政府の推進する働き方改革やコロナ禍におけるリモートワークの増加などで、パラレルワークに対する関心が高まっています。
パラレルワークに関心のある人の中には、「パラレルワークと副業は同じ?」「パラレルワークのメリットは?」「どんな仕事が向いてるの?」など、疑問を感じている人もいるでしょう。
今回の記事では、パラレルワークの特徴やメリット、注意点について解説します。パラレルワークに適した仕事も紹介するので、これからの働き方を見直すきっかけにして下さい。
パラレルワークとは|定義
まず最初に、「パラレルワーク」の意味について確認しておきましょう。ダブルワークなど、よく似た言葉との違いに注意が必要です。
パラレルワークとは複数の仕事を持つこと
パラレルワークとは、複数の仕事を持つことをいいます。会社員や自営業者など、ひとつの仕事を専業にする人の方が多いですが、会社員をしながら飲食店を経営したり、ブログ運営や作家活動をする人もいます。また、複数の会社に所属するなどパラレルワークの働き方は多様です。
働き方改革をきっかけに兼業を認める会社が増えたり、長時間労働の是正やリモートワークにより自由に使える時間が増えたことなどを理由に、パラレルワークをする人が増えています。
パラレルワークとダブルワーク
パラレルワークとよく似た言葉に「ダブルワーク」がありますが、意味は異なります。日本語にするとパラレルワークは「複業」、ダブルワークは「副業」となります。ダブルワークは本業を補う副業のこと、パラレルワークは複数の本業を持つということです。
ただし、複数の仕事を持っている場合、本業と副業を明確に区分する客観的な基準はありません。自分が本業と認識するか、サブ的な副業と認識するかが、判断基準となります。
複業と副業の違いについて詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
パラレルワークとパラレルキャリア
次に、「パラレルキャリア」という言葉との違いについて説明します。
パラレルキャリアとは、経営学者のピーター・ドラッカーが提唱した概念で、複数のキャリアを同時進行で歩むことです。キャリアは仕事だけに限らず、ボランティア活動や研究活動、創作活動など幅広い分野が対象になります。
パラレルワークが複数の仕事を持つことを意味するのに対し、パラレルキャリアは仕事に限定せずに複数のキャリアを持つことをいいます。
パラレルワークのメリット
パラレルワークの定義を確認しました。次は、パラレルワークのメリットについて説明します。
メリット①:異なる分野で能力発揮・スキルアップできる
パラレルワークのメリットの1つ目は、複数の異なる分野で自分の能力を発揮したり、スキルアップができることです。全く違った分野で自分の才能を活かすことができたり、関連する分野でそれぞれスキルアップすることにより、幅広い知識や経験を得られるケースもあります。
ダブルワークやパラレルキャリアについても同様の効果が期待できます。パラレルワークとあわせて、人生をより豊かなものにする可能性が期待できます。
メリット②:収入がアップする
メリットの2つ目は、収入源が複数になり収入がアップすることです。日本全体で見ると、賃金水準は長期にわたり停滞し、長時間労働の是正により残業代も減少傾向にあるため、パラレルワークによる収入アップは魅力です。
また、終身雇用制度が崩れ始め雇用の流動化が進む中、勤務先の急な人員整理などのリスクに対して収入源が複数あると安心です。
メリット③:将来の選択肢が増える
メリットの3つ目は、転職や起業など将来の選択肢が増えることです。会社以外の仕事が成長して事業規模を拡大して専業化したり、パラレルワークで築いた人脈から別の会社に転職するなど、さまざまな可能性が広がります。
パラレルワークで身につけた経験やスキルを組み合わせて、まったく新しい分野で活躍することも考えられます。
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パラレルワークの注意点
パラレルワークにはさまざまなメリットがありますが、複数の仕事を両立するために注意しなければならないこともあります。
注意点①:勤務先の了解が必要
注意点の1つ目は、パラレルワークをするには勤務先の了解が必要なことです。少し前までは兼業を禁止する会社が大半でした。多様な働き方を推進する政府の働き方改革により兼業を認める会社が増えてきましたが、本業への影響を考慮して認めていない会社も数多くあります。
内緒でパラレルワークした場合、会社に見つかったときに就業規則違反に問われる危険性があります。社内での立場が悪くなったり、懲戒処分を受ける可能性もあるため、パラレルワークを始めようと考えている人は、勤務先で了解が得られるかをまず確認しましょう。
注意点②:仕事が中途半端になる可能性
注意点の2つ目は、仕事が中途半端になる可能性があることです。複数の仕事を掛け持ちすることで仕事に集中できなかったり、業務遂行に必要な時間が取れないケースも考えられるからです。
中途半端な仕事で勤務先や顧客の信用がなくなると、仕事自体を失うことにもなりかねません。キャリアアップを目的に始めたパラレルワークで、キャリアを台無しにすることがないように注意しましょう。
注意点③:長時間労働のリスク
注意点の3つ目は、長時間労働のリスクがあることです。フルタイムの正社員の場合、1週間に5日間、毎日8時間以上仕事をするのが一般的です。これに別の仕事が加われば、労働時間は長時間になるため、健康管理には注意が必要です。
趣味の延長線上で、気分もリフレッシュでき肉体的・精神的な負担が少ない仕事もありますが、複数の仕事の労働時間とオフの時間とのバランス(ワーク・ライフ・バランス)にも考慮して、パラレルワークの可否を判断しましょう。
パラレルワークに適した仕事
パラレルワークで行う仕事は人それぞれですが、一般的にパラレルワークに適していると考えられる仕事を紹介します。
適した仕事①:やりたい仕事
パラレルワークに適した仕事の1つ目は、自分がやりたいと思う仕事です。緊張感を伴う仕事を掛け持ちしていると精神的な負担は大きくなりますが、趣味を兼ねた仕事や楽しいと感じる仕事ならば気分転換にもなり疲れも軽減されるからです。
やりたい仕事が必ずしもうまく行くとは限りませんが、失敗してももう一方の仕事があるのでリスクは少なくて済みます。また、失敗した経験が次のパラレルワークの仕事を選ぶ際に役立つこともあります。
適した仕事②:キャリアアップできる仕事
適した仕事の2つ目は、自分のキャリアアップにつながる仕事です。勤務先の業務に関連する仕事をすれば、それぞれの仕事で得た経験やスキルをもう一方の業務に活かすこともできます。
また、勤務先の業務に直接関連のない仕事がキャリアアップに役立つケースもあります。技術系の仕事をしている人が将来の起業に向けて、接客技術を身につけたり、経営や経理について学べる仕事を選択する場合などです。
適した仕事③:収入に繋がる仕事
適した仕事の3つ目は、収入に繋がる仕事です。パラレルワークの目的はやりがいやキャリアアップばかりではなく、収入アップもそのひとつです。前述の適した仕事①、②に該当するものがない人には、比較的手軽に始められる次の仕事がおすすめです。
- クラウドソーシング
- オークションサイトやポイントサイトの活用
- 証券・FXの運用 など
具体的な仕事内容については、次の記事をご確認ください。
まとめ:パラレルワークはキャリアアップや将来の選択肢を増やすために有効な働き方
パラレルワークとは、複数の仕事を持つことです。ダブルワークとは異なり、副業ではなく複数の本業を持つことをいいます。
収入アップだけでなく、異なる分野で自分の能力を発揮しスキルアップも可能であるため、起業や転職など将来の選択肢を増やす働き方といえます。
ただし、パラレルワークをするには勤務先の了解や労働時間の自己管理などに注意が必要となるため、自分にあった働き方かどうかをしっかりと検討しましょう。