不動産投資は数千万円の借入が必要だと考えて、始める前にあきらめている人は少なくありません。実際には1万円から出資できる不動産クラウドファンディングや、自己資金100万円台で買える中古ワンルームなど、小さく始める方法は複数あります。
本記事では、不動産投資をスモールスタートする5つの方法を必要資金の順に比較し、1戸目の資金計画から規模を広げる順番までを具体的な数字で解説します。


不動産投資のスモールスタートとは
不動産投資のスモールスタートとは、少ない資金と小さな物件から始めて、経験と実績を積みながら投資規模を段階的に広げていく進め方です。最初から一棟アパートを買うのではなく、少額の商品や区分マンション1戸で運用の流れを覚え、手応えを確かめてから次の物件に進みます。
スモールスタートが勧められるのは、不動産投資の失敗の多くが知識不足のまま大きな借入をしたことから始まっているためです。規模が小さければ判断を誤っても損失は限られ、本業の収入で補いながら次の投資に学びを生かせます。
小さく始める投資家が最初の1〜2年で身につけることは、次の3つです。
- 家賃の入金から管理費・ローン返済までの毎月の収支の動き
- 入居者の退去や設備の故障が起きたときの対応と費用
- 不動産所得の確定申告と、経費として計上できる項目
小さく始めて経験を積んでから広げる
スモールスタートの目的は、少ない金額で不動産投資の一連の流れを実際に体験し、次の投資判断に使える経験を得ることです。本や動画で学んだ知識だけでは、空室が続いたときの焦りや修繕費の重さを実感として理解できません。
1戸目で物件選びから確定申告までを一通り経験すると、2戸目以降は数字を見て冷静に判断できるようになります。最初の物件は利益を出す手段であると同時に、経験を得るための教材だと考えましょう。
いきなり一棟物件を買うと失敗の損失が大きい
初心者がいきなり1億円前後の一棟アパートを買うと、1回の判断ミスで数百万円単位の損失を抱える可能性があります。一棟物件は空室が数室出ただけで返済が家賃収入を上回り、屋根や外壁の修繕費も数百万円規模になるためです。
借入額が大きいほど融資条件は厳しくなり、売却したくても買い手が限られるので簡単には手放せません。規模の大きい物件は、区分や少額投資で経験を積んでから検討するのが安全な順番です。
不動産投資をスモールスタートできる5つの方法
不動産投資を小さく始める方法は、必要な資金の少ない順に不動産クラウドファンディング、J-REIT、不動産小口化商品、中古ワンルーム、地方の築古戸建ての5つです。5つのうちクラウドファンディングとJ-REIT、小口化商品の3つは物件を所有せずに出資する方法で、残りの2つは実物の不動産を自分で持つ方法になります。
出資型は管理の手間がかからない反面、融資を使えないため、自分が出した金額以上の規模で運用することはできません。実物不動産は管理の手間がかかりますが、ローンを使って自己資金の何倍もの資産を持てる点が大きな違いです。
出資型は1万円から始められ、実物の中古ワンルームは自己資金100万〜200万円が目安です。
| 方法 | 必要資金の目安 | 融資 | 管理の手間 |
|---|---|---|---|
| 不動産クラウドファンディング | 1万円〜 | 使えない | ほぼなし |
| J-REIT | 数万円〜 | 使えない | なし |
| 不動産小口化商品 | 100万円前後〜 | 使えない | ほぼなし |
| 中古ワンルーム | 自己資金100万〜200万円 | 使える | 管理会社に委託 |
| 地方の築古戸建て | 現金300万〜500万円 | 使いにくい | 修繕の手配が必要 |
不動産クラウドファンディングは1万円から出資できる
不動産クラウドファンディングは、COZUCHIやCREALのように1口1万円から出資できる、最も少額で始められる方法です。運営会社が複数の投資家から集めた資金で物件を運用し、家賃収入や売却益を出資額に応じて分配します。
運用期間は数か月から2年程度の案件が多く、想定利回りは年3〜8%前後が中心です。事業者の倒産や物件の値下がりで元本が減るリスクはあるため、案件ごとの運用実績と劣後出資の割合を確認しましょう。
J-REITは証券口座から数万円で買える
