ニュースレター登録

家計

FPに払う相談料の相場はいくら?相談するメリットも把握しておこう

世の中には、さまざまな専門家がいます。専門家ごとに扱っている分野が異なりますが、家計などお金の総合的な専門家といえば「FP(ファイナンシャルプランナー)」がおすすめです。FPといえば「マネーセミナー」というイメージがあるかもしれませんが、個別相談のサービスを利用して家計の見直しも可能です。

では、なぜ無料で相談できるのか、どんな内容の相談を受け付けてくれているか気になったことはありませんか?

FPに相談することで家庭のお金の問題について相談できます。専門家への相談はほとんどの場合「相談料」などの名目でお金を払うことになるでしょう。お金を払うとなれば、ある程度は有料料金の「相場」について把握しておきたいところです。

本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談する際の相談料の相場を中心に、これからFPに相談を検討している方にとって必要な情報について解説します。

\ 「オリジナル家計診断書」無料プレゼント /

無料診断する

そもそも「FP(ファイナンシャルプランナー)」って何をしてくれるの?

「FP(ファイナンシャルプランナー)」とは、家庭のお金の相談ごとに対して、知識と経験を活かして適切なアドバイスをしてくれる専門家です。相談者の「くらしのお金」に関する相談を受け付け、必要に応じて税金や保険、ローンなどの知識を踏まえつつ総合的な資金計画をたててくれます。

生活や将来の夢のためには、少なからず「支出・費用」などお金の問題が関わります。FPは、相談者の悩みを聞き、専門的な知識と専門家としての横のつながり(税理士や銀行など)を駆使して、経済的な側面からその悩みの解消や夢の実現をサポートします。

FP(ファイナンシャルプランナー)の種類

ひとくちに「ファイナンシャルプランナー(FP)といっても、企業・組織に所属しているか否かによって、以下のような種類に分かれています。

一概に「〇〇のほうが優れている」ということではなく、提供されるサービスに違いがあることを知っておきましょう。

FPの種類 特徴
企業系FP 生命保険会社や不動産会社、銀行などに在籍していて、FPの資格を保有している
自社商品や提携商品を販売することを目的に、無料でライフプランニングやお金の相談を実施している
独立系FP FP事務所を経営し、相談サービスなどで報酬を得る。顧客からの相談料を収入源とすることが多い
ほかの士業が兼務するFP 税理士や公認会計士が、士業としての業務の一環として顧客のライフプランニングの相談などを受け付ける。報酬を受けての業務であることも多いが、なかには無料で相談できるケースもある
IFA 独立系ファイナンシャルアドバイザー。証券会社・銀行と業務提携して株式や投資信託などの売買の仲介を行う。

どのFPに相談するかによって、得意分野が異なります。

例えば「企業の商品のおすすめはされたくない。純粋に第三者の目線でライフプランニングしてほしい」ということなら、独立系FPが向いている可能性があります。

FP(ファイナンシャルプランナー)に相談できる内容

FP(ファイナンシャルプランナー)はお金に関するさまざまな相談を受け付けていますが、「具体的にどんな相談ができるの?」と気になる方もいるでしょう。ここではFPに相談できる内容について紹介します。

FPに相談できる内容は、主に以下の5つです。

  1. 老後の資金について
  2. 住宅ローンの組み方や返済について
  3. 相続について
  4. 保険の見直しについて
  5. 資産運用について

老後の資金について

老後資金に不足はないのか、お金の心配をせずに長い老後を過ごせるのか不安な方は、FPに相談できます。

定年退職したあとの安定的な収入源は基本的に年金のみとなりますが、受け取れる年金額はひとによって全く異なります。老後にイメージしている生活水準や年金額次第では、老後資金が不足する可能性もあるでしょう。

老後資金が不足しないかを知るには、ご自身が理想とする生活で毎月いくらの生活費が発生するのか、将来に受け取れる年金はいくらなのかを知ることから始まります。年金だけでは不足する分を退職金と現役時代の貯金でまかなうことができれば、安心して老後を迎えられるでしょう。

ただ、老後で必要になる生活費などの情報は、自分だけで考えてうまくいかない可能性もあります。インターネット上の無料ツールでシミュレーションすることも可能ですが、より正確に試算するならFPの力を借りると良いでしょう。

