貯金2000万円の到達年齢は?独身・既婚別にポートフォリオ付きで徹底解説

貯金2000万円の到達年齢は?独身・既婚別にポートフォリオ付きで徹底解説

  • 「貯金2000万円をいつ達成できるのか知りたい」
  • 「独身と既婚でどれくらい差があるのか気になる」
  • 「2000万円あっても老後やセミリタイアに足りるのか不安」

このように考えている方もいるでしょう。

結論、貯金2000万円に到達する年齢は収入や家族構成によって異なります

代表的なデータを世帯区分・年齢別・年収別まとめると次のとおりです。

スクロールできます
世帯区分30代で2000万円到達割合40代で2000万円到達割合年収別で到達しやすい層
単身世帯約8.1%約10.7%年収750~1000万円
2人以上世帯約9.6%約13.3%年収1200万円以上
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

本記事では、年代や年収ごとの到達状況だけでなく「2000万円を貯めるまでにかかる年数」「2000万円で生活できる期間」「達成後の増やし方」まで解説していきます。

この記事を読むことで、2000万円を貯めるために今から何をすればいいのかが明確になります。

将来の不安を少しでも減らしたい方は、ぜひ参考にしてください。


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目次

貯金2000万円に到達する年齢目安

貯金2000万円に到達する年齢目安

貯金2000万円は老後資金の目安としてよく語られますが、実際に到達する年齢には差があります。年代別や世帯構成ごとに割合を確認すると、30代から徐々に達成する人が出始め、40代以降で割合が上がっていきます。

まずはデータをもとに、地域別や世帯区分など、どの層で2000万円を達成しているのかを見ていきましょう。

【年代・世帯別】貯金2000万円の到達状況

単身世帯と2人以上世帯に分けて、年代・世帯別の貯金2000万円の到達状況を紹介します。

【年代・世帯別】貯金2000万円の到達状況
  • 単身世帯(30代:8.1%/40代:10.7%)
  • 2人以上世帯(30代:9.6%/40代:13.3%)

単身世帯(30代:8.1%/40代:10.7%)

単身世帯で2000万円以上の資産を持っている人は、30代だと8.1%しかいません。中央値は100万円なので、まだ貯めている途中の人が多いという印象です。

40代になると2000万円以上の人は10.7%に増えますが、中央値は47万円と、30代よりも下がっています。

以下に、年代ごとのデータをまとめました。

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年代平均額中央値100万円未満100~1,000万円1,000~2,000万円2,000万円以上
20代121万円9万円43.9%27.4%3.8%0.0%
30代594万円100万円34.0%43.9%10.8%8.1%
40代559万円47万円40.4%31.1%13.9%10.7%
50代1,391万円80万円38.3%31.1%10.4%17.8%
60代1,468万円210万円33.3%26.2%9.4%27.6%
70代1,529万円500万円26.7%22.5%11.7%31.1%
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

こうして見ると、単身で2000万円の資産をつくるには、ふだんの支出を見直したり、地道に投資を続けたりすることが大切だとわかります。

2人以上世帯(30代:9.6%/40代:13.3%)

2人以上の世帯で2000万円以上の金融資産を持っている人は、30代で9.6%、40代で13.3%となっています。中央値は30代が150万円、40代が220万円で単身世帯よりは高めです。

収入が複数人分あることや、共働きの安心感がベースにあると思われます。ただ、それでも中央値は数百万円なので、多くの家庭はそこまで大きな資産を持っているわけではないという点は単身世帯とあまり変わりません。

以下に、年代別のデータをまとめました。

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年代平均額中央値100万円未満100~1,000万円1,000~2,000万円2,000万円以上
20代249万円30万円36.8%53.0%3.5%2.9%
30代601万円150万円28.4%46.5%11.5%9.6%
40代889万円220万円26.8%40.3%13.0%13.3%
50代1,147万円300万円27.4%32.6%14.4%20.8%
60代2,026万円700万円21.0%22.6%14.0%35.4%
70代1,757万円700万円19.2%26.5%16.0%33.7%
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

