板橋区は池袋や大手町まで乗り換えなしで通える路線が4本ありながら、家賃は都心の人気エリアより安く、単身者の賃貸需要が厚い地域です。中古ワンルームの価格は2019年から約5割上がった一方で、駅や築年数によっては表面利回り5%台を確保できる物件も残っています。
板橋区のワンルームマンション投資で判断に必要な点は、次の4つです。
- 価格・家賃・利回りの相場と、2019年からの推移
- 単身者の賃貸需要を支える人口とアクセスの条件
- 東武東上線・都営三田線・JR埼京線など路線ごとの違い
- 再開発の予定と、浸水の想定やワンルーム条例などの注意点
記事では区の人口統計や売買データをもとに、板橋区でワンルームを買う前に確かめておくべき数字を整理します。


板橋区のワンルームマンション投資の相場|価格は上昇、利回りは5%前後
板橋区の中古ワンルームは、2019年の平均1,355万円から2025年には2,042万円まで上がり、6年で約1.5倍の水準になっています。価格の上昇に家賃の伸びが追いついていないため、築浅の物件ほど利回りは低く、築年数が古くなるほど利回りが高くなる構造です。
築年数ごとの平均価格と表面利回りの目安は次のとおりです(TOCHUとINVASEの公開データを基に編集部作成)。
| 築年数 | 平均価格 | 表面利回り |
|---|---|---|
| 築10年以内 | 約2,133万円 | 4%前後 |
| 築11〜20年 | 約1,907万円 | 5%前後 |
| 築21〜30年 | 約1,680万円 | 5%台 |
| 築31〜40年 | 約1,080万円 | 7.18% |
| 築41〜50年 | 約868万円 | 8.51% |
中古ワンルームの価格は6年で約1.5倍に上昇
板橋区の中古ワンルームの平均価格は2019年の1,355万円から2024年に2,066万円まで上がり、2025年も2,042万円と高い水準を保っています。都心の価格が上がりすぎたことで、池袋に近く価格の手ごろな板橋区に投資の資金が流れてきたことが背景にあります。
2024年から2025年にかけては価格の上昇が止まり、横ばいに近い動きに変わっています。今から買う場合は値上がりを前提にせず、家賃収入だけで収支が成り立つかを基準に判断することが大切です。
平米単価は築10年以内の約97万円から築30年超で約半分に下がる
板橋区のワンルームの1平方メートルあたりの価格は、築10年以内で約97万円、築31年から40年で約49万円と、築年数によって約半分まで下がります。同じ広さでも築年数で価格が倍近く変わるため、物件を比べるときは総額ではなく平米単価で割高かどうかを判断するのが確実です。
検討中の物件の価格を専有面積で割り、同じ築年数の平均と比べれば、相場より高く売り出されている物件を見分けられます。
家賃は20平方メートル換算で6.8万円台と横ばい
板橋区のワンルームの家賃は、20平方メートルに換算すると2024年の6万7,861円から2026年の6万8,612円まで、2年で約1%の上昇にとどまっています。価格が約1.5倍になった一方で家賃はほとんど変わっていないため、同じ物件でも以前より利回りが下がった状態で買うことになります。
家賃が大きく下がっていない点は、単身者の需要が安定している裏付けでもあります。購入時の収支計算では、現在の家賃を上限と考え、築年数の経過とともに少しずつ下がる前提で試算しておきましょう。
人気の駅の1Kの家賃は7.4万円から7.9万円が目安
大山駅や板橋区役所前駅など単身者に人気の駅では、1Kの家賃が7.4万円から7.9万円ほどと、区の平均より高い水準で貸し出されています。同じ板橋区でも駅によって家賃に1万円前後の差があるため、収支を試算するときは区の平均ではなく最寄り駅の家賃を使うことが欠かせません。
不動産ポータルサイトで最寄り駅と築年数、広さを指定して募集中の部屋を調べると、検討している物件の家賃が相場に見合っているかを確かめられます。
築古ほど利回りは高いが家賃の下落と修繕に注意
築31年を超えるワンルームは1,000万円前後で買え、表面利回りは7%から8%台と築浅の物件を大きく上回ります。利回りが高い分、家賃の下落や空室の長期化、修繕積立金の値上げが起きやすく、表面利回りどおりの収益が残るとは限りません。
