SBI証券の手数料は、「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」の2種類です。SBI証券の利用を考えている人の中には、「2つのプランは何が違うの?」「どちらが得なの?」といった疑問を抱く人もいるでしょう。
今回の記事では、スタンダードプランとアクティブプランの概要と選び方を解説します。本記事を参考に、自分の投資スタイルにあった料金プランを選択しましょう。
なお、株式を含めた資産運用の種類や、株式投資のリスクなど一般的なことについて詳しく知りたい人は、次の記事を参照ください。
SBI証券の2つの料金プラン
まず最初に、SBI証券(国内株式現物取引)の2つの料金プランの特徴と手数料について説明します。両プランともインターネット取引を前提にしています。
スタンダードプラン
スタンダードプラン(以下、標準型)とは、株式取引1回ごとに手数料がかかる料金プランです。100万円で2つの銘柄に投資する場合、2回の取引に対して手数料がかかります。
手数料は取引ごとの約定代金(購入代金または売却代金)によって次の通りです。
【標準型の手数料(税込)】
1取引の約定代金 | 手数料 |
---|---|
5万円以下 | 55円 |
5万円超10万円以下 | 99円 |
10万円超20万円以下 | 115円 |
20万円以上50万円以下 | 275円 |
50万円超100万円以下 | 535円 |
100万円超150万円以下 | 640円 |
150万円超3,000万円以下 | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
アクティブプラン
アクティブプラン(無料型)とは、1日の約定代金の合計が100万円以内ならば手数料が無料になる料金プランです。
100万円を超えると1日の約定代金合計に応じて手数料が決まります。約定代金の合計が同じなら、取引回数は1回でも複数回でも手数料は変わりません。無料型の手数料は1日の約定代金合計によって次の通りです。
【無料型の手数料(税込)】
1日の約定代金合計 | 手数料 |
---|---|
100万円以下 | 0円 |
100万円超200万円以下 | 1,238円 |
200万円超300万円以下 | 1,691円 |
以降100万円増加ごとに | 295円ずつ増加 |
スタンダードプランとアクティブプランの選び方
2つの料金プランの損得は、投資スタイルによって決まります。投資スタイル別におすすめのプランを紹介するので、手数料を抑えられるプランを選択しましょう。
スタンダードプランがおすすめな人
スタンダードプラン(標準型)がおすすめな人は次の通りです。
- 投資金額の多い人
- 投資銘柄の少ない人
投資金額の多い人
投資金額の多い人には標準型がおすすめです。
1日の約定代金が100万円を超える場合、取引件数によって標準型の方が手数料を安くおさえることができます。取引件数が1件の場合、標準型の手数料は640円、無料型は1,238円です。ただし、取引件数が2件以上なら無料型の方が低額です。
投資金額がより高額になると、標準型の方がより有利になります。1日の約定代金が1,000万円(取引件数が1件)の場合、標準型の手数料は1,013円、無料型は3,756円と大きく異なります。取引件数が2件、3件でも標準型の方が低額です。
投資銘柄の少ない人
投資銘柄の少ない人は標準型がおすすめです。
長期投資をする人など1日の取引件数が1件までなら、約定代金が100万円を超えると標準型の方が手数料が安くなります。ただし、取引回数が少ない人でも約定代金が100万円以下ならば、無料型を選びましょう。手数料は0円です。
アクティブプランがおすすめな人
アクティブプラン(無料型)がおすすめな人は次の通りです。
- 投資金額の少ない人
- 1日に何回も少額投資する人
投資金額の少ない人
投資金額の少ない人には無料型がおすすめです。1日の約定代金の合計が100万円以内ならば、手数料が無料になるからです。
初心者が数十万円から投資を始める場合、最適なプランと言えます。最初は手数料なしで株式投資を行い、一定の経験を積んで高額投資にチャレンジするときに標準型への変更を検討するといいでしょう。
1日に何回も少額投資する人
約定代金100万円以内で1日に何回も投資する人には無料型がおすすめです。少額・短期売買を行うデイトレーダーなどが該当します。
1日の約定代金合計が100万円を超える場合は注意が必要です。ケースによっては、標準型の方が手数料が安くなるためです。
1日の約定代金を150万円として、両プランの手数料を比較してみましょう。
【標準型と無料型の手数料比較(税込)】
1日の約定 | 標準型 | 無料型 | |
---|---|---|---|
1件当りの約定代金 | 取引件数 | ||
10万円 | 15件 | 1,485円 | 1,238円 |
15万円 | 10件 | 1,150円 | |
30万円 | 5件 | 1,375円 | |
50万円 | 3件 | 825円 | |
60万円 | 2件 | 1,070円 |
25歳以下ならどちらも国内株式手数料は無料
2021年12月1日より、SBI証券では25歳以下なら手数料が無料になりました。「25歳以下現物手数料0円プログラム」といい、SBI証券に親権者の証券総合口座があれば、未成年者でも利用可能です。
ただし、次の点には注意しましょう。
- 2021年12月1日以降、26歳の誕生日を迎える前日までにSBI証券で新規に口座開設が必要
- 手数料が無料になるのはインターネット経由の国内株式現物取引
- SBI証券の都合でプログラムが変更・中止になる場合がある など
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料金プランの選択と変更
取引を始める前に、証券口座所有者の専用サイトの「口座管理」画面で料金プランを選択します。
投資スタイルが変わったときなど料金プランを変更したいときは、専用サイトの「口座管理」画面で簡単に変更できます。原則、変更入力した翌日の取引から変更後の料金プランが適用されますが、土曜・日曜に変更手続きをした場合は火曜日からの変更になるため注意しましょう。
アクティブプランと他証券会社の無料プラン比較
SBI証券のアクティブプラン(無料型)だけでなく、ほかの証券会社も無料プランを取り扱っています。各社の無料プランを比較すると次の通りです。
【各社の手数料比較(税込)】
1日の約定代金合計 | SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 |
---|---|---|---|
50万円以下 | 0円 | 0円 | 0円 |
50万円超100万円以下 | 0円 | 0円 | 1,100円 |
100万円超200万円以下 | 1,238円 | 2,200円 | 2,200円 |
200万円超300万円以下 | 1,691円 | 3,300円 | 3,300円 |
以降100万円増加ごとに | 295円ずつ増加 | 1,100円ずつ増加 | 1,100円ずつ増加 |
SBI証券が手数料が最も安いようにみえますが、様々な特典プランもあるため、それらを比較して総合的に判断することも必要です。楽天証券との選択に迷っている人は、次の記事を参照ください。
まとめ:自分の投資スタイルにあった料金プランを選択しよう
SBI証券の手数料(国内株式現物取引・インターネット取引)は次の2つです。
- スタンダードプラン(標準型):株式取引1回ごとに手数料がかかる料金プラン
- アクティブプラン(無料型):1日の約定代金の合計額に手数料がかかる料金プラン
投資額が大きい人や取引件数が少ない人には標準型、投資額が少ない人や1日に何回も取引を繰り返す人には無料型、がおすすめです。
自分の投資スタイルにあった料金プランを選択し、投資にかかる費用を節約しましょう。