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保険

「養老保険はおすすめしない」といわれる理由について5つのデメリットを基に個人・法人向けに解説。また、保険選びのコツや返戻率など養老保険の魅力についても紹介します。終身保険と養老保険のどちらがいいのか迷っている方は参考にしてください。

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養老保険とは、老後の生活資金を確保するための保険商品の一種です。保障内容や保険料、保険期間などによってさまざまな種類があります。

養老保険には、老後の安心を得られるというメリットがある一方で「デメリットの方が多いのでは?」という声もあり、実態が気になる方もいることでしょう。

この記事では、養老保険のデメリットについて5つのポイントで解説すると共に、養老保険と終身保険の違いについても比較します。

養老保険を含む保険の加入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

養老保険とは?特徴や種類について

養老保険は、被保険者が保険適用期間中に亡くなった場合や、期間満了で生きていた場合にも、同額の保険金が支払われる生命保険です。「生存保険・死亡保険が組み合わさった混合保険」として知られています。

以下では、養老保険の具体的な保障内容について解説します。

養老保険の保障内容

養老保険の保障内容は、商品によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

死亡保障

保険適用期間中に死亡した場合に、遺族に保険金が支払われます。死亡保障の金額は、商品によって固定されているものや、保険料の累積額に応じて変動するものがあります。

医療保障

保険適用期間中に病気やケガで入院や手術を必要とした場合に支払われる保険金です。医療保障の金額は商品によって異なります。

生存保障

保険適用期間中に特定の年齢に到達した場合に支払われる保険金です。生存保障の金額も商品によって異なります。

養老保険には、一般的に死亡保障や医療保障が組み込まれていますが、全ての商品がそれに該当するわけではありません。また、生存保障は養老保険の特徴的な保障であり、全ての商品にあるわけではありません。

養老保険を選ぶ際には、個々の商品の保障内容を確認することが大切です。

養老保険の保険料

養老保険は、保険金を受け取る確率が高い保険として知られています。そのため、他の保険と比べると保険料は高くなります。

保険の種類 年間平均払い込み保険料(2022年度)
死亡保険(終身) 144,866円
死亡保険(定期) 61,723円
医療保険 86.560円
がん保険 43,827円
養老保険 167,115円

参考:ほけんの窓口「保険種類別の個人の平均年間払込保険料

保険適用期間が終わったときに満期保険金が支払われる点を考えると、保険料は将来のための貯金と見ることもできます。ですから、保険料が高いということは必ずしもマイナスとはいえません。

養老保険の保険期間

養老保険の契約期間は、加入するときに決めます。契約期間の決め方には、「年数タイプ」と「年齢タイプ」の2つがあります。

  • 年数タイプ:契約から10年・15年・20年など、年数で決めるタイプ
  • 年齢タイプ:50歳・60歳・70歳など、年齢で決めるタイプ

契約期間が終わると通常は保険も終わります(更新できるものは除く)。

養老保険のデメリットとは?5つのポイント【個人向け】

養老保険は老後の生活資金を安定させるメリットがありますが、同時に考慮すべきデメリットも存在します。養老保険には、次のようなデメリットが考えられます。

デメリット①保険料が高い

養老保険の保険料は、他の保険商品に比べて高い傾向にあります。特に、加入年齢が高い場合や死亡保障・医療保障が付帯する場合も、保険料が高くなります。

養老保険の保険料は、自分の収入や支出に合わせて設定できるというメリットがありますが、一方で、保険料が負担になることもあります。

養老保険に入る際は、保険料の支払いが長い期間続けられそうかどうかを考えましょう。

デメリット②途中解約にデメリットがある

養老保険は保険期間の長い商品が多いです。そのため、保険適用期間中に生活状況が変わり保険の途中解約を考えることが出てくるかもしれません。

途中解約をすると解約返戻金が支払われますが、解約返戻金は保険料の累積額よりも少ないことがほとんどです。つまり、保険料の一部が損失になってしまいます。

デメリット③満期時の保険金が支払った保険料総額を下回る可能性がある

低金利の状況下では、満期時の保険金が支払った保険料総額を下回る可能性が高まります。これは養老保険のデメリットの1つであり、主に貯蓄目的の方にとっては適さないとされています。

