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保険

学生でアルバイトをしていると、社会保険が気になることがあるのではないでしょうか。「学生は社会保険に入れるのかどうかわからない」「社会保険加入が義務だったらどうしよう」など悩む人も多いです。

そこで本記事では、全5種類ある社会保険の概要と、社会保険に加入する4つのメリット、社会保険に関する書類の提出先と提出期限をご紹介します。社会保険の種類や加入方法がわかるので、自分が対象となる社会保険に加入してメリットを受けることができます。

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社会保険は5種類に分類される

社会保険は、加入者が病気やケガ、失業など苦しい状況になったときに支える公的制度です。一般に「社会保険」と呼ばれる広義の社会保険は、全部で5種類あります。広義の社会保険は、「狭義の社会保険」と「労働保険」に分けられます。これら2ジャンルの内訳は次のとおりです。

  • 狭義の社会保険:健康保険、介護保険、厚生年金保険
  • 労働保険:労災保険、雇用保険

それぞれの保険の加入条件を、以下でご紹介します。自分が該当する社会保険かどうかが確認できます。

①健康保険

1週間の労働時間および1カ月の労働日数が、正規雇用者の4分の3以上」のアルバイトである場合、健康保険に加入できます。また、この条件に合致していない場合も、次の5条件をすべて満たすと健康保険への加入が可能です。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上である
  • 雇用期間が継続して1年以上見込まれる
  • 賃金月額が8万8,000円以上である
  • 学生でない
  • 常時500人超の被保険者を雇用する企業、または500人以下で加入に関し労使合意した企業に勤務している

②介護保険

介護保険は、40歳以上で健康保険に加入している人が加入しなければならない保険です。介護保険料は40歳以降生涯納め続けます。40~64歳までの現役世代の間は、健康保険料と共に給料から介護保険料が天引きされます。

③厚生年金保険

厚生年金保険は近年加入対象範囲が拡大しました。アルバイトで加入できるのは、「1週間の労働時間および1カ月の労働日数が一般社員の4分の3以上」の場合です。この条件を満たさない場合も、次の5条件すべてに該当すると厚生年金保険に加入できます。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上である
  • 1年以上の雇用が見込まれる
  • 年収106万円(賃金月額8万8,000円)以上である
  • 学生でない
  • 従業員が500人超の企業で勤務している

④労災保険(労働者災害補償保険)

労災保険(労働者災害補償保険)は、すべての労働者が加入対象です。アルバイトはもちろん、日雇いでも加入できます。雇用形態は問いません。ただし、雇用された労働者に適用される保険なので、「請負」の形態で働く場合は加入対象になりません。

⑤雇用保険

雇用保険は、次の3条件を満たした場合にアルバイトも加入できます。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上である
  • 最低31日間以上働くと見込まれる
  • 学生ではない

ただし、学生であっても状況しだいで雇用保険に加入可能です。以下に、雇用保険に加入できる事例を挙げておきます。

  • 卒業後に勤務する予定の事業所で、卒業見込みの状態で働いている
  • 休学中に働いている
  • 夜間や定時制、通信制の学生である
  • 大学院に在学することを、事業主が承知のうえで雇用している
  • 学校の課程を終えるのに出席日数が無関係になっている

社会保険に加入する4つのメリットをご紹介

「自分が加入できる社会保険があったけれど、加入する意味はあるの」と思ったかもしれません。社会保険は、加入しておくと加入者(被保険者)にとってメリットが多いです。自己負担額が軽減されたり、困ったときに給付金を受け取れたりと、様々なサポートを受けられます。

具体的には、次の4点が社会保険に加入するメリットです。

  1. 保険料の自己負担額が減る(厚生年金保険・健康保険)
  2. サービスを受ける際1割の負担額で済む(介護保険)
  3. 様々な給付金を受け取れる(雇用保険)
  4. 様々な給付金を受け取れる(労災保険)

それぞれについて以下でご紹介します。

①保険料の自己負担額が減る(厚生年金保険・健康保険)

