いざという時や将来の支出に備えて「貯金」しておくことは大切なことです。お金は基本的に多いほど何かあったときの備えになりますが、無尽蔵にお金を稼ぐことはできません。限られた収入から貯金にお金をまわすにあたって「目標」や「目安」といった指標があれば便利です。
本記事では、年齢別の貯金目標の目安や、その貯金額を達成するための方法について解説します。
貯金の基本は「無理のない範囲で」
これから貯金に関する「目標」や「方法」といった情報を解説しますが、基本として押さえておくべきポイントは無理のない範囲で貯金することです。
家庭によって収支の状況は大きく異なります。将来への備えとして貯金は重要ですが、現在の生活や楽しみをおろそかにしてまで貯金しなければならないということではありません。例えば、食費を抑えて貯金に回すために食事を1日2食にしてしまうと、栄養失調になるリスクがあります。
健康的に生活するうえで、健全な支出は避けられません。貯金を継続するためには、現在の生活を困窮させるほどの無理な方法ではなく、無理のないレベルで長続きできるレベルの仕組みを構築することが重要です。
年齢別の貯金目標金額の目安
これから本格的な貯金体制を構築しようと考えている方にとって、「無理のない」ということを前提としたうえで、ある程度の「目標」「目安」といった指標があった方が良いでしょう。貯金目標の目安を考える上で、3つの考え方があります。
- 年収の何割か
- 年齢ごとの目安金額
- 人生設計を見据えて
目安の考え方①年収の何割か
年間の貯金額の目標の目安は、年収に対する割合で考える方法があります。
この方法は月収に一定割合をかけて毎月の貯金ができるので手軽な方法です。どの程度の割合で貯金にまわすのかは収支の状況次第ではありますが、一人暮らしであれば20~30代で収入の10~15%程度、40代以上であれば増えた分の収入を貯金できるので最終的に25%を目標に貯金してみると良いでしょう。
実家で同居しているなど、生活費負担が少ない場合には、5~10%ほど多く貯金することをおすすめします。
目安の考え方②年齢ごとの目安金額
年齢ごとの目安金額を目標にするという方法もあります。
厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、年代別の平均的な貯金額は以下の通りです。
世帯主の年代 | 1世帯あたりの平均貯蓄額 |
---|---|
29歳以下 | 179.8万円 |
30代 | 530.0万円 |
40代 | 650.9万円 |
50代 | 1075.4万円 |
60代 | 1461.7万円 |
70歳以上 | 1233.5万円 |
同世代の平均的な貯金額を貯金できているかで貯金の目安を見直しても良いでしょう。
目安の考え方③人生設計を見据えて
人生設計を見据えて貯金額を決めるという方法があります。
生活するうえで支出は避けられません。その支出は、人生のイベントごとに金額が大きく異なります。例えば「子どもが生まれる」のであれば養育費や学資保険がかかりますし、「マイホームを建てる」のであれば最低でも頭金は確保しておきたいところです。
ライフイベントを見据えて、数年後・数十年後の支出予定に備えて貯金をしておくという考え方ができます。
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貯金目標を達成するための賢い方法6選
貯金目標を達成することは、決して簡単なことではありません。貯金を増やすためには「収入を増やす」か「支出を減らす」ことが必要ですが、年収を増やすことは多くの人にとって難しいでしょう。ここでは、支出を抑える方法や、収支に影響しない貯金テクニックを中心に、貯金目標を達成するための手助けとなる知識について解説します。 貯金目標を達成するための具体的な方法としては以下の6つがあります。
- 生活費の口座と貯金用口座を分ける
- 収支と資産状況を明確に把握する
- 大きな固定費を見直す
- 利用できる制度はすべて利用する
- 楽しく貯金していく
- 貯金や家計管理に役立つツールを利用する
