ニュースレター登録

サラリーマンが確定申告で経費を計上して税金を減らせる?節税方法を徹底解説

「税金で手取りが減ってしまうのは嫌だ……手取りを増やしたいけど、サラリーマンが確定申告で経費を計上して税金を減らせるのだろうか?」

サラリーマンの場合、所得の額や扶養状況などで異なりますが、額面給与のおよそ20%ほどが税金や社会保険料で引かれてしまいます。つまり、手元に残るのは額面給与の80%ほどなのです。

そこで節税と言えば経費と考え、なんとか手取りを増やしたいと考えていることでしょう。しかし、結論から言えばサラリーマンがスーツ代などの経費を確定申告で計上して税金を減らすのは難しいのが現実です。

本記事では、サラリーマンが確定申告で経費を計上して税金を減らせるのか。また、サラリーマンができる節税方法について徹底解説します。

この記事を読みながら、もしできそうな節税方法があればぜひ実践してみてください。税金を抑えられ、手取りを増やすことができるでしょう。

この記事を読んで、「得するお金のこと」についてもっとよく知りたいと思われた方は、お金のプロであるFPに相談することがおすすめです。
マネージャーナルが運営するマネーコーチでは、FPに無料で相談することが可能です。
お金のことで悩みがあるという方も、この機会に是非一度相談してみてください。

オリジナル家計診断書をプレゼント中

そもそも経費とは?

そもそも経費とは何か説明できるでしょうか?何となくわかっているつもりでも、説明するのは実は少し難しいものです。

そこでまずは、そもそも経費とは何かについて理解を深めていきましょう。

収入を得るために直接要した費用などのこと

経費とは、収入を得るために直接要した費用などのことです。サラリーマンには馴染み深い言葉ではありませんが、例えば製造業を営んでいるなら材料費などが該当します。

材料費が経費となるのは、製造業で物を売り、収入を得るために材料を購入することが必要だからです。

このように、収入を得るために必要な費用などを必要経費と呼びます。

本来は事業所得や雑所得のみで認められる

必要経費は本来、事業所得や雑所得のみで認められるものです。

その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

引用元:e-GOV(法令検索)「所得税法第37条」

わかりにくい説明となっていますが、つまり給与収入に対して必要経費を計上して給与所得を求めることは明文化されていないのです。

しかし、サラリーマンにもスーツ代など勤務に必要な経費が発生します。この場合はどうなるのでしょうか?以降で解説していきます。

サラリーマンの経費とは?

サラリーマンが受け取る給料に対し、経費として考慮されているものは次の2つです。

  • 給与所得控除
  • 特定支出控除

給与所得控除

給与所得控除は聞いたことがある人も多いでしょう。給与所得控除は、勤務に伴う必要経費を実際の額ではなく、概算で給与所得を求める概算控除です。

給与所得 = 給与収入 - 給与所得控除

つまり、給料として支給された支給額にそのまま税金が発生するわけではなく、税金を計算する前に「ある程度このくらい」として必要経費を差し引いているのです。

サラリーマンの経費と言える給与所得控除は、下表で求められます。下表のとおり、給与所得控除は55~195万円の範囲内です。

給与収入 給与所得控除
162.5万円まで 55万円
162.5万円を超えて180万円まで 給与収入 × 40% - 10万円
180万円を超えて360万円まで 給与収入 × 30% + 8万円
360万円を超えて660万円まで 給与収入 × 20% + 44万円
660万円を超えて850万円まで 給与収入 × 10% + 110万円
850万円超え

195万円(上限)

※給与収入の金額は1円単位で算出し、この表の区分に適用します。
参照:国税庁「No.1410 給与所得控除」

例えば給与収入(年収)が500万円だったときの給与所得控除および給与所得は、以下のように計算できます。

給与所得控除144万円 = 給与収入500万円 × 20% + 44万円
給与所得356万円 = 給与収入500万円 - 給与所得控除144万円

特定支出控除

概要 内容
特定支出の要件・範囲 ・給与等の支払者が非課税として支給する部分を除く
・最も経済的かつ合理的であることを給与等の支払者が証明した範囲
特定支出控除の金額 特定支出 - 給与所得控除の半額
特定支出の種類 通勤費 通勤のために支出した以下のようなもの
・電車運賃
・ガソリン代
・高速道路代
・通勤車の修理代
職務上の旅費 出張等のために支出した以下のようなもの
・電車運賃
・ガソリン代
・高速道路代
・車の修理代
転居費 出向や転勤のために支出した以下のようなもの
・電車運賃
・ガソリン代
・高速道路代
・車の修理代
・宿泊費
・家具等の運送費
研修費 職務遂行に直接必要な受動的に受ける研修のために支出したもの
資格取得費 職務遂行に直接必要な資格取得費(授業料など)※1
帰宅旅費 出向や転勤によって配偶者などが居住する場所に旅行のために支出した以下のようなもの
・電車運賃
・ガソリン代
・高速道路代
勤務必要経費 図書費:職務に関連する書籍や新聞などの購入費
衣服費:勤務場所での着用が必要である制服や事務服、作業服の購入費※2
交際費等:職務上関係のある相手に取引関係の円滑化を図るために支出したもの
手続き(必要書類) ①特定支出を証明する領収書等を保存し、特定支出が最も経済的かつ合理的必要であることの証明書を会社に交付してもらう
②特定支出に関する明細書を作成する
③特定支出の合計額を記載した確定申告書を作成する
④確定申告書に領収書と証明書を添付して提出する

※1:結果的に資格取得ができなかったとしても対象となり、弁護士、公認会計士、税理士資格も含みます。
※2:私服は対象外です。
参照:国税庁「給与所得者の特定支出控除について」

