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家計

現代は「人生100年時代」と言われるほど長寿化が進んでいます。長い老後の生活資金は貯金や年金だけでは不足するため、資産運用が必要です。しかし「資産運用と言われてもどうすればいいのか」と途方に暮れる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

プロであり、各人に適した資産運用・形成についてアドバイスします。

本記事ではファイナンシャルアドバイザーについて、ご紹介します。長い老後を充実させるために、ぜひファイナンシャルアドバイザーをご活用ください。

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金融庁が勧めるファイナンシャルアドバイザーとはどんな職業?仕事内容を解説

「老後には2,000万円必要」という内容で話題となった金融庁の報告書内で、金融に関するアドバイザーの重要性が指摘されています。金融関係のアドバイザーの代表格が、ファイナンシャルアドバイザー(FA)です。

ファイナンシャルアドバイザーは資格試験がなくても名乗れる職種です。しかし、資産運用に関するプロであることが求められています。銀行や証券会社、保険会社等の金融機関に所属して活動していることが多いです。

ファイナンシャルアドバイザーの仕事内容は、次の2つに大きく分けられます。

  1. 個人の資産運用の提案をする
  2. 企業に金融関連のサービスなどを提案する

それぞれについて、以下で説明いたします。

1.個人の資産運用の提案をする

ファイナンシャルアドバイザーは、個人に対して資産運用の具体的な提案を行う仕事です。似た名称のファイナンシャルプランナー(FP)が、家計のやりくりや節約方法も含めて指導するのに対し、ファイナンシャルアドバイザーは資産運用に特化しているのが特徴です。

各人の収支や今後の収入見込み額等から、どのような金融商品を買うべきか具体的に提示します。また、不動産活用や相続問題といった資産運用全般の相談にも応じます。

資産運用に対し広範囲かつ具体的に対応するため、信頼できるファイナンシャルアドバイザーに一括で依頼することも可能です。

なお、ファイナンシャルアドバイザーとファイナンシャルプランナーの違いについてもう少し詳しく知りたい方は、下記も合わせてお読みください。

2.企業に金融関連のサービスなどを提案する

ファイナンシャルアドバイザーは個人だけではなく、企業を顧客に持つこともあります。企業に対しては、M&A案件などの金融に関する専門知識が必要な案件について、ファイナンシャルアドバイザリーサービスなどを提案します。

M&Aに適した企業の発掘や買収価格および条件の提示、法人向けの金融商品の紹介なども行うこともあります。

独立系アドバイザー(IFA)とファイナンシャルアドバイザーの違いは?

ファイナンシャルアドバイザーには、独立系アドバイザー(IFA)と呼ばれるタイプも存在しています。一般のファイナンシャルアドバイザーは、銀行等の金融機関に所属して資産運用のアドバイスを行います。

一方、独立系アドバイザーは、金融機関に属さない独立した金融商品仲介業者であり、資産運用コンサルタントです。かつて銀行や証券会社等で勤務し、独立した人が多いです。ただ、日本ではまだ認知度が低いと言えるでしょう。

ファイナンシャルアドバイザーとファイナンシャルプランナーの違い

ファイナンシャルアドバイザー(FA)と似たような仕事に「ファイナンシャルプランナー(FP)があります。

「ファイナンシャル」という言葉は共通していますが、資格の内容や専門性は全く異なるといっても過言ではありません。

FAとFPの違いを端的に表現すると以下のとおりです。

  • FA:個人・法人に向けて金融商品を扱う資産運用の専門家
  • FP:資産運用以外にもさまざまなお金の知識を持ったライフプラン設定の専門家

FAは顧客の資産運用に関する相談を軸にしています。金融商品の個別具体的な案内や販売の仲介ができる「金融商品仲介業者」として登録しており、FPより専門的なアドバイスができることに加え、具体的な商品の取引(売買)までサポートしてくれます。

一方のFPはお客様の収入・支出・資産・負債・投資資産などあらゆる資産のデータや将来設計の希望をヒアリングし、ライフプラン表やキャッシュフロー表といった人生の設計図を作ることを得意としています。

IFAと証券会社の違い

独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)と証券会社の違いは、「長く付き合えるかどうか」と「担当者のノルマの有無」です。

