銀行の不動産投資ローンで審査に通らなかったり、築年数の古い物件で融資を断られたりして、ノンバンクを検討し始める人は少なくありません。ノンバンクは審査が柔軟な一方で金利が高めに設定されており、特徴を理解せずに借りると、毎月の返済が家賃収入を圧迫する原因になります。
本記事では、不動産投資に使えるおすすめのノンバンク5社の特徴と、銀行との違い、金利が返済額に与える影響、ノンバンクが向いている人と審査を通すコツまでを具体的な数字で解説します。


不動産投資のノンバンクとは
ノンバンクとは、銀行のように預金を受け入れず、融資の業務だけを行う金融機関のことです。不動産投資の分野では、信販会社やリース会社系の金融会社、不動産担保ローンの専門会社などが、投資用マンションや一棟アパート向けのローンを取り扱っています。
ノンバンクは預金ではなく、銀行からの借入や社債で集めた資金を貸し出しているため、銀行より金利が高くなる仕組みです。金利が高い代わりに審査の基準を独自に設定でき、銀行が融資しにくい人や物件にも対応できる点が特徴になります。
不動産投資ローンを扱う主なノンバンクの種類は、以下のとおりです。
| 種類 | 主な会社の例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 信販会社系 | ジャックス、アプラス | 販売会社と提携した投資用マンションローンが中心 |
| クレジットカード会社系 | セゾンファンデックス | 区分から一棟まで幅広い物件に対応 |
| 信託銀行グループ系 | 三井住友トラスト・ローン&ファイナンス | 投資用不動産ローンや不動産担保ローンを扱う |
| ネット証券グループ系 | SBIエステートファイナンス | 投資用不動産向けのローンを扱う |
ノンバンクは融資だけを行う金融機関
ノンバンクは預金業務を行わず、貸金業法にもとづいて融資だけを行う金融機関で、銀行とは資金の集め方と審査の考え方が異なります。銀行が預金者の資金を守るために慎重な審査を行うのに対し、ノンバンクは高めの金利でリスクを補い、幅広い借り手に融資しています。
不動産投資ローンを扱うノンバンクの多くは、大手の信販会社や金融グループの子会社で、長年の融資実績があります。金利の高さだけで避けるのではなく、銀行と比べてどの場面で役立つかを理解しておきましょう。
オリックス銀行はノンバンクではなく銀行
不動産投資ローンで名前が挙がることの多いオリックス銀行は、ノンバンクと紹介されることもありますが、預金を扱う銀行です。オリックスグループにはリース会社などのノンバンクがあるため混同されやすいものの、オリックス銀行自体は銀行法にもとづく銀行として営業しています。
オリックス銀行の投資用不動産ローンは、会社員や公務員の区分マンション投資で広く使われています。ノンバンクを探す前に、オリックス銀行のように投資用ローンに積極的な銀行の審査も受けておきましょう。
銀行とノンバンクの不動産投資ローンの違い
銀行とノンバンクの不動産投資ローンは、金利と審査の柔軟さ、融資期間、審査のスピードで違いがあります。銀行は金利が低い代わりに審査が厳しく、ノンバンクは金利が高い代わりに審査の基準が柔軟という関係で、どちらが優れているかではなく状況に応じて使い分けるものです。
ノンバンクの金利は3%台から5%前後が中心で、銀行より1〜2%ほど高い水準です。
| 項目 | 銀行 | ノンバンク |
|---|---|---|
| 金利の目安 | 1%台後半〜3%台 | 3%台〜5%前後 |
| 審査の基準 | 年収・勤務先・物件の担保評価を厳しく見る | 物件の収益性を重視し、柔軟に判断する |
| 築古・地方の物件 | 融資期間が短くなりやすい | 長めの融資期間に対応することがある |
| 審査のスピード | 2〜4週間程度 | 1〜2週間程度 |
ノンバンクは銀行より金利が1〜2%高い
ノンバンクの不動産投資ローンの金利は3%台から5%前後が中心で、銀行の1%台後半から3%台と比べて1〜2%ほど高く設定されています。預金より調達コストの高い資金を貸し出していることと、銀行が融資しにくい借り手や物件を対象にしていることが理由です。
同じ物件でも、金利の差によって毎月の返済額と手残りは大きく変わります。金利の差が返済額にどれだけ影響するかは、後の章で具体的な数字で確認しましょう。
ノンバンクは物件の収益性を重視して審査する
