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家計

子どもの成長にともなって、親として気になってくる「子どものお小遣い事情」。

世間一般の中学生が、どのくらいお小遣いをもらっているのか見当がつかない親御さんも多いのではないでしょうか。お子さんに「いくら渡せば良いの?」「どうやって渡したらいいの?」と迷う場合もあるでしょう。

この記事では、中学生のお小遣いの相場とお小遣いの3つの渡し方を紹介します。お小遣いはお子さんの金銭感覚を育てる上で大切であるため、しっかり理解して金銭教育に活かしましょう。

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中学生のお小遣い、いくら渡せばいいの?お小遣い事情を解説

中学生になると、新たに部活動も始まり、小学校の時より交友関係が広がっていきます。すると、友達づきあいにお金を使う機会や金額が増えていきます。

そんな時、中学生を子に持つ親として「どのくらいお小遣いを渡すのが妥当なのか?」「他の家庭ではお小遣いをいくら渡しているのか?」などの金額設定が気になるでしょう。

一般的に、中学生がどのくらいお小遣いをもらって、お小遣いをどのように使用しているのかについて詳しくみていきます。

中学生のお小遣いの相場

ここでは、平均値・最頻値・中央値の3つを用いて一般的な中学生のお小遣い相場を説明していきます。

平均値は外れ値(集計データから大きく外れた値)の影響を受ける値です。全体のイメージをより正確に掴むために、最頻値と中央値(小さい順に並べたデータの中央に位置する値)にも目を通しましょう。

下記の表から、中学生のお小遣いの平均値は2,536円です。一方で、最頻値を見るとその値は1,000円となっており、中学生のお小遣いに1,000円を与える家庭が多いことが読み取れます。中には、中学生にお小遣いを5,000円以上与える家庭もあり、中央値は2,000円という結果になりました。

  最頻値 平均値 中央値
中学生 1,000円 2,536円 2,000円

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

以上のデータより、中学生のお小遣いの相場は月に1,000円~2,000円であるといえます。では、中学生はもらったお小遣いを何に使用するのでしょうか。以下で確認していきましょう。

中学生のお小遣いの使い道

小学生から中学生になり、部活動を始めたり携帯電話を持ち始めたりするなど、子どもを取り巻く環境が大きく変化します。お金の使い方にも大きな変化が生まれる時期です。

そんな中学生が、お小遣いをどのように使っているか紹介していきます。

  お小遣いの使い道
1位 友達との外食・軽食代
2位 おやつなどの飲食物
3位 友達へのプレゼント
4位 文房具
5位 家の人へのプレゼント
6位 休日に遊びにいくときの交通費
7位 ゲーム代
8位 小説や雑誌
9位 まんが
10位 映画やライブのチケット

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

中学生のお小遣いの使い道として上位に「友達との外食・軽食代」や「友達へのプレゼント」が位置しています。友達づきあいにお小遣いを使う人が多いようです。
さらに、「ゲーム代」や「映画やライブのチケット」など趣味に対してお小遣いを使う中学生も多いことが分かります。
親に払ってもらっていた友達づきあいや趣味に掛かる費用を、中学生では子ども自身でお小遣いから必要に応じて支払うようになっていきます。

参考:小学生・高校生のお小遣いの相場

ここまで、中学生のお小遣い事情について解説してきました。参考として、小学生と高校生のお小遣いの相場についてお話しします。

中学校入学前・卒業後のお小遣いの一般的な相場も知っておくことで、支出に見通しが立ち、長期的な目線での家計管理が可能です。

子どもを持つ親御さんは、一読しておく価値があります。

小学生のお小遣いの相場

小学生のお小遣いの平均値は、どの学年でも月に1,000円程度です。しかし、中央値や最頻値で見た場合、500円をもらっている小学生が多いことが分かるでしょう。

このことから、小学生の相場は500~1,000円程度であると考えられます。小学生でもお小遣いを1,000円渡している家庭がある中、中学生でお小遣いが1,000円のみだとお子さんが金額に不満を抱く可能性があるので注意しましょう。

