年利5パーセントで運用できれば、1,000万円は20年後に約2,653万円まで増えます。預金金利が0.1%前後にとどまるなかで、5%という数字は高すぎる目標に見えるかもしれません。
年金積立金を運用するGPIFの実績は年率4%台で、5%は決して非現実的な水準ではないところです。ただし税金を引くと手取りの利回りは3.98%まで下がり、商品選びを誤れば元本を割ります。
年利5パーセントについて、次の4点を整理して解説します。
- 1,000万円と積立で増える金額のシミュレーション
- 単利と複利、税引後で変わる実質の利回り
- 年利5%を狙える投資先の特徴
- ポートフォリオの組み方と注意点


年利5パーセントは現実的な目標か
年利5パーセントは、長期の分散投資で狙える水準です。単年で5%を確実に取る運用ではなく、10年20年の平均で5%に着地させる考え方になります。
短期では、マイナスの年も当然出てきます。値動きのある資産に投資する以上、単年の成績はぶれるためです。
預金だけで5%に届く商品はありません。日本の普通預金金利は0.1%前後で、定期預金でも0.3%程度にとどまります。
目標を5%に置くなら、値動きのある資産を組み入れる前提になります。元本を減らさずに5%を取る方法は存在しません。
どこまでの下落なら受け入れられるかを先に決めます。許容できる範囲を超えた配分は、途中で投げ出す原因です。
GPIFの運用実績は年率4%台
公的年金を運用するGPIFの実績が、目標設定の目安になります。年金積立金管理運用独立行政法人の2001年度以降の運用実績は、年率4%台です。
GPIFのポートフォリオは、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券を各25%ずつ組み合わせた構成です。特殊な商品を使わず、一般の個人でも同じ配分を再現できます。
運用資産は200兆円を超え、世界最大級の年金基金として知られています。長期の運用実績としては、参照する価値の高いデータです。
年率4%台という数字は、単年の成績ではありません。プラス20%の年もあればマイナス10%の年もあり、平均すると4%台に落ち着いています。
個人が5%を狙うなら、GPIFより株式の比率を高める必要があります。値動きの幅も同時に大きくなる点は避けられません。
GPIFは四半期ごとに運用状況を公表しています。誰でも閲覧でき、配分の変更履歴まで確認できます。
四半期単位では大きな赤字を計上した期もありました。長期の平均で見て初めて、4%台という数字が意味を持ちます。
個人の運用でも、評価する単位は年ではなく10年です。
資産クラス別の平均リターン
年利5パーセントを狙えるかどうかは、何に投資するかで決まります。全世界株式の過去30年の平均リターンは年7%前後で推移してきました。
米国株式のS&P500は、より高い年8%から10%の実績があります。ただし2008年には年間で40%近く下落した年もありました。
先進国債券の平均リターンは年2%から3%です。値動きは小さいものの、単独で5%には届きません。
国内の不動産投資は、区分マンションの表面利回りで年4%から5%が相場です。経費と空室を引いた実質利回りは3%前後まで下がります。
過去のリターンは将来を保証しません。ただし資産クラスごとの水準感を知らないまま目標を立てると、実現できない配分を組むことになります。
年利5パーセントは、単年で確実に取る数字ではありません。プラス20%の年とマイナス10%の年をならして、10年20年の平均で5%に着地させる目標です。
GPIFは国内外の株式と債券を各25%ずつ持ち、2001年度以降の実績は年率4%台です。個人が5%を狙うなら、株式の比率を高める必要があります。
| 資産クラス | 長期の平均リターンの目安 | 値動きの大きさ |
|---|---|---|
| 全世界株式 | 年7%前後 | 大きい |
| 米国株式(S&P500) | 年8〜10% | 大きい |
| 先進国債券 | 年2〜3% | 小さい |
| 区分マンション投資 | 実質年3%前後 | 中程度 |
| 定期預金 | 年0.3%前後 | ほぼなし |
年利5パーセントで資産はいくら増えるのか
年利5パーセントの効果は、運用期間の長さで大きく変わります。複利で回せば、10年と30年では増え方の差が3倍以上に開きます。
元本1,000万円を年利5%で複利運用した場合、10年後は約1,629万円です。20年なら約2,653万円、30年では約4,322万円です。
積立で始める場合は、投じた元本の合計と運用益を分けて考えます。毎月5万円を20年続けると元本1,200万円に対し、資産は約2,056万円まで育つ計算です。
