初心者でも不動産投資は不労所得が得られたり節税効果があったりするため魅力的ですが、多額の自己資金が必要になることもあり、不動産投資は初心者には何から初めて良いのか、敷居が高いイメージもあるのではないでしょうか。
この記事では、不動産投資を検討している初心者の方に向けた投資の仕組みやメリット・デメリットを解説しています。また、初心者向けの物件選びの方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- 初心者が不動産投資で騙されないための4つの基礎知識
- 不動産投資のメリットデメリット
目次
初心者が不動産投資で騙されないための4つの基礎知識
不動産投資とは、賃貸・転売などにより収益を上げるために土地や建物などの不動産を購入・売却・運用することをいいます。
不動産投資による利益には、投資した不動産の賃貸などで利益を得る「インカムゲイン」と、所有している不動産を売却して物件購入価額との差額を利益とする「キャピタルゲイン」の2つがあります。
初めに、不動産投資についての基礎的な知識について解説します。
基礎知識①:不動産投資の仕組み
不動産投資の仕組みは、購入した不動産の運用方法で異なります。インカムゲインを目的とした不動産投資は、購入した不動産を貸し出すことで毎月安定した家賃収入を得る仕組みです。インカム(income)には、「定期的な収入・所得」といった意味があります。
一方、キャピタルゲインを目的とした不動産投資は、保有している不動産などを購入した価格よりも高値で売却することで利益を得る仕組みです。キャピタル(capital)には、「資産、資本」といった意味があります。
基礎知識②:代表的な不動産投資の物件のタイプ(種類)
インカムゲイン目的の賃貸用の物件にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的な物件タイプ(種類)と特徴を5つ紹介します。
物件タイプと特徴:
物件タイプ | 特徴 |
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区分マンション(単身者向け) |
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区分マンション(ファミリー向け) |
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一棟マンション |
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戸建て住宅 |
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アパート |
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基礎知識③:初めて不動産投資するときの資金の目安
初めて不動産投資するときに必要な資金額は、購入する物件価格によって異なります。一般的に、元手は物件価格の2割ほどが自己資金の目安といわれています。自己資金は、不動産投資ローンの頭金のほか、不動産の購入手数料や不動産登記費用などに充当します。
また、思ったように入居者が集まらない、急に修理が必要になった、などのケースに備えて、一定期間ローン返済ができるだけの予備費を準備しておくと安心です。
基礎知識④:初心者でも不動産投資は可能
不動産投資は、高度な専門知識や特別なノウハウ、高い年収などがなくても始めることができます。初心者には不動産投資は専門用語も多くて難しいというイメージを持たれやすいですが、仕組みや注意点など基本的なことをきちんと理解していればリスクを抑えながら不動産投資ができます。
購入資金は不動産投資ローンも活用できるため、投資資金を全額準備する必要もありません。実際にローンを利用して不動産投資をしている会社員の方も多くいます。
初心者が不動産投資を始める4つメリット
次に、不動産投資の4つのメリットを具体的に紹介します。
メリット①:賃貸料など毎月安定した収入が入る
不動産投資の最大のメリットは、インカムゲインを目的とした投資では、入居者がいる限り毎月安定した収入が入る点です。一度入居してもらえれば、年単位での継続した収入が期待できます。
不動産投資のために住宅ローンを組んだ場合、家賃収入からも返済ができるため、負担を抑えながら不動産という資産を得られます。また、住宅ローン完済後は、これまで返済に充てていた費用が利益に上乗せされます。
メリット②:ミドルリスク・ミドルリターンの資産運用ができる
不動産投資は、ミドルリスク・ミドルリターンの代表的な資産運用です。元本割れの危険があるハイリスク・ハイリターンの株式などに比べ、価格の変動がゆるやかで、短期間で資産価値が大きく下落するリスクは低いといえます。
株やFXのように短期間で大きな利益を上げられる可能性は低いですが、長期的に安定した収益が期待できます。
メリット③:不動産投資が生命保険の代わりになる
ローンを使って不動産投資を行う場合には、団体信用生命保険に加入することになります。この保険は、ローンの契約者が返済中に死亡した場合、保険会社が残債を支払う仕組みです。そのため、遺族はローンの返済なしに、投資物件を得ることができます。