FPに相談することで相談者の老後に必要な金額と現状のままではどれくらい不足するのか、老後資金を用意するための具体的な方法などをアドバイスしてくれるでしょう。

住宅ローンの組み方や返済について

住宅の購入は人生の三大出費とも呼ばれるほどの大きな買い物です。ほぼ間違いなく「住宅ローン」を組んで自宅を購入することになるため、返済していけるのか不安な方も多いでしょう。

「今の自分が住宅ローンを返済していけるのか」「自分の年収ならいくらまで借りられてどんな家が建てられるのか」といった悩みを持つ人は不動産に強いFPに相談しましょう。

また、ひとくちに住宅ローンといっても「固定金利か変動金利か」、「返済方法は元利均等返済か、元金均等返済か」など、商品ごとに特徴はさまざまです。このような「住宅ローンの特徴」などを知りたい方もFPへの相談がおすすめです。

相続について

自分に万が一のことがあったときに、遺された家族に相続税がかかるのか、相続税とはどのような制度なのか、といったことが知りたい方もFPへの相談がおすすめです。

FPに個別具体的な相続税の税務相談をすることはできませんが、一般論を聞くだけでも相続税に対する漠然とした不安が消えることもあるでしょう。

また、相続に関して知っておきたい知識は相続税だけではありません。

  • 遺言書にはどんな種類があって、どのように使い分けるのか知りたい
  • 生前贈与すると贈与税はかかるのか知りたい
  • 相続対策としてどのような方法があるのかを知りたい

上記のような悩みも、FPなら相談を受け付けてくれるでしょう。

保険の見直しについて

多くの方が、自身に何かあったときに家族に保険金を遺すための死亡保険や、病気やケガに罹患したときのための医療保険・がん保険などに加入しているはずです。

ほかにも、子育て世代向けの学資保険や、教育費や葬儀費用、老後資金まで幅広い準備に利用できる低解約返戻金型終身保険など、ひとくちに「保険」といってもその内容はさまざまです。

「どのような保険の種類があるのか」「いまの自分にはなにがおすすめなのか」といったことが知りたい場合にはFPに相談してみましょう。

また、保険契約の見直しも、FPに相談できます。必要な保障内容はライフステージやライフプランによって変わるので都度見直しが必要ですが、1人だけでは見直した内容が正しいか不安に感じることもあるでしょう。

保険に強いFPに相談することで、ご自身のライフプラン・ライフステージに合わせた見直しと提案をしてくれるはずです。

資産運用について

老後2,000万円問題が社会的なニュースになったことは記憶に新しいでしょう。今や超低金利な銀行の預金にお金を預けているだけでは、効率的に資産形成を進めて老後資金の準備をすることはできません。

若い頃から投資を始めて資産形成することの大切さが注目されていますが、投資や資産運用については義務教育では教わりません。老後資金に対して漠然とした不安を抱えているものの、どのように始めれば良いのか分からずに不安を感じる人は多いはずです。

資産運用に関するアドバイスを受けたいなら、FPへの相談がおすすめです。

  • どのような投資商品があるのか
  • 投資商品ごとのメリット・デメリットは何か
  • 資産運用を開始すると、将来にどのくらいのリターンを得られる可能性があるか

このような悩みは、FP主催の資産運用マネーセミナーに参加することで解決できるでしょう。

ただし、個別具体的な投資商品のアドバイスの相談先としてFPは適していないケースがあります。投資信託や株式などの販売や助言を行うには、金融商品仲介業者および証券外務員などの資格が必要だからです。

FPには、「投資に関する大まかな商品の特徴を知りたい」「現在の運用方法でどのような見直し方法があるのか知りたい」など、個別具体的な金融商品に関わらない内容で質問すると良いでしょう。

ファイナンシャルプランナーの無料相談と有料相談は何が違うの?

FP(ファイナンシャルプランナー)の相談サービスには、費用が無料のものと有料のものがあります。無料でアドバイスを受けるほうが良いのはもちろんですが、相談したい内容によっては有料相談のほうが向いている可能性があります。

一例を出すと、家計簿の見直しやライフプラン表の作成なら、有料相談でなくてもプランニングの方法を教えてくれる無料相談で十分です。

一方、一度の相談では解決しない複雑なお金の悩みは、有料相談を利用しましょう。

例えば無料のFP相談会は1人の講師に対して数人~数十人の参加者がいるケースが多く、具体的に個別の相談を受け付けてくれる時間はあまりありません。有料でもマンツーマンで対応してくれる相談サービスを利用したほうが、1人ひとりの相談内容に合う回答をしてくれるでしょう。

FP(ファイナンシャルプランナー)に支払う相談料の相場はいくら?