築古の物件を選ぶときは、管理組合の修繕積立金の残高と、今後の大規模修繕の予定を必ず確認してください。1981年6月より前に建築確認を受けた旧耐震の物件は、ローンを組みにくく売却の際に買い手も限られます。
2,000万円をフルローンで買うと毎月の収支は赤字になりやすい
平均価格の2,042万円を金利2.0%・35年のフルローンで借りると毎月の返済額は約6万7,600円となり、20平方メートルの平均家賃6万8,612円とほぼ同じ金額です。家賃から管理費や修繕積立金、管理会社への委託料を払うと、毎月の収支は1万円前後の赤字になる計算です。
板橋区でワンルームを買う場合は、頭金を入れて借入額を減らすか、利回りが5%を超える物件に絞らないと、手元に残るお金はほとんどありません。
板橋区のワンルームは価格が上がった一方で家賃は横ばいです。値上がりに頼らず、家賃収入だけで収支が合うかを基準に判断しましょう。
板橋区でワンルームマンション投資が成り立つ理由|単身者の需要とアクセス
板橋区の人口は2026年6月時点で58万7,481人と、23区の中でも上位の規模を持ち、長期にわたって増加を続けてきました。池袋や大手町に直通する路線と、都心より安い家賃がそろっているため、学生や若い会社員の一人暮らしの住まいとして選ばれやすい地域です。
板橋区を通る主な路線と、都心への主なアクセスは次のとおりです。
| 路線 | 区内の主な駅 | 都心への主なアクセス |
|---|---|---|
| 東武東上線 | 大山・上板橋・成増 | 池袋まで大山から約5分 |
| 都営三田線 | 板橋区役所前・板橋本町・志村坂上 | 大手町・神保町へ直通 |
| JR埼京線 | 板橋・浮間舟渡 | 池袋・新宿・渋谷へ直通 |
| 東京メトロ有楽町線・副都心線 | 地下鉄赤塚・地下鉄成増 | 池袋・有楽町・新宿三丁目へ直通 |
1世帯あたり1.7人で単身世帯が半数を超える
板橋区の世帯数は2026年6月時点で34万4,545世帯あり、人口を世帯数で割ると1世帯あたりの人数は約1.7人にとどまります。2015年の国勢調査では全世帯の51.2%が一人暮らしの世帯で、ワンルームを借りる単身者が区内の住まいの中心を占めています。
区内には大学や大規模な病院も多く、学生や医療関係者の一人暮らしの需要が景気に左右されにくい点も強みです。単身者が多い地域では、ワンルームの空室が出ても次の入居者が見つかるまでの期間が短く済みやすくなります。
4路線で池袋・大手町・新宿へ乗り換えなしで通える
板橋区は東武東上線、都営三田線、JR埼京線、東京メトロの有楽町線と副都心線が通り、区内のほとんどの地域から都心へ乗り換えなしで通えます。東武東上線の大山駅から池袋駅までは約5分で、都営三田線を使えば大手町や神保町のオフィス街まで直通で通勤できます。
通勤先が池袋・新宿方面の人と大手町方面の人の両方を取り込めるため、入居者の層が特定の職場や業種に偏りにくくなります。物件を選ぶときは、どの路線の駅を使うかで入居者の通勤先が変わる点を意識しておきましょう。
都心の人気駅の約6割の家賃で同じ時間で通える
都営三田線沿線の板橋区の駅は、目黒駅や白金台駅と比べて家賃が約6割の水準でありながら、大手町や神保町までの所要時間はほぼ変わりません。家賃を抑えたい若い会社員にとって、通勤時間を延ばさずに住居費を下げられる板橋区は、都心の代わりとして選ばれやすい地域です。
家賃が手ごろな地域の入居者は、更新のたびに住み替える理由が少なく、一つの部屋に長く住み続ける傾向があります。入居期間が長くなれば、退去のたびにかかる原状回復や募集の費用が減り、実際の手取りの収益が安定します。
人口は3年半で約1万5,500人増えている
板橋区の人口は2022年12月の57万1,975人から2026年6月には58万7,481人となり、3年半で約1万5,500人増えました。全国で人口が減る中でも区の人口は増え続けており、区内で住まいを探す人が増えていることがワンルームの賃貸需要を下支えしています。
15歳から64歳の働く世代が人口の68.0%を占めている点も、会社員や学生が中心となる単身者向けの賃貸住宅にとって追い風となる条件です。
外国人住民が4万人を超え入居者の層が広い
