でも安心して国債に投資できます。

国債に限りませんが、投資は少額からスタートし、慣れるにしたがって投資額を増やしていくのがいいでしょう。

メリット③:銀行預金より金利が高い

メリットの3つ目は、銀行預金より金利が高いことです。ローリスク・ローリターンと言われるように安全性の高い投資の利回りは高くありませんが、国債の方が銀行預金より金利が高いことが一般的です。

資産の安全性を最優先しながらも少しでも高い金利を求めるなら、国債も選択肢の1つです。

ただし、投資後すぐにお金が必要になる可能性がある場合は、銀行預金の方がいいでしょう。

メリット④:購入や口座管理に手数料が要らない

メリットの4つ目は、購入や口座管理に手数料が要らないことです。手数料を気にせずに、何種類かの国債に分散投資したり、気軽に購入・売却できます。

資産運用するときは、リスクやリターンだけでなく投資コストも重要なチェックポイントです。

個人向け国債のデメリット

個人向け国債のデメリット

国債には前述のリスクのほかにも、いくつかのデメリットがあります。主なデメリットを紹介します。

デメリット①:高い利回りは期待できない

デメリットの1つ目は、国債投資で高い利回りは期待できないことです。現在の個人向け国債の利回りは次の通りです。

商品名税引前年利税引後年利
変動10年1.00%0.7968500%
固定5年1.00%0.7968500%
固定3年0.79%0.6295115%
参考:財務省「現在募集中の個人向け国債・新窓販国債

銀行預金の金利よりは高いですが、大きなリターンは期待できません。

デメリット②:原則1年間は中途換金できない

デメリットの2つ目は、個人向け国債は原則1年間は中途換金できないことです。急にお金が必要になり国債を売却したくてもできません。

中途換金しても元本割れの心配がない点では国債も銀行預金も同じですが、購入後1年以内の換金については銀行預金にメリットがあります。

新窓販国債については、購入直後でも市場で売却できますが、市場動向によって元本割れするリスクがあります。

デメリット③:中途換金すると利息が減額される

デメリットの3つ目は、個人向け国債は中途換金すると利息が減額されることです。「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が減額されます。

国債の利回りは元々低い上、中途換金すると1年分の利子の8割程度が減額されるため元本はあまり増えません。中途換金には制約やデメリットがあるため、満期まで保有することを前提に国債投資することをおすすめします。

「国債はやめとけ」と言われる理由

「国債はやめとけ」と言われる理由

一般的にローリスクの金融商品に分類される国債ですが、「国債はやめとけ」と言われる主な理由は、次の2つのリスクがあるからです。

理由①:デフォルトリスクがある

国債は国が発行しているものですが、万が一国が破綻した場合には元本が返ってこないリスク(デフォルトリスク)があります。

日本政府の債務残高は1,000兆円近くあり、その額はGDP(国民総生産)の2.5倍以上です。債務残高は増え続けているため、日本政府の破綻を懸念する声もあります。

ただし、日本国債のデフォルトのリスクは高くはないという意見が一般的です。日本は経常収支の黒字で日本国債の大半を日銀や国内金融機関が保有しているため、日本国内で国債を消化できることなどが理由です。

理由②:金利変動リスクがある(新窓販国債)

新窓販国債の場合、金利が上昇すると国債の市場価格は下落します。金利の高い商品が増えると、低金利の国債の価値が下がるからです。

2022年は世界的なインフレの影響で金利が上昇したため、国債価格は下落しました。満期まで国債を保有すれば元本割れはありませんが、換金が必要で市場で売却する場合は損をするリスクもあります。

個人向け国債を買う前に知るべき注意点

個人向け国債を買う前に知るべき注意点

「元本保証で安心」「低リスクで安全」と言われる個人向け国債ですが、事前に知っておかないと「こんなはずじゃなかった…」と後悔することもあります。

とくに注意しておきたいのは以下の2点です。

途中解約にはペナルティがある

個人向け国債は、購入から1年が経過しないと解約できません。そして、1年を過ぎて解約できたとしても「中途換金調整額」というペナルティが発生します。

▼中途換金調整額の計算方法
変動10年、固定5年、固定3年すべて:直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685