一括と積立のどちらが有利かは、相場の動き方で変わります。右肩上がりなら一括、上下を繰り返すなら積立が有利です。
始める時点でどちらになるかは分かりません。まとまった資金があるなら、数回に分けて投じる方法が無難です。
1,000万円を一括で運用した場合
まとまった資金を一度に投じると、複利の効果を最大限に受けられます。1,000万円を年利5%で30年運用すると、約4,322万円になる計算です。
10年時点では約1,629万円で、運用益は629万円です。20年時点では約2,653万円まで増え、運用益は1,653万円に達します。
後半になるほど増え方が加速する点が複利の特徴です。20年目から30年目までの10年間だけで、資産は1,669万円増えます。
同じ10年でも、最初の10年の増加分は629万円にとどまります。運用元本が大きくなるほど、同じ利率でも増える金額は膨らむためです。
一括投資には、投じた直後の下落に弱いという弱点もあります。購入時期を数回に分けることで、価格変動の影響をならせます。
30年という期間を確保できるのは、30代までに始めた場合です。50代で運用を始めるなら、想定できる期間は10年から15年になります。
期間が短いほど、複利の効果は限定的です。同じ1,000万円でも、10年なら増える金額は629万円にとどまります。
使う時期から逆算して、取れるリスクの大きさを決めましょう。
毎月5万円を積み立てた場合
積立投資では、時間の経過とともに元本も増えていきます。毎月5万円を年利5%で20年積み立てると、資産は約2,056万円です。
投じた元本の合計は1,200万円で、運用益は約856万円になります。10年なら元本600万円に対して約776万円、運用益は176万円です。
30年続けた場合は元本1,800万円に対して約4,161万円まで育ちます。運用益は2,361万円で、元本を大きく上回ります。
積立は購入価格を平準化できるため、始めるタイミングを選びません。相場が下がった局面では、同じ金額でより多くの口数を買えます。
毎月の金額を増やすほど到達点は上がります。5万円を8万円に増やせば、20年後の資産は約3,289万円です。
NISAのつみたて投資枠は年120万円まで使えます。毎月10万円までなら、非課税で積み立てられる計算です。
積立の途中で金額を変更しても、複利の効果は途切れません。収入が増えた時点で増額する運用でも問題ありません。
複利は後半ほど効きます。1,000万円を年利5%で運用した場合、最初の10年の増加は629万円ですが、20年目から30年目の10年では1,669万円増えます。
72の法則で倍になる年数を出す
資産が2倍になる年数は、暗算でも見積もれます。72を年利で割れば、元本が倍になるまでの年数を概算できます。
年利5%なら72割る5で14.4年です。1,000万円は約14年で2,000万円に達します。
年利3%では24年、年利7%では約10.3年という結果です。利率が2ポイント違うだけで、到達までの時間は10年以上変わります。
金利が0.3%の定期預金に当てはめると、240年かかる計算になります。預金だけで資産を倍にする発想が成り立たない理由です。
72の法則は複利を前提とした概算です。実際には税金や手数料が引かれるため、想定より時間はかかります。
年利5%なら、72の法則で14.4年に資産が倍になります。定期預金の0.3%では240年かかる計算です。
| 運用方法 | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
|---|---|---|---|
| 1,000万円を一括 | 約1,629万円 | 約2,653万円 | 約4,322万円 |
| 毎月5万円を積立 | 約776万円 | 約2,056万円 | 約4,161万円 |
| 毎月5万円の元本合計 | 600万円 | 1,200万円 | 1,800万円 |
年利5パーセントは税引後で3.98%まで下がる
表示されている利回りと、手元に残る利回りは同じではありません。運用益には20.315%の税金がかかるためです。
年利5%で得た利益から税金を引くと、実質の利回りは3.98%になります。1,000万円の運用で年50万円の利益が出ても、手取りは39万8,000円です。
単利と複利の違いも、長期では無視できない差を生みます。同じ年利5%でも、30年後の金額は1,000万円以上変わってきます。
販売資料に載る利回りは、税引前の数字です。手取りで比較しないと、商品ごとの優劣を判断できません。
NISAやiDeCoを使えば、運用益への課税を避けられます。制度を使うかどうかで、30年後の資産は数百万円変わります。
単利と複利では30年で1,822万円の差
単利は元本にだけ利息が付く計算方式です。複利は元本と利息の合計に対して次の利息が付くため、期間が長いほど差が開きます。