このデータからもわかるように、2人以上の世帯であっても2000万円を超える資産を築くのは簡単ではありません。むしろ支出が増えやすい時期でもあるので、しっかりと計画を立てながら資産形成を進めていくことが大切です。

【年収別】貯金2000万円の到達状況

金融資産2000万円に届くかどうかは、収入帯ごとに差が表れます。単身世帯では年収750〜1000万円の層で達成率が突出して高く、2人以上世帯では年収1200万円以上の層が最も割合を伸ばしています。

以下で単身と2人以上世帯を分けて整理します。

【年収別】貯金2000万円の到達状況
  • 単身世帯|年収750~1000万円が最多(65.5%)
  • 2人以上世帯|年収1,200万円以上が最多(43.1%)

単身世帯|年収750~1000万円が最多(65.5%)

単身世帯において、年収750〜1000万円の層では2000万円以上の金融資産を保有している割合が65.5%と、ほかの層と比べて際立って高くなっています。中央値も2260万円。収入をうまく資産づくりにまわせている人が多いようです。

それに対して、300〜500万円未満になると到達割合は13.7%に下がり、もっと長いスパンでの取り組みが必要になってきそうです。

データは以下のとおりです。

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年間収入平均額中央値100万円未満100~1,000万円1,000~2,000万円2,000万円以上
収入なし318万円0万円9.4%9.2%3.1%4.9%
300万円未満663万円50万円14.3%26.2%8.1%10.8%
300~500万円未満1,019万円200万円13.1%33.3%9.3%13.7%
500~750万円未満1,943万円600万円5.6%33.3%16.2%26.9%
750~1,000万円未満3,837万円2,260万円6.9%17.1%6.8%65.5%
1,000~1,200万円未満634万円5万円9.1%9.1%27.3%9.1%
1,200万円以上17,011万円4,095万円9.1%27.3%0.0%54.5%
無回答349万円488万円0.0%66.6%0.0%0.0%
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

年収が高くなるほど到達しやすくなるのは確かですが、それでも誰もが達成しているわけではありません。収入が増えても生活レベルを上げすぎず、余剰分を貯蓄や投資に回している人が結果を出していると言えそうです。

2人以上世帯|年収1,200万円以上が最多(43.1%)

2人以上の世帯では、年収1,200万円以上の人たちのうち43.1%が2000万円以上の資産を持っています。

中央値は1,500万円で、かなり多くの資産を築いている家庭もあることがわかります。

データを整理すると以下のとおりです。

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年間収入平均額中央値100万円未満100~1,000万円1,000~2,000万円2,000万円以上
収入なし326万円0万円5.3%9.0%1.1%2.1%
300万円未満618万円50万円13.0%29.9%7.8%8.5%
300~500万円未満1,051万円274万円9.3%34.1%12.1%15.3%
500~750万円未満1,193万円400万円8.6%37.3%11.9%19.1%
750~1,000万円未満1,681万円850万円6.4%31.0%18.5%26.6%
1,000~1,200万円未満2,400万円1,280万円3.2%25.1%19.0%39.3%
1,200万円以上3,892万円1,500万円3.5%22.2%18.2%43.1%
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

収入が増えれば支出も自然と増えてしまうのが世帯の特徴ですが、余った分をうまく投資に回せている家庭は、40代のうちに2000万円を達成できているようです。

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貯金2000万円の到達に向けた理想的なポートフォリオ

貯金2000万円の到達に向けた理想的なポートフォリオ

まずは、全国的に金融資産がどのような商品に分散されているのかを確認してみましょう。

金融資産を保有している世帯の、金融商品ごとの平均保有額をまとめたのが以下の表です。

金融商品平均保有額割合(%)
預貯金(うち定期性預貯金)758万円43.1%
金銭信託364万円20.7%
生命保険22万円1.2%
損害保険206万円11.7%
個人年金保険34万円1.9%
債券106万円6.0%
株式74万円4.2%
投資信託341万円19.4%
財形貯蓄160万円9.1%
その他金融商品23万円1.3%
出典:知るぽると 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)種類別金融商品保有額(金融資産保有世帯)