専門家に相談するにあたっては「相談料」などのお金を支払う必要があります。ここではFPに有料相談する際の相場を紹介します。

有料相談の相場を知ることで、相談する前の段階である程度の費用の検討ができ、相談の是非や予算組みなどの問題を解決できるでしょう。

1時間当たり5,000円~10,000円が多い

日本FP協会」が公表しているデータによれば、FP(ファイナンシャルプランナー)の相談料(1時間当たり)の相場としては、5,000円~1万円という料金を設定しているFPが多いようです。

  • 5,000円未満:25%
  • 5,000円~1万円:41%
  • 1万円~2万円:28%
  • 2万円以上:2%

ただ、料金設定はFPによってさまざまです。独立系FP同士で同じような専門や実績があるのに、料金設定が全く異なるケースもあるかもしれません。

日本FP協会では登録しているFPの料金相場を紹介しています。上記の数値を参考にしつつ、近隣のFPはいくらの料金設定をしているのか、確認してみることをおすすめします。
 

相談内容や相談形態により相談料も異なる

FPに支払う相談料は「相談したい内容」や「相談する形式」など、相談者ごとの状況により変動します。ライフプランの相談など基本的な内容であれば、相談料金は無料であることが多いです。

例えば「特別な計算等が必要である」「特別な書類を作成してもらう」「他の専門家に協力してもらう」といったケースでは、その分だけ相談料が高額化する可能性が高いです。また、単発での相談ではなく、月額制・年額制で相談料を支払っている場合もあるでしょう。

相談内容が決まっているのであれば、本格的に相談する前に料金等について問い合わせておくことをおすすめします。

この記事の内容の他にも、「お金が貯まる29の知恵」を1冊にまとめました。
今ならLINE登録するだけで、無料でプレゼントしています。
この機会に是非一度LINE登録して、特典を今スグ受け取ってください。

FP(ファイナンシャルプランナー)への相談は意味がないって本当?

ファイナンシャルプランナー(FP)についてネットで検索すると「相談することに意味がない」といったマイナス・ネガティブな表現が見つかることがあります。

もちろん、FPへの相談に意味がないことはありませんが、なぜFPへの相談は無意味と言われてしまうのでしょうか?

主な理由として、以下の5つの理由をご紹介します。

  1. 専門知識がないFPもいる
  2. 最新の情報を持っていない人もいる
  3. 偏った意見を持っている場合がある
  4. 自分のニーズに合ったプランを提供できないこともある
  5. 商品への強い勧誘をされる恐れがある

専門知識がないFPもいる

FPには「ファイナンシャルプランニング技能士」という名称の国家資格がありますが、実は業務独占資格ではなく、「名称独占資格」です。

無資格では「技能士」を名乗ることはできないものの、「ファイナンシャルアドバイザー」などの肩書を名乗って相談業務を受け付けることもできてしまいます。

「〇級ファイナンシャルプランニング技能士」などの国家資格やCFP・AFPなどの民間資格を保有していない人は専門知識を持っている証明ができません。

無資格のFPに相談して「ネットですぐに調べられる情報」だけをアドバイスされてしまうと、「意味のない相談だった」と感じてしまうことがあるかもしれません。

最新の情報を持っていない人もいる

国家資格である「ファイナンシャルプランニング技能士」の資格には更新制度がなく、一度合格すれば生涯有効です。

勉強した当時の知識は豊富でも、最新の情報を持っていない人はプランニングの精度が良いとはいえません。

特に税制や資産運用に関する制度はひんぱんに新制度が発表されたり法改正が行われたりするため、アドバイスをするFPは常に最新の知識を身に着けていることが求められます。

最新の知識を得ていることを確かめるには、民間資格である「CFP」「AFP」を保有していることを確認しましょう。これらは2年に1回の更新があり、一定の勉強をして単位要件を満たさないと資格が失効してしまいます。単位認定の勉強は法改正や最新の制度に関する内容もあるため、技能士のみ持っている人よりも最新知識について理解が深まっている可能性があります。

偏った意見を持っている場合がある

ひとくちにFPといっても、企業に属しているか独立しているかで、おすすめされる商品やプランニングに違いが生じることがあります。また、ライフプランニングには正解がないため、FP同士でも意見が異なるのはよくあることです。

