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給与明細の保管義務はある?保管するべき5つの理由と保管方法

会社が発行する給与明細ですが、給与明細は保管しておく義務があるのでしょうか。また、捨てても困らないのでしょうか。

結論としては、法的に給与明細を保管しておく義務はありません。しかし、可能ならば保管しておくと良いでしょう。

本記事では給与明細を保管しておくべき5つの理由と、いつまで保管しておけば良いのか、そしておすすめの保管方法について紹介します。

給与明細を保管するべきかどうか明確に判断できますので、ぜひ参考にしてください。
 

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給与明細を保管するべき5つの理由とは?

そもそも給与明細は、必ずしも必要なわけではありません。収入を証明する書類としては源泉徴収票や確定申告書、住民税額決定通知書などが基本だからです。

また、所得税法においても給与明細(給与等の支払明細書)について定めがありますが、支払う人に対して会社が交付しなければならないという義務です。受け取った側に保管義務は定められていません。


居住者に対し国内において給与等、退職手当等又は公的年金等の支払をする者は、財務省令で定めるところにより、その給与等、退職手当等又は公的年金等の金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を受ける者に交付しなければならない。
引用元:所得税法(第231条) | e-Gov法令検索
 

ただし、以下5つの理由で給与明細は保管しておいたほうが良いです。

  1. 給料未払いの請求をする際の証拠になる
  2. ローンや賃貸の審査で直近の収入を証明する書類になる
  3. 健康保険などの被扶養者認定のために必要な場合がある
  4. 雇用保険の基本手当を受けるときの離職証明書を確認できる
  5. 年金記録の確認に役立つ

それぞれ詳しく紹介していきます。

給料未払いの請求をする際の証拠になる

あまり多くの人には当てはまらないかもしれませんが、もし支払われるべき給与等が支払われていなかった場合、未払い分の給料を請求することができます。

未払い分の給料を労働審判や労働裁判などの手続きで請求する場合、給与明細が1つの証拠になる可能性があるのです。

例えば
・雇用契約,賃金又は退職金の額が分かる書類
→雇用契約書,就業規則(賃金規程又は退職金規程),給与支払明細書,源泉徴収票,求人広告など
引用元:裁判手続 民事事件Q&A | 裁判所

 

ローンや賃貸の審査で直近の収入を証明する書類になる

前述のとおり収入を証明する書類は源泉徴収票や確定申告書、住民税額決定通知書が基本です。

就職して1年目に満たない場合にはこれらの書類の準備が難しくなってしまいます。これらはすべて1年間ごとに取りまとめる書類だからです。

この場合、銀行や保証会社の対応にもよりますが、直近2ヶ月ないし3ヶ月分の給与明細書が収入証明書類として認められることもあります。

一例を挙げるなら、カードローンサービスを提供する新生銀行や、消費者向けローンサービスを提供するアイフルなどが給与明細を収入証明書類として認めています。

健康保険などの被扶養者認定のために必要な場合がある

家族の扶養に入っていれば、その人は健康保険料や年金保険料を支払わずに済みます。これを被扶養者と呼びますが、被扶養者の認定または確認のために給与明細書が必要な場合があります。

被扶養者には収入要件があり、原則として年収130万円未満の見込みがなければなりません。この収入要件は過去よりも今後1年間の収入見込みで判断するため、源泉徴収票より直近の給与がわかる給与明細のほうが活用されるのです。

実際、厚生労働省は健康保険の各保険者に向けて、被扶養者の収入を給与明細書をもとに判断するよう通知しています。
 

確認に当たり、被扶養者の収入については、被扶養者の過去の収入、現時点の収入又は将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込むものとすること。この際には、勤務先から発行された給与明細書、市区町村から発行された課税証明書等の公的証明書等を用いること。
引用元:被扶養者の収入の確認における留意点について(◆令和02年04月10日事務連絡)

