投資用マンションを売却しようと不動産会社に相談すると、仲介で買主を探す方法と、不動産会社に直接買い取ってもらう方法の2つを提示されます。買取は早く売れる一方で価格が低くなると言われますが、仲介手数料や売却までの期間も含めると、どちらが得かは物件の条件によって変わります。
本記事では、投資用マンションの仲介と買取の違いを、手取り額の計算例とともに比較し、物件の状態や売却の事情に応じてどちらを選ぶべきかを具体的に解説します。


投資用マンションの仲介と買取の違い
仲介とは、不動産会社に買主を探してもらい、個人や法人の投資家に売却する方法です。買取とは、不動産会社自身が買主となって物件を直接買い取る方法で、買主を探す期間がないぶん、短期間で売却と現金化を終えられます。
どちらを選ぶかで手取り額と売却の時期が大きく変わるため、違いを理解したうえで、物件の条件と自分の事情に合った方法を選ぶことが大切です。
仲介と買取の主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 一般の投資家 | 不動産会社 |
| 売却価格の目安 | 相場に近い価格 | 仲介の7〜9割程度 |
| 売却までの期間 | 3〜6か月程度 | 1週間〜1か月程度 |
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円+消費税が上限 | かからない |
| 契約不適合責任 | 一定期間負うのが一般的 | 免除されることが多い |
仲介は不動産会社に買主を探してもらう方法
仲介は、不動産会社がポータルサイトへの掲載や投資家への紹介を通じて買主を探し、売主と買主の売買契約をまとめる方法です。複数の購入希望者から条件を比べられるため、相場に近い価格や相場以上の価格で売れる可能性があります。
売却が成立すると、売主は不動産会社に仲介手数料を支払います。買主が見つかるまで売却の時期は確定しないため、時間に余裕のある売主に向いた方法です。
買取は不動産会社が直接買い取る方法
買取は、不動産会社が自ら買主となって物件を購入する方法で、査定から決済までを1週間から1か月程度で終えられます。買主を探す必要がなく、価格に合意すればすぐに契約と決済に進めるためです。
不動産会社は買い取った物件を再販売して利益を得るため、再販にかかる費用と利益を差し引いた価格で買い取ります。再販の費用と利益を差し引くぶん売却価格は仲介より低くなりますが、不動産会社が直接の買主なので仲介手数料はかかりません。
仲介と買取の価格差と手取り額の比較
仲介と買取のどちらが得かは、売却価格の差だけでなく、仲介手数料や売却までの期間を含めた手取り額で比べる必要があります。投資用ワンルームは入居者がいる状態で売るオーナーチェンジが中心で、再販の手間が少ないぶん、居住用マンションより価格差が小さくなることもあります。
買取価格は仲介の7〜9割が目安で、仲介手数料を差し引くと手取りの差は小さくなります。
仲介で1,600万円、買取で1,440万円(仲介の9割)で売れた場合の手取り額の比較は、以下のとおりです。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 1,600万円 | 1,440万円 |
| 仲介手数料(税込) | 約59.4万円 | 0円 |
| 売却までの家賃収入(手残り) | 売れるまで入る | 決済日まで入る |
| 手取り額(税金・残債返済前) | 約1,540.6万円 | 1,440万円 |
| 手取りの差 | 約100万円(仲介が多い) | |
買取価格は仲介の7〜9割が目安
投資用マンションの買取価格は、仲介で売れる価格の7〜9割程度が目安で、物件の状態や入居状況によって割合が変わります。不動産会社は再販までの期間の金利や、リフォーム費用、再販時の利益を見込んで買取価格を決めるためです。
入居者がいて家賃収入が安定している駅近のワンルームは、再販しやすいため仲介の9割前後で買い取られることもあります。反対に空室で修繕が必要な物件は、7割程度まで下がる場合があるでしょう。
仲介手数料を差し引くと手取りの差は縮まる