ノンバンクの審査は、借り手の年収や勤務先よりも、物件の家賃収入で返済できるかという収益性を重視する傾向があります。銀行が年収500万円以上を目安にするのに対し、ノンバンクには年収300万円台から融資の実績がある会社もあります。
ただし収益性の低い物件は、ノンバンクでも審査に通りにくくなります。審査が柔軟だからといって、どんな物件でも融資を受けられるわけではない点に注意しましょう。
築古や地方の物件でも融資期間を長く取りやすい
銀行は法定耐用年数の残りを基準に融資期間を決めることが多い一方、ノンバンクは築古の物件でも独自の基準で長めの融資期間を設定することがあります。築30年の木造アパートは法定耐用年数の22年を超えているため、銀行では融資期間が10年以下に短くなることもあるためです。
融資期間が長くなれば毎月の返済額が下がり、利回りの高い築古物件でも手残りを確保しやすくなります。築古や地方の高利回り物件を狙う投資家にとって、ノンバンクは有力な選択肢になるでしょう。
審査の結果が出るまでが早い
ノンバンクは審査の結果が出るまでが1〜2週間程度と、2〜4週間かかることの多い銀行より早い傾向があります。人気の高い物件は複数の買い手が競合するため、融資の承認が早いことが購入できるかどうかを左右する場面もあります。
審査の早さは、買付証明書を出してから契約までの期間が短い物件で特に役立ちます。スピードを優先してノンバンクを選ぶ場合も、金利や手数料の条件は必ず確認しましょう。
不動産投資におすすめのノンバンク5社
不動産投資ローンを扱うノンバンクは複数ありますが、会社によって対象とする物件の種類や申し込みの方法が異なります。本章では区分マンションから一棟物件まで、不動産投資ローンの取り扱い実績がある5社を紹介します。
金利や融資期間、年収の条件は物件や時期によって変わるため、最新の条件は各社の公式サイトや窓口で確認してください。
| 会社名 | 主な対象物件 | 申し込みの方法 |
|---|---|---|
| ジャックス | 区分マンション | 提携する販売会社経由 |
| アプラス | 区分マンション | 提携する販売会社経由 |
| セゾンファンデックス | 区分マンション・一棟物件 | 直接申し込み |
| 三井住友トラスト・ローン&ファイナンス | 区分マンション・一棟物件 | 直接申し込み・提携経由 |
| SBIエステートファイナンス | 区分マンション・一棟物件 | 直接申し込み・提携経由 |
ジャックスは販売会社と提携した投資用マンションローン
ジャックスは大手信販会社で、投資用マンションの販売会社と提携した投資用マンションローンを取り扱っています。販売会社から物件を購入する際に、販売会社を通じて申し込む形が一般的で、区分マンションの購入に使われています。
信販系のローンは銀行より審査が柔軟で、年収300万円台からの融資実績があると紹介されることもあります。提携している販売会社でしか使えないため、購入を検討している会社が提携先かどうかを確認しましょう。
アプラスは区分マンション向けの投資用ローン
アプラスは新生銀行グループ(現SBI新生銀行グループ)の信販会社で、区分マンション向けの投資用マンションローンを提携する販売会社経由で提供しています。ジャックスと同じく、販売会社から物件を購入する際に利用する形が中心です。
会社員や公務員の区分マンション投資で使われることが多く、団体信用生命保険に加入できる商品もあります。複数の販売会社から物件を紹介されている場合は、提携しているローン会社ごとに金利を比べましょう。
セゾンファンデックスは区分から一棟まで対応する
セゾンファンデックスはクレディセゾングループのノンバンクで、区分マンションから一棟アパートまで幅広い投資用不動産の購入資金を融資しています。販売会社の提携に限らず、投資家が直接申し込める点が信販系のローンとの違いです。
自宅や保有物件を担保にした不動産担保ローンも扱っており、資金の使い道に応じて商品を選べます。銀行の審査に通らなかった物件の相談先として、名前が挙がることの多い会社です。
三井住友トラスト・ローン&ファイナンスは信託銀行グループのノンバンク
三井住友トラスト・ローン&ファイナンスは三井住友信託銀行グループのノンバンクで、投資用不動産の購入資金を融資するローンを取り扱っています。大手金融グループの一員として長く不動産関連の融資を手がけており、区分マンションと一棟物件の両方に対応しています。