学年 最頻値 平均値 中央値
低学年 500円 1,004円 500円
中学年 500円 864円 500円
高学年 500円 1,085円 1,000円

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

高校生のお小遣いの相場

最頻値、平均値、中央値を見れば分かる通り、高校生のお小遣いの相場5,000円と中学生の時よりも一気に上がります。

高校生は中学生に比べ、交友関係が広がったり行動範囲が広がったりします。お金の使用頻度が増えるため、金額的にお小遣いが増えるのは必然です。

中学生のお子さんが高校生になった際、子どもに与えるお小遣いの金額に再び悩まないよう、高校生のお小遣いの相場をあらかじめおさえておきましょう。

  最頻値 平均値 中央値
高校生 5,000円 5,114円 5,000円

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

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そもそもお小遣いを開始する適齢期はいつ?

お小遣いをもらっている子どもの割合は小学生が7割強、中学生が8割強、高校生が約8割です。

お小遣いを渡す時期に正解はありませんが、お子さんが中学生であればお小遣いをあげている家庭が一般的です。

また、交友関係が広がったり趣味を持ち始めたりする中学生にとって、お金は貴重なものです。高校生であればアルバイトをして自分でお金を稼ぐことはできますが、中学生では基本的にアルバイトはできません。

満足のいく中学校生活を送らせてあげるためにも、中学生のお子さんにはお小遣いを与えましょう。

お小遣いの4つの渡し方

お小遣いの渡し方にはさまざまな方法があります。

ここでは、以下の3つの渡し方についてメリット・デメリットを詳しく解説します。

  • 定額型
  • 都度払い型
  • 報酬型
  • 一括型

渡し方によって、メリットとデメリットが大きく異なるので、3つの渡し方をしっかり確認して有効に活用しましょう。

それでは、定額型から順に解説していきます。

①一定期間に決まった額を渡す「定額型」

「定額型」とは、1ヶ月や1週間などの一定期間に決まった額を子どもに渡す方法です。定額型にはどのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく見てみましょう。

メリット

定額型の最大のメリットは、子どもの金銭管理能力向上が期待できる点です。

定額のお小遣いを渡すことで、子ども自身が決まった金額内で計画的にお金を使用する必要が生じます。そのため、金銭管理能力や必要なものと不要なものを取捨選択する能力が自然と身についていくでしょう。

また、子どもが高値のものを購入する際にお金を貯めて無駄遣いをしないように教えることで、子どもの自制心を育てることができます。

デメリット

定額のお小遣い制では、子どもは労働の対価や評価としてお金をもらうわけではありません。そのため、お金は一定期間経てば自動的に貰えるものとお子さんが誤った認識をするかも知れません。さらには、子どもが自発的に動かなくなるリスクが生じます。

定額制を採用する際は、お金の大切さを理解してもらうために、どのようにお金を稼いだのか説明するとよいでしょう。

②お金が必要な時に必要な分だけ渡す「都度払い型」

「都度払い型」とは、子どもがお金を必要とする際に、必要な金額をその都度渡す方法です。都度払い型にはどのようなメリット、デメリットがあるのか詳しくみてみましょう。

メリット

お金が必要な時に必要な分のお金を上げる無駄のない方法のため、子どもの無駄遣いを前もって防止できます。さらには、家計負担の削減につながるというメリットもあります。

子どもは適度にお金を使って友達と遊ぶことができるため、比較的に自由な生活を送ることができるでしょう。

デメリット

「お金が無くなったからちょうだい」と子どもが言う度にお金を渡していたら、お金は必要な時にもらえるものと勘違いしてしまいます。そのため、計画的にお金を使用しなかったり、自制心を育てることが出来なくなったりする可能性が生じます。

都度払い型を採用する際は、我慢することの大切さやお金の必要性を学ばせることが必要です。子どもが適切ではないお金の要求をした場合は、「お小遣いはあげません」とはっきり伝えましょう。

③お手伝いやテストの成績によって決まった額を渡す「報酬型」

「報酬型」とは、テストでよい成績をとったりお手伝いを一回したりするごとに、報酬としてお小遣いを渡す方法です。報酬型にはどのようなメリット、デメリットがあるのか詳しくみてみましょう。

