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家計

実家で親と同居している人は、一人暮らしの場合と比べて家賃や水道光熱費などの負担が少ないので、貯金をするなら絶好のタイミングです。ただ、「思ったよりも貯金が貯まらない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

貯金しやすい環境でも、お金の使い方によっては全く貯金できなくなる場合もあります。

本記事では実家暮らしの人の貯金額の相場や具体的に貯金できそうな金額、効率的に貯金するための方法等について解説します。

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実家暮らしの貯金額はいくら?年齢別の貯金額と割合

働いて得た給料を自分のためだけに使える独身の実家暮らしは、お金を貯めるには最適な時期です。実際、実家暮らしの独身者はどれくらいの貯金をしているのでしょうか

実家暮らしのみに絞った調査結果はありませんが、単身者の貯金額に関するデータがあります。

金融広報中央委員会「2021年度(令和3年度)家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)」から、独身者の貯金額がいくらなのか見てみましょう。

20代の平均貯蓄額は179万円

調査結果によると、20歳代・30歳代の金融資産保有額(平均と中央値)は次のようになりました。

  金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
平均 中央値
20歳代 179万円 20万円
30歳代 606万円 56万円

20歳代の平均は179万円、中央値は20万円という結果でした。

「平均」はデータの合計をデータの個数で割って得られる値であり、高額な貯金をしている人がいると金額が大きくなります。

一方の中央値は「金額順に並べた際に中央にくる値」のことです。平均と合わせて確認すると参考になるでしょう。

30代の平均貯蓄額は606万円

  金融資産の有無
保有している 保有していない
20歳代 61.0% 39.0%
30歳代 63.7% 36.3%

30代の平均貯蓄額は606万円でした。

これだけ見ると多くの人が600万円近い貯金をしているように見えてしまいます。ただし、中央値は56万円であり、意外と少ないと感じるでしょう。

統計データが「金融資産を保有していない世帯」を含んでいるため、金融資産を保有している一部の人が平均値を引き上げていることが考えられます。

実は、30代でも約36%の人が金融資産を保有していないと回答しています。実家暮らしであれば貯金をすることは難しくないため、平均の数字に近づけるように貯金したいところです。

実家暮らしの人が貯金できる金額の考え方・目安

実家暮らしでは、どれくらいの金額を貯金に回せるものでしょうか。毎月の支出と収入を明確にすることで、貯金できる金額が明らかになります。

1.一人暮らしの毎月の支出を把握することが大切

実家暮らしの人が貯金できる金額を考えるには、1ヶ月の支出を把握することが重要です。

実家暮らしでは一人暮らしで発生する「家賃」「水道光熱費」がかかりません。あるいは全額負担はしなくて良いというのが一般的です。

総務省「2021年度(令和3年度)家計調査(家計収支編)」によると、単身世帯の消費支出の内訳は以下のとおりです。

  単身世帯の月平均額
食料 41,731円
住居 22,118円
光熱・水道 11,383円
家具・家事用品 5,830円
被服及び履物 4,843円
保健医療 7,703円
交通・通信 18,916円
教育 8円
教養娯楽 17,654円
その他の消費支出 24,860円
合計 155,046円

上記のうち「食費」に関して、実家暮らしであれば全額の負担は必要なくなります。ここでは半額の約2万円を負担すると仮定しましょう。

「住居費」「光熱・水道」「家具・家事用品」は実家暮らしであればお金がかからない部分です。

このような条件で考えると、毎月の生活費は約9万3,000円という結果になりました。6万円ほど一人暮らしよりも自由に使えるお金が多いということです。

2.実家に生活費を入れているかどうかで目安は変わる

実家暮らしの人なら、一人暮らしの人よりも自由に使えるお金が多いのは解説した通りです。ですが、毎月の給料から生活費として両親にお金を支払っている人も多いでしょう。

2016年(平成28年)にマイナビが行った調査「新社会人白書2017」でも、実家に入れるお金は3万円と回答した人が最も多くなっています

  「いくらくらい家にお金を入れますか?」の回答
第1位 3万円 69人(29.0%)
第2位 2万円 57人(24.0%)
第3位 1万円 39人(16.4%)
第4位 5万円 22人(9.2%)
第5位 4万円 12人(5.0%)

平均の数字だけで見てみると、前項で算出した6万円から実家に入れる3万円を差し引いた「3万円」は貯金が可能という結果になっています。

実家暮らしは貯金には最適な環境!

貯金をするなら、実家暮らしは最適な環境です。なぜ実家暮らしでは貯金しやすいのか、その理由を解説します。

理由1.家賃の支払いが必要ない

総務省「2019年度(令和元年度)家計調査(家計収支編)」の結果を見ると、消費支出のなかでも大きなウェイトを占めているのが「住居費」です。調査結果では22,118円でしたが、都内の賃貸ではもっと高額な家賃がかかることは想像に難くないでしょう。

実家で暮らす人がどれくらいのお金を両親に支払っているかのデータはないので単純比較はできませんが、家賃の負担がないというのは実家暮らしの大きなメリットになっています。