意見が偏っているFPに相談すると、自分の理想のライフプランの実現に悪影響になる可能性もゼロではありません。

例えば保険会社に所属するFPに相談すると、おすすめされる保険がその生命保険会社の商品だらけになる可能性もあります。他社の生命保険のほうが相談者に合っていても、企業の利益にならない他社の商品をおすすめはしてくれないでしょう。

独立系のFPや複数の保険会社と提携しているFPを選び、第三者の目線でアドバイスを受けられると良いでしょう。

自分のニーズに合ったプランを提供できないこともある

独立系のFPであれば特定の生命保険会社の商品だけでなく、さまざまな保険会社の商品から相談者に合うものを選択してアドバイスできます。

ただ、無料相談の場合は、提携しているスポンサーの保険会社の商品などを販売してインセンティブを得る目的があるため、おすすめの保険が特定の会社に偏ってしまうことがあります。

商品への強い勧誘をされる恐れがある

「無料のFP相談会」といった名称の広告を見たことはありませんか?相談料が無料で家計の見直しや将来設計などをしてもらうことができるサービスです。

アドバイスの内容そのものは有料と比較して劣るわけではなく、「どこでFPが利益を得ているか」が異なります。

相談無料でもボランティアではないので、どこかで開催側のFPが利益を得る必要があるのです。多くの場合はライフプランニングの過程で保険商品のおすすめをして契約し、保険会社からインセンティブを受け取ることで無料相談が成り立っています。

無料相談の終了後、保険の勧誘が行われる可能性が高いことは知っておきましょう。

FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するメリット

「1時間当たり5,000円以上も払う」となれば、乗り気になれない方も多いのではないでしょうか。しかし、FPに相談することでそれ以上のメリットが得られるのであれば、前向きになれるでしょう。FPに相談することで、以下のメリットが得られる可能性があります。

  • お金や将来設計に関する的確なアドバイスを受けられる
  • 専門家の意見による安心考えられる

メリット①お金や将来設計に関する的確なアドバイスを受けられる

くらしに直結する「お金の問題」や「将来設計」に関する、専門知識を踏まえた的確なアドバイスを受けられることが基本的なメリットです。

人生のさまざまなターニングポイントにおいて、私たちはお金を払う必要があります。お金の問題は簡単な話ではなく、各家庭の収支状況や資産状況、抱えている問題などさまざまな条件を考慮しなければ適切に考えることはできません。

FPは、金融商品や税制など、生活とお金に直結する重要な知識を駆使して相談者のお金の悩みを一緒に考えてくれます。相談者が気づいていなかった画期的な解決法を提案してくれたり、必要に応じて外部の専門家の助力を仲介してくれます。相談者はFPのアドバイスをもとにして生活を送ることにより、お金の問題を解消・軽減して健全な生活に近づけることができるでしょう。

メリット②専門家の意見による安心が得られる

FPに相談することは「専門家の意見が支えになる」という安心感の面においてもメリットがあると言えます。

お金の話は、多くの方にとって悩みの種になることがあります。問題を抱えたままでは、精神的に健全な生活を送ることはできません。ただ、お金はどの家庭でも生活していくうえで絶対に必要なものです。資産運用や家計の見直しが初めての場合、「お金を失ったらどうしよう…」と悩む人も多いはずです。

お金の問題の専門家であるFPのアドバイスを得ることにより「専門家のアドバイスがある」という精神的な支えを得ることになり、心の健康を維持しやすいでしょう。

FP相談で後悔しないための方法

FPに相談することで上記のようなメリットを得られますが、相談方法次第ではそのメリットが薄れてしまい、デメリットに感じてしまうこともあります。ここではFPに相談して後悔しないための方法をご紹介しましょう。

FPに相談を検討するにあたっては、以下の3つのポイントに注意してください。

  • 相談するFPを適当に選ばない
  • 自分や家族の希望や将来を反映した相談内容にする
  • 無料相談を利用してみる

方法①相談するFPを適当に選ばない

相談するFPは、適当に決めるようなことがないようにしましょう。

一口にFPといっても、それぞれ得意分野が異なります。家計管理が得意なFPもいれば、保険や不動産、資産運用、相続対策に強いFPもいます。できれば、相談内容と同じジャンルを得意分野にしているFPに相談したいところです。

