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家計

家計簿をつけても収支のバランスが適切かわからない、他の家庭はどうしているか知りたいという人も多いでしょう。収支のバランスを整えることは貯蓄を増やすことにもつながります。

この記事では家計の収支バランスについて解説していきます。政府の統計や理想の家計バランスを知り、家計の収支バランスを見直しましょう。

家計の収支バランスを整えて支出を減らしたい人は、ぜひ参考にしてください。

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政府の統計から、平均の消費支出を見てみよう

総務省統計局が実施している「家計調査」の結果をもとに、消費支出について見ていきましょう。家計調査とは、全国の10,000世帯を対象として家計の収入と支出、貯蓄や負債などを把握するものです。

単身世帯と二人以上の世帯ではお金の使い方が大きくことなるため、それぞれの結果を分けて紹介します。

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単身世帯

まずは、単身世帯の消費支出の平均を見ていきましょう。

食料 44,263円
住居 20,854円
光熱・水道 11,652円
家具・家事用品 5,443円
被服及び履物 5,985円
保健医療 7,712円
交通・通信 21,068円
教育 20円
教養娯楽 19,426円
その他の消費支出 27,359円
消費支出 合計 163,781円

 参考:家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)平均結果の概要

単身世帯の1ヶ月の消費支出は平均163,781円です。この平均額は2017年から2年連続で減少しています。

平均値なので、年収や年齢によって実際の金額が変動します。しかし、実際のお金の使われ方の参考にはなるでしょう。

実収入は1世帯あたり1ヶ月平均345,336円です。実収入も前年に比べて実質2.7%減少しています。 

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二人以上の世帯

次に、二人以上の世帯の消費支出を見ていきましょう。

食料 80,461円
住居 17,103円
光熱・水道 21,951円
家具・家事用品 11,717円
被服及び履物 11,306円
保健医療 14,010円
交通・通信 43,814円
教育 11,495円
教養娯楽 30,679円
その他の消費支出 50,843円
消費支出 合計 293,379円

参考:家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)平均結果の概要

二人以上世帯の1ヶ月の消費支出は平均293,779円です。この平均額は2018年と比べ1.5%増加しています。物価の変動の影響をのぞいても実質0.9%の増加です。

2019年は、さらに消費税率の引き上げがありました。増税前の駆け込み需要によるまとめ買いが、消費支出の増加の要因と考えられます。

実収入は1世帯あたり1ヶ月平均586,149円です。実収入も2018年と比べて実質0.5%増加しています。

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理想の家計バランスとは?

消費支出の平均を確認することで、ほかの家庭が何にどのくらいお金を使っているか分かりました。しかし、収入は異なるので、自分の家計に直接あてはめることは難しいでしょう。

そこで理想の家計バランスを知ることが重要です。理想の家計バランスでは、手取り収入を100%として生活に必要な支出を理想的なバランスになるような割合を示しています。収入による差はありますが、およその目安として参考にできるでしょう。

理想の家計バランスを知ることで、どのくらいの支出が適切なのかがわかります。

単身者

まずは、単身者の理想の家計バランスを紹介します。

手取り収入 100%
住居費 25〜28%
食費 12〜15%
水道光熱費 4〜6%
通信費 1〜6%
生命保険料・医療費 4%
日用品費 1〜3%
預貯金 18〜21%
その他 20〜33%

※その他には交通費や交際費が含まれます。

単身者の人は、自分自身にお金を使う傾向があります。飲み会が多かったり、つい自炊を疎かにして外食に頼ってしまったりしていませんか?欲しいと思ったものはすぐに買ってしまう人もいるでしょう。

自分自身にお金を使うことに重点を置いてしまうと、なかなか貯蓄をすることができません。

理想の家計バランスへの近づけ方:食費

仮に手取り収入を300,000円とすると、食費は36,000円〜45,000円になります。

  • 週末は自炊をする
  • 作り置きをし、購入する惣菜の数を減らす
  • 外食を控える

といった工夫をするだけで食費を目標内におさめられることがほとんどです。飲み会をオンラインに切り替えるだけでも節約効果があるでしょう。 

理想の家計バランスへの近づけ方:その他

手取り収入が300,000円の場合、その他の出費は60,000円〜99,000円です。この出費のなかには仕事で必要な交通費や交際費が含まれています。必要な費用を除くと、自由に使うことのできるお金には限りがあることが目に見えるでしょう。

この割合のなかである程度自由にお金を使えるようにすると、無理なく理想の家計バランスに近づくことができます。

欲しいものは一度考え直す時間を作りましょう。本当に欲しいか、必要なのかを熟考することが大切です。

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共働き夫婦(DINKS)

次は、共働き夫婦(DINKS)の理想の家計バランスを見ていきましょう。

手取り収入 100%
住居費 23〜25%
食費 13〜15%
水道光熱費 4〜5%
通信費 3〜6%
生命保険料・医療費 3〜5%
日用品費 2%
預貯金 20〜25%
その他 22〜27%

