安定した収入があっても、将来について考えると漠然とした不安を感じる人も多いのではないでしょうか。そのような場合に注目したいのがポートフォリオ所得です。この記事では、ポートフォリオ所得とは何かに触れたうえで、ポートフォリオの選び方や注意点について解説します。ポートフォリオ所得の方法として特におすすめの不動産投資についても詳しく紹介しますので参考にしてください。
目次
ポートフォリオとは
ポートフォリオとは、分散投資を行っている資産の組み合わせを意味します。ポートフォリオ投資とよばれる場合も多いです。組み合わせる商品の比率を調整することで、投資を成功しやすくさせます。
3種類の所得の種類を知ろう
所得は、主に3種類に分かれています。ポートフォリオ所得は不労所得と考えられる場合もありますが、実際には放っておくだけで自動的に収益が増えるわけではありません。そのため、この記事では不動産投資もポートフォリオ投資のひとつとして捉えたうえで、失敗しにくい運用方法を解説しています。
勤労所得
文字通り、働いて得る所得のことです。具体的には、会社から支払われる給与所得や、自分で取り組んでいる事業により発生した事業所得などが該当します。また、ちょっとした副業などで発生した雑所得も勤労所得に含まれます。
ポートフォリオ所得を得るには資金が必要なため、先に勤労所得を得なければなりません。ポートフォリオ所得のために使える勤労所得が少ない場合は、まずは勤労所得を増やす工夫が必要になります。
不労所得
一度収入源を確保すると、その後は労働しなくても自動的に得られる所得のことです。たとえば、何かの特許を取得している場合、使用料として不労所得を得られます。また、歌曲や著作などの知的財産から発生する印税も、不労所得のひとつです。
ただし、不労所得はいきなり得られるものではありません。基本的に、労働により勤労所得を得る過程で不労所得を得られるようになっていくケースがほとんどです。
ポートフォリオ所得
債券や株式などによる投資から得られる所得のことです。資金を投じてそのままにするのではなく、タイミングを見計らって適宜リターンを回収していく必要があります。定期的に投資している内容を見直さなければ、資産としての価値が大きく減ってしまう恐れもあります。
また、ポートフォリオ所得は不労所得と混同されやすいですが、基本的には別物です。ただし、一部の人や企業は、ポートフォリオ所得と不労所得を同じものと考えている場合もあるため注意しましょう。ポートフォリオ所得の詳細については、以下でさらに詳しく解説します。
ポートフォリオ所得の種類と特徴
ポートフォリオ所得には、どのような種類があるのでしょうか。ここでは、ポートフォリオ所得の種類と特徴について解説します。
ポートフォリオ所得の種類1.金融商品
ポートフォリオ所得として金融商品があります。国内株式や国内債券は、低リスク低リターンの傾向があります。一方、外国株式や外国債券は、高リスク高リターンとされる場合が多いため注意が必要です。
また、ポートフォリオ所得を得る方法としては、運用を専門家に任せられる投資信託もあります。ただし、あくまでも運用そのものを専門家が行うだけであり、元本が保証されるわけではありません。
ポートフォリオ所得の種類2.不動産投資
資産である建物を運用する不動産投資もポートフォリオ投資のひとつです。条件のいい物件を探して購入し、賃貸物件として入居者を募ります。家賃収入により資産を増やしていくことが可能です。
不動産投資では単に物件を貸し出すだけでなく、建物の管理や修繕も行います。不動産投資がポートフォリオ所得に含まれるのは、このように資金を投じたうえで調整しながら運用していくためです。
ポートフォリオ所得のメリットデメリットは?