メリット

報酬型のメリットは、自発的に家事を手伝ったりテストでいい成績をとろうとしたりと、子どもの自主的に動く力を養えるという点にあります。さらには、お金を貰うには働かなければならないという社会のシステムを子どもに学ばせることができます。

お子さんが家事を手伝ってくれれば、親御さんの時間にも多少の余裕を作ることができるため、一石二鳥の方法です。

デメリット

デメリットとしては、子どもは対価に合わないお手伝いや勉強をしなくなる可能性があるということです。さらには、計画的なお金の使用法を学ばせる機会を奪うことにもなりかねません。

報酬型を採用する際は、計画的にお金を使用することの重要性を教えましょう。
 

④1年分のお小遣いを先に渡す「一括型」

一括型は、半年や1年分など、まとまった金額を一度に渡す方法です。1回に渡す金額は、ほかの3つの方法と比較してもかなりの高額になります。一括型にはどのようなメリット、デメリットがあるのか詳しく見てみましょう。

メリット

一括型でお小遣いを渡すことのメリットは、子どもに「計画的にお金を使うこと」を学ばせられる点です。

半年や1年分のお小遣いといっても、高額な洋服やゲームにお金を使うとすぐになくなり、半年~1年後にまたお小遣いをもらえるまで何も買えません。

何度も誘惑に負けてお金を使ってしまうかもしれませんが、自然と「計画的にお金を使わないと破綻する」という経験ができます。

将来に一人暮らしをするときのことを考えて、若いうちからお金の使い方を学んで欲しい人にはおすすめの方法です。

デメリット

デメリットは、まだ中学生の子どもには「計画的にお金を使う」ということが難しい点です。早々にお金を使い切ってしまった子どもから「友達に遊びに誘われたから追加でお小遣いが欲しい」と頼まれたときに、心を鬼にして却下することも必要です。

計画的に使わないとどんな目に遭うのか教えたいからこその一括型なのに、子ども可愛さに追加でお小遣いをあげていては意味がありません。

一括型を採用する場合は「お金を使う前に何に使うか申告させる」など一定のルール作りが必要でしょう。

中学生にも貯金はあるの?

中学生にお小遣いを渡す親の立場としては、「無駄遣い」はやめてほしいところ。とはいえ、子どもらしく楽しく遊んでほしいという思いもあるでしょう。

世の中の中学生は、親から受け取ったお小遣いを全額遊びに使っているのでしょうか?それとも、コツコツと貯金しているのでしょうか?

ここでは中学生のお小遣いと関連して、中学生の貯金事情について紹介します。

中学生が貯金をしている割合

金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」によると、中学生のうち、自分の貯金・貯蓄がある子どもの割合は「39.9%」です。

おおよそ3人に1人以上の子どもがお小遣いを貯金に回していることがわかります。また、貯金や貯蓄があるが、家族が管理しているため詳細が分からない子どもは34.7%います。

一方、全く貯金がない中学生の割合は11.6%と、約10人に1人の割合です。

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

全く貯金をしていない中学生のほうが、貯金をしている中学生よりもかなり少ないことが分かります。子どもに貯金の大切さを教えてあげる際の良いデータといえるでしょう。

中学生がよく使っている貯金の方法

同調査によれば、中学生の34.9%がATMを利用したことがあると回答しています。逆にATMを利用したことがないと答えた中学生の比率は64.4%です。

加えて、中学生の29.1%は自分のキャッシュカードを自分で保管していると回答しています。一方、カードを預けている人と一緒にATMに行って利用する子どもの割合は50.6%と過半数を占めています。

つまり、中学生の大半はコンビニや銀行のATMを利用した経験がなく、普段はキャッシュカードも家族に預けていることが分かります。

このことから、中学生の貯金方法としては、自宅に保管する、いわゆる「タンス預金」が多いことが想像できます。

一方、高校生になるとATMを利用したことがある子どもが約6割、キャッシュカードを自分で保管する子どもが約7割と、口座にお金を入れて管理していると考えられる子どもの割合が一気に増加します。

お小遣い帳をつける人は少ない

金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」によると、中学生の子どもでお小遣い帳をつけているのは約2割程度しかいません。