仲介では売却価格の3%+6万円に消費税を加えた仲介手数料がかかるため、売却価格の差ほど手取り額の差は大きくなりません。1,600万円で売れた場合の仲介手数料は税込で約59.4万円となり、手取り額は約1,540.6万円に減ります。
買取価格が1,440万円なら、手取りの差は売却価格の差160万円から約100万円まで縮まります。売却価格だけを比べると判断を誤るので、必ず手数料を差し引いた金額で比べましょう。
仲介と買取は、仲介手数料を差し引いた手取り額で比べましょう。1,600万円の売却では手数料が約59.4万円かかります。
売却までの期間の家賃と金利も比べる
仲介で売れるまでに半年かかる場合、売却までの家賃収入とローン返済、管理費も手取りの比較に含めて考える必要があります。満室で手残りがプラスの物件なら、売れるまでの期間も家賃が入り続けるため、仲介の不利は小さくなります。
一方で空室が続いている物件は、売れるまでの間もローン返済と管理費の持ち出しが続きます。毎月の持ち出しが3万円なら、半年で18万円が手取りの差に上乗せされる計算です。
仲介で売るメリットとデメリット
仲介は、相場に近い価格で売れる可能性が高い点が最大のメリットで、時間に余裕がある売主にとっては手取り額を最も多くできる方法です。ただし買主が見つかるまで売却の時期が確定せず、売却後にも一定の責任を負うため、デメリットも理解してから選ぶ必要があります。
特に売却資金の使い道や時期が決まっている場合は、仲介で売れるまでの期間が計画に影響しないかを事前に確認しておきましょう。
仲介の主なメリットとデメリットは、次のとおりです。
- メリット:相場に近い価格や相場以上の価格で売れる可能性がある
- デメリット:売却までに3〜6か月程度かかり、時期が確定しない
- デメリット:売却後に契約不適合責任を一定期間負う
相場に近い価格で売れる可能性がある
仲介の最大のメリットは、複数の購入希望者を集めて条件を比べられるため、相場に近い価格や相場以上の価格で売れる可能性がある点です。利回りの高い物件や人気エリアの物件は、複数の投資家から買付が入り、売主が有利な条件で交渉できることもあります。
楽待や健美家などの投資用物件のポータルサイトに掲載すれば、全国の投資家に物件を見てもらえます。高く売ることを最優先するなら、仲介から検討しましょう。
売却までに3〜6か月かかり時期が読めない
仲介では、販売活動を始めてから買主が見つかり、決済が終わるまでに3〜6か月程度かかるのが一般的で、売却の時期を確定できません。価格が相場より高いと問い合わせが入らず、値下げを繰り返して売却が長引くこともあります。
売却資金を別の物件の購入や住宅の資金に充てる予定がある場合、時期が読めないことは大きな負担になります。資金が必要な時期が決まっているなら、余裕を持って販売を始めましょう。
売却後も契約不適合責任を負う
仲介で個人の投資家に売却した場合、引き渡した物件に契約内容と違う不具合が見つかると、売主が修補や代金の減額に応じる契約不適合責任を負います。売主が個人の場合、責任を負う期間は引き渡しから2〜3か月程度に限定する特約を結ぶのが一般的です。
給湯器の故障や雨漏りなどが引き渡し後に見つかると、修理費用を請求されることがあります。売却前に設備の状態を確認し、分かっている不具合は物件状況報告書に正直に記載しましょう。
買取で売るメリットとデメリット
買取は、短期間で確実に現金化できる点と、仲介手数料や契約不適合責任の負担がない点がメリットです。一方で売却価格は仲介より低くなるため、スピードや手間の少なさにどれだけの価値を感じるかで、買取を選ぶかどうかを判断することになります。
仲介との価格差がいくらなら許容できるかを、手取り額と残債をもとに事前に決めておくと、査定の結果を見たときに迷わず判断できるでしょう。
買取の主なメリットとデメリットは、次のとおりです。
- メリット:1週間〜1か月程度で売却と現金化を終えられる
- メリット:仲介手数料がかからず、契約不適合責任も免除されることが多い
- デメリット:売却価格が仲介の7〜9割程度に下がる
1か月以内に確実に現金化できる