1,000万円を年利5%の単利で30年運用すると、利息は毎年50万円で一定です。30年間の合計は1,500万円で、資産は2,500万円になります。
複利なら同じ条件で約4,322万円です。単利との差は1,822万円です。
投資信託の分配金は、再投資する設定にすれば複利で回せます。分配金を受け取る設定では、増え方が単利に近い形です。
不動産投資の家賃収入も、生活費に充てれば単利にとどまります。繰上返済や次の物件の頭金に回すと、複利に近い効果が生まれます。
複利を働かせる条件は、利益を引き出さずに再投資することです。運用の途中で取り崩すと、増え方は単利に近づきます。
毎年50万円の利益を使い切る運用では、30年後も資産は1,000万円のままです。生活費とは別の資金で運用する理由も、複利にあります。
取り崩しの開始時期を遅らせるほど、複利の効果は積み上がります。
税金と手数料を引いた実質利回りで見る
運用益にかかる税率は20.315%です。年利5%は、税引後で3.98%まで目減りします。
投資信託には信託報酬という保有コストも必要です。インデックスファンドなら年0.1%前後、アクティブファンドでは年1%を超える商品もあります。
信託報酬が年1%の商品では、実質の利回りはさらに下がります。表面5%から信託報酬1%を引き、残りに課税されて手取りは3.19%です。
NISA口座を使えば、運用益にかかる税金はかかりません。年間360万円、生涯1,800万円の非課税枠が用意されています。
iDeCoは掛金が全額所得控除の対象です。運用益も非課税で、税制面の効果はNISAより大きくなります。
年利5%は税引後3.98%です。信託報酬が年1%の商品なら手取りは3.19%まで落ちるため、NISAとコストの低いファンドを組み合わせます。
1,000万円を年利5%で30年運用すると、単利で2,500万円、複利で約4,322万円です。差は1,822万円になります。
| 条件 | 実質の年利 | 1,000万円の年間手取り |
|---|---|---|
| 年利5%・課税口座・信託報酬0.1% | 3.90% | 約39万円 |
| 年利5%・課税口座・信託報酬1.0% | 3.19% | 約32万円 |
| 年利5%・NISA・信託報酬0.1% | 4.90% | 約49万円 |
年利5パーセントを狙える投資先
年利5パーセントに届く可能性がある商品は限られます。預金や個人向け国債では、どれだけ長く持っても届きません。
候補になるのは、株式を中心とした投資信託と不動産です。どちらも元本保証はなく、値下がりのリスクを引き受けることになります。
1つの商品に集中させず、複数を組み合わせる形が基本です。値動きの性質が違う資産を持てば、下落局面の目減りを抑えられます。
商品を選ぶ前に必要なのは、いつまでにいくら必要かという目標です。目標が決まらないまま商品を選ぶと、値動きに振り回される結果です。
10年以内に使う資金なら、5%を狙う運用には向きません。元本割れした状態で使う時期を迎えるリスクがあるためです。
インデックス型の投資信託
最も再現性が高いのが、指数に連動する投資信託です。全世界株式やS&P500に連動するファンドは、過去の平均リターンが年7%を超えています。
eMAXIS Slim全世界株式やeMAXIS Slim米国株式は、信託報酬が年0.1%未満です。コストの低さが、長期の手取りに直結します。
NISAのつみたて投資枠で購入できる商品も豊富です。金融庁の基準を満たしたファンドに絞られており、極端に不利な商品は含まれません。
値動きの幅は大きく、リーマンショック時には1年で40%近く下落しました。回復までには5年程度を要しています。
20年以上持てる資金で運用するなら、下落局面も通過点として扱えます。数年以内に使う予定の資金には向きません。
購入と管理の手間はほとんどかかりません。積立設定を一度作れば、あとは自動で買い付けが続きます。
ネット証券なら100円から購入できます。少額で試してから、金額を上げていく進め方も可能です。
複数のファンドを持つ必要はありません。全世界株式1本でも、実質的に数千銘柄へ分散されています。
高配当株とETF
配当を重視する運用では、配当利回りが年3%から4%の銘柄を選びます。株価の値上がりと合わせれば、年利5%に届く水準です。
日本株では、商社や通信、金融の銘柄に配当利回りの高い企業が並びます。連続増配を続ける企業を選べば、受け取る配当は年々増える形です。
米国株のETFでは、VYMやSPYDが高配当型として知られています。分散が効いており、個別株より値動きは穏やかです。
配当には現金が入ってくる安心感もあります。使ってしまえば複利は働きません。再投資して初めて、資産は加速する仕組みです。