年利1%の国債を1年半保有して中途換金する場合、それまでに受け取った利子の約80%が調整額として徴収されることになります。

ただし、元本は額面通りに戻ってくるので、銀行預金と同じく元本割れの心配はありません

「もし急にお金が必要になったら?」と不安な方は、以下のような工夫をしておくと安心です。

工夫例
  • 無理のない範囲で余裕資金を投資する
  • 満期まで解約しない前提で計画を立てる
  • 少額から分けて購入し、流動性を保つ

「買ってはいけない」と言われるのは目的がズレているから

個人向け国債に関して否定的な声が聞かれることもありますが、根本的な理由は期待している役割と実際の商品性がズレていることです。

個人向け国債は「ローリスク・ローリターン」の代表格。以下のようなニーズに適しています。

  • 元本割れしたくない
  • 普通預金よりは増やしたい
  • 投資の勉強を兼ねて試してみたい
  • 株や投資信託のリスクを少し抑えたい

反対に、以下のような期待には向いていません。

  • 年5%以上のリターンを目指したい
  • 数か月で利益を出したい
  • インフレを完全にカバーしたい

「老後資金の一部を安全に守りたい」という方には適していますが、「副業の代わりにお金を増やしたい」という方には物足りなく感じるかもしれません。

投資は、目的と手段が合ってこそ価値が出ます。国債に向いているのは「大きくは増えなくてもいいから、確実に守りたい」という人であることをおさえておきましょう。

個人向け国債に関するよくある質問

個人向け国債に関するよくある質問

最後に、個人向け国債に関するよくある質問と回答を紹介します。

個人向け国債は未成年でも買える?

未成年でも購入できますが、親権者の同意や手続きが必要です。金融機関によって対応が異なるため、購入前に確認しておくことをおすすめします。

年齢制限はある?

年齢の上限はなく、高齢者でも購入可能です。ただし、判断能力に問題がある場合は家族や金融機関と相談して手続きを進める必要があります。

個人向け国債を積立で買いたい場合は?

自動積立はできませんが、毎月の募集期間中に自分で申し込めば積立投資のように運用できます。

個人向け国債にリスクはある?

元本保証はありますが、インフレで実質価値が下がる可能性や、万一の国家財政悪化リスクはゼロではありません。とはいえ、安全性はかなり高い商品です。

日本債券とはどう違う?

日本債券は日本で発行された債券全般を指し、個人向け国債もその一部です。市場で売買される一般国債よりも、個人向け国債は元本保証や最低金利保証がある点で初心者向きです。

メガバンクや地方銀行でも個人向け国債は買える?

三井住友・みずほ・三菱UFJなどの大手銀行はもちろん、地方銀行や信用金庫でも購入可能です。ただし、口座管理料やサービス内容は銀行ごとに違います。

個人向け国債を買うには口座開設が必要?

はい。専用口座の開設が必要です。本人確認書類やマイナンバーが必要で、開設に数日かかることもあります。事前にスケジュールに余裕をもって準備しましょう。

個人向け国債の買い方はどうすればいい?

まずは金融機関で専用口座を開設し、変動または固定タイプを選びます。ネット証券ならスマホで24時間申し込み可能です。申込後は代金を入金すれば完了です。

変動10年ってどんな国債?

金利が半年ごとに見直される、満期10年の変動金利型国債です。将来の金利上昇に対応でき、最低でも年0.05%の利率が保証されています。長期保有向きです。

個人向け国債は毎月買えるの?

はい。毎月募集されています。発行条件は毎月変わるので、タイミングを見て申し込むとよいでしょう。自動購入は不可なので、毎回手動で申し込む必要があります。

個人向け国債は公債の一種?

はい。国が発行する債券=国債は公債の一種です。個人向け国債はその中でも個人投資家向けに設計された商品で、元本保証や最低金利が特徴です。

複数回に分けて買い付けることはできる?

できます。1万円単位で何度でも購入可能なので、資金状況に応じて柔軟に投資できます。異なるタイプや時期で買い分けることで金利リスクも分散できます。

個人向け国債はいくらから買える?

最低購入額は1万円です。そこから1万円単位で自由に増やせます。まずは少額で試してみて、慣れたら金額を増やしていく方法が安心です。

1,000万円以上買うとどうなる?

購入上限はないため1,000万円超の購入も可能です。大口購入者向けのキャンペーンが用意されている証券会社もあります。資産分散や税金面も併せて検討しましょう。

平均購入額はどのくらい?

楽天証券のデータでは平均約190万円。月5万円以下の購入者が半数を占めています。年齢が上がるほど平均金額も増加する傾向があります。

参考:楽天証券「いったいどんな人が買ってるの?データで見る「個人向け国債」取引事情-2023-

購入タイミングはいつがいい?

一番良い時期は一概に言えませんが、金利動向・資金の余裕・キャンペーン実施中かどうかを見て判断するとよいです。数回に分けて買うのも効果的です。

まとめ:個人向け国債は「比較」で差がつく時代へ

この記事では、個人向け国債を銀行・証券会社・ネット証券で買う際の違いや、手数料・金利・キャンペーンの比較ポイントを解説しました。

結論としては「どこで買っても金利は同じ」です。ただし、受けられる特典や手続きの手間、購入後のサポートには差があります。

購入前に自分の目的を整理して、どこで買えば後悔しないかをイメージしてみましょう。

「なんとなく銀行で…」という感覚ではなく、自分の生活スタイルや投資目的に合わせて選ぶことが大切です。


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