J-REITは東京証券取引所に上場している不動産投資信託で、証券口座があれば株式と同じように数万円から売買できます。オフィスビルや物流施設、賃貸マンションなど、個人では買えない大型物件に間接的に投資できる点が特徴です。
分配金利回りは年4%前後の銘柄が多く、新NISAの成長投資枠で買えば分配金と売却益が非課税になります。株式市場の動きに合わせて価格が日々変わるため、実物不動産より値動きが大きい点は理解しておきましょう。
不動産小口化商品は100万円前後から都心物件を持てる
不動産小口化商品は、都心のオフィスや商業ビルの持分を1口100万円前後から購入できる、不動産特定共同事業法にもとづく商品です。任意組合型の商品であれば出資者は不動産を所有しているのと同じ扱いになり、相続税の評価額を下げる目的でも使われています。
運用期間は10年前後と長く、途中で換金したいときは事業者の買取や譲渡の手続きが必要です。クラウドファンディングより長期保有を前提とした商品なので、使う予定のない資金で出資しましょう。
中古ワンルームは自己資金100万〜200万円で始められる
中古ワンルームは、ローンを使えば自己資金100万〜200万円で1,500万〜2,000万円台の物件を持てる、実物不動産の中で最も始めやすい方法です。東京23区の築15〜25年の物件なら家賃7万〜9万円前後で、入居者の需要も安定しています。
管理会社に委託すれば入居者募集や家賃回収を任せられるので、会社員でも本業に影響なく運用できます。ローン返済と管理費を差し引いた手残りがプラスになる物件を選ぶことが、スモールスタートを成功させる条件です。
地方の築古戸建ては現金300万〜500万円で買える
地方の築30年以上の戸建ては、300万〜500万円前後の現金で購入でき、表面利回り10%を超える物件も見つかります。ローンを使わないので金利上昇の影響を受けず、借金を抱えずに不動産投資を始めたい人に向いています。
購入後の修繕費が数十万〜100万円以上かかることが多く、リフォーム業者の手配や入居者募集を自分で進める場面が増えます。建物の傷み具合を見極める知識が必要なので、内見には工務店やホームインスペクターの同行を頼みましょう。
不動産投資をスモールスタートするメリット
不動産投資をスモールスタートする最大のメリットは、物件選びや運用で失敗しても、生活が揺らがない範囲の損失で済む点です。小さな規模で家賃の入金から確定申告までの流れを覚えておけば、2戸目以降の物件選びや融資の相談を有利に進められます。
管理を委託できる中古ワンルームや出資型の商品であれば、入居者対応や物件の見回りで平日の日中に時間を取られることもほとんどありません。会社員が本業の仕事を続けたまま、不動産投資の経験を一つずつ積み重ねられることも、小さく始める大きな利点です。
中古ワンルーム1戸や少額の出資型商品で小さく始めた場合に得られる主なメリットとして、次の3つが挙げられます。
- 判断ミスによる損失が数十万円程度にとどまる
- 管理会社とのやり取りや確定申告を小さい規模で練習できる
- 返済実績が金融機関の評価につながり、次の融資を受けやすくなる
失敗しても損失を小さく抑えられる
1戸目を中古ワンルームにしておけば、空室や修繕で想定外の出費が出ても、損失は年間数十万円程度に抑えられます。一棟アパートでは同じ判断ミスが数百万円の赤字につながるため、経験の浅いうちは規模を抑えるほうが安全です。
損失が小さければ本業の収入で補えるので、慌てて物件を安値で売る必要もありません。失敗の原因を落ち着いて分析し、次の物件選びに生かす時間を確保できます。
管理と確定申告の流れを少ない件数で覚えられる
物件が1戸だけなら、管理会社からの報告書の読み方や確定申告の書き方を、少ない件数で落ち着いて覚えられます。毎月の送金明細には家賃・管理手数料・修繕費が並び、どの費用が経費になるかを実物の書類で理解できるためです。
1年目の確定申告を自分で終えておくと、2戸目以降は同じ手順を繰り返すだけで済みます。書類の保管方法や減価償却の計算も、物件数が少ないうちに身につけておきましょう。
返済実績が次の融資の評価につながる
1戸目のローンを延滞なく返済し、黒字で運用した実績は、2戸目の融資を申し込むときに金融機関からの評価を高めます。金融機関は年収や勤務先だけでなく、賃貸経営の経験と既存物件の収支を審査で確認するからです。