次に、「貯金2000万円を目指す」という前提で、効率的な資産形成を意識した理想的なポートフォリオの一例をご紹介します。全国平均の保有割合を参考にしつつ、投資とのバランスを意識して再構成した配分です。

どれくらいを手元に置いて、どれくらいを投資に回せばよいかの目安にしてください。

金融商品推奨配分(目安)金額(2000万円の場合)
預貯金(流動性確保用)30%600万円
保険(生命・損害・年金)10%200万円
債券(国債・社債など)15%300万円
株式(国内株・海外株)20%400万円
投資信託20%400万円
その他(財形・信託・オルタナティブ等)5%100万円
合計100%2000万円

この配分はあくまで目安ですが、「どう分ければいいか分からない」と悩んだときの出発点として、ひとつの参考にしてみてください。

理想的なポートフォリオ例を見れば、方向性はつかめますが、実際の家計状況やライフプランにそのまま当てはめるのは難しいものです。たとえば同じ2000万円を目指す場合でも、「子育て世帯なのか」「独身なのか」「住宅ローンがあるのか」で最適な配分は大きく変わります。

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貯金2000万円に関する目的別シミュレーション

貯金2000万円に関する目的別シミュレーション

2000万円は老後やセミリタイアの目安としてよく語られますが、実際には「何年で到達できるのか」「生活費にどのくらい充てられるのか」「さらに増やして1億円を目指せるのか」など、目的によって見方が変わります。

ここでは積立額や生活費、運用利回りの違いによるシミュレーションを紹介します。

貯金2000万円達成まで何年かかるのか

貯金2000万円達成までを毎月の積立額別に分類すると以下のとおりです。

毎月の積立額達成までの期間
3万円約55年7か月
5万円約33年4か月
8万円約20年10か月
10万円約16年8か月
12万円約13年11か月
15万円約11年2か月

実家暮らしで家賃や生活費をおさえられる人は、そのぶん積立額を増やしやすいので、30歳代前半で2000万円に届くことも十分可能です。

逆に一人暮らしだったり、子育て中だったりすると出費がかさみやすく、同じ収入でもゴールは遠くなります。

貯金2000万あれば何年暮らせるのか

2000万円で暮らせる年数を毎月の生活費別に分類すると以下のとおりです。

毎月の生活費2000万円で暮らせる期間
10万円約16年
15万円約11年1か月
20万円約8年4か月

年金や企業年金を受け取っている人であれば、すべてを貯金からまかなう必要はないため、実際にはこの期間より長く暮らせる可能性があります。

ただし、単身世帯と既婚世帯では必要な生活費に差がありますし、医療費や介護費がかかるようになると、予定より早く資金が減ることもあります。

結局のところ「どんな暮らしをするか」が2000万円の持ち時間を左右するポイントになってくるでしょう。

貯金2000万円を1億円にするには何年かかるのか

2000万円をそのまま銀行に預けているだけでは、1億円に到達することは現実的ではありません。大きく増やすためには、資産運用が必要になってきます。

以下は運用利回り別の2000万円→1億円までの期間目安です。

運用利回り1億円までの期間
3%約40年
5%約27年

もし20代や30代で2000万円をつくれていれば、長い時間をかけて複利の力を味方にできるので、1億円に手が届く可能性も十分あります。

独身のうちは比較的リスクを取りやすいですが、結婚や子育てが始まれば、生活防衛資金をちゃんと残しながら運用を続けることが安心につながります。

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残った分を貯めるやり方だと、どうしても使い切ってしまいやすいですが、先に取り分けてしまえば自然と貯まっていきます。

