- 「無職でも新NISAって始められるのかな」
- 「収入がないのにニーサ口座を作れるのか不安」
- 「老後資金づくりに活用したいけどリスクはあるの?」
このように考えている方もいるでしょう。
本記事では、無職の方が新NISAを安心して活用するために必要な知識を1からわかりやすく解説します。制度の仕組みからメリット・デメリット、口座開設の流れや失敗を防ぐコツまで順を追って整理しています。
投資を始めたいけど不安が大きいという方は、ぜひ参考にしてください。
- 無職でも新NISA口座を開設できる理由
- メリットとデメリットを正しく理解する方法
- 失敗しないための注意点と実践のコツ
- 具体的な口座開設の流れ
- 老後資産形成に役立つポートフォリオの考え方
NISAは無職でも始められる?基本概要と制度の仕組み

NISAは「少額投資非課税制度」の略称で、個人が少額から投資しやすいよう運用益(売却益や配当/分配金)を非課税にする制度です。
一般的な証券口座では株式や投資信託の利益に約20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資した商品から得られる利益には税金がかかりません。
制度は2024年に全面改正され、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになりました。年間投資枠は合計360万円、非課税保有限度額は生涯1,800万円と大幅に拡大し、非課税保有期間も無期限です。
この章では、新NISAが無職の方でも始められるのかを解説します。
NISAは無職でも利用できる?
NISAを利用できる条件は「日本国内に居住していて、その年の1月1日時点で18歳以上であること」のみで、職業や収入の有無は制度上の制限に含まれません。
金融庁や証券会社が行う審査は口座の重複を防ぐ目的であり、職業・所得額は問われないとされています。
どの種類のNISAが対象?
2024年からは旧一般NISAが「成長投資枠」、旧つみたてNISAが「つみたて投資枠」に再編され、両方の枠を併用できるようになりました。
無職の方にとっては、少額からコツコツ積み立てる「つみたて投資枠」が生活資金と両立しやすい一方、余裕資金がある人は「成長投資枠」で個別株やETFに投資することも可能です。
自分のリスク許容度に応じて2つの枠を組み合わせましょう。

無職でもNISA口座を開設できる理由

無職であってもNISA口座を開設できる大きな理由は、すでに投資家のなかに「無職層」が一定数存在しているからです。
このような層を排除してしまえば、利用者の多くが制度から外れることになります。国民の資産形成を促すことを目的としたNISAにおいて、これは制度趣旨に反する行為です。さらに、社会的な批判を招き、制度そのものが形骸化してしまうでしょう。
そのため、NISAは職業や収入の有無にかかわらず、年齢制限のみで口座を開設できる仕組みとなっているのです。
参考:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査」

無職の人がNISAを始める4つのメリット

無職でもNISAを活用することで得られるメリットは多くあります。ここでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
無理なく100円から始められる
新NISAはネット証券なら月100円から投資を始められます。楽天証券やSBI証券、マネックス証券の最低積立金額は100円で、野村證券は月1,000円です。
小額からコツコツ積み立てられるため、生活費が限られる無職の方でも無理なく投資を続けられます。
参考:楽天証券「NISA/新NISA」
参考:SBI証券「投資がもっと身近に!NISA」
参考:マネックス証券「NISA(少額投資非課税制度)」
参考:野村証券「NISA少額投資非課税制度」
利益が非課税なので扶養から外れない
新NISAで得た運用益や配当は最大1,800万円まで非課税です。利益が非課税であるため、親の扶養に入っている方が収入扱いにならず扶養から外れる心配がない点もメリットです。
扶養から外れれば税金や社会保険料を自分で支払う必要があり負担が増えますが、NISAなら一切の心配がありません。
時間があるため金融知識が身に付きやすい
仕事をしていると忙しく、投資の勉強や商品選びが後回しになりやすいですが、無職の間は時間の余裕があります。
空いた時間に投資の基礎や市場動向を学べるので、金融リテラシーの向上にもつながるでしょう。
勉強することで投資以外の知識も身につき、再就職後や老後の資産管理に役立ちます。
ポイント活用やクレカ積立でお得に投資できる
SBI証券や楽天証券、マネックス証券ではクレジットカード積立に対応しており、カード利用額に応じたポイントを還元しています。
ポイントで投資信託や株式を購入できるサービスもあるため、現金の負担を抑えて投資を続けられます。

