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年金

老後に受け取れる年金額がいくらか気になる人は、毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」で確認できます。ただし、ねんきん定期便の見方がわからないと、将来受け取れる年金額を正しく理解できません。

今回の記事では、ねんきん定期便の見方と確認ポイントについて解説します。年金額を把握して、老後対策に役立てましょう。

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ねんきん定期便とは

ねんきん定期便とは、日本年金機構から毎年誕生月に送付されるはがき、または封書のことです。まず最初に、ねんきん定期便(以下、定期便)の概要についてみていきましょう。

ねんきん定期便でわかること

定期便には、年金制度の加入状況や将来受け取る老齢年金に関する事項が記載されています。年齢ごとに記載内容は異なりますが、定期便をみると次がわかります。

  • 毎月の保険料支払い状況(全加入期間)
  • 毎月の保険料支払い状況(直近1年間)
  • 保険料の支払い額の累計
  • 制度(国民年金や厚生年金など)ごとの年金加入期間
  • 老齢年金の見込額

なお、老齢年金を受給するには原則10年以上の保険料支払いが必要です。未納期間が多い人は注意しましょう。

ねんきん定期便は年代別に6種類

ねんきん定期便は年代別に次の6種類あり、それぞれ記載内容が異なります。

  • 50歳未満の人向けのはがき
  • 50歳以上の人向けのはがき
  • 年金受給者向けのはがき
  • 35歳・45歳の人向けの封書
  • 59歳の人向けの封書
  • 年金受給者の人向けの封書

35歳・45歳・59歳の人に送付される封書の定期便には、これまでの加入履歴や年金毎月の保険料支払い状況がすべて記載されています。

ねんきん定期便の年金見込額

定期便を見るとき注意すべきなのが、老齢年金の見込額です。50歳未満の人と50歳以上の人では見込額の算出方法が異なるからです。

50歳未満の人の見込額は、払込保険料を基に計算した年金額です。これから支払う保険料は反映しないため、実際に受け取る年金額よりも少なくなります。

一方、50歳以上の人の見込額は、原則60歳まで現在と同じ条件で保険料を支払いしたと仮定して計算した年金額です。60歳以上で厚生年金に加入している場合は、65歳まで現在と同じ条件で厚生年金に加入することを前提に計算しています。

50歳未満の人は定期便を見て年金額が少ないことに驚くかもしれませんが、これからも年金制度に加入することで実際の年金額はアップします。

年金額の計算方法について詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。

5種類のねんきん定期便の見方とチェックポイント

5種類の定期便について、見方とチェックポイントを解説します。

定期便①:50歳未満の人向けのはがき

50歳未満の人向けの定期便(はがき)のイメージと主な記載内容は、次の通りです。35歳と45歳の人には送付されません。

参考:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」(以下同様)

  • ①:支払い保険料を基に計算した年金見込額(昨年時点)
  • ②:支払い保険料を基に計算した年金見込額(現時点)
  • ③:毎月の保険料支払い状況(直近1年間)
  • ④:保険料の支払い額の累計
  • ⑤:年金加入記録
  • ⑥:支払い保険料を基に計算した年金見込額(現時点)
  • ⑦:アクセスキー

主なチェックポイント

1つ目のチェックポイントは、年金加入記録です。年金制度ごとに記録に間違いないか、大雑把にでも確認しましょう。おかしいと感じたら、年金事務所に相談しましょう。

2つ目は、払込保険料を基に計算した昨年時点と現時点の年金見込額です。差額を計算すれば、1年間年金に加入すると年金額がいくら増えるかがわかります。今後の加入年数を想定して、おおよその年金額を計算しましょう。

昨年との差額が5万円、同じ条件であと10年加入すると想定すると、年金額は定期便に記載された見込額より50万円増えることが見込めます。

3つ目は、アクセスキーです。あとで紹介する日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」のユーザーID取得に使用する番号です。自分の年金情報を自宅で簡単に確認できるので、おすすめのサービスです。

定期便②:50歳以上の人向けのはがき

50歳以上の人向けの定期便(はがき)のイメージと主な記載内容は次の通りです。59歳の人には送付されません。

  • ①:年金見込額と「繰り下げ受給」したときの見込額
  • ②:保険料の支払い額の累計
  • ③:毎月の保険料支払い状況(直近1年間)
  • ④:年金加入記録
  • ⑤:年金制度ごとの年金見込額と受給開始年齢

