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家計

専業主婦になるためにはいくらの年収が必要なのか、また、平均的な生活費はどれくらいかかるのか、どのくらいの金額があれば理想の生活が送れるのか気になる人もいるのではないでしょうか。

本記事では、世帯年収ごとのライフスタイルを紹介し、専業主婦のメリットやデメリット、専業主婦になるための準備方法を解説します。

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専業主婦になるなら夫の年収は700万円以上はあった方が良い

総務省の家計調査によると、令和3年の2人以上世帯(勤労世帯)の毎月の家計収支平均額は、次の通りです。

  • 収入:60万5,316円
  • 支出:42万2,103円(税金や社会保険料を含む)
  • 黒字:18万3,213円

毎月18万円以上も黒字がありたくさん貯金できそうに見えますが、黒字額の中から生命保険料の支払いや住宅ローン・クレジットカードの返済が必要です。

将来に向けた貯金や住宅ローンの返済を考えると、2人以上世帯の収入は平均月収である60万円(年間で720万円)くらいは欲しいところです。

そのため、妻が専業主婦になる場合、夫の年収は700万円以上あったほうがいいでしょう。

参考:総務省「家計調査/家計収支編二人以上の世帯詳細結果表」

給与所得者の平均年収

国税庁の調査によると、令和2年12月31日現在の給与所得者の平均年収は433万円(男性532万円、女性293万円)です。

夫婦共働きの場合、それぞれが平均的な収入を稼げれば世帯で700万円以上になります。妻が専業主婦の場合、夫は男性の平均年収を約170万円上回る収入が必要です。

参考:国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」

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年収ごとのライフスタイル

年収ごとのライフスタイルを、東京と地方都市ごとに解説します。

年収から税金や社会保険料を除いた金額を「可処分所得」、総務省の家計調査より東京都区部の生活費(税金・社会保険料を除く)は年386万円、地方都市は年340万円とすると、年間の家計収支は次の通りです。可処分所得はそれぞれの所得控除などによって異なります。

年収ごとの家計収支:

年収(可処分所得) 東京都区部 地方都市
生活費 黒字額 全国差 生活費 黒字額
500万円(390万円) 432万円 -42万円 -262万円 359万円 31万円
700万円(530万円) 98万円 -122万円 171万円
1,000万円(730万円) 298万円 78万円 371万円

※黒字額は、可処分所得から生活費を差し引いた金額です。
※全国差は、黒字額の全国平均220万円との差額です。
※地方都市は、人口5万以上15万未満の市が対象です。

参考:総務省「家計調査/家計収支編二人以上の世帯詳細結果表」

年収500万円世帯のライフスタイル

都内では、年収500万円では平均的な生活を送ることはできません節約しないと家計は赤字です。また、将来に向けて貯金したり住宅ローンを支払ったりするには、かなり生活費を抑える必要があります。

地方では、年収500万円は平均的な生活費をギリギリ賄える水準です。ただし、貯金したり住宅ローンを組むには、節約が必要です。

年収700万円世帯のライフスタイル

都内では、年収700万円で平均的な生活が可能です。ただし、黒字額は全国平均と比べて半分以下となるため、生活費を抑えめにしたほうがいいでしょう。

地方では、平均的な生活費を確保した上で、一定額の貯金をしたり住宅ローンを組むことも可能です。住宅価格が安いことを考えれば、全国平均と同水準の生活を楽しむことができるでしょう。

年収1000万円世帯のライフスタイル

都内では、年収1,000万円あればある程度余裕のある生活が可能です。ただし、贅沢な暮らしをしていたり、住宅ローン返済額が高額になった場合、生活が厳しくなる場合もあります。所得が増えると税率も高くなるため、所得が増えるほどには可処分所得は増えないためです。

地方では、都内よりさらに余裕のある生活を楽しめます。住宅価格も相対的に安いため、立派な家を購入することもできるでしょう。ただし、子どもが大学に進学したときの授業料や仕送りに備えて、節約して貯金しなければいけないケースも考えられます。

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専業主婦のメリット

専業主婦になることには、さまざまなメリットとデメリットがあります。まずは、専業主婦のメリットについて紹介します。

メリット①:家事・育児に専念できる

メリットの1つ目は、家事や育児に専念できることです。共働きの場合と比べて、1日10時間前後の多くの時間を、家事や育児に充てることができます。

専業主婦ならば、「子どもを自分の手で育てたい」「夫が仕事に専念できる環境を作りたい」という思いを十分に叶えることもできます。子どもが一定年齢になるまで、期間限定で専業主婦をするという選択肢もあります。