まず、投資家の方が証券会社に投資の相談をする場合、「個人と証券会社」の関係にあり、担当者は会社の都合で定期的に変わることが考えられます。一方、IFAは企業から独立していて異動もなく、長く付き合ってじっくり信頼関係を築きたい人におすすめです。

またIFAはノルマがないことが多く、本当に顧客が必要と思う商品だけをおすすめしてくれます。

一方、証券会社は大手の看板があるので、安心して取引・相談ができるというメリットもあります。

ファイナンシャルアドバイザーに相談できる内容

ひとくちに「資産」といっても預貯金・株式・投資信託・債券・保険・不動産など、さまざまな種類があり、資産全体のバランスを取りながらうまく組み合わせて有効に活用することが重要です。


ファイナンシャルアドバイザーなら個人・法人の資産形成の相談ができます。

資産運用に関する一般的な解説はもちろん、金融商品を実際に取引したり、それに関してアドバイスを受けたりできるのが、FPにはない大きなメリットといえます。

現在は金融・保険の自由化によって各金融機関が多彩な商品を提供するようになっています。顧客としては信頼のおける金融機関に資産運用のサポートを一任することで、安心して老後への準備を進めることができます。

ファイナンシャルアドバイザーが誠実に対応すれば顧客から信頼され、資産運用を一任されて金融機関の利益につながります。

ファイナンシャルプランナーに相談できる内容

FPは「個人の家計に関する金融関連の専門的な知識を持っている人」です。主には、家計の黒字化や将来のライフプランの実現のための対策などの相談が可能です。

ファイナンシャルプランナーに相談できる内容を一覧でまとめたものが以下です。家庭の状況に応じてさまざまな相談ができます。

  • 家計の見直し
  • 将来の目標を実現するためのライフプラン表の作成
  • 教育資金の準備
  • 住宅ローン資金準備・見直し)
  • 資産運用方法やライフスタイルに合った選び方
  • 保険の見直し
  • 税制や相続、法人の財務の解説

例えば将来に子どもの手を借りずに自分と配偶者の貯金や年金だけで生活したい場合、今のままの生活でそれが可能なのか、実現するにはどうすれば良いのか、といったことを教えてくれます。

そのほか、税務や相続、法人の財務など難しい話題に関しても、ほかの士業の独占業務でない仕事について、一般的なアドバイスを受けることもできます。
 

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FAやFPが怪しいと言われてしまう理由

ネットでFAやFPについて調べていると「怪しい」といったネガティブなワードが見つかることがあります。

しかし、両者とも決して詐欺ではなく、上手く活用することで資産形成やライフプランニングに大きく役立ちます。

ではなぜ、FAやFPは怪しいと言われてしまうのでしょうか?主な原因として考えられるのは以下の2つです。

  1. 相談料が無料の場合がある
  2. 無理やり契約させられてしまいそう

相談料が無料の場合がある

FAやFPは「相談料が無料」の相談会・セミナーを開催していることがあります。

「無料なんて怪しい」という「タダより高いものはない」という理論で怪しいと思われてしまうことがあります。

しかし、実際には詐欺だから無料で人を集めているのではありません。相談の後で紹介する金融商品の契約数に応じて保険会社や証券会社などからインセンティブを受け取っていることで収入を得ています。

よって「無料だから怪しい」ということはありません。

無理やり契約させられてしまいそう

前述した「保険会社や証券会社からのインセンティブを受け取っている」というしくみを知っている方の中には「インセンティブ目的で無理やり契約させられるかもしれない」という不信感を抱いている方もいるかもしれません。

しかし、実際は強引に契約されることはありません。まず、無理な勧誘をしたことが明らかになればFAやFPとして悪評がつき、仕事ができなくなるからです。

また、仮に金融商品を販売できなくても、無料開催で多くの人と出会えることができたりFPとしてのスキルアップにつながったりするため、無理やり契約を迫る必要がないのです。

FAやFPに相談しても安全な理由

一部ネット上でマイナスな評価や表現が見つかることがあるFAやFPですが、実際には専門性の高い知識を持った、信頼できるアドバイザーです。

ここではFAやFPに相談しても安心であり、決して怪しくない理由として以下の2つを解説します。

  1. 無料で相談できるのは商品を取り扱う会社から報酬があるため
  2. 無理な契約をして早期解約になるとFAやFP本人にペナルティがつくことがある

無料で相談できるのは商品を取り扱う会社から報酬があるため

前述したとおり、FAやFPが無料相談会・無料セミナーを開催している理由は決してボランティアではありません。販売した金融商品に応じて金融商品の取り扱う会社からインセンティブが受け取れるため、顧客から料金を受け取らなくても利益になります。