板橋区に住む外国人は2026年6月時点で4万2,868人となり、区の人口の約7%を占める規模に達しています。留学生や外国人の会社員は単身でワンルームを借りることが多く、日本人の入居者が減る時期でも部屋を埋める選択肢になります。
外国人の入居者を受け入れる場合は、外国人に対応した家賃保証会社を使い、生活のルールを伝えられる管理会社に任せておくと、トラブルや滞納を防ぎやすくなります。
板橋区は単身世帯が半数を超え、4路線で都心に直通します。家賃が都心より安いため、入居者が長く住み続けやすい点が強みです。
板橋区の強みは、単身者の多さと都心への近さ、手ごろな家賃の3つがそろっている点です。
板橋区のワンルームマンション投資は路線で選ぶ|駅ごとの価格と利回り
板橋区の中では、使う路線によってワンルームの価格と利回りに差があり、池袋に近いJR板橋駅の周辺ほど価格が高く利回りは低くなります。東武東上線と都営三田線の沿線は価格が2,000万円前後に収まり、利回りも5%台を確保しやすいため、投資の対象として選ばれることの多い地域です。同じ路線の中でも駅からの距離や築年数で利回りは変わるため、路線の平均は物件を比べる出発点として使いましょう。
路線ごとの平均価格と表面利回りの目安は次のとおりです(TOCHU調べ、2026年)。
| 路線・エリア | 平均価格 | 表面利回り |
|---|---|---|
| JR板橋駅周辺 | 約2,515万円 | 4.52% |
| 東武東上線沿線 | 約1,978万円 | 5.28% |
| 都営三田線沿線 | 約1,845万円 | 5.26% |
東武東上線沿線は利回り5%台で区内でも高い水準
東武東上線沿線のワンルームは平均1,978万円で、表面利回りは5.28%と区内の路線の中で最も高い水準にあります。大山駅や上板橋駅は池袋まで5分から15分ほどで通えるうえに駅前の商店街がにぎわっており、単身者が暮らしやすい環境が整っています。
沿線には中板橋駅やときわ台駅など落ち着いた住宅地の駅も多く、池袋に近い駅より価格を抑えて物件を探せます。沿線の中でも池袋から離れるほど価格は下がりますが、家賃も下がるため、駅から徒歩10分以内の物件に絞って選ぶことが大切です。
都営三田線沿線は大手町に直通で会社員の需要が厚い
都営三田線沿線のワンルームは平均1,845万円と区内で最も手ごろで、表面利回りは5.26%と東武東上線とほぼ同じ水準です。板橋区役所前駅や板橋本町駅は大手町まで20分前後で通えるため、丸の内や神保町に勤める会社員の住まいとして安定した需要があります。
志村坂上駅より北に行くと住宅地の性格が強まり、家賃の水準も少しずつ下がっていきます。高島平駅の周辺から北側の地域は荒川に近く、浸水の想定区域にかかる場所もあるため、物件の住所をハザードマップで確かめてから検討しましょう。
JR板橋駅周辺は価格が高く利回りは4%台
JR板橋駅の周辺は池袋や新宿に1駅から数駅で着く立地のため、ワンルームの平均価格は2,515万円と区内で最も高くなっています。価格の高さに比べて家賃の差は小さいため、表面利回りは4.52%と東武東上線や都営三田線の沿線より0.7ポイントほど低くなります。
利回りは低くても、駅の西口で大規模な再開発が始まっており、売却の際に買い手が見つかりやすい地域でもあります。家賃収入より将来の売りやすさを重視する人に向いた選択肢と考えておきましょう。
成増駅は東武東上線と地下鉄の2路線が使える
区の西の端にある成増駅は、東武東上線の成増駅と東京メトロの地下鉄成増駅が隣り合い、池袋方面と有楽町・新宿三丁目方面のどちらにも乗り換えなしで通えます。2つの路線を使える駅は通勤先の選択肢が広く、池袋から離れた立地でも入居者を集めやすい強みがあります。
駅の周辺には商業施設も集まっているため、池袋に近い駅より価格を抑えながら、単身者の生活の便利さを確保できる地域です。
板橋本町駅の周辺は築浅の1Kで9万円台の家賃も取れる
都営三田線の板橋本町駅の周辺では、築10年以内のワンルームや1Kの平均賃料が約9.3万円と、区の平均を大きく上回る水準で貸し出されています。築浅の物件は家賃が高く取れる一方で価格も高いため、表面利回りは4%台にとどまることが多く、家賃の高さだけで選ぶと収益が伸びません。
築浅の物件を選ぶ場合は、将来の家賃の下がり方と売却のしやすさまで含めて、築年数の古い物件と比べて判断しましょう。