買取は、査定から契約、決済までを1週間から1か月程度で終えられ、売却の時期と金額を早い段階で確定できる点が最大のメリットです。買主を探す期間がなく、不動産会社が自社の資金で購入するため、買主のローン審査に落ちて契約が白紙になる心配もありません。
ローンの返済が苦しく早く手放したい場合や、相続税の納税期限が迫っている場合など、期限のある売却では確実性が重要になります。売却の時期を優先するなら、買取を選ぶ価値があるでしょう。
仲介手数料がかからず契約不適合責任も免除されやすい
買取では不動産会社が直接の買主になるため仲介手数料がかからず、売主の契約不適合責任も免除される契約が多くなっています。不動産会社は物件の状態を自ら確認したうえで買い取るため、引き渡し後の不具合を売主に求めないのが一般的です。
築年数が古く設備の状態に不安がある物件でも、売却後に修理費用を請求される心配がありません。売却後の責任を残したくない売主にとって、買取は安心できる方法です。
売却価格が仲介より低くなる
買取の最大のデメリットは、売却価格が仲介の7〜9割程度に下がり、手取り額が仲介より少なくなることです。1,600万円で売れる物件なら、買取では160万〜480万円ほど低い価格になる可能性があります。
査定額の差は物件の状態によって変わり、空室や築古の物件ほど買取価格の割合は下がる傾向があります。ローンの残債が多い場合、買取価格では残債を完済できず、差額を自己資金で補う必要が出てくることもあります。買取を選ぶ前に、残債と手取り額を必ず比べましょう。
仲介が向いているケース
仲介は、時間に余裕があり、物件が買主に好まれる条件をそろえている場合に向いた方法です。入居者がいて家賃収入が安定している駅近の物件なら、仲介でも短期間で買主が見つかりやすく、価格の面でも有利に売却を進められます。
仲介を選ぶかどうかは、売却の期限の有無と物件の条件、ローンの残債の3点で判断すると整理しやすく、3つのうち2つ以上に当てはまれば仲介を優先するのが基本です。
仲介が向いている主なケースは、次のとおりです。
- 売却の期限がなく、3〜6か月待てる
- 駅近・築浅・入居中など、投資家に好まれる条件がそろっている
- ローンの残債が多く、高く売らないと完済できない
売却の期限がなく時間に余裕がある
売却の期限がなく、半年ほど時間をかけられる場合は、仲介で相場に近い価格を目指すのが基本です。最初は相場よりやや高めの価格で売り出し、問い合わせの反応を見ながら価格を調整する余裕が持てるためです。
入居中で家賃収入が入り続ける物件なら、売却が長引いても毎月の持ち出しは発生せず、価格の交渉でも焦らずに条件を比べられます。急ぐ理由がなければ、まず3か月を目安に仲介で売り出し、反応を見て価格を見直しましょう。
駅近・築浅・入居中の物件
駅徒歩10分以内、築20年以内、入居者がいて家賃が相場並みという条件がそろった物件は、仲介で売り出しても短期間で買主が見つかりやすくなります。投資家が重視する利回りと空室リスクの低さを満たしているため、買付が複数入ることもあるでしょう。
条件の良い物件ほど、買取との価格差は手取りで大きな差になります。好条件の物件を買取で手放すのはもったいないので、仲介を優先しましょう。
ローンの残債が多い物件
ローンの残債が多く、相場に近い価格で売らないと完済できない物件は、仲介で少しでも高く売ることを優先します。売却時には残債の一括返済が必要で、手取り額が残債を下回ると差額を現金で用意しなければならないためです。
新築で購入して数年しか経っていないワンルームは、残債が売却価格を上回っていることも少なくありません。査定を受けたら、手取り額と残債の差を最初に確認しましょう。
手取り額が残債を下回ると、差額を現金で用意しないと売却できません。査定額と残債の差を最初に確認しましょう。
買取が向いているケース
買取は、売却の時期を優先したい場合や、仲介では買主が見つかりにくい物件を売る場合に向いています。価格が下がっても、売れないまま持ち出しが続くより手取りが多くなるケースもあるため、物件の条件と事情を合わせて判断することが大切です。
仲介で売り出してから一定期間反応がない場合に、買取へ切り替えるという段階的な進め方も選べるため、最初から買取だけに絞る必要はありません。