確定申告書で不動産所得が黒字になっていれば、事業として運営できていることの証明になります。最初の物件は、次の融資を引き出すための実績づくりの場でもあると考えましょう。
管理を委託すれば本業と両立しやすい
中古ワンルームを管理会社に委託すれば、入居者募集から家賃の回収、退去の立ち会いまで任せられるため、会社員でも本業と両立できます。管理委託の手数料は家賃の5%前後が相場で、家賃8万円の物件なら月4,000円程度の負担です。
オーナーが自分で動く場面は、修繕の見積もりの承認や、更新時の家賃設定の相談などに限られます。忙しい時期でも月に数十分の確認で運用を続けられる点は、一棟物件にはない強みでしょう。
不動産投資をスモールスタートするデメリットと注意点
スモールスタートは安全な進め方ですが、利益の大きさや資産の増える速さでは一棟投資に及ばないというデメリットがあります。少額だから安全だと考えて商品の中身を確認しないまま出資すると、小さな金額でも損失は出ます。
規模が小さいことで生じる弱点を理解したうえで、どこまで小さく始め、いつ広げるかを最初に決めておきましょう。
中古ワンルーム1戸の年間手残りは、ローン返済後で数万〜20万円程度が一般的な水準です。
始める前に確認しておきたい注意点は、次の3つです。
- 家賃収入がローン返済と管理費を下回る物件を選ばない
- クラウドファンディングやREITも元本保証ではない
- 1戸だけで不労所得の目標額に届くと考えない
1戸だけでは資産の増え方がゆるやかになる
中古ワンルーム1戸の年間の手残りは数万〜20万円程度で、不動産収入だけで生活費をまかなうには10戸以上の規模が必要になります。規模が小さいぶん、ローンで自己資金の何倍もの資産を持つレバレッジの効果も小さくとどまるためです。
スモールスタートは、小さい規模のまま運用を続けることが目的ではありません。経験を積んだら規模を広げる前提で、5年後・10年後の目標を最初に決めておきましょう。
家賃収入が返済を下回る物件を最初に買わない
毎月の家賃収入がローン返済と管理費の合計を下回る物件は、1戸目で選んではいけません。新築ワンルームで多い月1万円前後の持ち出しは、節税効果があると説明されても、空室や修繕が重なると年間数十万円の負担になります。
毎月の赤字を本業の給与で埋める状態では、2戸目の融資審査でも不利に働きます。購入前には家賃・管理費・修繕積立金・ローン返済を並べ、手残りがプラスになることを確認しましょう。
家賃収入からローン返済・管理費・修繕積立金を差し引いて、毎月の手残りがプラスになる物件だけを候補にしましょう。
少額の出資型商品も元本は保証されない
不動産クラウドファンディングやJ-REITは少額から始められますが、預金のように元本が保証される商品ではありません。運営会社が倒産した場合や物件の売却価格が想定を下回った場合は、出資した金額が戻らないこともあります。
クラウドファンディングでは想定利回りが高い案件ほど、開発案件や海外物件などリスクの高いものが含まれる傾向があります。1社・1案件に集中させず、出資先を分けてリスクを抑えましょう。
営業担当者が勧める物件を比較せずに買わない
1戸目の物件は、営業担当者に勧められた1件だけで決めず、同じエリア・築年数の物件を最低3件は比べてから選びます。経験の浅い投資家は相場を知らないため、周辺より数百万円高い価格で買ってしまう例が少なくありません。
楽待や健美家などのポータルサイトで、同じ駅・同じ広さの物件の価格と利回りを確認すると相場が分かります。比較した結果を担当者に伝えれば、価格交渉の材料にもなるでしょう。
中古ワンルームでスモールスタートするときの資金計画
実物の不動産でスモールスタートするなら、融資を使えて管理を委託できる中古ワンルームが最も現実的な選択肢です。必要な資金は物件価格の全額ではなく、初期費用と頭金、購入後に備える予備費の3つで考えます。
1,800万円の中古ワンルームを購入する場合の、初期費用の内訳の目安は以下のとおりです。
| 費用 | 目安 | 金額の例 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格×3%+6万円+消費税 | 約66万円 |