厚生年金保険や健康保険の場合、納付する保険料は事業者側と労働者が半分ずつ負担するため、保険料の自己負担額が減ります。通常の国民年金保険は、全額自己負担です。国民年金と比べると、自己負担額面の倍の金額が保険料として納付されるのでお得です。

ただし、どなたかの扶養に入ってアルバイトをしている場合、いわゆる「年収106万円の壁」「年収130万円の壁」にご注意ください。年収106万円や130万円のラインを超えると、社会保険料を負担することで、実質の手取りが減るおそれがあります。

②サービスを受ける際1割の負担額で済む(介護保険)

介護保険に加入し、保険料を納付していると、介護サービスを受ける際は1割の自己負担で済みます。今すぐ暮らしに反映出来るわけではありませんが、老後の生活のために得ておきたいメリットです。

③様々な給付金を受け取れる(雇用保険)

雇用保険に加入しておくと、様々な給付金を受け取ることができます。具体的には次の4種類です。

  • 基本手当:失業中の生活を保障
  • 就職促進給付:再就職のために給付
  • 教育訓練給付:能力やキャリア形成のための教育費を一部負担
  • 雇用継続給付:育児や介護などで休業する場合に給付

離職して次の仕事がすぐに見つからなくても、基本手当や就職促進給付を受けることで、生活に不安を感じずに新たな職場を探せます。また、育児や介護などの事情で休業せざるを得ない場合も、雇用継続給付を受けられるので、安心して育児や介護に専念できます。

④様々な給付金を受け取れる(労災保険)

業務中や通勤途上でケガや病気になった場合、労災保険に加入しておくと様々な給付金を受け取れます。広範囲にサポートするために、以下に挙げる全8種類の給付金があります。

  • 労災保険二次健康診断等給付:職場の定期健康診断等で異常の所見が認められた場合に二次健康診断を無料で受診できる制度
  • 療養補償給付:業務中や通勤中でのケガや病気の治療が必要な場合に給付
  • 休業補償給付:業務中や通勤中でのケガや病気の治療で休業した場合に給付
  • 障害補償給付:業務中や通勤中のケガや病気が治った後に障害がある場合に給付
  • 遺族補償給付:労働者が業務中や通勤中のケガや病気で死亡した場合に遺族に給付
  • 葬祭料:労働者が業務中や通勤中のケガや病気で死亡した場合に給付
  • 傷病補償給付:業務中や通勤中のケガや病気が1年6か月経っても治らない場合に給付
  • 介護補償給付:業務中や通勤中のケガや病気で介護を受けている場合に給付

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社会保険に関する書類の提出先と提出期限

学生アルバイトであっても、場合によっては社会保険に加入する必要があります。全5種の社会保険のそれぞれについて、書類の提出先と提出期限をご紹介します。

  • 健康保険・厚生年金保険:健康保険・厚生年金被保険者資格取得届を、管轄の年金事務所に、加入義務の事実発生から5日以内に提出
  • 労災保険:保険関係成立書を、所轄の労働基準監督署に保険関係が成立してから10日以内に提出
  • 雇用保険:雇用保険被保険者資格取得届を、所轄のハローワークに資格取得の事実があった日の翌月の10日までに提出
  • 介護保険:自動的に加入されるので手続きは不要

提出期限が、健康保険と厚生年金保険は5日以内、労災保険は10日以内とかなり限られているのでご注意ください。

まとめ:学生でも社会保険のうちいずれかの保険へ加入が必要な場合がある

本記事では、社会保険の概要と社会保険に加入する4つのメリット、社会保険に関する書類の提出先とその期限をご紹介しました。

以下の3つのポイントをおさえておきましょう。

  • 広義の社会保険は全5種類あり、学生でも加入できる保険があること
  • 社会保険に加入すると、失業時や老後の経済的負担が減ること
  • 各保険の加入手続きには期限が存在すること

学生アルバイトでも、労災保険には加入義務があり、状況によってはその他の社会保険への加入も必要です。自分が加入対象となる社会保険を理解し加入して、得られるメリットを得ておきましょう。

社会保険についてより詳しく知りたい学生の方は、「政府広報オンライン」をご覧ください。

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