買取が向いている主なケースは、次のとおりです。
- 返済の負担や資金の事情で、早く現金化する必要がある
- 旧耐震や3点ユニットなど、仲介では買主が付きにくい物件
- 解約の難しいサブリース契約が付いている物件
早く現金化する必要がある
ローンの返済が苦しい、相続税の納税期限が迫っているなど、決まった時期までに現金化する必要がある場合は、買取が向いています。仲介で売れるまで待つ間に延滞が発生すると、信用情報に記録が残り、今後の借入にも影響するためです。
空室で毎月の持ち出しが続いている物件も、早く手放すことで損失の拡大を止められます。持ち出しの総額と買取による値下がり分を比べて、判断しましょう。
旧耐震や設備の古い物件
1981年5月以前に建築確認を受けた旧耐震基準の物件や、3点ユニットバスなど設備の古い物件は、仲介では買主のローンが付きにくく、買取が現実的な選択肢になります。旧耐震の物件は金融機関の融資期間が短くなりやすく、現金で買える投資家に限られるためです。
仲介で半年売り出しても反応がない場合は、買取に切り替えることで売却を早められます。築年数の古い物件は、最初から仲介と買取の両方で査定を取りましょう。
周囲に知られずに売りたい
ポータルサイトに物件情報を出さずに売りたい場合も、買取なら不動産会社との直接の取引で完結するため、売却を周囲に知られずに済みます。仲介ではポータルサイトへの掲載や他社への情報公開によって、同じマンションの所有者や知人に売り出しが伝わることがあるためです。
勤務先に副業としての不動産投資を知られたくない場合や、家族の事情で静かに売却したい場合に選ばれています。仲介でも公開範囲を限定した販売はできるので、不動産会社に相談して比べましょう。
サブリース付きの物件
サブリース契約が付いたままの物件は、家賃が相場より低く抑えられているうえ解約も難しいため、仲介では投資家に敬遠されやすく、買取を検討する価値があります。サブリース会社との契約を買主が引き継ぐことになり、買主にとっての利回りが下がるためです。
サブリース付きの物件の買取を専門に扱う不動産会社もあり、仲介より早く売れる場合があります。サブリースの解約条件を確認したうえで、買取と仲介の両方の査定を比べましょう。
投資用マンションの売却で損をしない進め方
仲介と買取のどちらを選ぶ場合でも、査定の取り方や売却前の準備によって手取り額は大きく変わります。1社の提案だけで決めず、複数の不動産会社の査定を比べ、残債と税金まで含めた手取り額で判断することが、売却で損をしないための基本です。
売却の準備には査定の取り寄せや書類の確認で1か月ほどかかるため、売りたい時期から逆算して早めに動き始めましょう。
売却で損をしないための進め方は、次の順番です。
- 残債と所有期間を確認し、売却にかかる税金を試算する
- 仲介と買取の両方で、複数の不動産会社に査定を依頼する
- 手取り額と売却までの期間を比べて、売り方を決める
残債と売却にかかる税金を先に試算する
査定を依頼する前に、ローンの残債と、売却益にかかる税金を試算しておくと、仲介と買取のどちらなら手元にいくら残るかをすぐに判断できます。残債は金融機関から届く返済予定表で確認でき、売却益は売却価格から取得費と売却費用を差し引いて計算します。
取得費は購入価格から減価償却費の累計を差し引いた金額なので、購入価格より小さくなる点に注意が必要です。確定申告書の控えを見ながら、税引き後の手取りを事前に計算しておきましょう。
仲介と買取の両方で複数社に査定を依頼する
売却を決めたら、仲介の査定と買取の査定を複数の不動産会社から取り寄せ、価格と売却までの期間を並べて比べます。1社だけの査定では、提示された価格が相場と比べて妥当かどうかを判断できないためです。
査定額には会社ごとに数十万〜100万円以上の差が出ることもあり、比べるだけで手取りが変わります。投資用マンションの売却に強い会社と、買取を専門にする会社の両方に依頼すると、価格差がはっきり分かります。最低でも3社の査定を比べてから、売り方を決めましょう。
買取保証付きの仲介を使う