方法①生活費の口座と貯金用口座を分ける
貯金専用の口座を持つことで、効果的な貯金体制を構築できます。
多くの方が「収支混合の口座」で運用しているでしょう。収入が振り込まれ、そこから生活費を捻出するという方法はシンプルであり、管理が必要な口座が最小限になるので便利です。しかし、貯金を含めた収支が混在しているため、貯金用のお金と生活費用のお金の区別が難しくなってしまいます。
貯金専用の口座を別途用意することにより、貯金として確保するお金と、生活費として使っても問題ないお金を明確に区別できます。貯金用のお金は基本的に日常的な引出しを行わず、積立式定期預金として貯めておくこともおすすめです。
方法②収支と資産状況を明確に把握する
家計の収支の状況や資産状況を明確に把握することは、貯金の基本です。
家計において、毎月のお金がどのように動いているのかを明確にしないと、健全な貯金体制を構築することはできません。特に、自営業などで毎月の収入が不安定な場合だと、より厳格な家計管理が必要です。
収支の明確化には、古典的な方法ではありますが「家計簿」をつけることが良いでしょう。最近では、家計簿アプリが数多くリリースされており、スマホを使って手軽に家計簿をつけることができます。
方法③大きな固定費を見直す
家計において負担になっている固定費を見直すことは、余計な支出を抑えてその分だけ貯金にまわす方法としておすすめです。
例「携帯電話料金」や「保険料」のように、契約を見直すだけで簡単に減らせる固定費もあります。簡単ではありませんが「家賃」のような固定費も、見直すことで過剰な支出を抑えることにつながり、抑えた支出を貯金に回すことで目標達成に近づきます。
負担になっている・見直す余地がある固定費を見つけ出すためにも、家計簿などで収支状況を明確化することが重要です。
方法④利用できる制度はすべて利用する
支出を抑える効果がある制度を利用することも、支出を貯金に転化するのに役立ちます。
例えば「所得税の減税制度」です。一定の条件を満たすことで所得税の納税額を減らし、還付金を受け取ることができる場合もあります。
公的制度を利用するためには適切な手続きを経なければならず、場合によっては条件を満たしているのに制度を利用できなくなってしまうこともあるでしょう。減税制度や補助金など、利用できる制度がないか確認し、適切に手続きして支出を抑えて貯金にまわしてください。
方法⑤楽しく貯金していく
精神論的な手法ではありますが楽しく貯金することは、実は大事なことです。
何事も「楽しく実行する」場合と「嫌がりながら実行する」場合であれば、前者の方が精神的な負担は抑えられます。ダイエットも似たようなもので、無理なダイエットは長続きせず、継続しなければ十分な効果は得られません。
貯金もまた、継続することが重要です。無理な貯金は精神的な負担も大きく、長続きしないでしょう。前向きな気持ちで貯金を続けることを念頭においてください。
方法⑥貯金や家計管理に役立つツールを利用する
貯金に役立つツールを活用することは、目標達成のために重要なことです。
- 自動貯金アプリ
- 家計簿アプリ
- 貯金シミュレーター
このようなツールを活用することで、面倒な計算や作業を簡略化して適切な結果をもたらします。無料で利用できるツールも多いので、余計な支出を増やさずにツールを活用できるでしょう。
おすすめの家計簿アプリについては、以下の記事をご覧ください。
まとめ:貯金は目標を明確にして無理なくやるべし
本記事では、貯金の目標について解説しました。以下の内容を押さえておきましょう。
- 貯金は「無理なく」が基本
- 目安の考え方はさまざま
- 貯金や家計管理に役立つツールの活用は重要
将来に備えるためには、適切な金額を貯金することが重要です。無理なく貯金するためには、毎月の貯金額や目標総額を明確にして、そのために必要な方法や役立つツールを活用することがポイントです。お金のことで将来後悔しないためにも、ファイナンシャルプランナー等のお金の問題の専門家に相談することも検討してみましょう。
家計管理や節約に関しては、以下の記事もぜひご覧ください。