※その他には交通費や交際費が含まれます。 

理想の家計バランスへの近づけ方:食費・日用品

仮に世帯の手取り収入を500,000円とすると、食費は65,000円〜75,000円、日用品費は10,000円です。

  • 食費は1週間ごとに予算を決める
  • 買い出しに行く人を決めて複数買いを防止する
  • アプリを使って買わなければいけないものを共有する

 といった工夫をしましょう。

買わなければいけないものを夫婦で共有することで、無駄なストックと買い忘れを防止することができます。

理想の家計バランスへの近づけ方:それぞれの収入を1つの財布にまとめる

自由なお金の支出を抑えるなら、それぞれの収入を1つの財布にまとめる方法が効果的です。

結婚生活を続けていく上で、ライフイベントは必ず訪れます。その時、それぞれにお金の余裕が無い場合には、信頼関係が崩れたり相手に疑惑を抱いたりしてしまうかもしれません。

夫婦で協力して貯金ができるよう、1つの財布で生活するのもひとつの手です。何にお金をかけ、何を節約するか同じ方向を向くことで節約することができます。

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ファミリー(夫婦+小学生未満の子ども1人)

最後は、ファミリー(夫婦+小学生未満の子ども1人)の理想の家計バランスを紹介します。

手取り収入 100%
住居費 25%
食費 12〜14%
水道光熱費 6〜7%
通信費 3〜5%
生命保険料・医療費 6〜8%
日用品費 2%
預貯金 12〜20%
その他 25〜28%

※その他には交通費や交際費が含まれます。

子どもがいる家庭では、食費とその他に含まれる教育費が多くなる傾向にあります。また、万一に備えるため生命保険料も高くなりがちです。

理想の家計バランスに合わせることを意識しすぎてしまうと、生活が窮屈に感じてしまいます。無理なく支出を減らすためには固定費と変動費に分けて考えることがポイントです。

理想の家計バランスへの近づけ方:固定費

固定費とは、住居費や生命保険料など、毎月同じ金額を支払う費用のこと。固定費は一度金額の見直しをすることで、節約効果が継続する費用です。

生命保険料について見ていきましょう。遺される家族のことを思うあまり、保障額を高く設定したりさまざまな保険に入ったりしがちです。複数の保険会社・商品を比較した上で、自分にとって過不足のない保障になるよう見直せば、保険料を節約できる可能性があります。

聖域ともいわれる教育費は、一般的に削りにくいとされています。ですが、公的助成だけでなく授業料免除や給付型奨学金などを充実させている学校も増えてきているのです。

情報のアンテナをしっかりと立てることで、教育費も削ることが可能になります。

理想の家計バランスへの近づけ方:変動費

食費や水道光熱費、日用品費など、毎月支払う金額が変わる費用のことを変動費と呼びます。変動費は、毎日の積み重ねによって節約が可能です。

以下のような工夫ができます。

  • 特売品から献立を決める
  • 割引の時間に合わせて買い出しに行く
  • ポイント制度を利用する

家計の収支を見える化することが節約につながる

節約のために家計簿をつける人は多いです。しかし、その月の収支しか見えないと、なぜ支出が減らないのか気付くことができません。

理想の家計バランスに沿って割合を当てはめることで、割きすぎている費用の項目が見えてきます。家計の収支が曖昧になっている人は、まずは見える化することから始めましょう。

何にいくら使って良いのか、いくら使っているのかが一目でわかるようになります。

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家計のために節約をするとき注意したい2つの項目

家計の収支のバランスを整える時、収入を増やすことはなかなか難しいでしょう。多くの人は節約をして支出を減らす方法を選びます。

贅沢や無駄遣いをしないといった節約は効果的です。しかし、闇雲に削ってしまうと、生活をつまらなく苦しいものにしてしまいます。

特に節約する時に注意したい2つの項目をご紹介します。

貯蓄

貯蓄は、理想の家計バランスに沿って割合を設定しましょう。

貯蓄をたくさんするために理想の家計バランスよりも高い割合を設定する人がいます。貯蓄への意欲が高いことは素敵ですが、無理な割合は生活を苦しくしてしまい継続が難しいでしょう。

反対に、余裕のある生活をするために貯蓄の割合を低く設定する人もいます。節約への意識が低くなってしまい貯蓄を増やすことができないため、おすすめできません。

食費

食費は、無理な割合にならないよう削りすぎには注意が必要です。

健康的な生活をするために必要不可欠な費用でもあります。我慢して食べる量を減らす、価格の安い同じものばかりを食べ続けるような極端な節約に踏み切る人がいますが、絶対にしてはいけません。

食費を極端に削ってしまうと、栄養不足などで体調を崩してしまうおそれもあります。仕事を休まなければいけなくなることもあるでしょう。医療費に支出が割かれてしまい収入が減る可能性もあります。

食費を削りたい時には、無理のない範囲で割合を設定しましょう。

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まとめ:収支バランスを見直して、理想の家計の収支バランスに近づけよう

家計の収支バランスについてご紹介しました。

それぞれの費用の割合を決め、金額を明確にすることで無理なく貯蓄を増やすことができます。理想の家計の収支バランスに近づけて、家計を改善しましょう。

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