毎月の支出額を減らしたいとき、「食費をもう少し抑えられないだろうか」と考える人もいるでしょう。しかし、食費の平均額を把握しない限り、ご自身の現状の食費が高いのか低いのかがわかりません。
この記事では、世帯ごとの1ヶ月の食費の平均額を解説した上で、具体的な節約方法を5つ解説します。食費は毎月必要な費用です。平均額と照らし合わせながら、節約できる部分がないか確認しましょう。
【世帯別】1ヶ月の食費の平均額
食費の節約を考える前に、まずは食費の平均額を確認しましょう。食費は単身世帯と二人以上世帯では大きく異なるため、それぞれ分けて以下で解説します。
単身世帯の食費平均額
単身世帯の食費平均額は以下の通りです。
費目 | 月平均額 |
---|---|
穀類 | 2,581円 |
魚介類 | 2,129円 |
肉類 | 2,026円 |
乳卵類 | 1,665円 |
野菜・海藻 | 3,538円 |
果物 | 1,496円 |
油脂・調味料 | 1,357円 |
菓子類 | 2,740円 |
調理食品 | 6,616円 |
飲料 | 3,088円 |
酒類 | 1,905円 |
外食 | 11,060円 |
食費合計 | 40,331円 |
出典:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯 年報(2019年)」
単身世帯の1ヶ月の食費は約4万円であることがわかります。外食を減らし、自炊の機会を増やすことで食費をさらに抑えることが可能です。
二人以上世帯の食費平均額
二人以上世帯の食費平均額は以下の通りです。
費目 | 月平均額 |
---|---|
穀類 | 6,345円 |
魚介類 | 5,884円 |
肉類 | 7,272円 |
乳卵類 | 3,811円 |
野菜・海藻 | 8,491円 |
果物 | 2,869円 |
油脂・調味料 | 3,554円 |
菓子類 | 6,027円 |
調理食品 | 10,397円 |
飲料 | 4,698円 |
酒類 | 3,184円 |
外食 | 12,726円 |
食費合計 | 75,258円 |
出典:総務省「家計調査 家計収支編 二人以上世帯 年報(2019年)」
二人以上世帯の食費平均額は7万円を超えています。世帯内の人数が多くなり、さらに子供がいる家庭もあるため、必然的に食費がかさみます。手頃な値段の食材を多く取り入れるなど、工夫しながら食費を抑えることが大切です。
上記の食費平均額を参考にしながら、食費の支出内容を検証してみましょう。
食費への支出は男女でも差があるの?
男性と女性では食事の量や食事に対する趣向が異なります。食費は性別によっても差があるのでしょうか。単身世帯の男性と女性の食費は以下の通りです。
性別 | 金額 |
---|---|
男性 | 42,165円 |
女性 | 34,850円 |
男女平均 | 38,257円 |
参照:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯(2020年)」
単身女性の食費は、単身男性と比べて約7,300円安いことがわかります。女性の食費のほうが安い理由は、男性と比べて自炊の頻度が高いことや1度の食事量が少ないことなどが挙げられます。
マイボトルで飲み物を持参するなど、食費削減のためにできることから始めましょう。
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支出における食費の割合は?