浮間舟渡駅の周辺は荒川に近く浸水の想定を確認する
JR埼京線の浮間舟渡駅は新宿や渋谷へ直通できる便利な駅ですが、駅の南側に広がる舟渡の地区は荒川に近く、氾濫した場合に深い浸水が想定されています。埼京線の沿線だからと立地だけで選ばず、物件の住所がハザードマップの浸水の想定区域に入っていないかを先に確かめる必要があります。
浮間舟渡駅の北側は北区の浮間にあたり、同じ駅を使う物件でも区によってハザードマップが異なる点にも注意しましょう。
利回りを重視するなら東武東上線や都営三田線の沿線、売りやすさを重視するならJR板橋駅の周辺が候補になります。
板橋区の再開発とワンルームマンション投資への影響
板橋区では、JR板橋駅の西口、東武東上線の上板橋駅の南口、大山駅の周辺の3か所で、タワーマンションを含む大規模な再開発が進んでいます。再開発で駅前の商業施設や道路が整えば周辺の住みやすさが上がり、ワンルームの家賃や売却価格を支える要因になります。
区内で進んでいる主な再開発の概要は次のとおりです。
| 地区 | 主な建物 | 時期の予定 |
|---|---|---|
| JR板橋駅西口 | 地上37階・約390戸の住宅棟など | 2026年7月着工、2030年5月竣工 |
| 上板橋駅南口 | タワーマンション2棟など | 2028年度に完成 |
| 大山駅周辺(ピッコロ・スクエア周辺) | 地上28階のマンション2棟、計約570戸 | 2027年1月に着工 |
JR板橋駅西口は地上37階の複合ビルを2030年に建設
JR板橋駅の西口では、地上37階・地下2階で約390戸の住宅を含む複合ビルの工事が2026年7月に始まり、2030年5月に完成する予定です。駅前に商業施設と住宅が一体となった建物ができることで、駅の周辺の利便性が上がり、ワンルームの賃貸需要を底上げする効果が期待されています。
完成までは4年近くあるため、工事中の騒音や駅前の通行の制限が、周辺の物件の入居者募集に影響する時期もあります。完成後の値上がりだけを見込むのではなく、工事期間中の家賃でも収支が合うかを確認しておきましょう。
上板橋駅南口と大山駅はタワーマンションの供給が続く
上板橋駅の南口では2棟のタワーマンションが2028年度までに完成し、大山駅の周辺でも地上28階のマンション2棟、計約570戸の建設が2027年1月から始まります。駅前に新しい住宅がまとまって供給されると、駅の周辺の住みやすさは上がる一方で、賃貸に出される部屋も一時的に増える可能性があります。
タワーマンションの多くはファミリー向けの間取りのため、ワンルームと入居者を直接取り合うことは多くありません。駅前が整って人の流れが増えれば、周辺のワンルームにとっても入居者を集めやすい環境になると考えられます。
大山駅付近は東武東上線の高架化で踏切が8か所なくなる
大山駅を中心とした約1.6キロメートルの区間では、東京都と東武鉄道が線路を高架にする工事を進めており、2030年度の完了を予定しています。高架化によって8か所の踏切がなくなり、踏切待ちの渋滞が解消されることで、駅の周辺の住みやすさはさらに高まります。
工事の期間中は駅の出入口や周辺の道路が変わることがあるため、大山駅の近くで物件を探す場合は、完成後の駅や道路の配置も確認しておきましょう。
ハッピーロード大山商店街は1日約3万人が訪れる
大山駅の前に広がるハッピーロード大山商店街は、1日に約3万人が訪れる区内有数の商店街で、食料品や日用品を手ごろな価格で買えます。自炊をする単身者にとって、帰宅途中に安く買い物ができる環境は部屋を選ぶ大きな理由となり、大山駅の周辺のワンルームの人気を支えています。
再開発や道路の整備で商店街の一部が建て替わる計画もあるため、商店街の雰囲気が変わっていく可能性があることも頭に入れておきましょう。
再開発の効果はすでに価格に含まれていることが多い
再開発が発表された地域では、完成を見込んだ買い手が増えるため、完成前の段階から周辺の物件の価格が上がっていくのが一般的です。再開発の予定地に近い物件は、将来の値上がりがすでに価格に含まれている分だけ利回りが低くなっており、完成後にさらに上がるとは限りません。
再開発は家賃や売却価格の支えになりますが、将来の期待はすでに価格に含まれています。今の家賃で収支が合うかを基準に判断しましょう。