不動産を担保にした事業資金の融資も扱っているため、規模を広げたい投資家の相談先にもなります。金利や融資期間は物件の条件によって個別に決まるので、見積もりを取って比べましょう。
SBIエステートファイナンスは投資用不動産向けローンを扱う
SBIエステートファイナンスはSBIグループのノンバンクで、投資用不動産の購入資金向けローンや不動産担保ローンを取り扱っています。投資用マンションの購入資金のほか、保有する不動産を担保にした資金調達にも対応しています。
インターネットで仮審査の申し込みができる商品もあり、事前に借入の目安を確認したい投資家にも使いやすい会社です。条件の詳細は公式サイトで最新の情報を確認し、複数社を比べてから申し込みましょう。
ノンバンクで借りるときの注意点
ノンバンクは審査が柔軟で使いやすい反面、金利の高さが長期の返済総額に大きく影響します。借りた後に想定より手残りが少なくなって困らないように、金利の差による返済額の違いと、借り換えや繰り上げ返済の条件を事前に確認しておくことが大切です。
1,700万円を35年で借りた場合の、金利ごとの返済額の比較は以下のとおりです。
| 金利 | 毎月の返済額 | 年間の返済額 | 35年間の総返済額 |
|---|---|---|---|
| 2.0%(銀行の目安) | 約5.6万円 | 約67.6万円 | 約2,365万円 |
| 4.0%(ノンバンクの目安) | 約7.5万円 | 約90.3万円 | 約3,162万円 |
| 差額 | 約1.9万円 | 約22.7万円 | 約797万円 |
金利が2%違うと35年で約800万円の差になる
1,700万円を35年で借りる場合、金利2%と4%では毎月の返済額が約1.9万円、35年間の総返済額では約800万円も違ってきます。家賃月8万円のワンルームで金利4%の返済額7.5万円を払うと、管理費や修繕積立金を差し引いた時点で毎月の持ち出しが発生します。
ノンバンクで借りるなら、利回りの高い物件を選んで金利の高さを家賃収入で吸収できるかを確かめる必要があります。金利4%でも手残りがプラスになる物件かどうかを、購入前に計算しましょう。
1,700万円・35年の借入では、金利2%と4%で総返済額に約800万円の差が出ます。金利4%でも手残りがプラスになる物件だけを選びましょう。
借り換えを前提にした借入は計画どおりに進まないことがある
ノンバンクで借りて数年後に銀行へ借り換える計画を立てても、物件の評価や金融情勢によっては借り換えの審査に通らない可能性があります。借り換えの審査では、申し込んだ時点の物件の価値と家賃収入、借り手の年収があらためて評価されるためです。
借り換えが実現しなかった場合でも、ノンバンクの金利のまま返済を続けて手残りがプラスになるかを確認しておく必要があります。借り換えは実現すれば有利になる選択肢と考え、前提にしない計画を立てましょう。
繰り上げ返済や完済の手数料を確認する
ノンバンクのローンには、繰り上げ返済や期限前の完済に手数料がかかる商品もあるため、契約前に条件を確認しておきます。借り換えや物件の売却で一括返済するとき、残高の数%の違約金がかかると、想定していた利益が減ってしまうためです。
繰り上げ返済の手数料は、返済額の一定割合や定額など会社ごとに設定が異なります。金利だけでなく、手数料を含めた総支払額で銀行とノンバンクを比べましょう。
ノンバンクの不動産投資ローンが向いている人
ノンバンクは金利が高いため、誰にでも勧められる借入先ではありません。銀行の審査に通りにくい事情があり、かつ金利の高さを家賃収入で補える物件を選べる人に向いた借入先で、自分の状況に当てはまるかを確認してから検討することが大切です。
まず銀行の審査を受け、断られた場合や条件が合わない場合にノンバンクを検討するのが基本の順番です。
ノンバンクの不動産投資ローンは、次のような人に向いています。
- 年収が銀行の目安に届かないが、安定した勤務先で働いている人
- 築古や地方の高利回り物件を購入したい人
- 銀行の融資枠を使い切り、2棟目・3棟目の資金を探している人
年収が銀行の目安に届かない会社員
年収が400万円前後で銀行の不動産投資ローンの目安に届かない会社員でも、ノンバンクなら物件の収益性次第で融資を受けられる可能性があります。ノンバンクの中には、年収300万円台からの融資実績を持つ会社もあるためです。
