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ワンルーム投資の紹介料は違法?相場と宅建免許がなくても受け取れる範囲・税金、紹介で買う前の確認点

ワンルーム投資では、知人を不動産会社に紹介すると数万円から数十万円の紹介料を受け取れる制度があり、オーナー仲間やSNSで知り合った人から紹介を持ちかけられる場面も増えています。紹介料の受け取りは条件を守れば違法ではないものの、紹介の範囲を超えて物件の説明や交渉に関わると宅建業法に触れる可能性があり、税金の申告も必要になります。

ワンルーム投資の紹介料について押さえておくべき点は、次の4つに整理できます。

  • 紹介料がどんな仕組みで、誰から誰に支払われるのか
  • 受け取れる金額の相場と、高額な紹介料が意味すること
  • 宅建免許がなくても受け取れる範囲と、違法になる行為の線引き
  • 紹介料にかかる税金と、確定申告が必要になる金額の基準

記事では2,500万円のワンルームを例に、紹介料が物件価格や利回りにどう影響するかを具体的に計算します。紹介料が出ると誘われて物件を買う側の立場から、契約前に確認しておくべき点まで解説します。

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ワンルーム投資の紹介料とは不動産会社が紹介者に払う謝礼

ワンルーム投資の紹介料は、物件を買う人を不動産会社に紹介した人に対して、売買契約が成立したときに不動産会社から支払われる謝礼です。不動産会社にとって紹介で来た顧客は広告で集めた顧客より成約しやすく、広告費をかけるより安く買主を見つけられるため、紹介料を払ってでも紹介を増やしたいと考えています。

紹介料が支払われる流れを、関わる3者の立場から整理すると次のとおりです。

立場役割受け取るもの
紹介者知人の連絡先を不動産会社に伝える成約時の紹介料(現金や商品券)
紹介された人不動産会社と面談し物件を検討する会社によっては特典や割引
不動産会社物件の説明から契約手続きまで担う物件の販売利益や仲介手数料

紹介料は契約が成立したときに支払われる成功報酬

紹介料の多くは、紹介した人が面談を受けただけでは支払われず、売買契約を結んで決済まで終わった時点で初めて支払われる成功報酬の形をとっています。紹介した知人が物件を買わなかった場合は、何度面談に同席しても紹介料は1円も受け取れないのが一般的な仕組みです。

支払いの時期は決済の翌月末とする会社が多く、契約から入金まで数か月かかることもあるため、制度の案内で支払いの条件と時期を先に確認しておく必要があります。現金ではなく商品券やギフト券で支払う会社もあり、受け取る形によって金額の見え方は変わっても、税金の扱いは現金と同じになります。

紹介料の支払いには、紹介した時点で不動産会社に紹介者として登録しておくことを条件にしている会社がほとんどです。知人が先に自分で問い合わせてしまった後に紹介を申し出ても、紹介経由の顧客とは認められず紹介料の対象から外れる点に注意が必要です。

紹介された人の側にも、仲介手数料の割引や家具家電の特典などを用意している会社があり、紹介する側と紹介される側の双方に利点がある形で制度を設計しているケースが見られます。紹介を受ける立場になったときは、特典の内容よりも物件自体の条件を先に確かめる姿勢が欠かせません。

ワンルーム投資で紹介料が出る3つの場面

ワンルーム投資で紹介料の話が出てくる場面は、大きく分けて3つあり、場面ごとに紹介料の金額や注意すべき点が異なります。

  • すでに物件を持つオーナーが管理会社や販売会社の紹介制度を使う場面
  • 知人やSNSで知り合った人から、物件を買えば次は紹介で稼げると誘われる場面
  • 税理士や保険代理店など、顧客を持つ事業者が提携先として紹介する場面

オーナー紹介制度は物件を買った会社との関係の中で案内されるもので、支払いの条件や金額が書面で示されているため、仕組みとしては分かりやすい部類に入ります。一方でSNSや知人経由の誘いは、紹介料を稼ぐこと自体が目的になりやすく、物件の良し悪しより紹介の数が優先される構造を持っています。

事業者の提携紹介は、紹介料の金額や紹介の手順を契約書で取り決めたうえで継続的に行われるもので、個人の紹介とは規模も責任の重さも違います。個人がワンルーム投資の紹介料を受け取る場面は、ほとんどがオーナー紹介制度か知人経由のどちらかに当てはまると考えてよいでしょう。

どの場面であっても、紹介料を払う不動産会社の側から見れば紹介料は販売にかかる費用の一部であり、最終的には物件の価格や会社の利益から賄われています。紹介料がどこから出ているお金なのかを理解しておくと、受け取る側としても買う側としても冷静に判断できるようになります。