さらに、毎回自分で振り替えるのではなく、銀行の自動振込や積立定期預金を活用するのがおすすめです。給与日に勝手に移動してくれるので「うっかり忘れた」がなくなります。

財形貯蓄や貯蓄型保険も、強制的に積立が続けられるので、貯金が苦手な人には向いています。

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やり方はシンプルで、まず貯蓄専用の口座をつくること。収入が入ったら自動振込で毎月一定額を移すようにしておけば、最初から「生活費の口座には存在しないお金」になるので、手をつけにくくなります。

口座を選ぶときは、金利の高さやATMの使いやすさ、手数料、積立機能、ポイント特典などを比べてみるといいでしょう。ネット銀行は金利が高めなことが多いので、貯金用におすすめです。

ライフステージ別の貯金時期目安を把握する

生活のステージによって、貯めやすい時期と出費が多くてなかなか貯めにくい時期があるため、2000万円を目指すなら「貯め時」を意識するのがコツです。

最初のチャンスは社会人になって数年後。収入が安定して昇給も見込める時期なので、遊びや交際費に全部使ってしまうのではなく、早めに貯金の仕組みを作るのがおすすめです。

二度目の貯め時は、子どもが小学生から高校に上がる前まで。教育費がまだそこまでかからず、児童手当などもあるので、それをそのまま貯金に回している家庭もあります。

最後の大きな貯め時は、子どもが独立したあとの10〜15年。教育費がなくなり、定年までの間に老後資金を一気に増やすチャンスです。

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ライフプランニングで目標額を明確にする

ライフプランニングとは、将来のイベントと必要な資金を整理し、明確な目標額を見える化する方法です。

日本FP協会では、簡単に作成できるライフプラン表のツールが公開されています。結婚・住宅購入・教育費・老後資金といった大きな支出を整理するだけでも、「どの時期にどれくらいの資金を準備すべきか」が一目で把握できるでしょう。

さらに精度の高い計画を立てたい場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。

専門家なら、今の収支や資産状況をもとに「毎月どれくらい貯めるか」「どんな投資を取り入れるか」といった実践的なアドバイスをしてくれます。


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副業・転職で収入を増やす

節約などの支出削減には限界があります。効率的に貯蓄を進めるためには、投資以外にも収入そのものを増やすことも大切です。

副業なら、リスクを抑えつつ始められます。ライティングや動画編集、プログラミングといったスキル系の仕事に加えて、デリバリーや軽作業など、短時間で取り組める仕事も増えています。

たとえ月に数万円でも、積立額を増やせれば2000万円までの道のりはかなり短くなります。

また、転職も収入を増やす有効な手段です。年収が伸びにくい業界から成長産業に移ることで、100万円以上アップするケースも少なくありません。生活レベルをあえて変えなければ、そのぶん貯金が一気に増えていきます。

「支出を減らす」と「収入を増やす」を両立させることが、2000万円を現実的に達成する最短ルートといえるでしょう。

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運用はファンドマネージャーに任せられるので、仕事や家事で忙しい人でも手間をかけずに資産形成ができます。

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ただし株価は景気や企業の不祥事などで急に下がることもあります。投資額が大きいと損失も大きくなるので、最初はミニ株で少しずつ経験を積み、慣れてきたら金額を増やすのが安全です。

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iDeCo(イデコ)は、自分で毎月お金を積み立てて運用し、60歳以降に受け取る私的年金制度です。国民年金や厚生年金にプラスして、自分専用の年金を準備できる制度と考えるとわかりやすいでしょう。

最大の魅力は税制面での優遇です。掛金は全額が所得控除になり、税金が安くなります。運用で得た利益も非課税で、そのまま再投資可能。さらに受け取るときにも控除があるので、トータルで大きな節税効果があります。

ただしデメリットもあります。積み立てたお金は原則60歳まで引き出せないので、急に使うことはできません。商品によっては元本割れするリスクもありますし、口座管理料や手数料もかかります。

