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中古マンションの「耐用年数」と「寿命」は違う?減価償却の計算方法も解説

by 【監修者】大竹麻佐子

中古マンションへの投資で気になるのが、「建物がどのくらい持つのか」という問題ではないでしょうか。そのために知っておきたいのが建物の耐用年数と寿命についてです。

この記事では、中古マンションへの投資を検討している人に向けて、建物の耐用年数とは何か、マンションの耐用年数と寿命の違いについて解説します。建物が寿命を全うできないケースや耐用年数に影響する要素、減価償却についても説明するので、不動産投資のプラン作成に役立ててください。

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建物の「耐用年数」とは?

建物の耐用年数とは、法定耐用年数を意味します。これは「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって定められた税法上の年数で、実際に住める年数を表すものではありません。

マンションの耐用年数はどれくらい?

マンション本体の耐用年数は構造や用途、種類によって決められています。新築の場合、木造・合成樹脂の住宅は22年、木造モルタル造の住宅なら20年です。鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の住宅は47年、れんが造・石造・ブロック造の住宅は38年と設定されています。

なお、耐用年数が定められているのは建物と建物設備のみです。

耐用年数は実際の寿命とは異なる?

耐用年数はマンションに実際に住める年数を示すわけではありません。耐用年数を過ぎても住むことは可能です。

特に、鉄骨鉄筋コンクリート造は寿命が長いのが特徴です。一般的な鉄筋コンクリート造は120年程度といわれています。外装仕上げによって延命すれば、150年程度まで使用できるとする研究結果もあります。

なお、耐用年数と似た言葉に耐久年数がありますが、これはメーカーなどが独自に公表している「利用可能な年数の目安」です。

中古マンションの耐用年数の算出方法

中古マンションの耐用年数の算出方法を説明します。築年数が法定耐用年数を過ぎているかどうかで計算方法が変わります。

法定耐用年数を過ぎている場合

この場合の法定耐用年数は、「耐用年数=法定耐用年数×20%」で計算します。

たとえば、築50年のマンションでは以下のとおりです。

  • 建物の耐用年数=47年×20%=9年(端数切り捨て)
  • 建物設備の耐用年数=15年×20%=3年

法定耐用年数が一部経過している場合

この場合の計算式は、「耐用年数=法定耐用年数-(築年数×80%)」です。

築30年のマンションの場合は、以下のようになります。

  • 建物の耐用年数=47年-(30年×80%)=23年
  • 建物設備の耐用年数=15年×20%=3年

中古マンションが寿命を全うできない理由

ここでは、中古マンションが寿命を全うできないケースについて紹介します。

「耐震性」の問題

建物の耐震性を定めた建築基準法は1981年に改正されました。これ以降に建てられたマンションは新耐震基準を満たしており、震度6強~7程度の地震でも倒壊しないようになっています。一方、改正前の建物はこのクラスの大地震を想定していません。

旧耐震基準のマンションに使われている材料や施工方法は、新耐震基準のものとは異なります。そのため、耐震改修工事を施したとしても、新耐震基準と同等の耐震性が確保できないケースもあるのです。

改修工事にはマンション住民の合意を得られない場合も多く、大規模地震が発生すると致命的なダメージを受けてしまう可能性もあります。

住宅設備などの「経年」による影響

マンション本体の耐用年数は長くても、建物設備の耐用年数は短めなので、経年劣化は避けられません。メンテナンスをせずに放置していると、屋上や外壁などに亀裂が入って腐食が進んでしまうこともあるでしょう。

定期的な修繕・大規模修繕工事をしていれば寿命は伸ばせますが、その計画を立てるのは管理会社や管理組合です。つまり、管理体制の良し悪しで、経年劣化の程度が大きく変わってきます。

再開発や区画整理など「経済的理由」

中古マンションが再開発や区画整理の対象になり、寿命を全うできなくなる可能性についても考慮しなくてはなりません。建物自体はまだ使用できる状態でも、経済活動上等の理由から取り壊しが決まる場合もあるのです。