理由2.食費や水道光熱費が少なくて済む

実家暮らしの場合は一定金額を家に入れるとしても、一人暮らしのように全てを自分で負担するということがありません。

一人暮らしでは家賃や食費、水道光熱費に加えて家具・家電、日用生活品まで全て自分で用意する必要があります。

家に入れる金額によって貯金のしやすさは異なるとはいえ、実家暮らしの方が一人暮らしよりは貯金しやすい環境であることは間違いないでしょう。

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実家暮らしの人が貯金できない理由

実家暮らしは貯金がしやすい環境であるにもかかわらず、貯金が全くできなくて困っている人もいるのではないでしょうか。

実家暮らしで貯金できないのは、お金の使い方に問題があるかもしれません。

貯金できない理由1.収入に対して無計画な支出が多すぎる

実家は、自由に使えるお金が多いというメリットがあります。ただ、貯金のことを考えずに使い過ぎてしまっていないでしょうか。

実家暮らしは自由に使えるお金が多い分だけ、綿密な計画をしなくても生活できてしまいます。生活に余裕がある分、遊興費や美容などにお金を使ってしまいがちです。

まずは、自分が毎月どれくらいのお金を使ってしまっているかチェックしてみましょう。

貯金できない理由2.何となく貯金している

「貯金をしているのに貯まらない」という人の場合、目的や目標がなく何となく貯金しているパターンが考えられます。

毎月の生活費が余れば貯金に回すものの、欲しいものがあれば貯金よりも買い物を優先してしまいがちです。

実家暮らしで貯金しやすい環境とはいえ、「毎月〇万円貯金する」「〇〇のために貯金する」という強い意思がないと貯め続けることは難しいでしょう。

貯金できない理由3.お金の使い道を把握していない

一人暮らしではお金が足りなくなれば自分で解決しなくてはいけないため、家賃や水道光熱費、食費などの使い道と予算を事前に計画するでしょう。

一方、実家暮らしでは家賃は負担する必要はなく、食費や光熱費も家庭によっては全く負担が不要ということもあります。

毎月の収入に対して「何にお金を使っているか」を把握しなくても生活ができてしまいますが、収支が分からない状態では毎月貯金できる現実的な金額を知ることはできません

実家暮らしの人が効率良く貯金する方法

ここからは、実家暮らしの人が効率的に貯金するための方法について解説します。

方法1.毎月の目標貯金額を明確にする

毎月決まった金額を貯金するなら、お金を貯める目的と目標金額を明確にすることが重要です。

たとえば新車を買うためにお金を貯めるなら、購入したい時期から逆算すれば毎月どのくらい貯金が必要か分かります。

自分のライフプランをイメージしつつ、毎月いくら貯めたいのかを明確にしましょう

方法2.先取り貯金をする

目標が明確になったとしても、「余ったお金で貯金する」というやり方ではお金を貯めることは難しいです。

今までお金が貯まらなかった原因が「お金があって使ってしまう」という人の場合、お金がある状態を直すことが先決でしょう。貯金を最後に回すと誘惑に負けてお金を使い過ぎてしまうことも考えられます。

確実に決めた額を貯金するなら「先取り貯蓄」がおすすめです。方法1で決めた貯蓄額を先に口座に入金してしまうことで、残ったお金で1ヶ月の生活をやりくりします。

先に貯金することで確実にお金を貯めることができ、残ったお金で生活費をやりくりすれば収支を把握するクセを身に付けることができます。

先取り貯金の具体的な方法は、以下の記事を参考にしてください。

方法3.家計簿をつけて支出を管理する

実家暮らしとはいえ、無駄なく効率的なお金の使い方をしたうえで貯金するなら毎月の収支を把握しておくことが重要になります。

収支の把握の基本になるのが「家計簿」です。毎月使った金額をレシートなどで残しておき、家計簿にまとめていくことで、使いすぎた部分が明確になります。

ノートに手書きで残すのが面倒な人は、クレジットカード等のキャッシュレス決済を利用することで、アプリで履歴を確認することもできます。

家計簿を続けるコツを以下の記事で紹介しています。

方法4.資産運用を視野に入れる

老後資産など長期目線で準備したい場合、貯金の一部で資産運用を始めることを視野にいれてみてはいかがでしょうか。

投資によって得た利益が一定の期間まで非課税になる制度として「iDeCo」「つみたてNISA」がおすすめです。

それぞれの制度について簡単に説明します。

資産運用方法1:iDeCo

iDeCoは個人型確定拠出年金という私的年金制度の愛称です。

自分で掛金を拠出・運用し、掛金と運用益の合計額を年金として60歳以降に受け取ることができます、

拠出時・運用時・受取時のそれぞれで税制上の優遇措置が得られるのがメリットです。

まず、拠出した掛金は全額が「所得控除」になります。課税所得が減少する分だけ所得税・住民税が安くなるのがメリットです。

また、運用期間中の売買益や分配金などの利益が非課税になります。利益を丸ごと再投資することで効率的な資産形成が可能です。

年金として分割で受け取る場合は「公的年金等控除」が、一時金としてまとめて受け取る場合は「退職所得控除」が適用され、一定額が非課税になるのもメリットです。

資産運用方法2:つみたてNISA

少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

年間40万円×最長20年間で合計800万円までが非課税で運用できます。

投資対象は長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者でも利用しやすい制度です。

まとめ:実家暮らしの人は少しの工夫で効率よく貯金できる

実家暮らしの人は家賃も水道光熱費もかからないため、貯金がしやすい環境にあります。毎月3万円を実家に入れているとしても、3万円程度は貯金することは十分に可能でしょう。

実家暮らしで全く貯金できない人の場合、「収支を把握できていない」「貯金の目的を明確にしていない」等が原因の可能性があります。

毎月の収支を把握したうえで先取り貯蓄や資産運用などを取り入れ、確実に貯金できるように計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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