FPの名前や企業名で検索すると口コミが見つかることがあるため、口コミ評判の良い企業やFPを選ぶことをおすすめします。

方法②自分や家族の希望や将来を反映した相談内容にする

相談するにあたっては、ご自身やご家族の希望や将来などを正しく反映した相談内容にしましょう。

FPは、収支や家計の事情など提供された情報に基づいて検討し、相談に対して適切な回答をします。もし、相談したい内容や提供するべき情報について隠蔽やウソがあれば、FPは相談者に対して最適な回答をできなくなってしまうでしょう。

他人に話すのが恥ずかしい内容もあるでしょうが、必要な希望や情報を包み隠さずFPに打ち明けて、最適な回答をもらってください。

方法③無料相談を利用してみる

有料での相談を利用する前に、可能であれば「無料相談」を利用することをおすすめします。

料金が無料の場合は1回あたりの相談時間や内容が制限されますが、対面や電話でのFP無料相談を実施していることがあります。そこで有益な時間を過ごせたと思ったら、本格的な相談を依頼すると良いでしょう。

FP(ファイナンシャルプランナー)を選ぶ際に注意するポイント

FPはお金全般に関する相談を受け付けてくれますが、FPごとに専門分野や料金設定が異なります。目的もなく「なんとなく」で相談しにいくと疑問を解決できず、モヤモヤした気持ちになってしまうかもしれません。

FPを選ぶ際には、以下のポイントに注意してみましょう。

  1. 料金がいくらかを確認する
  2. 事前に相談内容をまとめておく
  3. 相談するFPの得意分野を調べておく

料金がいくらかを確認する

FP相談には無料の相談会と、有料の個別相談会や合同相談会などの種類があります。相談後に料金を請求されて焦ることがないよう、事前に料金体系については調べておきましょう。

また、ひとくちに有料といっても、どのような料金設定になっているかはFPごとに異なります。

例えば1時間1コマの相談で1時間30分かかったとき、2時間分を請求されるのか1時間分の請求しかされないのかで料金が全く異なるでしょう。

また、初回のみ無料で2回目以降は有料だったり、追加で資料作成などを依頼した場合に料金が発生したりするパターンもあります。

事前に相談内容をまとめておく

FPに相談するときは、何を相談したいのか、どんな悩みを解決したいかを明確に考えておきましょう。ひとくちに「お金の悩み」といっても非常に幅広いため、悩みが漠然としたまま相談に出向いても、何を解決したいか相談者が分かっていない状態では良いアドバイスは受けられません。

例えば「家計を見直して黒字化したい」ということが目的であれば、家計の収支が分かる家計簿や家計簿アプリなどが必要です。資産運用に関する相談であれば、ご自身がいま保有している証券口座や銀行口座の内容を印刷するなど、FPが分析に利用できる資料を持参しましょう。

相談内容次第ですが、奨学金の返済状況や住宅ローンの有無など支出・返済が分かる資料があれば、より詳細なアドバイスを受けられるでしょう。

相談するFPの得意分野を調べておく

FPはお金の専門家という存在ですが、お金の悩みは非常に幅が広いです。FPは以下の6つのジャンルが試験範囲になっています。

  1. ライフプランニングと資金計画
  2. リスク管理
  3. 金融資産運用
  4. タックスプランニング(税金)
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継

FPとして勉強する範囲が非常に広大であるがゆえに、FPごとに得意分野が全く異なります。相談する前に、そのFPがご自身の悩んでいるジャンルに強いかを確認しておきましょう。

得意分野はFPの公式ホームページやSNSをみると掲載されていることが多いです。

また、相談内容によってはFPでは回答できないものもあります。たとえば個別具体的な税務に関しては税理士の領分であり、FPは依頼を受けることができません。

相談内容によってはFP以外の専門家に依頼することも視野に入れる必要があるかもしれません。FPに相談することには、他の士業の専門家しか答えられない相談はできないというデメリットがあります。

FP以外に相談した方が良い内容とは

FPはお金の悩みに関してアドバイスをしてくれる専門家ですが、以下のような内容の相談はFP以外にしたほうが良いケースもあります。

投資について教えてほしい

2024年から新NISA制度がスタートしたこともあり、「非課税制度を活用して資産運用してみたい」と感じる方は多いのではないでしょうか?