たとえば、取り壊して新しい施設を立て直したほうが収益的化が見込めると判断された場合が該当します。また、マンションの老朽化によって地震や火災による被害のリスクが高まり、安全性が担保できなくなった場合にも取り壊される可能性があります。

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中古マンションの耐用年数に影響する要素

ここからは、中古マンションの耐用年数に影響する要素について、具体的にみていきましょう。

立地

マンションが日当たりの悪い場所に立っていると、カビやこけが生えやすくなります。逆に、日当たりが良すぎると雨風や紫外線によるダメージを受けやすくなり、壁や屋上などが傷む原因となります。海が近ければ、塩害によって金属が腐食しやすくなるでしょう。

マンションの立地条件はさまざまで、一長一短があります。まったくリスクのない立地はないため、それぞれの条件に応じた適切な管理体制や修繕工事計画があるかどうかが、物件選びのポイントになってきます。

構造

住宅性能表示制度は住宅の性能を客観的に評価するための仕組みで、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく制度です。専門知識がない人でも住宅の性能を簡単に比較できるのがメリットといえます。

検査項目は建物の種類によって異なり、新築では「構造の安定」や「劣化の軽減」など4分野が必須項目です。たとえば、「劣化の軽減」はサビや腐敗に対する劣化対策のレベルを意味し、等級1~3で評価されます。これを劣化対策等級といいます。

詳しい内容は以下を参照してください。

※参考:既存住宅の住宅性能表示制度ガイド|国土交通省

管理状態

マンションの寿命を延ばすには、定期的なメンテナンスが不可欠です。ところが、1960~1970年代に建てられた物件のなかには、修繕計画そのものが策定されていないケースも多くあります。

修繕工事を実施するためには、物件所有者から計画的に修繕積立金を集金して資金を準備しておかなければなりません。しかし、滞納する人も珍しくないため、管理組織の集金能力も問われる問題です。修繕できないままマンションの劣化が進んで空き室が増えると、修繕したくても十分な費用が集められないという悪循環に陥ることもあります。

減価償却とは?

減価償却とは、経年劣化によって失われる資産の価値を費用として計上する税制上の仕組みです。不動産投資で得る利益には税金がかかりますが、確定申告で減価償却費を経費として計上すれば節税になります。減価償却の対象は建物と建物設備のみで、土地は対象外です。

中古マンションを買ったら物件価格を土地と建物、建物設備に分ける必要があります。土地には消費税がかからないので、消費税から土地とそれ以外の部分に分けるのも1つの方法でしょう。建物本体と設備を区分するのが困難な場合は、建物に組み込んで計算することも可能です。

減価償却の計算方法

減価償却費を求める計算式は下記の通りです。

  • 減価償却費=取得価額×償却率

取得価額には、物件価格だけでなく仲介手数料や固定資産税、都市計画税の精算分も含みます。償却率は、国税庁の公式サイトにも記載されている「減価償却資産の償却率表」を使って求めましょう。

減価償却の方法には定額法と定率法という2種類がありますが、2016年4月1日以降に取得したマンションについては定額法のみが使えます。

先に取り上げた築30年のマンションを例にして減価償却費を算出してみましょう。償却率表から建物の償却率は0.044、建物設備は0.334とわかります。建物が4,000万円、建物設備が300万円だった場合の減価償却費は下記の通りです。

  • 建物の減価償却費=4,000万円×0.044=176万円
  • 建物設備の減価償却費=300万円×0.334=100.2万円

※参考:減価償却資産の償却率表|国税庁

まとめ

中古マンションは耐用年数が比較的長く価格も手頃なので、不動産投資の対象として考える人も多いでしょう。反面リスクもあるため、耐用年数に影響する要因や減価償却なども考慮しながら、しっかりした投資プランを作成することが大切です。

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