主なチェックポイント

1つ目のチェックポイントは、50歳未満の人と同様、年金加入記録です。

2つ目は、年金見込額と受給開始年齢です。今後の加入状況を加味しているため、実際の年金額に近い金額と考えていいでしょう。受給開始年齢も確認して、老後対策を考える基本情報として活用しましょう。

受給開始を遅くして年金額を増やすことを考えている人は、「繰り下げ受給」したときの見込額もチェックが必要です。

定期便③:年金受給者向けのはがき

年金受給者向けの定期便(はがき)のイメージと主な記載内容は次の通りです。

  • ①:年金加入記録
  • ②:毎月の保険料支払い状況(直近1年間)
  • ③:保険料の支払い額の累計
  • ④:年金加入記録

保険料の支払いが終わった年金受給者の定期便の記載内容は毎年同じであるため、特に確認することはありません。厚生年金加入者は、直近1年間の保険料支払い状況をチェックするくらいでいいでしょう。

保険料の支払いが続いている方の年金額については、別途送付される「年金振込通知書」や「年金額改定通知書」で確認することができます。

定期便④:35歳・45歳の人向けの封書

35歳・45歳の人向けの定期便(封書)の主な記載内容は、「50歳未満の人向けのはがき」の内容に加えて、これまでの年金加入履歴や月別保険料支払い状況のすべてです。

帳票のイメージは次の通りです。

  • ①:年金加入記録(詳細な内容記載)
  • ②:厚生年金保険料の支払い状況(全加入期間)
  • ③:国民年金保険料の支払い状況(全加入期間)

チェックポイントは、「50歳未満の人向けのはがき」の内容に加えて、これまでの年金加入記録に間違いないかを徹底的に確認することです。記録に漏れや誤りがあった場合は、封書に添付の「年金加入記録回答票」を使って確認を依頼しましょう。年金事務所でも確認できます。

定期便⑤:59歳の人向けの封書

59歳の人向けの定期便(封書)の主な記載内容は、「50歳以上のはがき」の内容に加えて、これまでの年金加入履歴や月別保険料支払い状況のすべてです。

帳票のイメージは「35歳・45歳の人向けの封書」と同様です。

チェックポイントは、これまでの年金加入記録に間違いないかを再度確認することです。受給開始前に自分の年金記録を再チェックして、正しい支払い記録に基づいて年金を受け取れるようにしましょう。

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電子版「ねんきん定期便」ならいつでも簡単に見れる

定期便は、次で解説する「ねんきんネット」に登録することによってインターネットでも確認できます

電子版「ねんきん定期便」と呼ばれ、誕生月にお知らせメールが配信されPDF形式でダウンロードできます。いつでも簡単に見ることができ、年金記録の管理・保存にも便利です。

ただし、共済組合に加入中の方は利用できないので注意しましょう。

参考:日本年金機構「「ねんきんネット」による電子版「ねんきん定期便」」

「ねんきんネット」なら50歳未満の人も詳しい見込額がわかる

ねんきんネットは、年金加入者や受給者に対する日本年金機構のインターネットサービスです。

年金記録の確認や年金見込額の試算、電子版「ねんきん定期便」の確認のほか、公的年金等の源泉徴収票や社会保険料控除証明書の再交付申請などもできます。また、ねんきんネットを使えば、50歳未満の人も60歳まで現在と同じ条件で年金加入したときの年金見込額を試算できます

ねんきんネットの登録方法は日本年金機構のホームページで確認しましょう。

参考:日本年金機構「「ねんきんネット」とは?」

まとめ:ねんきん定期便をチェックして定期的に老後対策の点検を!

ねんきん定期便は年代別に6種類あり、それぞれ記載内容が異なります。50歳未満の人と50歳以上の人では、年金見込額の前提が異なるので注意しましょう。見込額の確認とともに、年金記録に漏れや間違いがないかのチェックも必要です。

ねんきん定期便やねんきんネットを利用して年金見込額を確認し、老後対策に役立てましょう。

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