| 登記費用・司法書士報酬 | 20万〜30万円 | 約25万円 |
| ローン事務手数料・印紙代 | 10万〜40万円 | 約20万円 |
| 火災保険料 | 1万〜3万円 | 約2万円 |
| 不動産取得税(購入後) | 固定資産税評価額×3% | 約10万円 |
初期費用は物件価格の7〜10%を用意する
中古ワンルームの購入には、物件価格の7〜10%にあたる初期費用が別にかかるため、1,800万円の物件なら120万〜180万円を用意します。仲介手数料が最も大きく、売主から直接買う物件では仲介手数料がかからないぶん初期費用を抑えられます。
フルローンで購入できた場合でも、初期費用は現金で支払うのが一般的です。物件価格だけを見て資金計画を立てると決済直前に足りなくなるので、初期費用込みで総額を確認しましょう。
初期費用の目安は物件価格の7〜10%です。1,800万円の物件なら120万〜180万円を現金で用意しましょう。
融資を受けやすい年収の目安は500万円以上
中古ワンルームのローンは、年収500万円以上の会社員や公務員であれば、多くの金融機関で審査の対象になります。オリックス銀行やイオン銀行などの投資用ローンは、勤続年数や勤務先の規模も合わせて返済能力を判断しています。
年収が500万円に届かない場合は、自己資金を多めに入れて借入額を抑えると審査に通りやすくなります。住宅ローンや自動車ローンなど他の借入が多い人は、先に残高を減らしておきましょう。
購入後の予備費として50万〜100万円を残す
購入後の空室や設備の故障に備えて、初期費用とは別に50万〜100万円の予備費を手元に残しておきます。ワンルームでも給湯器の交換で15万〜25万円、退去後の原状回復で10万〜30万円程度の出費が発生するためです。
予備費がないと、急な出費のたびに生活費を削ることになり、運用を続ける気力が失われます。貯蓄をすべて頭金に回さず、半年分のローン返済額に相当する現金を別口座で管理しましょう。
頭金は1〜2割入れると毎月の手残りが安定する
物件価格の1〜2割を頭金として入れると、借入額が減ってローン返済が軽くなり、毎月の手残りがプラスになりやすくなります。1,800万円の物件で頭金を360万円入れた場合、金利2%・35年返済なら月々の返済額はおよそ1万2,000円減ります。
一方で頭金を多く入れすぎると、手元資金が減って予備費や2戸目の資金が不足します。初期費用と予備費を確保したうえで、残った資金の範囲で頭金の額を決めましょう。
スモールスタートから不動産投資の規模を広げる順番
スモールスタートで得た経験を資産の拡大につなげるには、物件を買い増す順番と、次に進むタイミングの基準をあらかじめ決めておくことが大切です。1戸目の運用結果を確定申告の数字で確認し、金融機関の融資の枠を使い切らないように、計画的に物件を増やしていきます。
勢いで物件を増やすと、1戸の空室や1回の大きな修繕が、保有している物件全体の収支を崩す状態になりかねません。保有する物件の手残りを1戸ずつ確認しながら進めることが、スモールスタートを着実な資産形成につなげる近道になります。
2戸目は、1戸目を1〜2年運用し、確定申告の数字で年間の黒字を確認してから検討しましょう。
出資型の商品や区分マンションから一棟物件へと規模を広げるときは、一般的に次の順番で段階的に進めます。
- 出資型商品や中古ワンルーム1戸で運用の流れを覚える
- 1戸目の収支と返済実績をもとに、2戸目・3戸目の区分を買い増す
- 区分の売却益や貯蓄を頭金にして、一棟アパートを検討する
1戸目は1〜2年運用して収支を確認する
1戸目を購入したら、少なくとも1〜2年は運用を続けて、年間の実際の収支を確定申告の数字で確認します。購入前のシミュレーションと実際の収支には、入居者が入れ替わるまでの空室期間や突発的な修繕費の分だけ、差が出るのが普通だからです。
想定より手残りが少なかった場合は、家賃設定の高さや管理会社の手数料、空室期間の長さなど、原因を具体的に洗い出します。原因が分かれば、2戸目では同じ失敗を避ける条件を加えて物件を選べるでしょう。
確定申告の収支内訳書を1年ごとに並べて保管しておくと、家賃の下落や修繕費の増え方を年単位で比べられ、売却の時期を考える材料にもなります。