R-EAL編集部

紹介料は契約と決済が終わって初めて支払われる成功報酬です。紹介する前に、登録の手順と支払いの時期を確認しておきましょう。

ワンルーム投資の紹介料の相場は数万円から数十万円

ワンルーム投資の紹介料は法律で金額が決められているわけではなく、不動産会社が自社の制度として自由に設定しているため、会社や紹介の形によって大きな差があります。大手の仲介会社が公開している紹介制度では数万円の商品券が中心となる一方、投資用マンションの販売会社では物件価格に応じて数十万円を支払う例も見られます。

紹介料の決め方ごとに、金額の目安を整理すると次のとおりです。

決め方金額の目安2,500万円の物件の場合
定額(商品券など)1件あたり5万円前後5万円前後
定額(高めの設定)1件あたり10万円から20万円10万円から20万円
物件価格に対する割合物件価格の0.5%から3%12.5万円から75万円

オーナー紹介制度は1件5万円前後の商品券が中心

物件を買った会社が既存のオーナー向けに用意している紹介制度では、紹介した知人が契約すると1件あたり5万円前後の商品券やギフト券を受け取れる設定が中心です。金額を公開している制度は、定額で上限が決まっているものが多く、成約した物件の価格によって紹介料が増えることはあまりありません。

会社によっては10万円から20万円の現金を支払う制度もありますが、高めの設定には紹介された人が一定額以上の物件を買うことや、ローンを組むことなどの条件が付いている場合があります。紹介料の金額だけを見て知人に声をかけるのではなく、支払いの条件を書面で受け取ってから紹介するかどうかを決めると、後から話が違うという事態を避けられます。

オーナー紹介制度の紹介料は、物件を持っていることで得られる家賃収入とは別の臨時収入であり、ワンルーム投資の収支を大きく改善するほどの金額にはなりません。紹介料を目当てに物件を増やしたり、知人に購入を強く勧めたりするのは、投資の目的から外れた行動だと考えておくべきです。

紹介料の相場を知っておくと、相場から大きく外れた金額を提示されたときに、不自然な勧誘ではないかと立ち止まって考える材料になります。定額で数万円程度という水準を基準にして、提示された金額が高すぎないかを確かめる習慣をつけておきましょう。

高額な紹介料は物件価格に上乗せされている可能性がある

紹介料は不動産会社が販売にかかる費用として払っているものであり、紹介料が高い物件ほど、販売価格の中に紹介料の分の利益が見込まれていると考えるのが自然です。2,500万円のワンルームで物件価格の1%にあたる25万円の紹介料が出る場合、家賃8万円の部屋なら約3か月分の家賃収入に相当する金額が販売価格に含まれている計算になります。

年間家賃96万円の物件の場合、価格が2,500万円なら表面利回りは3.84%ですが、紹介料を除いた2,475万円なら3.88%に上がります。利回りの差はわずかに見えても、紹介料の割合が3%まで高くなると75万円の上乗せとなり、表面利回りは3.96%から3.84%まで下がる計算です。

紹介料が物件価格の数%に達するような制度は、不動産会社が相場より高い価格で売れると見込んでいる裏返しである場合も少なくありません。紹介で買う物件の価格が適正かどうかは、同じ駅で築年数と広さが近い物件の売り出し価格を不動産ポータルサイトで比べると、大まかな水準をつかめます。

紹介料を受け取る立場であっても、知人が相場より高い物件を買うことになれば、紹介料の数十万円と引き換えに知人に数百万円の損をさせてしまう可能性があります。紹介料の金額が大きいほど、物件の価格が相場に見合っているかを自分の目でも確かめてから紹介する慎重さが求められます。

紹介料の相場は定額で5万円前後が目安です。物件価格の数%といった高額な紹介料は販売価格に含まれている可能性が高いため、周辺の相場と比べて価格の妥当性を確かめましょう。

R-EAL編集部

紹介料が高い物件ほど、販売価格に紹介料の分が含まれていると考えてください。受け取る側も買う側も、価格の相場を確認することが大切です。

ワンルーム投資の紹介料は違法?宅建免許がなくても受け取れる範囲

不動産の取引を仲介して報酬を受け取る仕事は宅地建物取引業にあたり、宅建業の免許を持たない人が行うと宅建業法違反になるため、紹介料も違法ではないかと心配する人は少なくありません。知人を不動産会社に紹介するだけであれば宅建業にはあたらず、免許がなくても紹介料を受け取ることは認められています。

