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税金

消費税の使われ方とは?税率10%になったのは4つの社会保障の充実のためだった

何か買い物をするたびに支払っている消費税。ペットボトル飲料など日常的なアイテムから、ジュエリーやマイカーといった高額アイテムまで、消費税がかけられています。「なんで消費税を払わなければいけないのか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では、税金の基本的な役割の確認と消費税の仕組み、消費税の使われ方、軽減税率についてご紹介します。消費税を負担する必要性や、何に使われているかが体系的に理解できます。最終的に自分の生活に還元されるのが消費税です。消費税理解のためにも、ぜひご一読ください。

税金の基本的な役割をおさえよう

「そもそも、どうして税金を支払わなければならないのか」と疑問に思っているかもしれません。私たちは、消費税以外にもさまざまな税金を負担しています。実は、納められた税金は社会保障の財源として重要な役割を担っています。無駄遣いされているのではありません。

税金についての理解を深めるために、税制上の分類を見てみます。税金については、次のような分類がなされています。

  • 国税と地方税
  • 直接税と間接税

 それぞれどのような違いがあるのか、どの税が該当するのかを以下でご紹介します。

国税と地方税の違いとは?納める先が国か都道府県か

国税と地方税の違いは、税金の納付先が国か都道府県などの地方自治体か、という点にあります。

国税の例として、次の5つが知られています。

  • 所得税
  • 相続税
  • 法人税
  • 酒税
  • たばこ税

 一方、地方税として良く知られたものは、例えば以下の5つが挙げられます。

  • 住民税(都道府県および市町村)
  • 固定資産税(市町村)
  • 自動車税(都道府県)
  • 軽自動車税(市町村)
  • 都道府県たばこ税と市町村たばこ税

 会社員など給与所得者の場合、所得税と住民税がまとめて天引きされています。同時に徴収されていますが、「納付先が所得税は国」、「住民税は地方自治体」と異なります。

直接税と間接税の違いとは?納税者本人が納税するか否か

直接税と間接税の違いは、「納税者本人が納税するか否か」です。直接税は、税を負担する納税者自身が納税をします。しかし、間接税の場合は、納税者と納税する主体が異なります。税を負担するのは納税者ですが、集めた税を納税するのはお店、といったケースです。

直接税の例を、以下に挙げておきます。

  • 所得税
  • 住民税
  • 相続税
  • 固定資産税
  • 法人税
  • 自動車税
  • 軽自動車税

 間接税として良く知られているものは、次の2つです。いずれもお店が納税します。

  • 酒税
  • たばこ税

消費税の仕組みとは?国や地方自治体に税金が分配されるまでの流れを紹介

「税金の基本的な役割の項目で消費税が全然出てこなかったけれど、どこに分類されるの」と不思議に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。「直接税と間接税のどちらか」という分類では、消費税は間接税です。消費者が税を負担していますが、納税をするのはお店や企業などの事業者です。

「国税か地方税か」という分類では、消費税は国税でもあり地方税でもあります。消費税10%のうち、国税部分は7.8%、地方税部分は2.2%です。消費税は消費者が払った税額を事業者が一度、国(税務署)にまとめて納付し、その後2.2%分が各都道府県に配分されます。

「消費税は買い物のたびに支払うだけで、どこに納めているのかよく知らなかった」という方も多いでしょう。消費税は、国にも地方にも納められ、私たちの生活に直結しています。

納付された消費税がどのように使われているのか、次の項でご紹介します。

消費税の使われ方とは?4つの社会保障の財源になる

消費税はどのように使われているのか、気になる方は多いです。家計に対して負担の少なくない消費税を無駄遣いされていると、怒ってしまう方もいるかもしれません。消費税は、いわゆる「社会保障4経費」を支えています。社会保障4経費とは、次の4つです。

  • 子ども・子育て支援
  • 年金
  • 介護
  • 医療

 いずれも、将来世代から現役世代、高齢者世代まであらゆる世代の生活に必要な社会保障費です。現役世代に負担がかかる所得税と異なり、世代を超えて負担する消費税だからこそ、社会保障費の安定した財源に使うことができます。以下で、社会保障4経費にどのように使われているのか、それぞれについてご紹介します。

①子ども・子育て支援

将来世代と現役世代を支える「子ども・子育て支援」では、子育てのしやすい環境を作り、すべての子どもが健やかに育つような支援がなされています。具体的には、次の3点です。

