ワンルームマンション投資の収益を伸ばす手段として民泊への転用を検討する人は増えていますが、実際に運営へ踏み出せる物件はごく一部にとどまります。住宅宿泊事業法で制度上は可能になった一方、分譲マンションの管理組合の9割以上が管理規約で民泊を禁止しているためです。
ワンルームマンション投資で民泊を検討するとき、判断に必要な論点は次の3つに整理できます。
- 管理規約と条例が民泊を認めているか
- 住宅宿泊事業法・旅館業法・特区民泊のどの制度を使うか
- 賃貸で貸すより手取りが増えるか
記事では3つの制度の違いを整理したうえで、1室のワンルームを民泊で運営した場合と賃貸で貸した場合の手取りを同じ条件で試算します。年間180日の上限がある民泊で賃貸を上回るには、1泊あたりいくらの単価が必要になるかまで具体的な数字で示します。


ワンルームマンション投資で民泊はできるのか
2018年6月に住宅宿泊事業法が施行され、都道府県への届出だけで住宅を宿泊施設として提供できるようになりました。施行前は旅館業法の簡易宿所の許可が必要で、住居専用地域では営業できなかったため、分譲マンションでの民泊は事実上不可能でした。
ただし法律が認めても、マンションの管理規約が禁止していれば区分所有者であっても民泊は運営できません。国土交通省は2017年8月にマンション標準管理規約の第12条を改正し、民泊を可能とする規定例と禁止する規定例の両方を示しています。
| 確認する対象 | 入手先 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 管理規約 | 管理会社・管理組合 | 第12条の用途制限に民泊の記載があるか |
| 使用細則 | 管理会社 | 規約になくても細則で禁止していないか |
| 総会議事録 | 管理組合 | 民泊を禁止する決議がされていないか |
| 自治体の条例 | 都道府県・市区の窓口 | 営業できる期間と区域の上乗せ規制 |
住宅宿泊事業法で可能になっても管理規約が壁になる
住宅宿泊事業の届出をする際には、管理規約に民泊を禁止する定めがないことを書面で示す必要があり、証明できなければ手続きは進みません。管理規約に記載がない場合でも、管理組合に民泊を禁止する意思がないことを確認した旨の書面を添付しなければ届出は受理されません。
規約に明確な禁止条項がないマンションでも、総会で禁止の方針が決議されていれば届出は通らず、決議の有無は議事録で確認されます。管理組合はトラブルを避けたい動機が強いため、届出の照会を受けた段階で禁止の決議に動く事例も報告されています。
届出先の自治体は管理組合への照会を求める運用を取っているため、オーナーが単独で手続きを完結させる仕組みにはなっていません。管理規約を変更して民泊を認めさせるには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要になります。
4分の3以上という要件は区分所有法第31条に定められた基準で、管理組合の判断で緩められる性質のものではありません。投資用ワンルームは所有者の多くが居住していないため総会の出席率が低く、賛成数を集める難易度はさらに上がります。
管理規約で禁止されている割合と確認の方法
2018年に実施された調査では、回答した管理組合の96.2%が民泊を全面的に禁止すると回答しています。分譲マンションの9割以上が民泊を禁止している現状では、まず管理規約を取り寄せて可否を確認しない限り、収支の試算に取りかかる意味がありません。
管理規約と使用細則、直近3年分の総会議事録は管理会社に請求すれば取得できます。購入前の物件であれば、重要事項説明書に添付される管理に関する事項の調査報告書で用途制限を確認できるため、契約前の段階で判断できます。
中古で購入する場合は、売買契約を結ぶ前に仲介会社を通じて管理規約の写しを取り寄せます。購入後に禁止が判明しても契約を取り消す理由にはならないため、民泊を目的とするなら規約の確認を購入の条件として書面に残しておく必要があります。