アドバイスの後に金融商品を紹介されたとしても、「今は契約したくない」と感じれば契約せずに帰路につけます。

無理な契約をして早期解約になるとFAやFP本人にペナルティがつくことがある

インセンティブがFAやFPの利益になるとはいっても、無理に契約を迫られる心配はありません。

というのも、FPは保険会社の販売会社と「業務委託契約」を結んでいるためです。顧客が短期間で解約してしまうとペナルティが科されてしまうだけでなく、解約率が上がると販売会社と契約解除になってビジネスができなくなるリスクもあります。

個人の資産相談はファイナンシャルアドバイザー(FA)にすることをお勧めする2つの理由

「資産運用が大事と言われても、面倒だしどうすればいいかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。個人の資産運用に関する相談は、ファイナンシャルアドバイザーにすることをお勧めします。その理由を以下でご紹介します。

顧客の立場に立って金融商品を仲介してくれるので安心

ファイナンシャルアドバイザーは、原則として顧客側に立って金融商品を提案してくれるので安心です。相談会・セミナーの後に行われる金融機関による商品紹介は、企業利益を優先している場合もあり、必ずしも顧客の利益のみを考えて提案しているとは限りません。

金融庁は、金融機関に顧客本位の業務を行なうよう求めてはいますが、いまだ不十分であるとみなしています。

その点ファイナンシャルアドバイザーなら、金融商品仲介業者として、顧客の立場から最適な金融商品を提案できます。顧客の利益が最大になるよう、最善を尽くしてくれるでしょう。

金融商品仲介業のアドバイザーだからといって安心しないよう注意しよう

ただし、ファイナンシャルアドバイザーに対しても注意が必要です。ファイナンシャルアドバイザーの収益源の多くは、金融商品販売の手数料です。そのため、手数料が高い金融商品を勧めてくるケースもあります。

ファイナンシャルアドバイザーは資産運用のプロであり、資産に関する知識や経験が豊富です。しかし、まだ歴史が浅い業種であるため金融庁のチェックもゆるく、さまざまな人が入り混じっています。信頼できるファイナンシャルアドバイザーの見極めが必要です。

なお、信頼できるファイナンシャルアドバイザーから適切なアドバイスを受けるためには、自分たちが実現したい未来でどれくらいのお金が必要かを理解しておくことも重要です。
将来必要なお金についてどのように理解を深めれば良いか知っておきたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。

FAに相談するときに注意するポイント

FAに相談することを決めたときは、以下のポイントに注意しながら相談先を決めると良いでしょう。

  1. 相談内容はFAが対応できる範囲か
  2. 相談料がいくらかかるのか

相談内容はFAが対応できる範囲か

FAは資産運用に関する専門家ですが、具体的にどの分野に強いのかはFAごとに異なります。

例えば、FAとFPの両方の知識や資格があり、資産運用を絡めたライフプラン作成に強みがあるFAがいるとします。FA専門で仕事をしている人よりも資産運用以外のお金の悩みに対応してくれる可能性が高いです。一方、資産運用に関する専門的な相談にはFA1本で仕事をしている方のほうが強い可能性があります。

相談したい内容とFAのスキルがマッチしているか、事前に確認しておきましょう。

相談料がいくらかかるのか

相談に関していくらの料金が発生するかは、FAごとに全く異なります。基本的に相談は無料で、金融商品や自社商品の販売で利益をあげていることが一般的です。

しかし、なかには商品の仲介をせず、相談料だけで生計を立てているFAもいます。

事前に相談料を確認し、コンサルティングの内容と併せて納得してから申し込むようにしましょう。

ファイナンシャルアドバイザーに関するよくある質問

最後に、ファイナンシャルアドバイザー(FA)に関してよくある質問と回答を集めました。

ファイナンシャルアドバイザーとはなんですか?