投資物件の家賃収入や売却によって得たお金を遺族の生活費に充てることができるため、不動産投資は生命保険の代わりになるとも言われます。
また、団体信用生命保険には、死亡や高度障害だけでなくガンなどの三大疾病を保障するものなどいくつかのタイプがあります。保障を手厚くすると安心ですが保険料負担も大きくなるため、個人で加入している生命保険とのバランスを考えてどのタイプにするかを選択しましょう。
メリット④:節税効果が期待できる
不動産投資には、所得税や住民税、相続税などで節税効果が期待できるメリットもあります。給与所得者が不動産経営を行う場合、不動産所得も給与所得と合算して課税されます。
不動産所得が赤字になった場合、その赤字を給与所得と相殺できる(損益通算という)ため、所得税や住民税が節税できます。不動産投資を始めてから一定期間は、建物の減価償却費や投資時の初期費用などを経費計上できるため、不動産所得は赤字になりやすくなります。
初心者が不動産投資を始める4つデメリット
不動産投資のデメリットを紹介します。検討の際はリスクがあることもきちんと理解しておきましょう。ここでは主要な4つをご紹介します。
デメリット①:空室の発生や家賃下落のリスク
空室が発生したり、空室を埋めるために家賃を下げたりした場合、思うように収入が得られなくなります。不動産投資を始めたときは順調に運用できていても、投資物件の周辺エリアの人気が落ちたり築年数が古くなったりすると、入居者が集まらず家賃相場が下がることもあります。
長期的な収支計画を立てる際には、空室発生や家賃下落のリスクも考慮しましょう。
デメリット②:資産価値の値下がりのリスク
経済の変動により、不動産自体の価値が下がってしまうリスクがあります。値下がりしたタイミングで無理に売却をすると、購入価格を下回るばかりか、残った住宅ローンの返済ができない可能性もあります。
売却を前提に不動産投資をする場合、不動産価格が下がったときの対応方法を事前に検討しておきましょう。
デメリット③:流動性のリスク
流動性のリスクとは、投資物件を売却したいときに売れない、または希望する価格で売れないなどのリスクです。急いで売却しようと思っても、買い手がつくまで待つ必要があり、買い手が見つかっても現金化するまでには時間がかかります。
長期的な計画が必要であり、時間がかかるものという認識をもたなければなりません。
デメリット④:災害による損害のリスク
不動産投資には、災害などにより物件が倒壊・破損するリスクもあります。特に日本は地震が多く、地震から火災や水害に発展するケースもあります。
このような災害リスクを軽減させるため、防火性や耐震性に優れた物件を選ぶことも重要です。あわせて、予測不能な災害に関しては損害保険に加入するなどリスクを抑える対策を取りましょう。
初心者が不動産投資で失敗しないための注意点
初心者が不動産投資で失敗しないために押さえておくべきポイントを解説します。
注意点①:まずは不動産投資の基礎知識を身につける
初心者が不動産投資を行う場合、まずは不動産投資に関する基礎知識を身につけましょう。初心者向けの書籍や、ネット上でも不動産投資について解説しているサイトが多くあります。不動産投資の仕組みや税金関係、投資利回りなど不動産に関わる情報を幅広く学ぶことが重要です。
また最近は、ネット上で投資初心者向けのブログなども多数公開されています。ブログは読みやすいため、全体の流れを掴むことができ、投資のリアルな成功体験や失敗談も知ることができます。初心者におすすめの投資ブログも紹介しています。興味のある方はぜひご確認ください。
注意点②:セミナーを活用する
投資に関するセミナーも活用してみましょう。独学だけではどうしても理解できない点や解決できない疑問が出てきます。一人の判断で不安なこともあるでしょう。セミナーでは質問する機会もあり、投資仲間を作ることもできます。
さまざまなテーマで開催されているため、希望に合ったテーマを選んで参加してみてください。情報収集や情報交換の場としても役立ちます。
注意点③:資金繰りを慎重に検討する
投資に慣れていない初心者の方は、不動産投資に伴う資金繰りに注意しましょう。定期的な家賃収入を当てにしていても、空室が出てしまえば収支がマイナスになります。その場合、住宅ローンの返済が難しくなる可能性もあります。
入居率を慎重に見積もる、万一の場合は自分の給与収入や貯蓄でカバーできるように投資額を抑えるなど、無理をせず身の丈に合った収支計画を立てることが大切です。
注意点④:信頼できる相談者、パートナーを選ぶ
長く付き合うことになる不動産会社や管理会社は、信頼できる会社を選びましょう。日常的な情報提供者や困ったときの相談役として、不動産投資のパートナーともいえます。こまめに連絡をとれる話しやすい担当者がいる会社が安心です。また、投資家仲間の中にも信頼できる相談者がいれば、困ったときに心強いでしょう。
まとめ:初心者が不動産投資を始めるには仕組みや注意点を理解する必要がある
難しく見える不動産投資も、いくつかのポイントをつかめば、初心者でも安心して運用できます。初めての不動産投資に不安を感じたら、不動産コンサルティングのプロに相談してみてはいかがでしょうか。