紹介料を受け取ってよい行為と、免許がないと違法になる可能性がある行為を分けると次のとおりです。

区分具体的な行為
免許がなくてもよい行為知人の氏名や連絡先を不動産会社に伝える、初回の面談に同席する
違法になる可能性がある行為物件の内容を説明する、価格や条件を交渉する、契約の手続きを代行する

顧客を紹介するだけなら宅建免許がなくても違法ではない

紹介料の扱いについては、2016年6月に経済産業省がグレーゾーン解消制度への照会に回答する形で、顧客の紹介だけを行う場合は宅建業にあたらないという判断を示しています。回答では、物件の説明や取引条件の交渉を不動産会社と顧客が直接行い、紹介者が一切関与しないことを条件に、紹介料の受け取りに違法性はないとされました。

回答は事業者からの照会に対するものですが、紹介の中身が同じであれば個人が知人を紹介して紹介料を受け取る場合にも、同じ考え方があてはまると理解されています。不動産流通推進センターが公開している相談事例でも、紹介者が顧客の情報を提供するだけで説明や交渉に関わらなければ、継続的に紹介料を受け取っても違法にはあたらないと回答しています。

初回の面談に紹介者が同席すること自体は問題ないとされているものの、同席した場で物件の良さを説明したり、購入を後押ししたりすると関与の度合いが高まります。紹介者の役割は知人と不動産会社を引き合わせるところまでと決めておき、物件の話は担当者から直接聞いてもらう形をとるのが安全です。

紹介料を受け取る条件や紹介者の役割は、不動産会社との間で書面にしておくと、後から役割の範囲をめぐって誤解が生じるのを防げます。オーナー紹介制度であれば、会社が用意している規約や申込書に紹介者の役割が記載されていることが多いため、紹介の前に目を通しておきましょう。

物件の説明や価格の交渉をすると無免許営業になる

紹介者が物件の内容を説明したり、価格や引き渡しの条件を交渉したりすると、宅建業の免許がないまま仲介を行ったとみなされ、宅建業法が禁じる無免許営業にあたる可能性があります。無免許営業の罰則は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金と重く、紹介料を受け取っていたかどうかにかかわらず処罰の対象となり得ます。

紹介料を受け取る立場で避けるべき行為は、次の3つです。

  • 物件の利回りや将来の値上がりを自分の言葉で説明して購入を勧める
  • 知人の代わりに価格の値引きや契約の条件を不動産会社と交渉する
  • 契約書や重要事項説明書の内容を紹介者が説明し、手続きを代わりに進める

SNSや知人経由の誘いの中には、紹介者自身が物件の資料を見せながら利回りを説明し、何人も紹介すれば大きな収入になると勧めるものがあり、紹介の範囲を明らかに超えています。誘われる側としては、物件の説明を宅建業の免許を持つ会社の担当者からではなく個人から受けている時点で、勧誘の進め方に問題があると判断してよいでしょう。

紹介を繰り返して報酬を得ることが目的になると、紹介者が物件を売ることに積極的に関わりやすくなり、気づかないうちに違法とされる行為に近づいていきます。紹介料を受け取るなら、知人と不動産会社をつなぐ役割に徹し、物件の説明や判断はすべて本人と担当者に任せると決めておくことが大切です。

紹介料を受け取ってよいのは、知人を不動産会社に引き合わせるところまでです。物件の説明や価格の交渉に関わると、宅建業法の無免許営業にあたる可能性があります。

紹介する前に知人へ伝えておくべきこと

紹介料を受け取ることを知人に黙ったまま不動産会社を紹介すると、後から紹介料の存在を知った知人に、自分の利益のために物件を勧めたと受け取られ、信頼を失う可能性があります。紹介する前に、紹介料を受け取る予定であることと金額の目安を知人に伝えておけば、知人は紹介者の利害を理解したうえで冷静に判断できます。

ワンルーム投資は家賃の下落や空室、金利の上昇で赤字になることもある投資であり、紹介した物件で知人が損をすれば、紹介料の金額では埋め合わせられない関係の悪化を招きかねません。紹介するときは投資の良い面だけでなく、空室や金利上昇のリスクがあることも伝え、最終的な判断は本人に委ねる姿勢を明確にしておきましょう。

知人が紹介された人向けの特典を受けられる制度であれば、特典の内容も併せて伝えておくと、紹介を受けるかどうかを知人が自分で比べて決められます。紹介料を知人と分け合う方法を選ぶ人もいますが、紹介料の配分より物件の条件を優先して話し合うほうが、後々のトラブルを防ぐうえで役に立ちます。

知人が購入を迷っているときに、紹介料を理由に決断を急がせるような声かけは避け、検討に必要な時間を十分にとってもらうことが大切です。紹介を断られても関係が変わらないことを伝えておくと、知人は遠慮せずに自分の判断で購入を見送ることができます。