とはいえ、老後資金をしっかり準備したい人にとっては、とても心強い制度です。無理のない掛金を設定して、長期的にコツコツ活用していくのがおすすめです。

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ただし、解約返戻金や満期保険金は元本を下回ることもありますし、保険料を長期間払い続ける必要があるため、収入が不安定だと負担に感じやすいでしょう。

「保険で守りを持ちながら、同時に資産づくりも進めたい」という人には向いています。

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国債のように信用度が高いものなら、予定どおり利息と元本を受け取れる可能性が高く、コツコツ安定収入を得やすいのが魅力です。定期的に利息を受け取りつつ、満期で元本も戻ってくるので「資産を大きく減らしたくない」という人に向いています。

ただし、途中で売ると金利の動き次第で損することもありますし、外貨建て債券なら為替の影響、社債なら発行企業の経営悪化といったリスクもあります。

それでも株や投資信託に比べると値動きは小さく、全体のリスクを抑える役割を果たします。

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物件を所有して賃貸経営する場合は、購入費だけでなく管理費や修繕費もかかります。空室になれば収入が減るリスクもあるので、安定収入を得るにはある程度の資金力と経営感覚が必要です。

その点、REITならプロが集めた資金を運用してくれるので、少額から分散投資が可能。自分で物件管理をする必要がないため、会社員や子育て世帯など忙しい人でも始めやすいのが魅力です。

ただしREITも株式と同じように価格が上下するため、元本保証はありません。管理コストもかかるので、余裕資金で取り組むのが前提になります。

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財形貯蓄制度で強制かつ着実に貯める

財形貯蓄制度は、給料からあらかじめ決めた金額を天引きして、自動的に金融機関に積み立てていく方法です。

給与が振り込まれる前に貯金が完了するため、手元にあるとつい使ってしまう人にとって効果的な方法といえます。

種類は「住宅財形」「年金財形」「一般財形」の3つ。住宅ローンの金利優遇や税制メリットを受けられることもあり、将来の大きな出費に備えやすいのが特徴です。

利用できるのは導入している企業で働く人に限られますが、自分で振込や管理を行わなくても自動的に積み立てが進むため、無理なく資産形成を継続できるメリットがあります。

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積立保険で将来の備えと貯蓄を両立する

積立保険は、保障を持ちながら資産を積み立てられる保険商品です。代表的なタイプとして、終身保険・養老保険・学資保険・個人年金保険などがあります。

終身保険は解約すればお金が戻る仕組みがあり、養老保険は死亡保障と満期保険金の両方をカバー。学資保険なら子どもの進学に合わせて祝い金が受け取れ、個人年金保険は老後の年金を補う役割を果たします。

毎月の保険料という形で自動的に積み立てられるので、「気づいたらお金が貯まっていた」という状態を作れるのが魅力。ただし掛け捨てタイプに比べると保険料は高めなので、家計に負担を感じることもあります。

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貯金2000万円に到達した人のリアルデータ・体験談

貯金2000万円に到達した人のリアルデータ・体験談

38歳・独身・実家暮らし・年収340万円、預金のみで達成

投稿「貯金2,000万 独身 実家暮らし 38歳
塾講師をしている友人38歳。昔から、円単位で考える子で服はドラッグストアなどの服コーナーで買い旅行も行かず、趣味はスイーツを食べることくらい。
本当に地味だけど、貯金が趣味で残高見るのが好きだと言ってました(^_^;)
先日、老後問題の話となり、、昨年2,000万貯まったよ〜と言っていてビックリ!
しかも、増えたり減ったりがストレスみたいで預金のみ!
やはり、服など買わない・美容室にも滅多に行かず実家暮らしならこんなに貯まるのかとビックリしました。みなさん、38で2,000万てすごいと思いますか?」
引用:Yahoo!知恵袋

回答「実家暮らしは貯めやすいとはいえ、その年収で家に月7万入れるの考慮すると結構すごいと思います。自分も同じ年齢で年収はもう少し上ですが、2000万まではありませんので。