無職の人がNISAを始める4つのデメリット

メリットの一方で、無職の方がNISAを始めるには気を付けたい点も存在します。
資金の余裕がない不安
無職の期間は毎月決まった収入がないため、投資資金が不足しやすいです。新NISAは少額から始められるものの、無理に積立を続けると生活が苦しくなるリスクがあります。
まずは生活費や固定支出を確認し、家計を圧迫しない金額で投資することが大切です。
元本割れのリスクがある
投資には元本保証がなく、株価や基準価額が下落すると投資元本が減る可能性があります。
しかし、長期的には市場が成長する傾向があり、金融庁のデータでは保有期間20年では元本割れの可能性がほぼなしという調査もあります。
参考:金融庁「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック」
リスク管理の手間がある
無職の方は投資に使える資金が限られるため、積立額やポートフォリオをこまめに見直す必要があります。
生活資金を投資に回しすぎないよう、定期的に運用状況をチェックし必要に応じて調整することが大切です。
扶養控除や社会保障への影響
注意が必要なのは、NISA以外の部分です。NISAの非課税枠を超えて課税口座で取引した場合や、配当・売却益が課税扱いになった場合には、その所得が扶養判定や社会保障の計算に影響する可能性があります。
さらに、国民健康保険料や介護保険料は前年の所得を基準に算定されます。課税口座で利益が大きく出た場合、保険料が上がることもあるのです。

無職の人がNISAで失敗しないための注意点

無職の方がNISAを利用するうえで気をつけたい点は、以下の5つです。
ネット証券の選び方とコスト管理
まずは証券会社選びから始めましょう。
無職の方には、少額から積立が可能なサービスや、ポイント還元制度を備えた会社が向いています。加えて、商品のラインナップ、アプリの操作性、サポート体制なども選定時の大切なチェックポイントです。
複数の証券会社を比較する際には、公式サイトに掲載されているキャンペーン情報や比較表を参考にすると違いがわかりやすくなります。例えば「月100円から積立可能」「取引ごとにポイント付与」といった特徴を見比べることで、自分に合った1社を選べるでしょう。
投資資金は借りず自分で確保する
NISAを始めたい気持ちが強くても、借金をしてまで資金を用意するのは避けるべきです。相場が下がれば資産は減る一方で、返済義務と利息だけが残り、家計を圧迫してしまいます。
投資はあくまでも余裕資金で行うことが原則です。
まとまった資金をすぐに用意できない場合は、短期の派遣や単発のアルバイトなどで少しずつ資金を確保することをおすすめします。
長期的に行うことと複利効果を意識する
無職の場合、NISAに充てられる資金は限られることが多いため、短期的な利益を追うのではなく時間を味方にして複利の力を活かすことが大切です。
短期売買や一括投資は相場の上下に左右されやすく、初心者にとってはデメリットしかない投資方法になりかねません。そこでおすすめなのが積立投資です。毎月一定額を自動で投資できるため、相場が高いときも安いときも継続して購入できます。
情報リテラシー向上の努力をする
知識が不十分なまま投資を始めると、予期せぬ損失を招きかねません。新NISAの非課税枠や運用ルールを把握するのはもちろん、株式や投資信託の基本も理解しておくことが大切です。
情報収集の方法はさまざまです。ネット記事、専門書籍、YouTubeでの解説動画、証券会社が提供する無料セミナーなどを活用すれば効率的に学べます。
SNSや怪しい投資話に惑わされない
「簡単に稼げる」「誰でもすぐに儲かる」といった言葉は、詐欺や怪しい投資話の典型例です。SNSでは高額な情報商材や不透明な投資の勧誘が数多く出回っています。無職で収入がない状況では心が揺らぎやすいですが、高いリターンをうたう話には必ずリスクや落とし穴があります。
信頼できる情報源は金融庁や証券会社の公式サイトです。公式の情報を基準に判断し、見知らぬ人からの勧誘や不明確なセミナーには近づかないことが大切です。