R-EAL編集部

紹介だけなら宅建免許は不要ですが、物件の説明や交渉は担当者に任せましょう。紹介料を受け取ることは、紹介する前に知人へ伝えておくと安心です。

ワンルーム投資の紹介料にかかる税金と確定申告

ワンルーム投資の紹介料は、受け取った人の所得として所得税と住民税の対象になり、現金ではなく商品券やギフト券で受け取った場合も、受け取った時点の価値が所得として扱われます。会社員が年に1回程度の紹介料を受け取るだけであれば、所得税の確定申告が不要になる基準に収まることも多いものの、住民税の申告は別に必要になる点に注意が必要です。

会社員が紹介料を受け取ったときの申告の要否を、給与以外の所得の金額で分けると次のとおりです。

給与以外の所得の合計所得税の確定申告住民税の申告
20万円以下不要必要
20万円超必要確定申告をすれば不要

紹介料は雑所得として受け取った年の所得に含める

個人が不動産会社から受け取る紹介料は、給与や家賃収入とは別の雑所得に分類され、受け取った年の1月から12月までの所得として計算します。ワンルームを持つオーナーが紹介料を受け取っても家賃収入を計算する不動産所得には含まれず、不動産所得の赤字と紹介料を相殺することはできません。

雑所得の金額は受け取った紹介料から必要経費を差し引いて求めますが、知人との打ち合わせにかかった交通費程度しか経費にならないことが多く、受け取った金額がほぼ全額が所得になります。紹介料を受け取ったときは、不動産会社から届く支払いの明細や振込の記録を保管しておくと、申告の際に金額を正しく記入できます。

紹介料を支払った不動産会社は、支払いの記録を経費として帳簿に残しているため、紹介料を受け取った人が申告しなかった場合に税務署が把握できる状態にあります。数万円の商品券であっても所得であることに変わりはないため、受け取った金額と時期を記録しておき、申告の要否を年末に確かめる習慣をつけておきましょう。

不動産投資を行う法人が紹介料を受け取る場合は雑収入として法人の売上に計上し、法人税の対象になります。法人でワンルームを持っている人は、個人の申告と法人の申告のどちらに含めるかを、紹介料の支払先の名義に合わせて判断する必要があります。

会社員は給与以外の所得が20万円以下なら所得税の申告は不要

年末調整を受けている会社員は、紹介料を含む給与以外の所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告をしなくてよいとされています。20万円の判定は紹介料だけでなく、副業の収入やワンルームの家賃収入による不動産所得なども合計して行うため、紹介料が少額でも申告が必要になる場合があります。

ワンルームのオーナーは家賃収入があるため、不動産所得が黒字であればもともと確定申告をしている人が多く、紹介料を受け取った年は雑所得として申告書に加えることになります。確定申告をすれば住民税の申告も済んだ扱いとなるため、雑所得の欄に紹介料を記入しておけば別の手続きは必要ありません。

確定申告が不要な会社員でも住民税には20万円以下の特例がないため、紹介料を受け取った翌年の3月15日までに、住んでいる市区町村へ住民税の申告をする必要があります。申告すべき紹介料を申告しなかった場合、後から税務署に指摘されると原則15%の無申告加算税と延滞税が上乗せされるため、少額でも手続きを後回しにしないことが大切です。

住民税の申告をすると紹介料の分の住民税が給与からの天引きに加算されることがあるため、勤務先に副業の収入を知られたくない人は、申告書で普通徴収を選んで自分で納める方法をとれます。勤務先の就業規則で副業が認められているかを事前に確認し、紹介料の受け取りが副業にあたるかどうかも併せて確かめておくと安心です。

紹介料は雑所得として申告が必要です。会社員は給与以外の所得が20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別に行う必要があります。

R-EAL編集部

紹介料は商品券で受け取っても所得になります。20万円の判定は家賃収入などを合計して行うため、オーナーの方は確定申告に含めましょう。

紹介料が出ると誘われてワンルームを買う前に確認すること

紹介料の話は紹介を受けて物件を買う側にとっても無関係ではなく、紹介の仕組みによっては相場より高い物件を買わされたり、ローンの契約で問題を抱えたりする可能性があります。特にSNSや知人から、物件を買えば次は紹介料で稼げると誘われた場合は、物件の価値ではなく紹介の仕組みで購入を決めさせようとしていないかを冷静に見極める必要があります。