雇用保険の基本手当を受けるときの離職証明書を確認できる

退職してハローワークから失業状態の認定を受ければ、雇用保険の基本手当を受けることができます。

その際、会社が記入した離職証明書をもとに基本手当の額(賃金日額)が決まりますが、その内容を確認するのに給与明細が役立ちます。

通常は間違いないはずですが、もし賃金日額が本来よりも低ければ、もらう基本手当の額も低くなるので、確認しておきましょう。

参照:離職証明書の書き方 (基礎日数・賃金額)|厚生労働省

年金記録の確認に役立つ

原則として65歳から受給できる老齢年金ですが、ねんきんネットで月別の年金記録を確認できます。年金記録に間違いがあると、将来もらえる老齢年金の額が変わってきてしまうので、一度確認してみると良いでしょう。

その際、給与明細に記載されている厚生年金保険料や支給額を見ながら年金記録に間違いがないか確認できます。

参照:各月の年金記録照会 | 日本年金機構
 

給与明細の保管期間はいつまでがいい?

給与明細を保管する場合、保管する期間は自由に決められます。収入証明書類としては、源泉徴収票が1年おきに発行されるため1年以上持っておく必要性は低いですが、その他の考え方があります。

  1. 年金記録の確認のために老後まで保管しておく考え方
  2. 給料未払い請求の時効である5年を意識する考え方
  3. 雇用保険による給付の請求時効である2年を意識する考え方

可能であれば年金をもらうまでもしくは5年間を目安に保管期間を決めると良いでしょう。以降で詳細を解説します。
 

年金記録の確認のために老後まで保管しておく考え方

前述のとおり、老齢年金をもらえる65歳まで給与明細を保管しておくのも1つの考え方としてはあります。

ただし、この考え方では20歳から65歳定年までの45年分と考えると、単純計算で540枚の給与明細を保管することになってしまいます。

この場合は後述する写真またはPDFによる保管方法を検討したほうが良いでしょう。
 

給料未払い請求の時効である5年を意識する考え方

未払い分の給料を請求できる時効は現状、3年です。(今後5年に延長される見込み)労働基準法第115条)です。そのため、給与明細の保管期間を5年にするのも良いでしょう。

雇用保険による給付の請求時効である2年を意識する考え方

雇用保険による基本手当などの給付を受けられるのに受けなかった場合、請求は2年後まで可能です。この時効にならって給与明細の保管期間を2年にする考え方もあります。

参照:申請期限が過ぎたことにより給付を受けられなかった方へ|厚生労働省
 

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給与明細はどうやって保管する?

給与明細を保管する場合、その保管方法をどうするか悩む人も少なくありません。

保管方法には以下のような方法が考えられますが、おすすめはスキャンアプリでPDF化して保管する方法です。給与明細は将来的に必要となる場面は出てきますが、基本的には原本で提出する可能性は低いからです。

また、給与明細の電子化が進んでいて紙面の給与明細を受け取る人も少なくなってきました。紙面で受け取っている人も、ご自身でスキャンしてPDF化して、紙面は思い切って捨ててみても良いかもしれません。

  • バインダーファイルにまとめて保管する
  • 写真を撮影して保管する
  • スキャンアプリでPDF化して保管する

なお、スキャンアプリはスマートフォンからも手軽に利用できるAdobe ScanEvernote Scannableなどがおすすめです。
 

まとめ:給与明細の保管義務はないが保管しておくと安心!

給与明細を保管する義務はありませんが、本記事で紹介した5つの理由から、保管しておくと安心できるでしょう。

保管期間については、ご自身が給与明細を保管する目的に応じて決めることが望まれます。最近では給与明細を電子データで支給される会社も増えており、スキャンアプリを使って給与明細をPDF化して保管する方法がおすすめです。

給与明細を捨ててしまうと必ず困るとは限りませんが、PDFにして保管しておけば邪魔にもならないので、あっても困らないはずです。何かあったときのために、給与明細はPDF化して保管しておきましょう。
 

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