お小遣い帳簿をつけている子どもの「帳簿のつけかた」は以下のとおりです。
2割

  • 使ったその日に帳簿をつける:7.2%
  • 1週間ごとなど定期的につける:2.3%
  • たまにつける:12.5%

無駄遣いをせずに計画的にお小遣いを使うことを覚えさせるなら、使ったあとすぐにお小遣い長に記録を残しておくことが良いです。お金を使いすぎてしまう子どもには特に「使ったその日にお小遣い帳をつけること」をルールにして伝えることをおすすめします。

出典:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」

お小遣いの渡し方は目的別に分けよう

それぞれのお小遣いの渡し方にメリットとデメリットがあります。お小遣いを渡し始める際は、お子さんとよく話し合い、お金を渡す目的を子どもにしっかりと伝えることが必要です。

また、お小遣いの渡し方を必ずしも1つに決める必要はありません。組み合わせることで互いのメリットとデメリットを補完することもできます。

たとえば、定額型と報酬型を組み合わせる方法があります。定額型のデメリットである自発性を育てられないリスクを、報酬型の導入によって抑えることができるでしょう。

お小遣いに関して事前にルールを決めるのも大切

子どもにどのようなタイミングで、いくらのお小遣いを渡すかは家庭によってさまざまです。ただ、子どもにお願いされるがままお小遣いを渡していると、どんな用途に利用しているか分かりません。

無駄遣いを防ぐためには、お小遣いに関して一定のルールを設けることも必要でしょう。

ここではお小遣いに関するルールとして、4つの案をご紹介します。

  1. 渡す日にちや金額は事前に子供と話して決める
  2. 子供の間でお金の貸し借りはしないようにする
  3. 無駄遣いをしないように約束する
  4. 使い道について子供と親で振り返りをする

渡す日にちや金額は事前に子供と話して決める

お小遣いを渡す日にちや金額は、事前に子どもとしっかり話し合っておくべきです。

「お金が余ったタイミングであげる」「気が向いたらあげる」という方法では、子どもが計画的にお金を使うことを覚えません。

「どのタイミングでお金をもらえるのか」「いくらのお小遣いがもらえるのか」が事前にわかっていれば、友達との付き合いや自分のやりたいこと・欲しいものを考えて、計画的にお金を使うことができるようになります。

金銭感覚や節約・計画性を学ぶためにも、お小遣いの金額とわたすタイミングは子どもと大人が両方納得することが大切です。

子供の間でお金の貸し借りはしないようにする

兄弟や姉妹がいる家庭では、子ども同士でお金の貸し借りが発生する可能性もあります。また、友人同士でお金の貸し借りをすることもあるかもしれません。

ただ、お小遣い制のルールとして、兄弟姉妹でも友人でも、お小遣いの貸し借りをしないと明確にルールにして子どもに理解させることが重要です。

お金の貸し借りをすると「借りていない」「もう返した」など言い合いになって縁が切れてしまうことがあるためです。

どうしてもお金が足りなくなったら友人や兄弟姉妹に借りるのではなく親に相談すること。もし周囲から貸し借りの相談をされても絶対に応じないことが大切です。

無駄遣いをしないように約束する

子どもが無駄遣いに慣れてしまうと、将来一人暮らしをしたときに苦労することになるのは容易に想像がつくでしょう。

お小遣いの目的は子どもを楽しませることだけでなく、大人にふさわしい金銭感覚を身につけさせることが大きな狙いです。どういったことにお金を使うのが良いのか、子ども自身で考えさせることが大切になるでしょう。

そのためにも、衝動買いや無駄遣いはしないことを子どもに約束させましょう。慣れないうちは、子どもが何かを購入するときは必ず親の許可を取るとルールづけしても良いでしょう。

使い道について子供と親で振り返りをする

子どもにとっては、お金を使って目的のものが手に入ればそれで良いかもしれませんが、大人の目的は「お金の使い方を学んでもらうことにあります。

「無駄遣いはしていないか」を親が確認するためにも、子どもと一緒にお小遣いの使い方について定期的に報告会・反省会をすると良いでしょう。

使い道を聞いたうえで、正しい使い方をしたと感じればしっかりと褒めてあげてください。反対に「もっと別のことにお金を使うべき」など、無駄遣いを感じたときは、今後どうすれば無駄遣いをしないかアドバイスをしてあげましょう。