ただし年収が低いほど、空室や修繕で持ち出しが発生したときに給与で補う余力も小さくなります。借入額を抑えるために自己資金を多めに入れるなど、無理のない返済計画を立てましょう。
築古や地方の高利回り物件を買いたい人
築年数が法定耐用年数を超えた物件や、地方の高利回り物件を買いたい人にとって、ノンバンクは銀行より融資を受けやすい借入先です。表面利回りが10%を超えるような物件なら、金利が4%でも家賃収入で返済をまかない、手残りを確保できる場合があります。
築古物件は修繕費が多くかかる傾向があるため、修繕費を含めた収支で金利の高さを吸収できるかを確かめます。物件の状態を専門家に確認してもらい、修繕費を見込んだうえで借入額を決めましょう。
銀行の融資枠を使い切った人
すでに複数の物件を保有していて、銀行から追加の融資を受けにくくなった投資家も、ノンバンクを活用することで規模を広げられます。銀行は借り手ごとに融資の上限を設けていることが多く、既存の借入が多いと新たな融資に慎重になるためです。
既存の物件が黒字で運用できている実績は、ノンバンクの審査でも評価されます。保有物件の収支を確定申告書で示せるように準備し、ノンバンクに相談しましょう。
ノンバンクの審査を通すためのコツ
ノンバンクの審査は銀行より柔軟ですが、条件がそろっていなければ融資を受けられないことに変わりはありません。自己資金の準備や物件の選び方、信用情報の管理など、申し込む前に整えておくべき点を押さえておけば、審査に通る可能性と借入の条件をどちらも改善できます。
準備には数か月かかるものもあるため、物件探しと並行して早めに取りかかっておくと、良い物件が見つかったときに慌てずに申し込めるでしょう。
審査を通すために準備しておきたいことは、次の3つです。
- 物件価格の1〜2割の自己資金を用意する
- 家賃収入で返済をまかなえる収益性の高い物件を選ぶ
- クレジットカードや他のローンの延滞をなくしておく
自己資金を1〜2割用意すると条件が良くなる
物件価格の1〜2割の自己資金を頭金として入れると、借入額が減ってノンバンクの審査に通りやすくなり、金利の条件も良くなることがあります。頭金を入れると物件の価値に対する借入の割合が下がり、金融機関にとって貸し倒れのリスクが小さくなるためです。
1,700万円の借入を1,400万円に減らせば、金利4%でも毎月の返済額は約1.3万円下がります。手元に予備費を残せる範囲で、頭金を増やせないか検討しましょう。
家賃収入で返済できる物件を選ぶ
ノンバンクの審査は物件の収益性を重視するため、家賃収入から管理費や返済額を差し引いても手残りがプラスになる物件を選ぶことが、審査に通る最大の条件です。返済比率が家賃収入の50%以下に収まる物件なら、審査の担当者にも返済の見通しを説明しやすくなります。
収益性の低い物件は、ノンバンクでも融資額が減らされたり、審査に通らなかったりします。申し込む前に、金利4%程度で返済比率と手残りを自分で計算しておきましょう。
信用情報に延滞の記録を残さない
ノンバンクも審査で信用情報機関の記録を確認するため、クレジットカードや携帯電話の分割払いに延滞があると、審査に通りにくくなります。延滞の記録は完済後も一定期間残り、金融機関に返済能力への不安を与えるためです。
申し込む前にCICやJICCで自分の信用情報を開示し、延滞の記録がないかを確認しておくと安心です。使っていないクレジットカードのキャッシング枠も、審査の前に整理しておきましょう。
ノンバンクを選ぶときの比較ポイント
ノンバンクを選ぶときは、金利の低さだけで決めず、融資期間や手数料、団体信用生命保険の有無まで含めて比べることが大切です。同じ金利でも融資期間や手数料の違いで毎月の手残りと総支払額は変わるため、複数社から条件を取り寄せて並べて比べましょう。
ノンバンクの条件は物件や借り手の属性によって個別に提示されることが多く、公式サイトの金利表だけでは実際の返済額が分からないため、仮審査で具体的な条件を確認することが大切です。
ノンバンクを比べるときに確認したい項目は、次の3つです。
- 金利と融資期間を合わせた毎月の返済額
- 事務手数料や保証料、繰り上げ返済手数料を含めた総支払額
- 団体信用生命保険に加入できるかどうか
金利と融資期間を合わせて毎月の返済額で比べる
ノンバンクを比べるときは、金利だけでなく融資期間も合わせて、毎月の返済額と手残りで比べます。金利が0.5%高くても融資期間が10年長ければ、毎月の返済額は低くなり、キャッシュフローは改善することがあるためです。