2戸目は返済比率と融資枠を見て判断する
2戸目を買うかどうかは、家賃収入に対するローン返済の割合である返済比率が50%以下に収まるかを基準に判断します。返済比率が高いと空室が1戸出ただけで持ち出しが発生し、複数戸の運用が一気に苦しくなるためです。
金融機関ごとに融資できる上限額があり、1行で借り切ると次の物件で使える選択肢が減ります。2戸目は1戸目と別の金融機関に相談し、融資の枠を分散させておきましょう。
返済比率は50%以下が目安です。家賃月8万円の物件なら、ローン返済を月4万円以内に抑えましょう。
一棟物件は区分で3〜5戸の運用実績を積んでから検討する
一棟アパートへの挑戦は、区分マンションを3〜5戸運用して黒字の実績を積み、自己資金が1,000万円前後たまってからが目安です。一棟物件の融資では物件価格の1〜3割の頭金を求められることが多く、賃貸経営の実績も審査で重視されます。
区分で身につけた管理会社との交渉や修繕の判断は、一棟物件の運営でも同じように役立ちます。焦って規模を広げず、区分の運用が安定してから次の段階に進みましょう。
不動産投資のスモールスタートが向いている人・向いていない人
不動産投資のスモールスタートは誰にでも合う方法ではなく、目的や資金の状況によって向き不向きがあります。自分がどちらに当てはまるかを確認してから、出資型と実物不動産のどちらで始めるかを決めましょう。
スモールスタートが向いている人と向いていない人の特徴を、以下の表にまとめました。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 不動産投資の経験がなく、まず流れを知りたい | すでに数千万円の自己資金があり、早く規模を広げたい |
| 会社員で、本業と両立しながら運用したい | 短期間で大きな家賃収入を得たい |
| 貯蓄が数百万円までで、損失を小さく抑えたい | 建物の修繕や入居者対応を自分で積極的に行いたい |
不動産投資の経験がない会社員に向いている
スモールスタートが最も向いているのは、不動産投資の経験がなく、本業の収入を安定して得ている会社員や公務員です。安定した給与収入があれば、空室や修繕で一時的に赤字が出ても生活に影響せず、融資の審査でも有利に扱われます。
経験がないうちは、物件の良し悪しや営業担当者の説明が正しいかを判断する材料がありません。小さい金額で実際に運用し、判断の基準を自分の中に作ってから規模を広げましょう。
短期間で大きな家賃収入を得たい人には向かない
数年以内に月数十万円の家賃収入を得たい人には、区分1戸から始めるスモールスタートは向いていません。中古ワンルーム1戸の手残りは月数千円から1万円台が中心で、目標額に届くまでに10年以上かかることもあるためです。
短期間で規模を求める場合は、自己資金を多く用意して一棟物件から始める投資家もいます。ただし失敗したときの損失も大きくなるので、専門家に相談しながら収支を慎重に試算しましょう。
貯蓄が300万円未満なら出資型から始める
貯蓄が300万円に届かない段階では、中古ワンルームの初期費用と予備費を確保しにくいため、クラウドファンディングやJ-REITから始めるのが安全です。出資型の商品でも、利回りの仕組みや物件の立地による違いを学ぶことはできます。
毎月一定額を積み立てながら出資型で運用し、貯蓄が300万円を超えた時点で中古ワンルームの購入を検討する流れもあります。資金の状況に合わせて、無理のない方法から始めましょう。
まとめ
不動産投資のスモールスタートは、少ない資金で運用の流れを体験し、経験と実績を積んでから規模を広げる進め方です。1万円から出資できるクラウドファンディングから、自己資金100万〜200万円で始める中古ワンルームまで、資金に合わせて方法を選べます。
本記事で解説したポイントは、次の4つです。
- 小さく始めるなら、融資を使えて管理を委託できる中古ワンルームが現実的
- 初期費用は物件価格の7〜10%、別に予備費50万〜100万円を残す
- 手残りがマイナスになる物件は1戸目で選ばない
- 1〜2年運用して黒字を確認し、返済比率50%以下で2戸目を検討する
まずは自分の年収と貯蓄で無理なく始められる方法を決め、1戸目の物件選びから一歩ずつ進めていきましょう。