特定支出控除とは、サラリーマンが勤務のために支払った費用が給与所得控除の半分を超えた場合に、その額を給与所得からさらに引けるものです。

つまり、勤務に必要な電車代やガソリン代、スーツ代などが多ければ、さらに給与所得の額を抑えられるのです。

給与所得 = 給与収入 - 給与所得控除 - (特定支出 - 給与所得控除の半分)

例えば、先ほどの年収500万円の例で特定支出が200万円あった場合を考えます。

給与所得228万円 = 給与収入500万円 - 給与所得控除144万円 - (特定支出200万円 - 給与所得控除の半分72万円)

特定支出控除がなかった場合は給与所得356万円でしたが、この例のように特定支出控除を適用すれば給与所得が228万円となりました。

このように、特定支出控除が適用できれば給与所得が少なくなり、結果的に税金を抑えることができます。

ただし、冒頭でも述べたとおり簡単に利用できるものではありません。特定支出として認められるには、会社から非課税の手当などとして補てんされていない部分に限ります。

例えば、会社への通勤手段が車でガソリン代を支払っていたとしても、会社から通勤手当として非課税の手当が支給されていればその金額は特定支出控除には含めません。

また、会社に遠回りして出勤しているなど経済的・合理的でない部分も特定支出として認められません。

この記事を読んでいる方の中に「なかなかお金が貯まらない。。」とお悩みの方はまずは自分の貯蓄力がどれくらいか把握しましょう!LINE登録でカンタンに貯蓄力を診断できる。結果に応じてお金のプロであるFPから貯蓄力UPのコメントがもらる。

特定支出控除を受けるための手続き(必要書類)

特定支出控除を受けるためには、次の手続きや必要書類が必要です。

  • 特定支出の合計額を記載した確定申告書
  • 特定支出に関する明細書
  • 給与等の支払者(会社)の証明書
  • 特定支出の領収書※

※領収書については、e-Taxで確定申告書を送信する場合のみ添付を省略できます。ただし、5年間の保存義務があります。

つまり特定支出控除を受けるためには、特定支出を証明する領収書を保存し、会社から証明書を交付してもらわなければならないのです。普段、確定申告を実施しないサラリーマンにとっては手間のかかる作業だと言えます。

さらに、会社からの証明書は特定支出の費目それぞれで必要です。

特定支出控除はなぜあまり使われていないのか

特定支出控除は、2018年分において適用した人は1,704人と発表されています。一方、同年分の確定申告をした給与所得者は約1,036万人であることから、およそ0.016%の割合となります。

参照:
TabisLand(エプソン)「平成30年分の特定支出控除適用者数は1704人」
国税庁「第144回 国税庁統計年報 平成30年度版」

このように、サラリーマンの経費として利用できる「特定支出控除」はあまり使われていません。その理由について考えられる2点を解説します。

非課税の手当を受給していれば特定支出として認められないから

1つ目は、通勤手当など特定支出になりうる費目を非課税の手当として受給している人が多いという点です。

なかでも通勤手当は多くの会社が非課税の手当として支払っています。

証明書類の準備など手続きの手間が大きいから

2つ目は、特定支出控除を受けられる場合でも、手続きの手間が大きいため控除を受けるハードルが高いという点です。

ここまで紹介してきたとおり、特定支出控除を受けるためには領収書の保存と会社からの証明書が必要です。もし特定支出控除を受けられる場合でも、会社に証明書の記入を依頼することに心理的ハードルを感じて諦めてしまう人もいることでしょう。

当てはまる?サラリーマンが確定申告すれば税金を抑えられる9つのケース

サラリーマンが経費として給与所得控除を超えて給与所得を抑えられる特定支出控除は、簡単に適用できるものではありません。

そこで、特定支出控除を含めてサラリーマンが確定申告をすれば税金を抑えられる9つのケースを紹介します。

項目 内容
住宅借入金等特別控除
  • 住宅ローンを利用してマイホームを持った場合
医療費控除
  • 10万円または総所得金額等の5%を超える医療費を支払った場合
医療費控除の特例
  • 特定の医薬品を購入した額が1.2万円を超えた場合
雑損控除
  • 災害で損害を受けた場合
ふるさと納税(寄付金控除)
  • 2,000円を超えるふるさと納税(寄付)をした場合
特定支出控除
  • 特定支出が給与所得控除の半額を超えた場合
配当控除
  • 上場株式の取引で損失を出している場合
その他
  • 年の途中で退職して年末調整を受けていない場合
  • 年末調整後に結婚などで扶養する人が増えた場合

上表はあくまでも概要のみを記載しているため、適用できるかどうかは別途検討が必要です。もし適用できそうなものがあれば詳細を調べてみましょう。

まとめ:サラリーマンの節税方法を理解して正しく節税しよう

サラリーマンの経費には給与所得控除と特定支出控除があることを解説しました。給与所得控除は全員に適用される必要経費の概算控除ですが、特定支出控除を適用するのはハードルが高いというのが現実です。

特定支出控除以外にも、サラリーマンが確定申告をすれば税金を抑えられるケースも紹介しました。

ぜひ本記事を参考に、少しでも手取りを増やす方法はないか検討してみてください。

この記事を読んで、「得するお金のこと」についてもっとよく知りたいと思われた方は、お金のプロであるFPに相談することがおすすめです。
マネージャーナルが運営するマネーコーチでは、FPに無料で相談することが可能です。
お金のことで悩みがあるという方も、この機会に是非一度相談してみてください。

オリジナル家計診断書をプレゼント中

よく読まれている記事 すべて見る