しかし、個別具体的な投資の相談を受け付けるにはFP以外に「証券外務員」の資格が必要で、無資格のFPでは専門的な説明ができません。NISAなどの制度のしくみやアセットアロケーション、ポートフォリオなどの説明までとなります。

相談先としてはファイナンシャルプランナーよりも、「証券会社」「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」などが候補になるでしょう。

税金について相談したい

ファイナンシャルプランナーも税金について相談を受け付けていますが、あくまで制度全体の概要の説明までに留まります。個別具体的な税務の相談は税理士の独占業務であり、税理士資格を保有していないFPは個別の税務相談を受け付けることができません。

確定申告の進め方や節税、書類作成などの個別具体的な業務については、税理士事務所への相談がおすすめです。

法律に関して教えてほしい

ファイナンシャルプランナーも民法などの法律を勉強しており、大まかな法律の解説をすることもできますが、法律に関して具体的な手続きはできません。

法律について専門的な知識を持ち、アドバイスや具体的な手続きをしてほしいなら、FPよりも法律事務所が適任です。

法律に詳しいFPならアドバイスを受けることもできますが、書類作成や法的手続きになれば知り合いの弁護士などにバトンタッチをしなければいけません。それなら最初から弁護士に相談したほうがスムーズです。

FP(ファイナンシャルプランナー)の相談料に関するよくある質問

最後に、FPの相談料に関するよくある質問と回答をQ&A形式でまとめました。FPに相談しようか迷っている方は、こちらも参考にしてみてください。

なぜ無料でも相談に乗ってくれるのですか?

FPが無料で相談に乗ってくれる理由としては、相談者の顧客に対して、アドバイスの内容にもとづいて金融商品や保険商品の提案や販売をおこなうためです。顧客が金融商品を契約すれば、FPは提携している保険代理店から手数料を受け取れます。手数料収入で報酬を得られるため、相談料金は無料でもビジネスとして成り立っているのです。

このほか、「相談実積を増やすために無料で相談を受け付けている」「無料相談で信頼を得て有料相談に切り替えてもらう」などの目的があって無料相談が行われています。

有料で相談するメリットはありますか?

有料相談のメリットは、無料相談では対応してくれないような複雑な金融ニーズに対してアドバイスを受けられることです。例えば複数の不動産を所有している方の相続など、数十分の無料相談では到底答えが出ないような特殊なケースではお金を支払ってでも、じっくりと相談するほうが良いです。

一方、家計の見直しや老後に向けたライフプランニングといったお金の基本的な知識を身につけたい方は、無料相談でも十分に知識を得られます。

無料相談をするのは危険ですか?

いいえ。FPが無料相談をしているのは相談内容に対するアドバイスに合う保険商品や金融商品を提案・販売して手数料収入を得られるからであり、怪しかったり危険だったりするものではありません。

相談をして保険や投資信託などをおすすめされたとしても、本人が不要と考えるなら契約する必要はありません。

なお、同じ「FP」でも保険会社などに属する企業系FPは無料相談を行う傾向にあり、逆に企業から独立した独立系FPは有料相談を行う傾向が強いです。それぞれにメリット・デメリットがあるため、無料と有料のどちらが優れているとは一概には言えません。

相談前に必要な準備はありますか?

FPに相談する前に、疑問点や解決したいこと、相談することで達成したい目標などを明確にすることが大切です。「何となくお金が足りなくなりそうで不安です…」のような大雑把な質問では、回答も大雑把になってしまいます。

また、ライフプランニングするにあたって必要になる「現在の収入」「支出」「貯蓄」を整理しておくと良いでしょう。金融商品の提案や販売も、最初に正確な情報があるほうが自分に合う商品を案内してもらいやすいです。

どのFPに相談しても大丈夫ですか?

いいえ。ひとくちにFPといっても、専門分野が全く異なります。

FPは以下の6つのジャンルが試験範囲になっています。

  1. ライフプランニングと資金計画
  2. リスク管理
  3. 金融資産運用
  4. タックスプランニング(税金)
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継

6つのどのジャンルが得意なのか、実務経験があるかはFPごとに異なります。例えば将来の老後生活のお金について知りたいなら、「資金計画」に強いFPを選ぶと良いでしょう。

無料相談と比べて有料相談で注意することはありますか?