ただ個人的には旅行とかは思い出•体験になりますし、使ってもいいのになぁと感じました。」
引用:Yahoo!知恵袋

実家暮らしのメリットをフル活用し、ムダ遣いを徹底的に避けた結果といえます。年収が平均的でも、生活コストを抑えれば数千万円レベルの資産を築けることをしっかり証明しています。

その一方で、「旅行や趣味などにもう少しお金を使ってもよかったのでは」という声もあります。資産づくりと同時に人生を楽しむバランスをどう取っていくかが、これからのテーマになりそうです。

40歳目前・夫婦共働き・子なし・家賃6万円、月10万円ペース

投稿「夫婦共働き、子供なし、貯金2000万ある40歳目前の男です。今2人とも正社員ですが、休みが安定しないため正社員で働くのがバカらしくなってきました。妻は週休2日かつ祝日あり。

うちは浪費グセが少ないためお金はあんまり減りません。自慢じゃないですが。月10万くらい貯められます。家賃も6万くらいの賃貸アパート。

非正規でボーナスなしの職に転職しようか迷ってます。やるなら週休2日の祝日ありを狙います。

同じ経験がある方いますか?」
引用:Yahoo!知恵袋

回答「うちも夫婦共働きで、子供はいますが全員家を出てます。貯金は伏せますが、世帯年収は4桁超えてます。

それでも仕事を楽にしようなんて考えることはあっても実行できるほどの気持ちはないです。

結局ないものねだってしまうのが人間だと思う。

だから、何にとか気分転換して現状維持するのが良いと思いますよ!」
引用:Yahoo!知恵袋

夫婦でしっかり支出を抑えながら共働きを続けたことで、安定的に2000万円を達成した事例です。家賃を低く抑え、ムダ遣いをしない習慣を積み重ねたことが成果につながりました。

ただその一方で、「働き方を変えてみたい」「もっと自由な暮らし方をしたい」という気持ちも出てきています。お金が順調に貯まっていても、それだけでは満足できないことを示す例といえるでしょう。

資産を増やすことと、人生を楽しむことのバランスが今後のテーマになりそうです。

45歳・独身、退職欲求との葛藤

投稿「今年45になるサラリーマンです。貯金は2000万、独身です。

10年以上勤めた会社を退職したいと最近よく思ってます。理由の一番は時間のほとんどが仕事に取られてしまうため、人生これでいいのかと。

今の貯金でサイドファイアーくらいできるだろと思いながら、とは言え年収もあるし、そこまで嫌な職場ではないです。だから続けられるのですが、時間については度々考えてしまいます。定年退職してお金だけあってもなあ、って。

昔の計画では50で辞めるつもりでそれならまあ余裕だと言う試算でしたが、耐え難いなあ。。

これは中年の危機って奴なのか…。

ちなみに仕事が嫌と言うわけではなく、平日、ほぼ仕事で終わるのに嫌気がさしてるだけです。」
引用:Yahoo!知恵袋

回答「働く理由がなかったら嫌気がさすのは当然だと思います。そんだけ貯金があるなら働きながら恋人でも作るのがいいと思いますよ。結果、辞めるにしても理由がないと自分の首締めるだけですね。」
引用:Yahoo!知恵袋

長年働いて2000万円を貯めたものの、「これからの時間をどう使うか」「人生をもっと充実させたい」という思いとの葛藤がにじんでいます

お金があるからこそ「退職して自由に暮らしたい」と考えやすい反面、現実には生活費や社会とのつながりをどう確保するかが大きな課題になります。

貯金2000万円を目指す上でのリスク管理

貯金2000万円を目指す上でのリスク管理

2000万円を築くまでには長い時間がかかります。その間に起こり得るリスクを無視すると、せっかくの努力が水の泡になる可能性があります。

インフレや病気、収入減少、投資の失敗など現実的な課題にどう備えるかを確認していきましょう。

インフレで実質的な価値が目減りする

2025年7月の日本のコアCPIは前年比+3.1%となり、日銀が掲げる2%を上回る状態が続いています。現金や普通預金に資産を置き続けると、実質的な価値は年3%前後ずつ減少していく計算になります。