ここでは、ポートフォリオ所得のメリットとデメリットのそれぞれについて解説します。
メリット
分散せずに投資すると、市場で急激な暴落があった際に大きな影響を受ける可能性があります。しかし、ポートフォリオ投資であればひとつの市場で暴落が起きても、受ける影響は最小限に抑えられます。
また、ポートフォリオ投資は長期的に取り組むのが前提となっているため、市場の状況を常にチェックして短期的な売買のタイミングを見極める必要はありません。仕事やプライベートで忙しくても、自分のペースで取り組めます。
デメリット
ポートフォリオ所得を得るには複数に分散して投資する必要があるため、投資対象の数も多くなります。投資対象の数が増えれば、すべての状況の把握が困難になります。自分自身が把握しきれないほどの分散投資をした場合、ポートフォリオ所得のメリットを活かせなくなるため要注意です。
また、長期的な利益の獲得を目指すことから、短期間でまとまったリターンを得るのは難しいといわれています。
ポートフォリオ所得を得るには余剰資金が必要
ポートフォリオ所得を得るには、働いて得た勤労所得を使用します。ただし、勤労所得には生活に必要なお金も含まれているため、投資するためには余剰資金がないと安全に取り組めません。ポートフォリオ所得は価値が変動しやすいので、必ず余剰資金を活用するようにしてください。
余剰資金がない場合は、先に貯金して余剰資金を確保したうえで、ポートフォリオ所得の獲得を目指しましょう。
ポートフォリオの作り方1.不動産
ここでは、ポートフォリオ所得の作り方のひとつである、不動産について解説します。
不動産の選び方1.建物の古さ
購入できる不動産としては、新しいものもあれば古いものもあります。新しい物件は取得にかかる費用が高額ですが、購入後の修繕が少なくて済みます。また、長期的に融資を受けやすく、入居者も入りやすいです。
それに対して古い物件は、取得にかかる費用が比較的安いところが魅力的です。木造の建物であれば、節税にも役立てられます。ただし、古い物件は購入後の修繕が必要不可欠であり、多くの修繕費がかかる可能性もあります。長期的な融資は受けにくいため、注意が必要です。
新しい物件と古い物件には、それぞれメリットとデメリットがあります。それぞれをきちんと理解したうえで、戦略的に物件を選びましょう。
不動産の選び方2.建物のエリア
所有する複数の物件が特定のエリアに集中していると、何らかのリスクが発生した際に大きな打撃を受ける可能性があります。たとえば、大型のショッピングモールが撤退したり、自然災害が発生したりすると、不動産によるポートフォリオ所得が予測どおり得られなくなる恐れがあります。
一方、実際に現地をチェックしたうえでリスクが少ないと判断できるなら、あえてエリアを集中させて物件を所有するのもひとつの方法です。具体的には、駅に近くて将来的にも利便性が高いままだと考えられる場合や、人口の減少率が低い場合などがあげられます。これらの条件に合致すれば、集中的な投資によりスムーズに収益を得られる可能性があります。
不動産の選び方3.物件の種類
不動産投資の対象として選べる物件としては、事業用と居住用があります。事業用の物件は景気が悪くなると退去されてしまうリスクが比較的高く、注意が必要です。安定的に投資したいなら、居住用を選ぶと安心です。
ポートフォリオの作り方2.金融商品
株式や債券などの金融商品でポートフォリオを構成することも可能です。リスクとリターンのバランスを考慮しつつ、適切な割合になるように選びましょう。また、国内と外国の商品の違いを理解したり、取引できる時間帯が自分にあっているか確認したりすることも重要です。
ポートフォリオは適時見直す必要性がある
ポートフォリオについては、定期的にそれぞれの資産価値を確認する必要があります。よりよい組み合わせになるよう、整理しながら適宜売買することが大切です。社会情勢や経済情勢といった世の中の動きに変化があれば、金融商品の価値も変動する可能性があります。
また、ライフステージが変化するときも、自分自身の状況に適しているか見直してみましょう。不動産については、運用にかかる手間も考慮したうえで検討してください。
まとめ
ポートフォリオ所得は不労所得ではないため、定期的に見直しが必要です。とはいえ、長期的に利益を獲得していけるため、きちんと計画を立てれば自分のペースで取り組めます。特に、不動産投資なら資産として高い価値のある建物を所有しつつ、ポートフォリオ所得を獲得することが可能です。