無料相談でも十分に対応してもらえる内容を有料で相談しないようにしましょう。

例えば「家計の見直し」「効率的な貯金の方法」「資産運用の基本知識」「ライフプラン表・キャッシュフロー表の作成」といったお金の基礎に関する部分なら、無料相談でも有料相談と大差ない回答を得ることも可能です。

また、FPに有料相談を依頼する場合、料金の二重請求(二重コスト)が発生しないか注目しましょう。日本の金融商品には「販売手数料」が含まれており、つまり相談料無料を前提とした商品設計になっています。FPに相談料を多く支払ってしまうと、相談料と金融商品に内包する販売手数料の2つのコストを負担することになってしまうでしょう。

相談料の相場はいくらですか?

日本FP協会」が公表しているデータによれば、FPの1時間当たり相談料の相場は、5,000円~1万円前後です。

  • 5,000円未満:25%
  • 5,000円~1万円:41%
  • 1万円~2万円:28%
  • 2万円以上:2%

ただし、FPによって料金設定や相場が異なります。日本FP協会では所属するFPの相談料の相場が掲載されているので、相談料が安いFPを探すことは可能です。相場よりも料金が安く、実績が豊富なFPがいればぜひ相談を検討してみましょう。

どういう時に相談するのが良いですか?

お金のことをいつFPに相談するべきなのか決まりはありませんが、一般的には「ライフステージが分かるとき」が相談するタイミングとされています。

結婚や出産、定年退職などライフステージが進むと必要な生活費・養育費などの家計支出が変わる可能性が高く、子どもの成長に応じて保険の見直しも必要です。

資産運用についても無料相談できますか?

はい。FPは投資信託や新NISA、iDeCoなどの知識を有しているため、資産運用の始め方や投資商品ごとの特徴などについて相談することは可能です。

ただし、投資信託や株式などの金融商品に関して販売や助言を行うには、「金融商品仲介業者」および「証券外務員」などの資格が必要です。これらの資格を持っていないFPでも、大まかな投資制度の説明や一般論としてのシミュレーションなどは相談できます。

資産運用を始めたことがなく「資産運用の基礎基本を知りたい」と考えているなら、金融に強いFPに相談してみると良いでしょう。

保険料の見直しについても教えてくれますか?

はい。FPが学ぶ6分野には「リスクマネジメント」と呼ばれる項目があり、保険について専門的な知識を持っているFPは大勢います。

結婚したり子どもが生まれたりした場合、独身時代とは全く異なる保障を準備しないといけないことがあります。保障が不足していないか、あるいは保障が過剰でないか心配な場合は、保険に強いFPを探してみましょう。

適切な保障を選ぶことで家計の支出を引き下げる効果も期待できるでしょう。

乗合の保険代理店とは何ですか?

保険会社と「業務委託契約」を締結して保険販売を行う事業者を保険代理店と呼びますが、そのなかでも1社の保険会社のみ扱っているのを「専属代理店」、複数社の保険を扱っている保険代理店を「乗合代理店」と呼びます。

1つの代理店で様々な保険会社の商品を扱えるため、幅広い商品から比較ができて商品選択の幅が広がり、相談者に合う保険商品を選びやすいという大きなメリットがあります。

IFAとはなんですか?

IFAは(Independent Financial Advisor)の略です。証券会社の代理店のような存在であり、証券会社もIFAも取扱商品の差はありません。ただ、IFAのほうが証券会社から独立している分だけ、証券会社の営業方針などに縛られずに顧客の立場に立った営業がしやすい位置にあります。

金融機関に所属するFPよりもIFAのほうが幅広い商品から比較検討できるため、自分に合う商品が見つけやすいです。この点が独立系FPに依頼することの大きなメリットといえるでしょう。

まとめ:「マネーの悩み」に関する相談料はFPや相談内容ごとに異なる

本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)の相談料が有料か無料か、金額の相場、相談することのメリット等について解説しました。以下の内容を押さえておきましょう。

  • FP相談料の相場は5,000円~1万円が多い
  • 相談内容や相談形態により具体的な相談料は異なる
  • FPも個別に得意分野が異なる

FPの力を借りることで、家庭のお金の悩みについて適切なアドバイスを受けることができます。不安な場合は、有料相談の前に無料相談を利用することをおすすめします。無料相談のあとは専門性の高いマネーセミナーや有料の個別相談のサービスを利用するのも良いでしょう。
 

\ 「オリジナル家計診断書」無料プレゼント /

無料診断する

CONTENTS 注目のコンテンツ

THIS WEEK’S RANKING 今週の記事ランキング