減配のリスクも織り込む必要があります。業績が悪化すれば配当は減り、株価も同時に下がる展開が一般的です。
配当金には20.315%の税金がかかります。受け取るたびに課税されるため、複利の効率は投資信託より下がります。
NISAの成長投資枠を使えば、配当も非課税です。高配当株を持つなら、NISA口座の優先利用が有効です。
米国株の配当には、現地で10%の源泉徴収があります。確定申告で外国税額控除を使えば、一部の還付が受けられます。
不動産投資と不動産クラウドファンディング
現物の不動産投資は、家賃収入と売却益の2つで利益を狙います。区分マンションの表面利回りは年4%から5%が相場で、実質では3%前後です。
ローンを使えば自己資金に対する利回りは上がります。自己資金200万円で年20万円の手取りが残れば、自己資金利回りは10%です。
空室や修繕、金利上昇が起きれば、想定した利回りは崩れます。手取りが赤字に転じる月も出てきます。
不動産クラウドファンディングは、1万円から参加できる仕組みです。予定利回りは年3%から7%で、運用期間は数か月から数年に設定されています。
元本は保証されず、開発が滞れば分配も遅れる仕組みです。優先劣後方式を採用する事業者なら、一定の下落までは事業者が損失を負担します。
表面利回り5%の区分マンションは、年利5%の運用ではありません。管理費・修繕積立金・固定資産税・空室を引くと、実質は3%前後まで下がります。
eMAXIS Slim全世界株式の信託報酬は年0.1%を下回ります。不動産クラウドファンディングの予定利回りは年3〜7%で、元本保証はありません。
| 投資先 | 期待できる年利 | 最低投資額の目安 | 元本割れ |
|---|---|---|---|
| インデックス投資信託 | 年5〜7% | 100円 | あり |
| 高配当株・ETF | 年4〜6% | 数万円 | あり |
| 区分マンション投資 | 実質年3%前後 | 頭金100万円前後 | あり |
| 不動産クラウドファンディング | 年3〜7% | 1万円 | あり |
年利5パーセントを目指すポートフォリオ
1つの資産に集中させると、年利5パーセントの達成は運任せになります。値動きの異なる資産を組み合わせ、全体で5%を狙う設計が現実的です。
配分を決める基準は、目標までの期間とリスク許容度です。20年以上の時間が取れるなら株式を厚くし、10年以内なら債券や現預金の比率を上げます。
年に1回は配分を点検し、値上がりした資産を売って比率を戻しましょう。リバランスと呼ばれる作業で、リスクを一定に保つ効果があります。
配分に正解はありません。同じ年利5%を狙う場合でも、年齢と収入によって取れるリスクは変わります。
迷ったらGPIFの配分を出発点にします。国内外の株式と債券を各25%ずつ持つ構成です。
リスクを抑える配分
値動きを穏やかにしたいなら、株式は全体の半分程度に抑えます。株式50%・債券30%・不動産10%・現預金10%が、一つの目安です。
期待できるリターンは年4%前後で、5%にはわずかに届きません。下落局面での目減りが小さく、続けやすい配分です。
現預金を1割残しておく理由は、急な出費に備えるためです。生活費の6か月分は投資に回さず確保しておきます。
債券は金利上昇の局面で価格が下がります。値動きが小さいだけで、元本が保証されるわけではありません。
50代以降で資産の取り崩しが近い場合、株式の比率をさらに下げる判断もあります。使う時期が近いほど、価格変動の影響は重くなるためです。
不動産を1割組み入れるのは、株式や債券と値動きが連動しにくいためです。REITなら数万円から購入でき、現物より手軽に組み入れられます。
現物のワンルーム投資を組み入れる場合、金額の単位は一気に上がります。2,500万円の物件を買えば、ポートフォリオの大半は不動産です。
資産全体のバランスを見てから、購入するかどうかを判断しましょう。
成長を重視する配分
20年以上の時間を確保できるなら、株式を厚めに置きます。株式80%・不動産10%・現預金10%の配分なら、年6%前後を期待できます。
株式の内訳は、全世界株式1本でも分散が成立する構成です。先進国と新興国を分けて持つ方法もありますが、管理の手間は増えます。
下落局面では資産が3割から4割減る場面も想定しておきます。金額に直すと、1,000万円が600万円台まで落ちる計算です。
耐えられずに売却すると、損失が確定します。値下がりに動揺しない範囲まで、株式の比率を落とす判断も必要です。
積立を続けていれば、下落局面は安く買える期間として働きます。取り崩しが始まるまで、下げ相場は長期の味方です。