メリット②:保険負担が優遇されている

メリットの2つ目は、社会保険料の負担が軽減されることです。夫が会社員の場合、専業主婦には健康保険や公的年金の保険料負担はありません。夫の勤務先の健康保険に保険料負担なく加入でき、国民年金の第3号被保険者として公的年金の保険料も不要です。

ただし、夫が自営業の場合、専業主婦は自分で国民健康保険と国民年金に加入して毎月数万円の保険料を支払わなければなりません。

また、専業主婦の夫は扶養控除を受けられるため、所得税や住民税を抑えられます。社会保険料の負担だけでなく、専業主婦は税制上も優遇されているといえるでしょう。

メリット③:自分の時間がとれる

メリットの3つ目は、自分の時間がとれることです。

共働きの場合は、仕事から帰って急いでご飯を準備し、休日は日頃できない家事に追われるなどして、自分のための時間を確保するのは難しいでしょう。

しかし、専業主婦なら家事をやりくりすれば、自分のために使える時間が確保できます。趣味や習い事、スポーツなどで気分転換を図るとともに、活動分野や人との交流を広げることもできます。

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専業主婦のデメリット

次は、専業主婦のデメリットを紹介します。

デメリット①:自由に使えるお金が少ない

デメリットの1つ目は、自由に使えるお金が少ないことです。

夫の収入で生活をするため、自分のためだけにお金を使うことを遠慮してしまう人もいるでしょう。自分で稼いだお金なら、たまには思い切った買い物もできますが、夫に相談が必要だったり言い出しにくくて諦めてしまうこともあります。

日本では、妻が財布の紐を握っているといわれることもありますが、家計が厳しければ自分のものを我慢してしまうという人もいるでしょう。

デメリット②:社会とのつながりが薄くなる

デメリットの2つ目は、社会とのつながりが薄くなることです。

会社勤めをしていると、意識をしなくても仕事を通じて人と交流し、社会の動きを感じることができます。しかし、専業主婦の場合、自分から積極的に人との付き合いを求めないと、社会や人と交流する機会が少なくなります。

家に閉じこもりがちになると、孤独感を感じたり、ストレスが溜まりやすくなったりするリスクも高まります。

デメリット③:再就職は難しくなる

デメリットの3つ目は、専業主婦が長くなると再就職が難しくなることです。

社会も仕事の内容も時間とともに変化するため、仕事から離れている期間が長くなると過去に培った経験やスキルが時代遅れになる可能性もあります。また、企業からも、経験やスキルが不足していると見られて再就職が難しくなることも考えられます。

将来的に再就職を希望する人は、求人情報などから企業が求める資格やスキルを確認し、自分ができることを整理しておくといいでしょう。

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専業主婦になるために必要な準備

最後に、専業主婦になるために必要な準備について説明します。

準備①:ライフプランを作成する

専業主婦になるためには、まず、夫の収入だけでこれから生活していけるかどうかを確認することです。確認するためのツールがライフプランです。

毎月の家計の収支だけでなく、教育費やマイホームの費用、老後資金なども考えて、長期的な家計収支をライフプランを使ってシミュレーションしましょう。

シミュレーションの結果で収支が赤字になったら、生活費を抑えたり、短時間でも妻がパートに出るなどの対策が必要です。

準備②:夫婦でよく話し合い合意する

専業主婦になる前に、夫婦でよく話し合いをしてお互いが納得することが重要です。

専業主婦のメリットやデメリットをどう評価するかは人それぞれです。多少忙しくても共働きでお金を稼ぎ豊かな生活を望む夫もいれば、妻が家事や子育てに専念することを望む夫もいます。

共働きと専業主婦のどちらを選ぶかは、今後のライフスタイルに関わる大問題です。どちらを選択するにしても、夫婦がきちんと合意した上で、希望する家庭生活の実現に向けて協力することが重要です。

準備③:新生活の準備をする

専業主婦になることが決まったら、新生活に向けてお金の使い方と時間の使い方を事前に決めておきましょう。

妻の収入がなくなるため、これまでと同じお金の使い方をしていると家計は赤字です。家事に時間をかけられる分、外食やクリーニングを減らすなど、収入の減少をカバーできるようにお金の使い方を考えておきましょう。

また、時間を有効に活用できるように、専業主婦になったらやることも決めておきましょう。「仕事がなくなって、家でダラダラする時間が増えた」だけではもったいないことです。

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まとめ:理想のライフスタイルに応じた必要年収を知り準備しよう

専業主婦になるためにはいくらの年収が必要か、また世帯年収によるライフスタイルについて紹介しました。

自分自身の理想のライフスタイルを叶える年収と今の年収を把握し、必要に応じて資産形成や貯蓄に取り組みましょう

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