ファイナンシャルアドバイザーは資格試験がなくても名乗れる職種ですが、資産運用に関するプロと呼ばれるだけの専門的な知識があるが求められます。銀行のほか、証券会社や保険会社など金融機関に所属して活動していることが一般的です。

ファイナンシャルアドバイザーの仕事内容としては、主に次の2つがあります

  1. 個人の資産運用の提案をする
  2. 企業に金融関連のサービスなどを提案する

ファイナンシャルプランナーとは何が違いますか?

FAは資産運用に関する専門家であり、個別具体的な金融商品のおすすめやアドバイスなどが主な仕事です。

一方のFPは顧客の収入・支出・資産・負債・希望するライフプランなどを聞き取ったうえで、将来の目標を達成できるかをプランニングすることを得意としています。

ファイナンシャルアドバイザーにはどのようなことを相談できますか?

ファイナンシャルアドバイザーは資産運用に関する一般的な解説の相談だけでなく、金融商品を実際に取引するときなど、具体的に資産運用にチャレンジする際の相談もできます。

資産運用専門のコンサルタントなので、資産運用に関することは何でも相談できるでしょう。

独立系アドバイザー(IFA)はファイナンシャルアドバイザー(FA)と違うのですか?

IFAは企業に属さずに独立して事業を行っているFAのことです。FAと違って大手企業の看板こそありませんが、ノルマがないので本当に顧客に必要と思われる商品を紹介・おすすめしてもらえる点に大きな違いがあります。

無料での相談は安全ですか?

はい、安全です。

無料なのは詐欺ではなく、お客様が保険や金融商品などを購入するごとに販売会社からのインセンティブが得られるしくみになっているためです。

ファイナンシャルアドバイザーには専門の資格が必要ですか?

いいえ。ファイナンシャルアドバイザーは特定の国家資格が無くても名乗ることができます。

一方、FPが「〇級ファイナンシャルプランニング技能士」と名乗るには国家資格の取得が必要です。

ファイナンシャルプランナーにはどのようなことが相談できますか?

FPは「個人の家計に関する金融関連の専門的な知識を持っている人」を指します。具体的には、家計の状況や悩みに応じて以下の一覧のような内容を相談できます。

  • 家計の見直し
  • 将来の目標を実現するためのライフプラン表の作成
  • 教育資金の準備
  • 住宅ローン資金準備・見直)
  • 資産運用方法やライフスタイルに合った選び方
  • 保険の見直し
  • 税制や相続の解説

主には、家計の黒字化や将来のライフプランの実現のための対策などの相談が可能です。また、ほかの士業の独占業務に抵触しない範囲で、税制や相続、法人の財務などの大まかな制度の概要も相談できます。

有料相談と無料相談はどちらの方が良いですか?

有料相談はコストが発生する代わり、保険商品や金融商品などの勧誘がありません。中立の立場で資産運用のアドバイスを受けたいなら有料相談のほうが向いている可能性があります。

一方、無料相談ではアドバイスを実現できる金融商品の購入をおすすめされますが、その代わり相談料はかかりません。

どちらが良いとは一概にはいえませんが、上記の違いをもとに自分に合いそうな相談を選択しましょう。

相談するときに注意することはありますか?

ファイナンシャルアドバイザーごとに専門知識や得意分野が異なる点に注意が必要です。

また、歴史が浅い業種であることから、さまざまな人が入り混じっており、信頼できるファイナンシャルアドバイザーを見極めることが大切です。

ファイナンシャルアドバイザーに相談するメリットはなんですか?

ファイナンシャルアドバイザーに相談することで、家族の資産運用について信頼できる仲介役になってもらえるメリットがあります。

家族で自分達の目標や、それに必要なお金の話をする機会はなかなか持てませんが、ファイナンシャル・アドバイザー(FA)がまとめ役になってくれることで資産運用について家族で話し合うきっかけになるでしょう。

まとめ:親身に資産運用の相談に乗ってくれるアドバイザーに相談しよう

資産運用の専門家であるファイナンシャルアドバイザーについて紹介しました。長い老後に直面する現役世代にとって、資産運用は必須のスキルです。しかし、資産運用について学ぶことは難しく時間もかかるため、なかなか実践できない方も多いでしょう。

その点、ファイナンシャルアドバイザーなら、今のあなたがどう資産運用をすべきか具体的に示してくれます。親身に資産運用について提案してくれる、信頼できるファイナンシャルアドバイザーに相談しましょう。

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