一人暮らしの生活費として「水道代」の負担は無視できません。水道代が高くて困っている人も多いのではないでしょうか?
水道代は季節による差は少ないものの、水の使い方が悪いと高額な請求が行われることもあります。
そこで本記事では、一人暮らしでかかる水道代の相場を解説します。水道代を節約するための方法についても解説しますので、自宅の水道代を節約したい一人暮らしの方は、ぜひ読み進めてみて下さい。
水道代はどのように計算される?
まず、水道代の計算に必要な情報を整理しておきましょう。
水道料金の明細に書かれている内容
水道代の明細を見れば料金を読み取ることが可能です。ここでは水道代の明細に書かれた言葉の意味を解説します。
・基本料金
水道を利用しても利用しなくても発生する料金です。水道管の口径(太さ)に応じて金額が決まっています。口径は13mmや20mm、25mmなどの種類があり、現在では20mmが主流です。
・従量料金
水の使用量に応じて加算される部分のことです。1立方メートルの単価が段階的に加算されていきます。
・下水道料金
下水道とは、生活排水を流す水道のことです。各世帯の「汚水排出量」と「料率」から計算されます。下水道がない地域では、この料金は請求されません。
水道料金の計算方法
水道料金は「上水道」「下水道」、それぞれの料金を計算した結果を合算して求めることができます。
それぞれの計算方法は以下のとおりです。
・上水道料金の計算方法
(基本料金+従量料金) × 消費税=上水道代
・下水道代の計算方法
下水道の料金表に基づいて算定した金額 × 消費税=下水道代
一人暮らしの水道代の目安は平均していくら?
一人暮らしの水道料金の平均金額はいくらなのか、最新の総務省「家計調査」の統計データを紹介します。
総務省の家計調査では月平均2,248円
総務省統計局が公表している「令和3年度 家計調査 家計収支編」によると、一人暮らしの1ヶ月間の上下水道料の平均は「2,248円」という結果になりました。
水道代は2ヶ月に1回の請求になる地域が多いです。一人暮らしの場合、1回の請求につき「5,000円」くらいの支払いであれば、平均的な水の使い方ができていると判断して良いでしょう。
季節別にみる水道代の平均はいくら?
単純に全国平均だけをみても、自身の水道代とは異なる可能性があります。水道代はさまざまな条件で変動するため、ほかの条件でも確認してみましょう。
料金の変動要因として考えられるのは、たとえば「季節」があります。一例としてガス代の場合、寒くなるほど料金が高くなりやすい傾向にあります。
一人暮らしのガス代については、以下の記事を参考にしてください。
水道代金については、季節で変わることはあるのでしょうか?季節ごとに上下水道料の違いを見てみましょう。
大都市の平均的な水道代(上下水道料・単身世帯) | |
---|---|
2021年1~3月(冬) | 1,704円 |
2021年4~6月(春) | 1,563円 |
2021年7~9月(夏) | 1,710円 |
2021年10~12月(秋) | 1,800円 |
結果的には春先の水道料金は安く、夏から秋にかけては水道料金が高くなる傾向があるようです。
ただ、そこまで大きな差ではありません。ガス代とは違い、水道代は1年を通してほぼ変化がないことが特徴です。
年齢別の水道代の平均はいくら?
一人暮らしの人は若年層から年金暮らしの方までいますが、年齢ごとに水道代の相場は変化するものでしょうか?
総務省のデータをまとめると以下のようになりました。
年齢別の平均的な水道代(単身世帯) | |
---|---|
~34歳 | 1,497円 |
35~59歳 | 2,401円 |
60歳~ | 2,456円 |
60歳のうち65歳以上 | 2,429円 |
34歳までの若年世帯に関しては、それより高齢の世帯と比べて水道代が安いということが分かります。
年齢によっては、月2,000円程度の水道代でも平均と比べて高い可能性があるでしょう。
地域・地方別にみる水道代の平均はいくら?
水道代に影響を与えそうなものとして、ほかに「地域・地方」があります。ガス代は寒い地域・地方ほど高い傾向がありますが、水道代はどうでしょうか?
単身世帯 | 2021年1~3月 | 2021年4~6月 | 2021年7~9月 | 2021年10~12月 |
---|---|---|---|---|
北海道・東北 | 2,629円 | 2,766円 | 2,812円 | 2,983円 |
関東 | 2,307円 | 2,109円 | 2,036円 | 2,186円 |
北陸・東海 | 2,278円 | 1,826円 | 2,249円 | 1,978円 |
近畿 | 2,124円 | 2,102円 | 2,011円 | 2,520円 |
中国・四国 | 2,159円 | 2,385円 | 2,234円 | 2,373円 |
九州・沖縄 | 2,022円 | 2,280円 | 2,058円 | 2,233円 |
データをみてみると北陸・東海地方の水道料金が相対的に低めであり、北海道・東北が高めの数値であることが分かります。
このような地域差も、自身の水道代が適正かを考えるときには参考になるでしょう。
東京で20代の平均的な水道代は?