仮に無駄遣いをしたとしても、子どもだけの責任ではありません。あくまでも親の責任であるという考えのもと、怒らずに改善案をアドバイスしてあげることをおすすめします。

中学生のお小遣いに関するよくある質問

最後に、中学生のお小遣いに関してよくある質問と回答をまとめました。お小遣いのタイミングや相場についてまとめて確認したい方は、ぜひ読み進めてみてください。

お小遣いはどんなタイミングで渡していますか?

お小遣いをわたすタイミングは人によってもさまざまですが、以下のようなタイミングでわたすことが一般的です。

  • 定額型
  • 都度払い型
  • 報酬型
  • 一括型

毎月1回など定期的に定額を渡すスタイルが一般的ですが、なかには「何か欲しいものがあったときに渡す」「テストの成績によって渡す」「一括で半年~1年分をまとめて渡して管理させる」などの方法を選択している人もいます。

中学生のお小遣いの相場はいくらくらいですか?

金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」によれば、中学生のお小遣いの平均値は2,536円でした。一方で、最頻値を見ると1,000円となっており、中学生のお小遣いに1,000円を与える家庭が多いことが読み取れます。

ちなみに、極端な異常値を除いた中央値では2,000円になっています。

ただ、実際には2,000円だけでは何も遊べない場合もあります。友人づきあいで必要と子どもから相談があれば追加するなど、大人側も柔軟な対応を心がけましょう、。

何歳からお小遣いを渡せば良いですか?

金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(2015年)」によると、小学生の7割強、中学生の8割強がおこづかいをもらっていると回答しています。

金額としては500円から1,000円などあまり高くなくても良いかもしれませんが、年齢としては小学校低学年から渡し始めるのが一般的です。

私立と公立ではお小遣いの金額は異なりますか?

私立に通う中学生と公立に通う中学生で、お小遣いの平均がいくら違うのかを示す公的データはありませんでした。

ヒントになりそうなのは、私立と公立の学費の違いです。
文部科学省の「平成30年度子供の学習調査結果」によると、私立中学と公立中学の学習費総額は以下のとおりです。

  • 公立…488,397円
  • 私立…1,406,433円

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について」

私立は公立よりも3倍近く高い学費を支払うことになります。私立に通う子どもの家庭は、比較的年収が高くて子どもの教育費用に余裕がある家庭が多いと予想できます。両親の年収が高いということは、子どものお小遣いも一般的な感覚より高いことが考えられるでしょう。

中学生でもできるお小遣い稼ぎはありますか?

中学生は、原則としてアルバイトはできません。労働基準法に、満15歳に到達した日以降、最初の3月31日までは労働をしてはいけないと明記されているためです。中学3年生の3月31日までは、原則働けません。

ただし、絶対に働けないわけではなく、「一定の条件を満たした特定の仕事」「書類をそろえて手続きをした」という条件を満たせば、中学生の労働が認められます。

【中学生がアルバイトをする条件】

  • 非工業的である
  • 児童の健康・福祉に有害ではない
  • 体に負担のかからない「軽易」な仕事である
  • 所轄の労働基準監督署の許可を得ている
  • 学校のある時間(修学時間)以外が労働時間である

また、一般的なアルバイト以外の方法でお金を稼ぐこともできます。代表的なものは「YouTuber」で、小学生や中学生でブレイクしている人もいます。

また、学校の勉強の支障がない範囲で「動画編集」などのスキルを身に着け、自分で動画を撮影して加工して投稿してみる方法もあります。再生数を稼げれば将来的に収益になる可能性もありますし、スキルが認められれば周囲から仕事の依頼が舞い込むこともあります。

ディズニーやUSJに行く時に必要なお小遣いはどれくらいですか?