管理規約の写しは所有者であれば管理会社に請求でき、1部あたり1,000円から3,000円程度の実費で交付されます。民泊を明示的に禁止していない規約でも、専有部分を住宅以外の用途に使用してはならないという条項があれば宿泊事業は認められません。
総会議事録は直近3年分まで遡って確認すると、民泊に関する議題が上がった経緯や管理組合の姿勢まで読み取れます。
賃貸中の物件を民泊へ転用できるか
すでに入居者がいる物件では、賃貸借契約が終了して退去するまで民泊への転用はできず、定期借家でない限り時期も選べません。賃貸で借りている部屋を又貸しの形で民泊に使う転貸は、賃貸人の書面による承諾がなければ契約解除と損害賠償の理由になります。
オーナー側から見ても民泊利用は通常の居住より内装や設備の傷みが早く原状回復の負担が重いため、承諾を求められても断るケースが大半を占めます。定期借家契約であれば期間満了で確実に退去してもらえるため、民泊への転用を予定するなら契約形態を先に切り替えておきます。
自分が所有するワンルームを転用する場合は、入居者が退去したあとに空室のまま届出と設備工事の手続きを進めることになります。届出から受理まで1か月前後かかるため、手続き中の家賃収入が途切れる点も収支計算に織り込んでおく必要があります。
退去から運営開始まで消防設備の工事と届出で2か月から3か月を要するため、空室期間中の返済は自己資金で賄う前提になります。
管理規約で禁止されている物件は、届出の段階で手続きが止まり、収支の検討より先に、管理会社へ規約の写しを請求するところから始めます。
ワンルームマンション投資で民泊を運営する3つの制度
宿泊事業を行う制度は住宅宿泊事業法、旅館業法の簡易宿所、国家戦略特区の特区民泊の3つに分かれ、営業できる日数と必要な手続き、物件に求められる条件がすべて異なります。ワンルームで検討する場合に最も現実的なのは届出だけで始められる住宅宿泊事業法ですが、年間180日という上限があるため稼働率を高めても収入は頭打ちになります。
旅館業法と特区民泊は日数の制限がない代わりに用途地域や床面積の要件が加わり、投資用ワンルームでは満たせない条件が出てきます。どの制度を使えるかで年間の売上上限が2倍近く変わるため、収支を試算する前に適用できる制度を確定させておきます。
| 制度 | 営業日数 | 手続き | 主な要件 |
|---|---|---|---|
| 住宅宿泊事業法 | 年180日まで | 届出 | 管理規約で禁止されていないこと |
| 旅館業法(簡易宿所) | 上限なし | 許可 | 用途地域の制限、玄関帳場の設置 |
| 特区民泊 | 上限なし | 認定 | 居室25平方メートル以上、2泊3日以上 |
住宅宿泊事業法の180日上限
住宅宿泊事業法では1年間に宿泊させられる日数が180日を超えてはならないと定められており、日数制限のない旅館業法との最大の違いになっています。180日という上限は稼働率に直すと49%が天井という意味になり、需要が強い立地でも収入を2倍にすることはできません。
日数は4月1日から翌年3月31日までの期間で数え、宿泊者が滞在した日数を届出先の自治体へ2か月ごとに報告します。上限を超えて営業した場合は業務停止命令や罰則の対象となるため、予約管理システムで日数を管理する運用が必要です。
家主が居住していない家主不在型では住宅宿泊管理業者への管理委託が法律で義務づけられており、ワンルーム投資では委託費用が固定的に発生する前提で収支を組み立てます。
宿泊日数の報告を怠ったり虚偽の内容を報告したりした場合は、業務改善命令や罰則の対象となるため、実績の管理は運営代行に任せきりにできません。上限を回避する目的で名義を分けて届出をする行為は認められておらず、日数は住宅ごとに管理される仕組みになっています。
残りの185日は空室のまま維持することになるため、賃貸のように年間を通して収入が入り続ける形にはなりません。閑散期に180日を消化してしまうと繁忙期に営業できなくなるため、単価の高い時期に日数を残す予約管理が収益を左右します。
旅館業法の簡易宿所として許可を取る