【無職の人向け】NISAの口座開設手順

無職であってもNISA口座を開設する流れは会社員や主婦と変わりません。金融機関選びから申込み、本人確認や審査を経て、完了通知を受ければ投資を始められます。
この章では、無職の人向けにNISAの口座開設手順を紹介します。
証券会社・金融機関を選ぶ
どの金融機関でNISA口座を開設するかを決めましょう。楽天証券、SBI証券、マネックス証券といったネット証券は人気が高く、銀行で取り扱われる場合もあります。
口座開設の申込み
金融機関を決めたら、口座開設の申込みに進みます。申込み方法はウェブやスマホアプリ、郵送、店舗窓口など複数用意されています。
証券総合口座や投資信託口座をまだ持っていない場合は、NISA口座と同時に申し込むことも可能です。必要事項を入力し、案内に従って手続きを進めれば、口座開設は完了します。
本人確認・マイナンバー確認の手続き
申込み後には、本人確認とマイナンバーの提出が必要です。本人確認書類としては運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証などが利用できます。マイナンバーはカード本体、通知カード、または住民票の写しで提出可能です。
金融機関での審査・税務署審査
書類提出後、金融機関での確認を経て税務署に申請が回ります。税務署でのチェックは、申込者がすでに他の金融機関でNISA口座を開設していないかを確認するためです。
NISAは一人一口座が原則であり、職業や収入の有無は審査の判断材料にはなりません。審査期間は数日から長ければ数週間に及ぶこともあり、思った以上に遅いと感じる人もいるでしょう。
審査結果・口座開設完了通知
審査を通過すると、金融機関から口座開設完了の通知が届きます。メールで届く場合もあれば、書面で郵送される場合もあります。
もし審査が承認されなければNISA口座は利用できず、通常の課税口座(一般口座や特定口座)で取引することになります。通知が届くまではNISAを使えないため、流れを理解して待つことが大切です。
NISA口座での取引スタート
口座開設が完了すれば、いよいよ取引をスタートできます。
つみたて投資枠を使って少額から投資信託を積み立てたり、成長投資枠で株式やETFを購入したりと、自由に選択が可能です。

無職の人が口座開設審査に落ちた時の対処法

NISA口座の審査で不承認になる原因は、職業や収入の有無ではなく、事務的な不備によるものが大半です。落ち着いて対応すれば解決できるので、次の手順を参考にしてください。
申込内容と書類の確認
証券会社の公式サイトで審査基準や必要書類を再チェックします。入力の誤字、本人確認書類の有効期限切れ、マイナンバーの提出方法や住所表記のミスが不承認の原因になりやすいので注意しましょう。
再申込または証券会社の変更
不備が解消できれば同じ会社で再申込可能です。それでも不安がある場合は、他の証券会社に切り替えるのも有効です。どこで開設してもNISAの制度内容は同じなので、自分に合った会社を選び直せます。
過去のNISA口座が原因の場合
以前に他社でNISA口座を持っていた場合は、「勘定廃止通知書」の提出が必要です。前の金融機関から取り寄せて、新しい申込みに添付すれば問題なく開設できます。