紹介経由でワンルームを買う前に、確認しておきたい項目は次のとおりです。

  • 紹介者が紹介料を受け取るかどうかと、受け取る金額の目安
  • 物件の価格が同じ駅や築年数の物件の相場と比べて高すぎないか
  • 物件の説明を宅建業の免許を持つ会社の担当者から受けているか
  • 紹介料やキャッシュバックを理由に、ローンの申込内容を変えるよう求められていないか

キャッシュバックを金融機関に隠すとローン契約違反になる

紹介料や特典の名目で、購入後に買主へ現金を戻すキャッシュバックを持ちかける会社もありますが、実質的な値引きを金融機関に伝えずに融資を受けると、ローンの契約に違反する可能性があります。売買契約書の価格どおりに融資を受け、後から数十万円の現金を受け取る形は、金融機関から見ると物件価格を偽って借入額を増やしたのと同じ扱いになり得ます。

金融機関はローンの審査で売買価格をもとに融資額を決めているため、実際の購入額が売買価格より低いと知れば、契約違反として残りの借入を一括で返すよう求めることがあります。キャッシュバックで頭金を払ったように見せる方法や、売買契約書を2通作って金額を変える方法は、過去に投資用不動産の融資で大きな問題となった手口と同じ構造です。

購入時に現金を戻すと言われたら、キャッシュバックの金額と名目を金融機関に伝えてよいかを販売会社に確認し、伝えられないと言われた時点で取引を見直すべきです。値引きを受けたいのであれば売買価格を下げてもらうのが正しい方法であり、下げた価格で売買契約を結んだうえで融資を申し込めば、契約違反の心配はなくなります。

紹介者から、ローンの申込書に記入する年収や自己資金を実際と違う内容で書くように助言された場合も、同じく金融機関をだますことになり、不利益を受けるのは買主自身です。ローンの申込内容は自分で正確に記入し、紹介者や販売会社に書類の作成を任せないことが、紹介経由の購入で身を守る基本となります。

紹介料を請求されたら仲介手数料の上限を確認する

不動産会社が買主から受け取れる報酬は宅建業法で上限が決められており、仲介手数料とは別に紹介料や手配料といった名目で買主にお金を請求することは認められていません。2,500万円のワンルームを仲介で買う場合の仲介手数料の上限は、物件価格の3%に6万円を足した81万円に消費税を加えた89万1,000円です。

販売会社が売主として自社の物件を直接売る場合は仲介にあたらないため、買主は仲介手数料を払う必要がなく、紹介料の名目で買主にお金を求める理由もありません。売買契約の前に受け取る見積書や重要事項説明書で、物件価格と仲介手数料以外にどんな費用が含まれているかを一つずつ確かめ、名目が分からない費用があれば説明を求めましょう。

紹介者個人から、物件を紹介したお礼として紹介料を払うよう求められた場合も、支払う義務はなく、物件の説明を受けていたのであれば紹介者が無免許で仲介を行っていた疑いがあります。購入を急かされたり、紹介料の支払いを求められたりして不安を感じたときは、消費者ホットラインの188に電話すると、近くの消費生活センターで相談できます。

契約した後でも、売主が不動産会社で事務所以外の場所で契約した場合などは宅建業法のクーリングオフの対象となり、書面で告げられた日から8日以内なら無条件で解除できる場合があります。紹介経由の契約に不安が残るときは、契約書と重要事項説明書を手元にそろえて早めに専門家に相談し、解除できる期間を過ぎないように行動することが大切です。

R-EAL編集部

買主が紹介料を払う必要はありません。キャッシュバックの提案やローン書類の書き換えを求められたら、契約する前に取引を見直しましょう。

まとめ|ワンルーム投資の紹介料は受け取る範囲と税金を守って扱う

ワンルーム投資の紹介料は、知人を不動産会社に紹介するだけであれば宅建免許がなくても受け取れる謝礼であり、相場は定額で5万円前後が目安です。物件の説明や価格の交渉に関わると無免許営業にあたる可能性があり、受け取った紹介料は雑所得として税金の申告も必要になります。

紹介料を受け取る前と、紹介経由で物件を買う前に確認しておく項目は次のとおりです。

  • 紹介料の金額と支払いの条件を書面で受け取っているか
  • 紹介者の役割を知人と不動産会社の引き合わせまでにとどめているか
  • 紹介料を含めた給与以外の所得が20万円を超えるかどうか
  • 紹介経由の物件の価格が周辺の相場と比べて高すぎないか

紹介料が高額な物件ほど販売価格に紹介料の分が含まれている可能性が高く、紹介する側にも紹介される側にも物件の価格を確かめる姿勢が求められます。紹介料の金額ではなく物件の条件で判断することを軸に、知人との信頼関係を損なわない形で紹介制度を使いましょう。

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