実家を離れて一人暮らしを始めると、なぜかお金がなかなか貯まらない場合があります。「何もぜいたくはしていないのに」「自炊もできるだけがんばっているのに」と、努力している方は多いです。その努力が報われないと、日々の生活に疲れてしまいかねません。
実は、一人暮らしの節約には実家暮らしとは異なるコツがあります。そこで本記事では、一人暮らしにおすすめの節約術を次の4ステップに分けてご説明します。
- まずは支出の把握から
- 節約効果の大きい固定費の削減から取り掛かる
- 変動費の節約はライフスタイルに合わせた方法で取り組む
- 先取り貯金で確実に貯蓄
ステップどおりに行なえば、無理のない貯金が可能です。さらに、今すぐできる節約テクニックもご紹介しているので、読了後さっそく始めてみてください。
ステップ① まずは支出の把握から
「無駄遣いしていないのにお金が貯まらない」という方は、案外自分が何にいくら支出しているかを知らない場合が多いです。自分がどのようなことにお金を使っているかを把握していないと、どう節約すべきかもわかりません。そのため、支出の把握は不可欠です。
自分の支出を知るためには、家計簿がおすすめです。家計簿は面倒と思うかもしれませんが、簡単に家計を記録できるアプリもあります。ざっくりとした記録でいいので、まずは1カ月続けてみましょう。
家計簿を見て「お菓子代がこんなにかかっていたとは」など、意外な支出に気づけます。自分の支出を知ると、より効果的な節約が可能です。どのように節約すると効率的なのか、次のステップ2でご紹介します。
ステップ② 節約効果の大きい固定費の削減から取り掛かる
家計の節約のために、まず外食費や美容費を削ろうとする方が多いですが、それではストレスがたまり、うまく節約できません。真っ先に見直すべきは、固定費です。固定費は支出の中で大きな比率を占めており、毎月必ず支払う費用なので、削減できると節約効果が大きいです。
特に、次の5つの固定費を見直してみましょう。
- 家賃
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険料
- サブスクリプションサービス
これらの固定費を減らすことができると、家計への影響が大きいです。どのように削減するのか、以下でそれぞれについてご紹介します。
家賃
家賃は、支出の中で大きな割合を占めていることが多いです。まずは、現在の家賃が自分の収入と適しているか調べましょう。家賃は収入の1/4~1/3以内におさめることが理想です。
現在の家賃が収入の1/3以上あり、生活のやりくりが厳しい場合は、引っ越しも考えてみましょう。
「家賃が少々高めでも引っ越せない」という方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、契約更新時に大家さんに家賃交渉をすることも、選択肢の1つです。自分の住んでいる物件の募集条件や、周辺物件の家賃をネットで調べると、交渉に使えます。
「ここに住みたいから相談している」という気持ちを伝えると、大家さんも悪い印象は持ちません。物件の状態や周辺環境の変化にも影響されますが、試す価値はあります。たとえば、月額家賃を2,000円値下げしてもらえると、年間2万4,000円が節約できます。
水道光熱費
現在、電力とガスは自由化によって、利用する会社を自由に選ぶことができます。価格競争を利用して数百円、数千円レベルでも安く済む会社に乗り換えると、年間を通じて大きな節約につながります。自分のライフスタイルは変えないままで料金が下がるので、おすすめです。
古い家電製品を使っている場合は、新しい省エネ家電に替えると電気代の削減につながります。古い家電から新しい家電に買い替えた場合、どの程度電気代を削減できるか環境省「しんきゅうさん」で確認できます。「まだ使える」と思うかもしれませんが、古い家電を使い続けるほうが電気代が余計にかかる場合もあります。
水道料金は、お風呂の時のひと工夫で下げられます。シャワーの出しっぱなしをやめたり、浴槽に張る湯量を少し減らしたりするだけで、使用水量が大幅に減ります。
通信費
現代人にとってスマートフォンは必携アイテムであるため、どうしても一定の通信費がかかってしまいます。しかし、今では大手キャリアも安価のプランを用意しているので、データ通信量をそんなに必要としない場合は、プラン変更してみましょう。月あたりの通信費が数千円近く下げられます。
また、大手キャリアのサービスを必要としないなら、格安スマホに乗り換えると効果的です。月額料金が安く、機種自体も安いものが豊富にそろっています。