  • 待機児童の解消
  • 幼児教育・保育の無償化
  • 高等教育の無償化

 どのような支援なのか、それぞれについて以下でご紹介します。

①待機児童の解消

出産後も働く女性が増える一方、保育園の定員を超えるニーズや保育士の不足といった状況で保育園に入れない待機児童が増えています。待機児童を解消するために、認可保育園や認定こども園だけではなく、認可外保育施設や預かり保育への支援が進行中です。

待機児童の入所先が増えることで、親が安心して働けるだけではなく、子どもも落ち着いた環境で育つことができます。

②幼児教育・保育の無償化

幼児教育および保育の無償化が行なわれています。具体例は次のとおりです。

  • 幼稚園・保育園・認定こども園の3~5歳児クラスは利用料が無料
  • 幼稚園の預かり保育は3~5歳児クラスは、最大月額1万1,300円まで無償
  • 認可外保育施設等の3~5歳児クラスは、最大月額3万7,000円まで無償

 住民税非課税世帯の場合、0~2歳児の幼児教育・保育に関しても支援が受けられます。

③高等教育の無償化

2020年4月1日から、資産状況や世帯所得の条件を満たし学習意欲のある学生には、大学や短期大学、専門学校などへの進学にかかる費用の減免や給付が行われています。最大で初年度187万円の支援を受けることも可能です。

経済的に余裕がない家庭であっても、子どもの進学を諦めずに済みます。既に大学等に進学している場合でも、高校等の卒業後2年以内であれば、高等教育の無償化制度を利用できます。

②年金

2019年10月に消費税が8%から10%に増税されました。この2%の増税分を財源として新たに作られた制度が「年金生活者支援給付金」です。要件を満たした年金生活者が受給できます。一定所得水準以下の年金生活者を支えるために、年金に上乗せして給付されています。

年金生活者は年間6万円がずっと支給される

高齢者や障害者、遺族年金受給者など、年金生活者で収入が一定以下の場合、年間6万円(基準額)がずっと支給され続けます。なお、給付額は年金保険料納付期間が短い場合、少なくなることもあるのでご留意ください。

また、物価変動によって給付額は毎年改定されます。

日本人口の13人に1人が支援を受けている

およそ日本人口の13人に1人が、年金生活者支援給付金の対象です。対象者には、請求書ハガキが同封された封書が送られるため、請求書ハガキに必要事項を書いて投函すれば手続きは完了です。

簡単に手続きできるうえ、条件を満たす限りは受給できるので、該当する方はぜひ手続きしておきましょう。

③介護

高齢化が進む日本で重要となっている介護分野では、介護が必要になった場合でも住み慣れた地域でくらせる、地域包括ケアシステムの構築が推進されています。具体的には、医療と介護の連携や、生活支援や介護予防の基盤整備、認知症施策などに取り組んでいます。

④医療

医療に関しては、医療保険制度の財政基盤の安定化および保険料の国民負担の公平性確保が、制度改革として行なわれています。医療現場では、病床の役割分担と連携強化が進められ、在宅医療の推進も行なうことで、患者の住み慣れた地域でのくらしをサポートします。

医療は多くの人に関わる問題であるだけに、より具体的に知りたいという方もいらっしゃるかもしれません。以下で、どのように医療での支援が進められているのか、ご紹介します。

医療・介護サービスの拡大

必要な時に、必要な医療・介護サービスを一体的に受けられる社会を目指しています。ケガや病気の発症から入院、リハビリ、退院までをスムーズにすることで、早期の社会復帰が可能です。

また、在宅医療・介護を可能にすることで、住み慣れた地域でのくらしが続けられます。

所得に応じた保険料の見直し

国民健康保険や高齢者医療保険、介護保険などの保険料に関する低所得者保険料軽減措置が拡充されます。これによって、低所得者層の保険料負担が軽くなります。

軽減税率とは?飲食料品は今でも8%!

軽減税率とは、標準税率に対し、特定の対象品目の税率を軽減する制度です。日本では飲食料品が軽減税率の対象となっており、標準税率10%に対して軽減税率8%です。低所得者層への税負担を緩和する目的で制度化されました。

飲食料品といっても、軽減税率の対象となるのは、購入した食料品のほかテイクアウトや宅配です。外食やイートイン、ケータリング、酒類は含まれないため、10%の消費税がかかります。

まとめ:消費税は社会保障に役立っている

税金の基本的な役割と、消費税の仕組み、消費税の使われ方、軽減税率についてご紹介しました。一方的に取られている気がする消費税が、実は社会保障に役立っているとお分かりいただけたでしょうか。

日々の買い物で支払う消費税が社会に還元されているのなら、負担も苦にはなりません。自分が納めた税がどのように使われているのか、今後もチェックしてみてください。

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