無職でNISAの運用を成功させるコツ

無職でNISAを利用する場合、投資資金の確保や生活費との両立が大きな課題となります。以下で具体的なコツを解説します。
積立金額の見直しと無理のない設定をする
無職の人にとって最も大きなリスクは、生活費や金融資産額が不足することです。投資を優先しすぎて日常生活に支障をきたしては本末転倒です。
必要であれば一時的に積立をストップしても構いません。収入が途絶えている状況では、積立金額を定期的に見直し、無理のない範囲で続けることが重要です。
定期的にポートフォリオを見直す
一度決めた資産配分をそのままにせず、定期的に点検・調整することが重要です。また、ライフスタイルの変化に合わせて調整することも大切です。
目標額が近づいたら投資額を減らして生活費を優先したり、老後に備えて値動きの安定した商品へシフトしたりするとよいでしょう。
ファイナンシャルプランナーに相談する
投資に迷いがある人は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することを検討してみましょう。FPは家計と投資のバランスを踏まえた積立額の調整や、長期的な資産形成の方針づくりなど、総合的にサポートしてくれます。
ただ、「どこに相談したらいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのがマネーコーチのオンライン家計診断です。
マネーコーチなら、プロのFPがあなたの家計を無料で診断し、貯金が思うように増えない原因や改善のポイントを具体的に教えてくれます。スマホやPCから気軽に受けられ、カメラオフでも大丈夫なので、初めての方でも安心です。
将来に向けて今の家計を見直したい方は、まずは無料診断を試してみてはいかがでしょうか。
無職で始めるNISAの運用戦略とポートフォリオ

無職の方向けに、NISAの運用戦略と理想的なポートフォリオについて解説します。
株式・投資信託・債券のバランス
無職期間の投資ではリスクとリターンのバランスが重要です。一般的に株式はリターンが大きい反面値動きが激しく、債券や預貯金は安全性が高い反面リターンが低いと言われます。
投資信託は複数の資産に分散投資できるため、1本でバランスを取れる商品もあります。無職の期間は株式の比率を抑え、債券やバランス型投資信託を組み合わせることで生活資金への影響を抑えられます。
成長投資枠とつみたて投資枠の使い方
つみたて投資枠は長期・積立・分散に適した投資信託が対象で、年間120万円までの投資が可能です。成長投資枠は個別株やETFも対象で年間240万円まで投資できます。
無職の方はまずつみたて投資枠で毎月一定額を積み立て、資金に余裕がある場合は成長投資枠で中長期の成長が期待できる株式やETFに投資するのが理想的です。
両枠を併用することで、安定と成長の両方を狙えるポートフォリオを構築できます。
シニアや60歳・65歳以上の投資戦略
年齢が60歳や65歳を超えると、資産を守ることが第一優先になります。定年退職後の生活費を確保しつつ、余裕資金をNISAで運用するイメージです。
リスクを抑えるために株式の比率をさらに下げ、安全性の高い債券や公社債投資信託、国内株式の高配当銘柄などに投資するのが一般的です。