保険料
いざという時に備えて保険に加入している方も多いですが、本当に必要な保険かどうか見直してみましょう。余計なオプションがある保険や、不要な保障プランの保険に加入していると気づくこともあります。
たとえば、現在独身で養う家族がいない場合は、死亡保障は必要ありません。今の自分にとって必要な保障のみのプランにすると、保険料が下げられる可能性があります。ぜひ、加入中の保険内容を確認してみてください。
サブスクリプションサービス
現在は「月○○円で○○放題」というサブスクリプションサービスが、数多くあります。手頃な月額料金で利用できるものが多く、ついつい気軽にいろいろなサービスに加入してしまいがちです。加入しておくと、いつでも使えて便利なのは事実です。
しかし、加入したすべてのサブスクリプションサービスを、本当に使っていますか。もし使っていないものがあれば、単なる無駄遣いです。月額料金は安くても、年間支出で考えると高額になります。利用していないサービスは、すっぱり解約することが必要です。
ステップ③ 変動費の節約はライフスタイルに合わせた方法で取り組む
固定費の削減に成功した後は、変動費を見直しましょう。特に、次の3つの変動費に着目してください。
- 食費
- 日用品
- 衣服、美容費
これらの変動費は、無理をして削ると生活にうるおいがなくなり、ストレスがたまります。自分のライフスタイルに合わせて、無理なく節約することが重要です。3つの変動費の節約方法について、以下でご紹介します。
食費
食費の節約は、多くの方が真っ先に取り組もうとしますが、無理は禁物です。「絶対に外食や中食はせずに自炊する」と決意しても、途中で疲れて挫折感だけが残ることも。実は、一人暮らしの場合は、自炊せず買ったほうが安上がりの場合もあります。
むしろ「時間の余裕があれば自炊」ぐらいに割り切っておくと、精神的にも楽です。お惣菜などを上手に活用すれば、料理が苦手な方もストレスなく乗り切れます。時間のある週末にまとめ買いをして、冷凍保存や作り置きをしておくと、食材を腐らせることもありません。
食費を削りすぎてしまうと、健康を害するおそれがあります。病気になると医療費がかかってしまい、余計な出費につながるため、あくまで健康第一で無理なく節約しましょう。
日用品
日用品の支出を節約するためには、ウェル活に代表されるようなポイント活用をうまく取り入れましょう。ポイントがいつもより多く付与される日を選んで買い物をすると、楽に貯められます。また、買い物をする際は、自分が積極的に貯めているポイントを取り扱っている店舗を選ぶと効率的です。
ポイントによっては、有効期限が設定されているため、失効前にポイントをうまく消費しましょう。ネットショップでの買い物も、ポイントを貯められることが多いうえに、ショップによっては価格自体がお得に設定されているので、うまく活用してください。
衣服、美容費
おしゃれの費用を無理に削ると、ストレスがたまって辛くなります。衣服や美容の費用は、おしゃれを程よく楽しみながら、自分にとって無理のない範囲で節約を続けましょう。たとえば、ネイルやヘアカラーはセルフで行なうと、費用が劇的におさえられます。
また、フリマアプリを活用すると、欲しい衣服やトレンドアイテムを安く買い、いらなくなったら売ることができます。ただし、「これ安いよね」と衝動買いをしてしまわないよう、注意が必要です。欲しいと思った商品はすぐに購入するのではなく、お気に入り登録をしていったん冷静に考えるなど、ワンクッションおいてみましょう。
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ステップ④ 先取り貯金で確実に貯蓄
固定費と変動費の削減が終わった後は、いよいよ貯金を実行します。「手元に余ったお金を貯金する」という方もいらっしゃいますが、それではなかなか貯金が続けられません。貯金を確実にするためには、先取り貯金がおすすめです。
前もって貯金してしまうことで、自然とお金が貯まります。先取り貯金のおすすめの方法として、次の2つが挙げられます。
- つみたてNISA
- 自動積立定期預金
これらの手法を使うと、貯金の習慣がない方もしっかりと貯金ができるので、ぜひご検討ください。それぞれについて、以下でご説明します。
つみたてNISA
つみたてNISAは、毎月一定額を積み立てて運用する制度です。厳密には貯金と異なりますが、政府による税制優遇制度であり、長期保有に適した投資信託を、積み立てて購入する仕組みです。そのため、投資の初心者も安心して始められます。