契約時には、支払った保険料総額と満期時の保険金額を詳細に確認することが重要です。

デメリット④満期時に保険適用が終了する

養老保険の中には更新できない商品があるため、満期後に継続的な保障が必要な場合は、他の保険への移行が必要な場合があります。
※据え置き可能な保険もあるので目的に応じて確認しましょう

ただし、満期時の年齢や健康状態によっては、新しい保険に入れない可能性があるため、注意が必要です。

一生涯にわたって保障を維持したい方には、養老保険が適しているかどうかを検討する必要があります。

デメリット⑤保険商品の内容や条件が複雑である

老後の生活を安心して過ごすためには、養老保険が役立ちます。ただし、保険料や期間、内容にはいくつかの種類があり、解約や変更、満期時の受け取り方法なども考慮が必要です。

ちなみに、養老保険は内容や条件がややこしいことが難点。養老保険に加入する際は、じっくりと保険の内容や条件を把握することが大切です。

保険会社や代理店に相談するのも1つの方法といえます。相談する際は、自分の希望や予算をしっかり伝えることがポイントです。老後を快適に過ごすために、しっかりと計画を立てていきましょう。

法人向け養老保険のデメリット2選

養老保険は、個人のみならず法人の加入も可能です。法人が加入する養老保険は、従業員の福利厚生として提供することになります。

しかし、法人が加入する養老保険には、以下のようなデメリットがあります。

デメリット①保険料が丸ごと資産計上扱い

保険の契約が切れるまでは、完全に法人の「保険積立金」として計上され、一切損金になりません。

その理由は、養老保険がどんな状況になっても必ず死亡保険金か満期保険金が支給されるためであり、実質的には法人が積み立てた貯金といえるからです。
参考:国税庁「No.5363 養老保険の保険料の取扱い(令和元年7月8日以後契約分)

デメリット②解約返戻金が低い

満期の保険金を被保険者の退職資金に活用するには、その方の退職予定に合わせて満期を設定する必要があります。

被保険者の退職予定まで、せめて数年は働いてくれないと、養老保険を利用してもあまりメリットがありません。なぜなら、契約を始めた当初は解約返戻金が低い傾向にあるからです。

つまり、養老保険は被保険者が確実に退職まで働いてくれる見通しが立たない場合は、入るべきではありません。

養老保険のメリットとは?3つのポイントを解説

養老保険のデメリットについて紹介しましたが、もちろんメリットもあります。養老保険のメリットには、以下のようなものがあります。

①老後の生活資金を確保できる

養老保険の最大の魅力は、老後の生活を安心して楽しむことができる点です。養老保険に加入すると、保険適用期間が終了したときに、一定の金額を手に入れることができます。

満期保険金は、一括で受け取ることもできますし、分割して受け取ることも可能です。分割で受け取る場合は、受け取る期間や金額を自分で設定できます。つまり、老後の生活を計画的に整えることができ、不安なく自分らしい生活を楽しめるのです。

②死亡保障や医療保障が付帯することが多い

養老保険の死亡保障は、保険適用期間中に亡くなった場合に、その時点で保険金が支給される制度です。そして医療保障は、保険適用期間中に病気やケガで入院や手術が必要になったときに、その費用を助けてくれます。

養老保険が死亡保障や医療保障をカバーしているおかげで、もしものトラブルや緊急の場合に備えられるのは大きなメリットといえます。お金の面で心強いサポートがあると、自分も家族も安心感が違ってくることでしょう。

③税制優遇を受けられる

年末調整の際に生命保険料の控除手続きをすると、収入から減算してもらえます。

この生命保険料控除には、

  • 一般の生命保険料控除
  • 介護医療保険料控除
  • 個人年金保険料控除

の3種類があり、養老保険の場合は「一般生命保険料控除」の対象になり

養老保険への加入に向いている人とは?