東京で一人暮らしをする人の場合、水道代としてどれくらいを生活費から捻出すれば良いのでしょうか。
前述のデータをあらためて抜粋すると以下のとおりです。
34歳までの平均的な水道代 | 1,497円 |
---|---|
関東の平均的な水道代 | 2,036~2,307円 |
両方の情報を総合すると、月1,500~2,300円あたりが相場になりそうです。
水道代は2ヶ月に1回の支払いですから、1回の支払いにつき5,000円の水道代で生活できていれば、適正な金額と言えるのではないでしょうか。
この記事の内容の他にも、「お金が貯まる29の知恵」を1冊にまとめました。
今ならLINE登録するだけで、無料でプレゼントしています。
この機会に是非一度LINE登録して、特典を今スグ受け取ってください。
一人暮らしの水道代がかかるのはお風呂!節水のコツを紹介
東京都水道局が公表している「平成27年度 一般家庭水使用目的別実態調査」によると、家庭での水は以下の用途で使われています。
- 風呂:40%
- トイレ:21%
- 炊事:18%
- 洗濯:15%
- 洗面・その他:6%
一人暮らしでもっとも水を使うのは「風呂」で、全体の40%を占めています。
風呂でのお湯・水の使用方法を見直すことが、節水術のカギを握っているといっても過言ではありません。
ここからは、お風呂で使う水の量を減らせる節水術を紹介します。
お風呂の節水術1:湯船にお湯を張らない
手軽に実践できる節約術は、湯船にお湯を張らないことです。身体や頭を洗うシャワーのみにすることで節約につながります。
ただし、長時間シャワーを使っているとお風呂にお湯を張るのと同等の水を使ってしまうので節水の意味がありません。10分間シャワーを使用すると、入浴に使用するのと同じくらいの水量を消費するといわれています。
そこで、シャワーを使う時間を短くすることも重要です。東京都水道局によればシャワーを3分間流しっぱなしにすると約36Lの水が使われてしまいます。シャワーを使用する時間を10分から7分に短縮できれば、約36Lの節約につながるでしょう。
お風呂の節水術2:シャワーはこまめに止める
シャワーの時間をより短くすることで節約が可能です。とはいえ、時間を短くしながら身体を洗うのは大変でしょう。
節水につなげるなら、こまめにシャワーを止めることも必要です。こまめに止めることで、長く使いながらも使用量を抑えることができます。
お風呂の節水術3:節水タイプのシャワーヘッドにする
シャワーをこまめに止めることは手軽で効果が大きいですが、他にも「節水シャワーヘッド」を取り付けることでも対策できます。
節水シャワーヘッドは水圧が弱くなる欠点がありますが、最近では「水圧が大きく下がらない」「使用水量が減らない」という高性能な商品も登場しています。
家電量販店や通販サイトなどで商品を調べてみると良いでしょう。
お風呂以外で水道代を安くするための節約術
お風呂以外にも、節水・節約できる部分はあります。お風呂に次いで水量を使う洗濯・炊事に分けて節水術を紹介します。
洗濯の節水術:まとめ洗いをする
季節によって、洗濯物の回数は増減します。夏場のように、汗をかきやすく湿気がこもりやすい時期は洗濯物の回数が増えるでしょう。
とはいえ、毎回の洗濯ものの量には差があります。1回の洗濯ものが少ない場合、次の洗い物をまとめて洗うことで節水につなげることが可能です。
炊事の節水術:汚れの少ない食器を優先して洗う
食器を洗う際の順番を工夫することで節水につなげることもできます。
食器を洗う際は「汚れの少ないものを先に洗い、汚れがひどいものは後に洗う」というルールを守ると良いです。
そのほかにも「食器をスポンジで洗っている間は水を止める」「油汚れがひどい食器はキッチンペーパーで拭きとってから洗う」というちょっとした工夫だけで、水道代の節約につながります。
まとめ:節水次第で一人暮らしの水道代は節約できる!
一人暮らしの水道代の相場について「全国平均」「季節別」「年齢別」「地域・地方別」でそれぞれ解説しました。
水道代は若年層ほど高くなりにくく、季節による変動が少ないという特徴があります。相場とかけ離れた水道代を支払っている方は、まず水の使い方に無駄がないかを確認しましょう。
余分な水を使わない節約を心がけ、少しでも水道料金を抑えるように対策を講じましょう。