株式80%の配分では、下落局面で資産が3〜4割減る想定です。1,000万円が600万円台まで落ちても売らずに続けられるかを基準に、株式の比率を決めます。
年に1回はリバランスを行い、値上がりした資産を売って当初の比率へ戻しましょう。生活費6か月分は投資に回さず現預金で確保します。
| 配分 | 株式 | 債券 | 不動産 | 現預金 | 期待リターン |
|---|---|---|---|---|---|
| リスクを抑える | 50% | 30% | 10% | 10% | 年4%前後 |
| バランス型 | 65% | 15% | 10% | 10% | 年5%前後 |
| 成長重視 | 80% | 0% | 10% | 10% | 年6%前後 |
年利5パーセントを目指すときの注意点
年利5パーセントという数字は、詐欺的な商品の宣伝文句にも使われます。元本保証と高利回りを同時にうたう商品は存在しません。
もう1つの失敗は、下落局面での売却です。長期で5%に着地させる前提が、途中の売却で崩れます。
目標と期間を先に決めておけば、感情で動く場面も減るはずです。何年後にいくら必要かを書き出してから、配分を組みます。
3つ目の失敗は、手数料の高い商品を選ぶことです。年1%の差は、30年で数百万円の違いになります。
販売会社が勧める商品ほど、手数料は高めの設定です。自分で調べて選ぶ姿勢が、手取りの利回りを守ります。
元本保証で年利5%をうたう商品は疑う
元本が保証された商品で年利5%を出す仕組みはありません。預金保険の対象となる定期預金でも、金利は年0.3%前後です。
高い利回りは、見合うリスクを引き受けた対価です。リスクなしで高利回りという説明は、前提から成り立ちません。
金融庁に登録のない業者からの勧誘には応じないことが基本です。登録の有無は、金融庁のサイトで確認できます。
「元本保証」「必ず増える」といった表現は、金融商品取引法で禁止です。使っている時点で、法令を守っていない業者だと判断できます。
知人からの紹介や、SNS経由の勧誘にも同じ注意が必要です。紹介者自身が被害者になっている場合もあります。
年利5%をうたう未公開株や海外ファンドの話も、慎重に扱います。上場していない株式は売却先がなく、換金できません。
契約を急がせる勧誘は、判断の時間を与えない狙いです。即答は避け、持ち帰って調べる時間を確保しましょう。
金融庁と消費者庁は、無登録業者の名称を公表しています。名前を検索するだけでも、危険な勧誘は避けられます。
下落局面で売らない仕組みを作る
長期運用で最大の失敗は、下がったときに売ることです。価格が戻る前に売却すると、損失が確定して複利の前提が崩れます。
リーマンショックの局面でも、全世界株式は5年程度で水準を回復しました。持ち続けた投資家は、回復後の上昇も取れています。
売らずに済ませる方法は、生活資金と投資資金を分けておくことです。生活費6か月分を現預金で持てば、急な出費で売る必要はありません。
積立設定を自動化しておくのも有効です。相場を見て判断する回数が減り、感情が入り込む余地も小さくなります。
資産評価額を毎日確認する習慣も、売却の引き金になります。点検は年1回のリバランスの時期に絞りましょう。
「元本保証で年利5%」をうたう商品は存在しません。金融商品取引法は元本保証をうたう勧誘を禁じており、使っている時点で法令違反の業者です。
リーマンショック後、全世界株式は5年程度で水準を回復しました。売らずに持ち続けられる金額まで、株式の比率を調整します。
- 登録業者かどうかを金融庁のサイトで確認する
- 生活費6か月分は投資に回さない
- 積立を自動化し、判断する回数を減らす
- 評価額の確認は年1回のリバランス時に絞る
まとめ
年利5パーセントは、長期の分散投資で狙える現実的な水準です。GPIFの2001年度以降の実績は年率4%台で、株式の比率を高めれば5%は射程に入ります。
1,000万円を年利5%の複利で運用すると、10年で約1,629万円、20年で約2,653万円、30年で約4,322万円です。毎月5万円の積立なら、20年後の資産は約2,056万円になります。
ただし表示の利回りが、そっくり手元に残るわけではありません。運用益には20.315%の税金がかかり、年利5%は税引後3.98%まで下がります。
NISAとiDeCoを使えば運用益は非課税です。信託報酬が年0.1%を下回るインデックスファンドと組み合わせると、手取りの利回りを高く保てます。
年利5パーセントを目指すうえで守りたいのは、次の3点です。
- 元本保証で年利5%をうたう商品には近づかない
- 生活費6か月分は現預金で確保し、下落局面で売らずに済む状態を作る
- 年1回リバランスし、当初の配分に戻す
目標金額と期間を決めてから、配分の設計に進みましょう。