一定期間は仲介で売り出し、期間内に売れなければ事前に決めた価格で不動産会社が買い取る、買取保証付きの仲介を使う方法もあります。仲介で高く売れる可能性を残しながら、売却の期限も確保できる点がメリットです。
買取保証の価格は通常の買取と同じく相場より低めに設定されるため、保証価格と残債の差を事前に確認しておきます。売却の期限はあるが高値も狙いたいという場合に、検討しましょう。
所有期間が5年を超えるまで待てるか確認する
売却益が出る見込みがある場合は、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで、税率が約39%から約20%に下がる点を確認しておきます。数か月待つだけで税金が半分近くになる場合は、売却の時期を調整したほうが手取りは多くなります。
急ぎの事情がなければ、所有期間の区切りを越えてから売却する計画を立てましょう。売却益が出ない場合は税金がかからないため、所有期間より手取り額と残債の差を優先して判断します。
投資用マンションの仲介と買取に関するよくある質問
投資用マンションの売却を検討している人からは、入居者がいても売れるのか、途中で仲介から買取に切り替えられるのか、売却前にリフォームすべきかといった質問がよく寄せられます。売却の進め方と手取り額に関わる内容なので、査定を依頼する前に確認しておきましょう。
いずれも不動産会社によって説明が異なることがある論点で、事前に答えを知っておけば、査定の場で担当者の提案が妥当かどうかを自分で判断できるようになります。
本章で取り上げる質問は、次の3つです。
- 入居者がいる状態でも売却できるか
- 仲介で売り出した後に買取へ切り替えられるか
- 売却前にリフォームしたほうが高く売れるか
入居者がいるままオーナーチェンジで売却できる
投資用マンションは、入居者との賃貸借契約を買主に引き継ぐオーナーチェンジで、入居者がいる状態のまま仲介でも買取でも売却できます。投資家にとっては購入直後から家賃収入が入るため、空室の物件より入居中の物件のほうが好まれる傾向があります。
売却の際に入居者の同意は不要で、決済後に家賃の振込先が新しいオーナーに変わった旨を通知します。入居者に退去してもらう必要はないので、賃貸借契約書とレントロールを準備しておきましょう。
仲介で売り出した後に買取へ切り替えられる
仲介で売り出してから買主が見つからない場合、途中で買取に切り替えることは可能です。専任媒介契約の期間は最長3か月なので、契約の更新時に問い合わせの件数や内見の反応を振り返り、価格の見直しか買取への切り替えかを判断するのが一般的な進め方です。
ただし長く売り出していた物件は、売れ残りと見なされて買取価格が下がることもあります。最初の査定の段階で買取価格も確認しておき、仲介で売れなかったときの判断基準を決めておきましょう。
売却前のリフォームは費用を回収できないことが多い
入居中のオーナーチェンジで売る投資用マンションは、室内を見られないまま取引されることが多く、売却前にリフォームしても費用を価格に上乗せしにくいのが実情です。投資家は室内の状態より、家賃と利回り、建物の管理状態で購入を判断するためです。
空室で売る場合も、買取なら不動産会社が自社でリフォームするため、売主が手を入れる必要はありません。仲介で空室の物件を売るときは、清掃やクロスの補修など少ない費用で印象を整えましょう。
まとめ
投資用マンションの売却は、相場に近い価格で売れる仲介と、短期間で確実に現金化できる買取のどちらを選ぶかで、手取り額と売却の時期が変わります。買取価格は仲介の7〜9割が目安ですが、仲介手数料や売却までの持ち出しを含めると、手取りの差は売却価格の差より小さくなります。
本記事で解説したポイントは、次の4つです。
- 1,600万円の物件を9割で買い取られた場合、仲介手数料を差し引いた手取りの差は約100万円
- 時間に余裕があり、駅近・築浅・入居中の物件なら仲介を選ぶ
- 早く現金化したい場合や、旧耐震・サブリース付きの物件なら買取を検討する
- 仲介と買取の両方で複数社の査定を取り、残債と税金を含めた手取り額で比べる
まずは残債と所有期間を確認し、仲介と買取の両方の査定を取り寄せるところから始めましょう。