安心のために6〜12か月分は円預金で確保しておき、それ以上は新NISAのつみたて枠を使って、低コストのインデックス投信で運用するのがおすすめです。非課税で複利を活かせるので、物価が上がっても資産価値を守りやすくなります。

加えて、株式やREIT、物価連動国債など「インフレに強い資産」を少しずつ取り入れるのも効果的です。目安としては「株式60〜80%、債券10〜30%、その他10%程度」。年に1回リバランスをすれば、リスクの偏りを防げます。

いまは「現金だけ持っていれば安心」という時代ではありません。インフレを前提にした資産づくりを考えることが大切です。

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病気・介護など突発的な支出に備える

長期的な資産形成を続けるうえで、病気や介護による突発的な支出も考慮しておく必要があります。

日本の医療制度には高額療養費制度があり、たとえば年収370〜770万円の層では、自己負担は月8万0100円+(医療費−26万7000円)の1%程度が目安です。

介護費は在宅で月5.3万円、施設だと月13.8万円が平均。総額は約542万円といわれています。親の介護が近づいてきた世代は、自己負担割合(1〜3割)や在宅と施設の費用感を家族と共有し、あらかじめ「誰がどの部分を担うか」を話し合っておくことが大切です。

医療や介護は誰にでも起こり得るリスクです。しっかり準備しておくことで、資産形成のペースを崩さずに続けていけます。

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リストラ・収入減少で貯蓄ペースが崩れる

2025年6月の完全失業率は2.5%と低めですが、実際には配置転換や残業削減で手取りが減る可能性は考えられます。

まず大切なのは「生活防衛資金」を持っておくこと。手取りの生活費6〜12か月分を現金で確保しておけば安心です。特に自営業や歩合制で働く人は、余裕を持って12か月分を目安にしておきましょう。

貯金を「目標金額」で管理するのではなく、「収入の何%を貯めるか」で考えると安定します。

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投資に偏りすぎると元本割れリスクが高まる

資産づくりで失敗しやすいのが「投資の偏り」です。

特定のテーマ株や値動きの激しい銘柄に集中すると、相場が下がったときに−30〜−50%の含み損を抱え、精神的に耐えきれなくなることがあります。逆に、全部を預金にしておくとインフレでお金の価値が減ってしまいます。不動産一本に絞るのも、空室や修繕費で収支が崩れるリスクがあります。

そこで役立つのが「コア・サテライト戦略」。資産の70〜90%は全世界株や債券に連動する低コスト投信でしっかり固め、残り10〜30%を高配当株やREIT、テーマ株にまわすやり方です。

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貯金2000万円に到達できない人の共通点

貯金2000万円に到達できない人の共通点

2000万円を目指しても、多くの人が途中で失速してしまいます。その理由は「収入や支出の扱い方」「投資への姿勢」「目標設定の有無」にあります。

実際のデータと事例から、失敗につながる典型的なパターンを確認しましょう。

収入が増えても生活水準を上げてしまう

総務省の家計調査によると、収入が10%増えても支出の増加は平均で約8%にとどまります。しかし現実には「月5万円収入が増えたから、その分外食や趣味にまわそう」と生活水準を上げてしまう人も多いです。

もしその5万円を全部使ってしまえば、年間で60万円がまるごと貯金から消える計算になります。これでは2000万円を貯めるどころか、達成がどんどん先延ばしになってしまいます。

おすすめの方法は、昇給やボーナスの半分以上を自動的に貯蓄口座へ移すこと。最初から「増えた分はなかったもの」として貯金や積立NISAに回すルールを作ってしまえば、ブレずに資産形成を進められます。