再開発の予定地に近い物件ほど価格は先に上がっています。完成後の値上がりをあてにせず、今の家賃で試算しましょう。
板橋区でワンルームマンション投資をする前の注意点
板橋区の北西部は荒川と新河岸川に近い低地が広がっており、川が氾濫した場合に深く浸水すると想定されている地域があります。区独自のワンルーム条例によって新しく建つワンルームの広さも決められているため、物件の立地と広さの両方を確かめてから購入を判断する必要があります。浸水の想定や部屋の広さは、購入後に自分の努力で変えられないため、物件の価格や利回りより先に確認しておくべき条件です。
購入前に確認しておきたい項目は次のとおりです。
- 物件の住所が荒川や中小河川の浸水想定区域に入っていないか
- 専有面積が条例の基準である25平方メートルを下回っていないか
- 管理組合の修繕積立金の残高と、大規模修繕の予定
高島平・舟渡・蓮根は荒川の氾濫で3メートル以上の浸水想定
板橋区の洪水ハザードマップでは、荒川流域に3日間で632ミリの雨が降って氾濫した場合、蓮根・舟渡・高島平の地区を中心に浸水の深さが3メートルを超えると想定されています。浸水の想定区域にある物件は、1階の部屋が被害を受けるだけでなく、電気設備が止まって建物全体が長く使えなくなる可能性があります。
区のハザードマップは2025年12月に荒川版が、2026年8月に中小河川版が更新されているため、最新の地図で物件の住所を確かめてください。浸水の想定区域にある物件を選ぶ場合は、2階以上の部屋を選び、火災保険に水災の補償を付けておきましょう。
浸水が想定される地区では水が長く引かない場所もある
区は荒川が氾濫した場合に浸水がどれだけ続くかを示す地図も公開しており、舟渡や新河岸などの低い地区では、水が長期間引かないと想定されている場所があります。浸水が長く続くと、建物の電気や給水の設備が使えない期間も延び、入居者の退去や家賃の減額につながりかねません。
浸水の深さだけでなく続く期間も確かめ、電気設備が地下や1階に置かれていない建物を選ぶと、被害を小さく抑えられます。
ワンルーム条例で新しいワンルームは25平方メートル以上
板橋区では、専有面積が35平方メートル未満の住戸を15戸以上含む地上3階以上の建物に対して、区の条例で1戸を25平方メートル以上にするよう定めています。条例ができた2009年より前に建てられたワンルームには、20平方メートルに満たない狭い部屋も多く残っています。
狭い築古の部屋は同じ駅の新しい物件と比べて見劣りし、家賃を下げないと入居者が決まりにくくなります。築古を選ぶなら、20平方メートル以上でバスとトイレが別の部屋が無難です。
浸水の想定は区のハザードマップで、専有面積は重要事項説明書で購入前に確認できます。
築古は修繕積立金の残高と値上げの予定を確認する
築年数の古いワンルームは、外壁や給排水管の大規模修繕が控えていることが多く、修繕積立金が足りなければ値上げや一時金の負担を求められます。利回りが高く見える築古の物件でも、購入後に修繕積立金が倍になれば、毎月の手取りは大きく減ってしまいます。
購入前には管理会社から重要事項調査報告書を取り寄せ、修繕積立金の残高と長期修繕計画、滞納の有無を確かめておきましょう。
板橋区の北西部の低地は浸水の想定を必ず確認し、狭い築古の部屋は将来の家賃の下落も見込んで判断しましょう。
まとめ|板橋区のワンルームマンション投資は路線と立地を数字で選ぶ
板橋区は単身世帯が半数を超え、4路線で池袋や大手町に直通できるため、ワンルームの賃貸需要が安定している地域です。中古ワンルームの価格は6年で約1.5倍に上がった一方で家賃は横ばいのため、値上がりに頼らず家賃収入だけで収支が合う物件を選ぶことが欠かせません。
板橋区でワンルームを選ぶときに確かめておく項目は次のとおりです。
- 利回りを重視するなら東武東上線や都営三田線の駅から徒歩10分以内の物件
- 再開発の予定地に近い物件は、今の家賃で試算した利回り
- 高島平・舟渡・蓮根など荒川に近い地区の浸水の想定
- 条例前の狭い部屋は、専有面積と将来の家賃の下落
路線や駅ごとの価格と利回りの差を把握したうえで、気になる物件の住所をハザードマップで確かめ、最寄り駅の家賃で収支を試算するところから始めてみましょう。