旅館業法の簡易宿所の許可を取れば営業日数の上限はなくなりますが、用途地域の制限が厳しく設定されています。第一種・第二種低層住居専用地域と第一種中高層住居専用地域では簡易宿所を営業できないため、住宅街のワンルームは対象から外れます。
客室の延べ床面積は33平方メートル以上が原則で、宿泊者が10人未満の場合は1人あたり3.3平方メートル以上に緩和されます。20平方メートル台のワンルームでも定員を絞れば要件は満たせますが、定員が少ないほど1泊あたりの単価は取りにくくなります。
玄関帳場に相当する設備の設置も求められ、代替措置としてビデオカメラによる本人確認と緊急時に10分で駆けつけられる体制が必要です。1室だけの運営で本人確認と駆けつけの体制を整えるのは負担が大きく、複数室をまとめて運営する事業者向けの制度といえます。
簡易宿所の許可を取れる用途地域は商業地域や近隣商業地域、第一種住居地域などに限られるため、購入前に都市計画図で確認します。許可の申請には保健所への事前相談と消防署の検査が必要になるため、申請から許可が下りるまで2か月から3か月を見込みます。
許可を取得すれば営業日数の制限がなくなり、年間300日以上の稼働も可能になるため、単価が低くても収入を積み上げられます。
特区民泊の認定と25平方メートル要件
国家戦略特区に指定された東京都大田区や大阪市などでは、認定を受ければ日数制限なしで民泊を運営できます。特区民泊には1居室あたり25平方メートル以上という床面積の要件があり、20平方メートル前後が主流の投資用ワンルームでは大半が要件を満たしません。
投資用ワンルームの専有面積は20から25平方メートルが中心で、25平方メートル以上の物件は数が限られます。特区民泊を前提に購入するなら、登記簿上の専有面積が25平方メートルを超えているかを最初に確認します。
特区民泊では最低宿泊日数が2泊3日以上と定められており、1泊だけの短期利用は受け付けられません。連泊が前提になるため、観光目的の長期滞在や出張需要を取り込める立地でなければ稼働は伸びにくくなります。
特区民泊を利用できる区域は東京都大田区や大阪市、新潟市、千葉市、北九州市などに限られており、全国どこでも使える制度ではありません。認定を受けるには居室の面積要件に加えて、台所と浴室、トイレ、洗面設備をすべて備えていることが条件になります。
25平方メートル以上のワンルームは価格も高くなるため、面積要件を満たすために購入額が上がる点も収支に影響します。
ワンルーム1室で現実的に使えるのは住宅宿泊事業法だけで、180日の上限を前提に収支を組み立てる必要があります。
ワンルームマンション投資で民泊と賃貸はどちらが儲かるか
民泊は1泊あたりの単価が高いため売上は賃貸を上回りますが、運営代行費と清掃費、光熱費、消耗品費がすべてオーナー負担になるぶん手取りは大きく削られます。都内の25平方メートルのワンルームについて、家賃8万5,000円で貸す場合と、1泊1万2,000円で年間126泊を稼働させる民泊で比較しました。
126泊という日数は年間180日の上限に対して稼働率70%を達成した場合の宿泊日数で、実務上は高めの想定になります。初期投資となる家具家電やリネンの購入費は試算に含めず、1年間の運営収支だけを比べているため、初年度の手取りは表より少なくなります。
| 項目 | 賃貸 | 民泊(1泊1万2,000円) |
|---|---|---|
| 年間売上 | 102万円 | 151万2,000円 |
| 管理・代行費 | 5万1,000円 | 30万2,000円 |
| 清掃費 | 0円 | 30万円 |
| 光熱費・通信費 | 0円 | 18万円 |
| 消耗品・リネン | 0円 | 12万円 |
| 予約サイト手数料 | 0円 | 4万5,000円 |
| 手取り | 96万9,000円 | 56万5,000円 |
民泊の収入と経費の内訳
民泊の売上は1泊単価と稼働日数の掛け算で決まり、180日の上限がある以上は単価を上げるしか増やす方法がありません。運営代行費は売上の20%前後、清掃費は1回5,000円前後が相場で、売上に連動して増える経費が全体の4割を占めます。