家計は食費の他に、家賃や水道光熱費などから構成されています。食費だけを考えるのではなく、支出における家計全体の割合を把握することも非常に大切です。食費を含め、各項目の支出額は以下の通りです。
費目 | 総世帯 | 二人以上の世帯 | 単身世帯 |
---|---|---|---|
食料 | 66,678円 | 80,198円 | 41,373円 |
住居 | 18,620円 | 17,374円 | 20,950円 |
光熱・水道 | 18,307円 | 21,836円 | 11,687円 |
家具・家事用品 | 10,159円 | 12,708円 | 5,393円 |
被服及び履物 | 7,691円 | 9,175円 | 4,910円 |
保健医療 | 11,800円 | 14,296円 | 7,129円 |
交通・通信 | 32,432円 | 39,972円 | 18,310円 |
教育 | 6,711円 | 10,293円 | 2円 |
教養娯楽 | 21,809円 | 24,987円 | 15,867円 |
その他の消費支出 | 39,360円 | 47,088円 | 24,888円 |
消費支出計 | 233,568円 | 277,926円 | 150,506円 |
参照:総務省「家計調査報告(家計収支編) 2020年平均結果の概要(PDF)」
一般的に、手取り額の15%程度が理想の食費割合と言われています。しかし、上記の表から分かる通り、いずれの世帯も食費の割合が支出の合計の25%を超えているのが実情です。
食べ盛りの子供がいるなど、家族構成によっては食費を手取り額の15%程度に収めることは難しいかもしれません。その場合は、食費以外の支出項目を節約することの意識が大切です。
家計にも好影響!食費を節約する5つのポイント
買い物の際に少し工夫することで、簡単に食費を節約することができます。食費は毎月かかるため、見直すと家計にも非常に良い影響があります。ここでは食費を節約するポイントとして以下の5つを解説します。
- 事前に買うものを決める
- 積極的に冷凍を活用する
- 特売品や割引品の購入はしっかりと検討する
- 食事の内容を工夫する
- 買い物の頻度を抑える
ポイント1:事前に買うものを決める
買った食材を食べずに廃棄することを避けるため、買い物に行く前に何が必要かを決めておきましょう。買い物リストを作成することで必要なものを買い忘れることがなく、必要以上に食材を購入することを避けられます。
また、帰り道でついコンビニに立ち寄ると不要なものを買いがちです。いくら単価が安いとはいえ、必要以上の買い物は避けましょう。
ポイント2:積極的に冷凍を活用する
食費を節約するために安い野菜やお肉を買う人も多いでしょう。しかし、単に安いからといって一度に多くの食材を買うと消費しきれずに廃棄量が増えてしまうかもしれません。
食材は冷凍することで保存期間が長くなることが多いため、使い切れない食材は冷凍しましょう。解凍時に使いやすいよう、用途に合わせて切った上で小分けにしておくと便利です。
ポイント3:特売品や割引品の購入はしっかりと検討する
特売品や割引品はいつもよりお得に買えるため、つい多めに買ってしまいがちです。しかし、必要以上の買い物は食品ロスにつながるためおすすめできません。
いくら安いとはいえ、特売品や割引品が本当に必要かしっかりと検討しましょう。割引や特売といった言葉に振り回され、食費を抑えているつもりでも意外と買っていることがあります。
「安物買いの銭失い」にならないよう、必要なものを必要な分だけ購入するようにしましょう。
ポイント4:食事の内容を工夫する
もやしや豆腐、鶏のむね肉などは栄養価が高く比較的安価で買える食材であるため、食費の節約にはぴったりと言われています。しかし、食費を気にするあまり、同じような食材ばかりを食べているとどうしても飽きてしまいます。
そんなときはパスタソースなどのレトルト食品を上手に使い、食事の内容を工夫しましょう。少しのアレンジを加えるだけで変化をつけることが可能です。
また、少し楽をしたいときにもお惣菜を買うよりもレトルト食品の方が安いため、いざという時にも役立ちます。日々の食事のバリエーションを増やすために、レトルト食品をいくつかストックしておくと良いでしょう。
ポイント5:買い物の頻度を抑える
買い物に出かけると、買う予定のなかった食材やスイーツをつい手に取ってしまうという人もいるでしょう。買い物に出かける頻度が高いほど不要なものを買うことが多くなり、結果として食費が増えて出費が膨らみます。
そのため、できるだけ買い物の頻度を下げると意識することが大切です。買い物は週に1~2回と決めるだけでも大きな効果が期待できます。買い物に出かける曜日を決めるのも良いでしょう。
まとめ:世帯ごとの食費の平均額を参考にしながら節約に挑戦しよう
食費の1ヶ月平均額は世帯ごとに大きく異なります。また、男女でも差があるため、平均額を参考にしながらご自身の食費の現状を把握すると良いでしょう。
その上で、食費を節約できるポイントがないか探すことが大切です。無理なく続けられる節約方法を取り入れながら、この機会に食費を見直しましょう。