年間40万円まで投資信託を購入できますが、その投資で得た利益はすべて非課税なので、節税できます。つみたてNISAは20年間続けることができるので、最大800万円の投資で得られる利益が非課税になります。
毎月の積み立て額を自分で決めることができ、貯金感覚で投資ができます。証券口座はSBI証券や楽天証券などのネット証券で開設することをおすすめします。手数料が比較的安いので、出費を抑えることが可能です。
自動積立定期預金
自動積立定期預金は、毎月の指定日に指定口座から自動的に定期預金口座に一定額が移されます。たとえば、給与の振込口座から、給料日に同じ銀行の定期預金口座に一定額を自動的に振り替えることができます。給与を使う前に、既に貯金を終えているというシステムです。
自動積立定期預金を利用すると、毎月確実に貯められます。自分で貯金をしたり、定期預金への移し替えをしたりすると、うっかり貯金をし忘れることもあります。しかし、自動積立定期預金なら、文字通り自動的に貯金をするので、貯金を継続できます。
もっと節約したい方向け!手軽にできるテクニック
「支出の確認から、固定費と変動費の削減、先取り貯金もすべてこなしたけど、もっと節約したい」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、日常生活の主要な4つの費用について手軽にできる節約テクニックをご紹介します。
- 電気代の節約テクニック
- ガス代の節約テクニック
- 水道代の節約テクニック
- 食費の節約テクニック
これらのジャンルの節約術は、記事読了後すぐに行なうことができ、かつ効果的なものばかりをピックアップしました。「節約に励んでより良い一人暮らしをしたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
電気代の節約テクニック
家電の使い方を工夫すると、手軽に電気代が節約できます。まず、冷蔵庫の庫内温度を「強」から「弱」に設定変更しましょう。実は、「弱」で充分保冷できます。
日本の生活に欠かせないエアコンの使い方も、次のように少し変えましょう。
- 電源をこまめに切らない:電源を入れたり切れたりする時の消費電力は大きい
- フィルターはこまめに掃除する:運転効率がアップ
- 窓ガラスに断熱シートを貼る:省エネ設定で快適に過ごせる
その他電気代節約のテクニックとして、以下のものが挙げられます。
- テレビの画面の明るさを「省電力モード」に設定する
- 電球をLEDに取り換える
ガス代の節約テクニック
ガス代は、お風呂とガスコンロの使い方を変えるだけで、節約できます。まず、お風呂に関しては以下の3点を心がけましょう。
- 追い炊き機能はなるべく利用しない
- 浴槽の湯量を減らす
- お湯の温度を1℃下げる
ガスコンロは料理の時に使いますが、電子レンジを活用することがおすすめです。一人暮らしの場合、料理の量が多くないため電子レンジ調理をすると、安い電気代で済みます。特に「煮る」「蒸す」といった調理法では、ぜひ電子レンジを使ってください。
水道代の節約テクニック
入浴や、洗い物、洗濯といった日常生活の中で、どうしても水道代は一定額かかります。しかし、以下のような工夫をすることで、水道代が節約できます。
- 節水効果のあるシャワーヘッドに取り換える
- 洗濯はまとめ洗いをする
- 食器洗いの際は、水を出しっぱなしにせず、こまめに蛇口を閉める
- 節水効果のある食洗機を利用する
食費の節約テクニック
「食費の節約」と聞くと、「外食をやめなければいけないのか」とため息をつきたくなるかもしれません。ご安心ください。食費の節約は、買い物の際のひと工夫で行なえます。食材を買いに行く時に、以下の3点に取り組んでみてください。
- 無駄買いを防ぐために空腹時にスーパーやコンビニに行かない
- 買い物リストを作り、無駄な衝動買いを防止する
- 旬の食品はリーズナブルなので、積極的に購入する
まとめ:節約は継続あってこそ!自分に合った方法を見つけよう
今回は、一人暮らしの効果的な節約方法について解説しました。以下の3つのポイントをおさえておきましょう。
- まずは支出を具体的に把握する
- 先に固定費を削り、その後で変動費について検討する
- 貯金は先取り貯金にすると確実
この3つのポイントどおりに実行するだけで、確実に一人暮らしの家計が改善し、貯金が増やせます。今すぐできる節約テクニックもご紹介しているので、記事の読了後にさっそく試してみてください。