清掃費は宿泊回数に応じて発生するため、平均2泊で回れば126泊あたり60回分となり、年間で30万円がかかります。連泊が多い立地ほど清掃回数が減って手取りが増えるため、観光地よりビジネス需要や長期滞在需要のある立地が有利になります。
光熱費と通信費は宿泊者の使用量にかかわらずオーナーが負担し、電気・ガス・水道とインターネット回線で年18万円前後が目安になります。賃貸であれば入居者が支払っていた費用であり、民泊に切り替えると年18万円分の固定費が丸ごと増える形になります。
運営代行の内容は予約管理と宿泊者対応、清掃の手配が中心で、料率は売上の15%から25%の範囲に分布しています。家主不在型では住宅宿泊管理業者への委託が義務づけられているため、代行費は削減できない固定的な経費として扱います。
リネン類は宿泊回数に応じて交換が必要になり、シーツやタオルの洗濯とアメニティの補充で1回あたり2,000円前後がかかります。
賃貸と比べた手取りの試算
1泊1万2,000円で年126泊を稼働させると売上は151万2,000円になり、賃貸の102万円を49万円上回ります。ところが経費を差し引いた手取りは民泊が56万5,000円、賃貸が96万9,000円となり、賃貸のほうが40万円多く残ります。
売上が5割増えても手取りが4割減るのは、賃貸では入居者が負担する費用がすべてオーナー側の経費に移るためです。売上の大きさだけを示した提案資料を見て判断すると、実際の手取りとの差に運営を始めてから気づくことになります。
さらに民泊では家具や家電、寝具の初期投資が必要で、ワンルーム1室で50万円から80万円かかり、初期投資を回収する年数まで含めると、賃貸との差はさらに開いていきます。
民泊では宿泊者からの評価が予約数に直結するため、清掃の質を落として経費を削ると稼働率まで一緒に下がるという構造があります。賃貸であれば入居者が退去するまで収入が安定するのに対し、民泊では予約が入らない日の収入がゼロになるため変動が大きくなります。
稼働率が50%まで落ちると宿泊日数は90泊となり、手取りは30万円前後まで下がるため、賃貸との差はさらに広がります。
損益が逆転する1泊単価の水準
民泊の手取りが賃貸の96万9,000円に並ぶ単価は、稼働126泊という前提のもとで逆算できます。運営代行費と予約サイト手数料を売上の23%、清掃費と光熱費と消耗品費を年60万円とすると、1泊1万6,200円が損益の分かれ目になります。
1泊1万6,200円を年間126泊にわたって維持できる立地でなければ、賃貸で貸したほうが手取りは多くなります。浅草や京都のような観光需要が強い区域を除き、都内の一般的なワンルームで到達できる水準ではありません。
単価を引き上げるには内装や設備への投資が必要になり、投資額が増えれば回収に必要な年数も伸びます。稼働率を90%まで高めても上限の180日は動かないため、単価が届かない立地では構造的に賃貸を超えられません。
稼働率の前提を80%に上げても宿泊日数は144泊にとどまり、分岐点となる単価は1万4,800円前後までしか下がりません。単価の相場は予約サイトで同じエリアの類似物件を検索すれば確認でき、繁忙期と閑散期の価格差まで把握できます。
民泊で賃貸を上回るのは、単価1万6,000円台を安定して取れる立地に限られ、売上ではなく手取りで比較することが判断の基準になります。
ワンルームマンション投資で民泊を始める手順と注意点
管理規約と収支の両面で問題がないと判断できたら届出の手続きに進み、オンラインの民泊制度運営システムから申請すると受理までに1か月前後かかります。手続きと並行して住宅宿泊管理業者の選定と近隣住民への周知を進める必要があり、届出が受理されても運営開始後に苦情が出れば事業の継続は難しくなります。
消防法令適合通知書の取得には設備工事を伴う場合があるため、届出の準備は運営開始の3か月前から始めると余裕を持てます。手続きにかかる費用は行政書士へ依頼する場合で10万円から20万円が相場で、設備工事費とは別に見込んでおきます。
| 手順 | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 1 | 管理規約・使用細則・条例の確認 | 1〜2週間 |