ただし融資期間を長くするほど総返済額は増えるので、保有する予定の年数と売却の時期も考えて判断します。毎月の手残りと総返済額の両方を、比較表にまとめてから決めましょう。
手数料を含めた総支払額で比べる
ノンバンクのローンには、融資額の1〜2%程度の事務手数料や保証料がかかる商品があり、金利が低くても手数料を含めると割高になることがあります。1,700万円の借入で事務手数料が2%なら、契約時に34万円の現金が必要になるためです。
手数料は物件の購入諸費用と一緒に現金で払うことが多く、資金計画に入れておかないと決済時に不足します。見積もりを取るときは、手数料の金額と支払いの時期を必ず確認しましょう。
団体信用生命保険に加入できるかを確認する
ノンバンクのローンの中には、団体信用生命保険に加入できない商品や、加入が任意の商品もあるため、申し込む前に必ず確認します。団信に加入していれば、契約者が亡くなったときにローンの残りが保険金で完済され、家族に借金のない物件を残せるためです。
団信に加入できない場合は、別に生命保険に入るなど、万一のときの備えを自分で用意する必要があります。家族に負担を残さないよう、保障の内容まで含めて借入先を選びましょう。
不動産投資のノンバンクに関するよくある質問
ノンバンクの利用を検討している投資家からは、住宅ローンへの影響や銀行への借り換え、個人事業主でも借りられるかといった質問がよく寄せられます。借りた後の資金計画にも関わる内容なので、申し込む前に答えを確認しておきましょう。
いずれの質問も、借りる前に知っていれば避けられる失敗や、有利に進められる手続きにつながる内容で、ノンバンクを初めて使う人ほど事前に押さえておきたいポイントです。
ノンバンクについて本章で取り上げる質問は、次の3つです。
- ノンバンクで借りると住宅ローンの審査に影響するか
- ノンバンクから銀行に借り換えられるか
- 個人事業主や自営業者でも借りられるか
ノンバンクの借入も住宅ローンの審査で借入として見られる
ノンバンクで借りた不動産投資ローンも、信用情報機関に登録されるため、後から住宅ローンを申し込むときは既存の借入として審査で確認されます。投資用ローンの残高が大きいと、住宅ローンで借りられる金額が減ったり、審査に通りにくくなったりすることがあります。
自宅の購入を予定している人は、投資用ローンより先に住宅ローンを組むほうが審査で有利になりやすいでしょう。購入の順番を、あらかじめ金融機関に相談しておくことが大切です。
運用実績を積めば銀行への借り換えを検討できる
ノンバンクで借りた後も、数年間延滞なく返済して黒字の運用実績を積めば、金利の低い銀行への借り換えを検討できます。確定申告書で不動産所得の黒字を示せれば、銀行の審査でも賃貸経営の実績として評価されるためです。
借り換えには新たな事務手数料や登記費用がかかるため、金利の差で費用を回収できるかを計算して判断します。金利が1%以上下がる見込みがあれば、借り換えを検討する価値があるでしょう。
個人事業主でもノンバンクなら相談しやすい
銀行の不動産投資ローンは会社員や公務員を主な対象としていることが多い一方、ノンバンクは個人事業主や自営業者の申し込みにも柔軟に対応する傾向があります。ノンバンクは借り手の職業より、物件の収益性と事業の実績を重視して審査するためです。
個人事業主が申し込む場合は、直近2〜3年分の確定申告書で安定した所得を示せるかが審査のポイントになります。所得を低く申告していると借入額が伸びないので、申告の内容も確認しておきましょう。
まとめ
不動産投資のノンバンクは、銀行より金利が1〜2%高い代わりに、年収や物件の条件について審査が柔軟な借入先です。銀行の審査に通らなかった場合や、築古・地方の高利回り物件を購入したい場合に、有力な選択肢になります。
本記事で解説したポイントは、次の4つです。
- ノンバンクの金利は3%台〜5%前後で、銀行より1〜2%高い
- 主なノンバンクはジャックス、アプラス、セゾンファンデックス、三井住友トラスト・ローン&ファイナンス、SBIエステートファイナンス
- 1,700万円・35年の借入では、金利2%と4%で総返済額に約800万円の差が出る
- 金利4%でも手残りがプラスになる物件を選び、借り換えを前提にしない
まずは銀行の審査を受けたうえで、条件が合わない場合にノンバンク各社の最新の条件を比べ、自分の物件に合う借入先を選びましょう。