固定費を把握できずムダ遣いが続く

意外と多いのが「自分の固定費をちゃんと把握していない」というケースです。

たとえばスマホを月8,000円の最上位プランで契約しているのに、実際のデータ使用量は2GBしかないという方もいるかもしれません。そのまま1年続ければ数万円をムダにしていることになり、2000万円達成も数年遠のいてしまいます。

解決策はシンプル。銀行やクレカの明細を家計簿アプリに連携して、月500円以上のサービスをリスト化。3か月に一度はチェックして、使っていない契約を解約する習慣をつけましょう。

短期で結果を求めて投資に失敗する

投資初心者に多い失敗の一つが、「短期間で大きな利益を得たい」と考えて売買を繰り返してしまうことです。

たとえば、SNSで注目された半導体株に100万円を投資したものの、半年で30%下落し70万円に減少。そのショックから積立投資までやめてしまう、といったケースはあるあるです。

対策はシンプルで、「毎月コツコツ積立」を続けること。低コストのインデックス投信をメインにしつつ、テーマ株や短期売買は資産の5%以内にとどめれば、リスクを小さくしながら投資を続けられます。

目標額や期限を設定せず漠然と貯めている

「そのうち2000万円くらい貯めたいな」と思っているだけでは、なかなか行動に移せません。金額と期限をハッキリ決めた人のほうが、貯金に成功する確率が高いです。

ポイントは、具体的な貯蓄額と期限を紙やエクセルに「金額×期限」で書き出すこと。さらに「残り15年で毎月10万円積み立てる」といった形で具体的に数字に落とし込むと、毎月の進み具合も見えてモチベーションが続きます。

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貯金2000万円に関するよくある質問

貯金2000万円に関するよくある質問

貯金2000万円に関するよくある質問は以下のとおりです。

貯金2000万円あればセミリタイアは可能?

2000万円をそのまま取り崩す場合、月15万円の生活費なら約11年で資金が尽きます。40歳で退職すれば、50歳前後で残高0円です。

一方、年3%で運用しながら取り崩すと年間60万円の運用益が得られるため、実際の取り崩しは120万円で済み、持続年数は大幅に延びます。

20代や30代で貯金2000万円は現実的?

20代で2000万円は相続や特殊な高収入を除けば困難です。ただし30代であれば十分に可能性があります。

例えば新卒から毎月10万円を積み立て、年利3%で運用すれば約14〜16年で到達します。20代後半〜35歳前後に現実味が出てきます。

独身と既婚・子育て世帯では到達難易度に差がある?

独身は生活費を抑えやすく、実家暮らしなら月7〜10万円で済み、年間100万円以上の貯蓄が可能です。

一方で既婚・子育て世帯は教育費や住宅ローンで負担が増え、難易度は上がります。ただし共働きで世帯収入が高ければ、むしろ独身より早く2000万円に届く場合もあります。

2000万円を現金で持つべき?投資に回すべき?

2000万円を全額現金で保有すると、インフレ率が2〜3%を超えたら資産価値は急速に減ります。年3%の物価上昇が続けば10年で約25%目減りする計算です。

逆に全額を投資すると、下落時に生活資金まで失うリスクがあります。

まとめ:貯金2000万円を目指すなら「収入・支出・運用」の3本柱を動かそう

この記事では、貯金2000万円に到達する年齢や収入別の傾向、効率的なポートフォリオの作り方について解説しました。

貯金2000万円を達成できる人と途中で失速してしまう人の差は「習慣」と「行動」にあります。

具体例
  • 昇給分をそのまま貯蓄へまわす
  • 家計簿アプリで固定費を把握する
  • 生活費と貯金を口座で分ける

こうした工夫を積み重ねるだけで、到達スピードは大きく変わります。2000万円を貯めるのは遠い未来ではなく、日々の積立と運用の延長線上にある現実的な目標です。

将来に安心を持ちたい方は、今日から収入・支出・運用を見直して、実践してください。


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