| 2 | 住宅宿泊管理業者の選定と契約 | 2〜3週間 |
| 3 | 消防法令適合通知書の取得 | 2〜4週間 |
| 4 | 民泊制度運営システムから届出 | 1週間 |
| 5 | 近隣への周知と予約受付の開始 | 1〜2週間 |
管理規約と条例の確認から届出まで
届出に必要な書類は、住宅の図面や登記事項証明書に加えて、管理規約の写しと消防法令適合通知書などです。消防法令適合通知書の取得には自動火災報知設備や誘導灯の設置が求められることがあり、1室あたり20万円から40万円の工事費が発生します。
届出で見落としやすいのが消防設備の要件です。共同住宅の一室を宿泊施設として使う場合、住宅用火災警報器では足りず、自動火災報知設備の設置を求められるケースがあります。工事費を収支に入れ忘れると回収年数の見込みが大きく狂います。
自治体の条例による上乗せ規制も確認が必要で、新宿区では住居専用地域における平日の営業が制限されています。京都市のように住居専用地域では冬季の一部期間しか営業を認めない自治体もあり、実際に営業できる日数は180日を下回ります。
届出は民泊制度運営システムからオンラインで行うため窓口へ出向く必要はなく、書類に不備がなければ2週間から1か月で受理されます。届出が完了すると標識の掲示が義務づけられるため、玄関など公衆の見やすい場所に届出番号を表示する必要があります。
標識の掲示によって近隣の居住者に民泊であることが知られるため、事前の周知を省くと苦情につながりやすくなります。
近隣トラブルと管理組合からの停止要求
民泊で最も多い苦情は深夜の騒音とゴミ出しのルール違反で、宿泊者が短い周期で入れ替わるほど発生頻度は上がっていきます。共用部でのトラブルが続くと管理組合が臨時総会を開いて民泊禁止を決議する事例があり、届出後であっても運営の継続ができなくなります。
オートロックの暗証番号や鍵の受け渡し方法をめぐるセキュリティへの不安も、居住者からの反発を招きやすい要素の1つです。鍵の受け渡しにキーボックスを共用部へ設置すると管理規約違反を問われるため、受け渡しの方法は管理組合と事前に調整しておきます。
運営を始める前に近隣の居住者へ書面で周知し、苦情の窓口となる連絡先を明示しておくと初期のトラブルを抑えられます。住宅宿泊管理業者に24時間の苦情対応を委託していれば、深夜の連絡にも対応できる体制を近隣へ具体的に示せます。
苦情が管理組合へ直接持ち込まれると事態が大きくなるため、ゴミ出しや騒音に関する注意事項は多言語で室内に掲示します。騒音センサーを設置して一定以上の音量を検知したら宿泊者へ通知する仕組みを導入すると、深夜のトラブルを抑えられます。
届出が受理されても、管理組合の決議で禁止されれば運営は止まり、設備投資を回収する前に停止するリスクを織り込んで判断します。
まとめ|ワンルームマンション投資の民泊は規約と単価で可否が決まる
ワンルームマンション投資で民泊を運営できるかどうかは、法律ではなく管理規約と条例で決まります。分譲マンションの9割以上が民泊を禁止しているため、収支を試算するより先に管理規約の写しを取り寄せて可否を確かめる作業が出発点になります。
検討を進める際に確認する項目は次のとおりです。
- 管理規約の第12条と使用細則に民泊の禁止条項がないか
- 自治体の条例で営業できる期間や区域が制限されていないか
- 専有面積が25平方メートル以上で特区民泊の要件を満たすか
- 1泊単価が1万6,000円台を安定して取れる立地か
- 消防設備の工事費と家具家電の初期投資を回収できるか
1泊1万2,000円で年126泊を稼働させた場合、手取りは56万5,000円で賃貸の96万9,000円を大きく下回ります。年間180日という上限が動かない以上、単価が1万6,200円に届かない立地では民泊が賃貸を上回ることはありません。
管理規約で禁止されていない物件を持っていて、なおかつ観光需要が強い立地であれば検討する価値があります。まずは管理会社へ管理規約と使用細則の写しを請求し、禁止条項の有無を確かめてみましょう。