中学生ともなれば、家族はもちろん、近郊に住んでいるなら友達同士でディズニーやUSJに遊びにいく機会があるかもしれません。

何かとお金がかかる娯楽施設を楽しんでもらうにはそれなりにお小遣いを持たせる必要がありますが、かといって大金を持たせるのは盗難の心配もあって違和感があります。パークチケット代は親が出してあげると仮定し、そのほかに持たせるお小遣いの項目を考えてみましょう。

  • ご飯代:4,000円(1回2,000円×2食)
  • 飲み物代:1,000円
  • おやつだい:2,000円
  • 土産代:5,000円

上記の計算では、修学旅行の自由行動などのカリキュラム中に、自由に使えるお金は約1万円です。

10,000円~15,000円くらいであれば子どもに持たせても不安な金額ではなく、子どもは友人と遊べて満足できるのではないでしょうか。

修学旅行にはどれくらいのお小遣いを渡せば良いですか?

公的な中学生の修学旅行だと、お小遣いは10,000円~20,000円程度が相場になってきます。

公益財団法人 全国修学旅行研究協会2023(令和5)年度調査研究報告 2023(令和5)年度 修学旅行の実施状況調査によると、お小遣い上限の平均額は「9,549円」~「14,403円」でした。

出典:公益財団法人 全国修学旅行研究協会「2023(令和5)年度調査研究報告 2023(令和5)年度 修学旅行の実施状況調査」


中学生になると旅行の日程が小学校の修学旅行よりも長くなる傾向があり、自由行動の時間も増えます。 食事代や交通費など各自で支払わなければならない分は、家庭で用意してあげる必要があります。

上記のデータはあくまで平均であるため、子どもから自由行動のルートを聞いたうえで、お小遣い額を判断すると良いでしょう。

現金以外でお小遣いを渡す人もいますか?

MMD研究所の、「初めてスマートフォンを持つ子とその親に対する調査」によると、お小遣いを現金で渡している家庭が61.2%と対岸を占めています。一方、キャッシュレスで渡している家庭も11.8%もあり、決して少なくありません。

出典:MMD研究所「初めてスマートフォンを持つ子とその親に対する調査」

今の子どもが大人になるときは更にキャッシュレス決済が進んでいることが予想できるため、いまのうちからキャッシュレスでお小遣いを渡すのも良いかもしれませんね。

毎月一定のお小遣いを渡すメリットはありますか?

毎月一定額をお小遣いとして子どもに渡す最大のメリットは、「子どもの金銭管理能力向上が期待できる」ということでしょう。

定額のお小遣いを渡すことを約束すれば、、子ども自身が決まった期間内に決まった金額内で計画的にお金を使用しなければいけなくなります。

思考錯誤しながらお金のやりくりをしていくうちに、「金銭管理能力」や「無駄な物を購入しない忍耐力」「必要なものとそうでないものを取捨選択する能力」などが自然と身についていくでしょう。

無駄遣いしないような工夫はありますか?

無駄遣いをしないためには、中学生の子どもとお小遣いについて一定のルールを決めることが大切です。あくまで一例ですが、以下のような考え方があります。

  1. 渡す日にちや金額は事前に子供と話して決める
  2. 子供の間でお金の貸し借りはしないようにする
  3. 無駄遣いをしないように約束する
  4. 使い道について子供と親で振り返りをする

特に、子どものお金の貸し借りには細心の注意を払いたいものです。安易に貸し借りすると「金の切れ目が縁の切れ目」になることも考えられるためです。普段から無駄遣いをせずに節約すれば欲しいものは十分に購入できるので、安易に貸し借りで解決しないほうが良いということを教育していきましょう。

まとめ:子どもの成長・目的を考えてお小遣いを渡そう

この記事では、中学生のお小遣いとその渡し方について解説してきました。

親としては、お子さんがお金を持つことに何かしらの不安を抱くかも知れません。しかし、中学生ともなると、行動範囲や交友関係は小学生の頃と比べて広がっているため、十分なお小遣いを与える必要があります。

渡す金額が決まらない場合、中学生のお小遣いの相場である1,000円~2,000円を子どもに与えることがおすすめです。お小遣いの3つの渡し方のメリットとデメリットをしっかり吟味してから渡しましょう。

ぜひあなたのご家庭にぴったりな方法を検討してみてください。

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