無職NISAに関するよくある質問

ここでは無職NISAに関して読者から寄せられる疑問に回答します。気になる質問があればぜひ参考にしてください。
- 無職でも本当に新NISAの口座を開設できますか?
- 職業欄には何と書けばいいですか?
- 源泉徴収ありとなし、どちらを選ぶべき?
- 確定申告は必要ですか?
- 投資額の上限やシミュレーションは?
- 元本保証の商品はありますか?
- iDeCoとNISAどっちを優先すべき?
- 銀行・証券口座はどこがいい?
- 失業保険や扶養控除に影響はありますか?
- 60歳・65歳からでも始められる?
- 退職金をNISAに活用するのはあり?
- 親世代が子に残す資産としてNISAを活用できる?
無職でも本当に新NISAの口座を開設できますか?
はい、18歳以上で日本国内に住んでいること、他の金融機関でNISA口座を持っていないこと、本人確認書類を用意できることを満たせば無職でも開設できます。職業や収入の有無は審査に影響しません。
職業欄には何と書けばいいですか?
無職や専業主婦(主夫)、転職活動中など現状に合った記載を正直に行いましょう。金融機関は職業情報を投資方針やリスク許容度を把握するために使用しますが、審査結果に直接影響することはほとんどありません。
源泉徴収ありとなし、どちらを選ぶべき?
給与収入がない無職の方は、源泉徴収ありの特定口座を選ぶと確定申告の手間が省けます。一般口座や源泉徴収なしの特定口座を選択すると、自分で利益と税額を計算し確定申告を行う必要があります。損益通算や繰越控除を利用したい場合は源泉徴収なしを選ぶとよいでしょう。
確定申告は必要ですか?
新NISA内で得た利益は非課税であり確定申告は不要ですが、同じ年に特定口座や一般口座で取引して利益や損失が出た場合は確定申告をすると損益通算や税還付を受けられる場合があります。また医療費控除や住宅ローン控除など他の理由で確定申告をする場合は、NISA口座の取引は申告不要です。
投資額の上限やシミュレーションは?
新NISAの年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円、合計360万円です。非課税保有限度額は1,800万円で、一度使った枠は翌年以降売却すると復活します。
積立金額や運用期間によって将来の資産がどれくらいになるか、またその使い道をどう考えるかはシミュレーションツールで試算できます。例えば毎月1万円を20年間年利5%で運用すると約171万円の運用益が得られる試算が示されています。
元本保証の商品はありますか?
NISAで購入できる投資商品に元本保証はありません。投資信託や株式投資は価格が変動し元本割れのリスクがあります。元本を保証したい場合は預貯金や個人向け国債など別の金融商品を検討し、投資と預金を組み合わせて資産を守りましょう。
iDeCoとNISAどちらを優先すべき?
iDeCo(イデコ)は掛金が所得控除になり節税効果が大きい一方、60歳まで原則引き出しができません。NISAはいつでも売却して現金化できますが掛金控除はありません。
無職で将来の所得が少ない場合は、いつでも資金を引き出せるNISAを先に始めるほうが柔軟です。余裕資金があり老後資金を積み立てたい人はiDeCoも併用しましょう。
銀行・証券口座はどこがいい?
無職NISAではネット証券を利用するのが一般的です。楽天証券、SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券などは最低積立金額が低く、ポイント還元や取扱商品が豊富です。普段利用している経済圏やクレジットカードに合わせて選択しましょう。
対面で相談したい場合は野村證券や大手銀行の証券部門でもNISA口座を開設できますが、手数料が高い点に注意が必要です。
失業保険や扶養控除に影響はありますか?
NISAの利益は非課税なので失業保険の給付額や扶養控除には影響しません。しかしアルバイト収入や他の投資から得た利益が増えると扶養から外れる可能性があります。失業給付を受け取る際は就業状況などが審査対象となるため、投資自体が問題となるわけではありませんが、ハローワークへ届け出ている内容と齟齬がないよう注意しましょう。
60歳・65歳からでも始められる?
NISAに年齢の上限はなく、60歳や65歳からでも口座を開設できます。ただし投資期間が短くなるほど市場の変動リスクを受けやすいため、シニア世代は株式比率を抑えつつ安定的な商品を中心に選びましょう。退職金や公的年金と合わせて、資産寿命を延ばす計画を立てることが重要です。
退職金をNISAに活用するのはあり?
退職金はまとまった金額を受け取れるため、一括投資か分割投資か迷う人も多いでしょう。新NISAの非課税枠を最大限活用するには、退職金を数年に分けてつみたて投資枠と成長投資枠に振り分ける方法があります。一度に大きな額を投資すると価格変動の影響を受けやすいので、分散して投資することでリスクを抑えられます。退職所得控除と合わせて税金面の優遇も受けられるため、税理士やFPに相談しながら計画的に進めてください。
親世代が子に残す資産としてNISAを活用できる?
無職NISAは自分だけでなく、親世代が子や孫に資産を残す手段としても利用できます。新制度では非課税保有期間が無期限となったため、長期間運用するほど複利効果が高まります。親がNISA口座で株式や投資信託を保有し、子が成人後に引き継ぐことで教育資金や住宅資金として活用することも可能です。相続税対策としては生前贈与の仕組みも検討し、専門家と相談しながら資産継承を進めましょう。
無職で始める新NISAのまとめ
この記事では、無職でも新NISAを始められる理由やメリット・デメリット、そして失敗を避けるための工夫について解説しました。
無職だからこそ資金計画を意識し、少額から長期で積み立てて複利の力を活かすことが大切です。
無理のない積立を心がけ、必要に応じてFPに相談しながら運用を続けてください。小さな一歩からでもNISAを始めて、将来に向けた安心を積み上げていきましょう。