養老保険のメリットやデメリットをチェックしたら、自分に合った保険なのか考える必要があります。以下では、養老保険への加入に向いている人の特徴について紹介します。

死亡保障と貯蓄の両立ができる人

養老保険は、死亡保障と貯蓄の両立ができる保険です。保険適用期間中に何かあれば死亡保険金が、生存して満期になれば満期保険金が支払われます。

養老保険は、将来の老後資金を確保しながら、万一の場合にも備えられるのが特徴です。

満期保険金を自由に使いたい人

満期になったら満期保険金を受け取るか、そのまま保険会社に預けるかを選べます。満期保険金を預けておくことを据え置きといいます。

ただし、据え置きの期間や条件は保険会社によって違うので、よく確かめましょう。

計画的な資産形成をしたい人

養老保険は、満期になると保険金が支払われるので、長期的に見たら資産形成に役立つ保険といえます。

自分のライフプランに合わせて、保険期間や保険金額を自由に設定することも可能。教育費や住宅費など、大きな出費が予想されるときにも便利です。

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養老保険と終身保険の違い

概要 養老保険 終身保険
保障内容 死亡もしくは特定の高度な障害状態に陥った場合、死亡保険金が給付されます。
契約期間中に生存している場合、満期に達した際には満期保険金が受け取れます。ただし、この支払いを受けると契約は終了します。
死亡もしくは特定の重度な障害に陥った場合、死亡保険金が給付されます。
保障期間 一定期間 一生涯
保険料 同じ保障を持つ場合、一般的には掛け捨て型の保険よりも高い料金がかかることがあります。 同じ保障を有する場合、通常は掛け捨て型保険に比べてやや高いですが、養老保険よりは少ない場合があります。
満期保険金 ×

参考:明治安田生命 ライト!「養老保険と終身保険の違い

保障内容の違い

保障内容において、最も重要な違いは保障期間の有無です。養老保険は、保険適用期間が決まっており、保険適用期間が終了すると同時に保障も終了します。

保険期間中に被保険者が亡くなったり、保険会社が定める高度障害になったりした場合は、死亡保険金が支払われます。また、保険期間を無事に過ごした場合は、死亡保険金と同じ金額の満期保険金が支払われます。死亡保険金と満期保険金は同じ額です。

一方、終身保険は保険期間がなく、保障が一生涯続きます。被保険者が亡くなったり、保険会社が定める高度障害になったりした場合に、死亡保険金が支払われます。満期保険金はありません。

死亡保障はどちらもありますが、保障期間があるかないかで異なります。

保険料の違い

保険料は、貯蓄性の高さによって異なります。養老保険は、保険料の一部が貯蓄として積み立てられるため、定期保険などの掛け捨て型と比べて一般的に同じ保障内容だとしても高くなっています。

終身保険も、掛け捨て型と比べて一般的に同じ保障内容でも高くなっていますが、養老保険ほどではありません。

満期保険金・解約返戻金の違い

満期保険金の有無と解約返戻金の金額は、養老保険と終身保険で異なります。養老保険は、被保険者が死亡した場合と満期を迎えた場合とで、同じ額の保険金が支払われます。

一方、終身保険は満期が設定されておらず、満期保険金はありません。解約返戻金は養老保険・終身保険ともに支払われますが、契約からの経過年数が同じでも、養老保険の方が受け取れる割合が高いことが多いです。

満期保険金があるかないかと、解約返戻金の受け取れる割合が、養老保険と終身保険の違いです。

目的の違い

保険に加入する目的は人それぞれですが、養老保険と終身保険では大きく異なります。養老保険は、保険期間が満了すると保障が終わり、満期保険金を受け取ることができます。そのため、貯蓄としての性質が強く、将来の資金計画に役立ちます。

一方、終身保険には保険期間がなく、保障が生涯にわたって続きます。そのため、死亡保障としての性質が強く、遺族への安心を提供します。

養老保険の選び方のコツ

養老保険は、老後の資金や家族の安心を兼ね備えた保険ですが、どのように選べばいいのでしょうか。以下では、養老保険を選ぶときに押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

返戻率が100%以上のものを選ぶ

返戻率とは、払った保険料の総額に対して、満期になったときに受け取るお金の割合のことです。返戻率は「満期保険金」÷「保険料総額」×100で計算できます。

養老保険は死亡保障もあるため、返戻率は100%未満になることもあります。返戻率が100%未満だと、払った保険料よりも少ないお金しか戻ってこないということになります。

養老保険は、できるだけ返戻率が100%以上のものを選びましょう。また、保険料の払い方や受け取り時期を工夫すると、返戻率を高めることができます。

加入する前に、いろいろなパターンを試してみましょう。

保険料を無理なく支払えるものを選ぶ

養老保険は、満期になれば払った保険料のほとんどが返ってくる保険です。しかし、定期保険や終身保険に比べると、保険料が高くなっています。

加入をする際は、家計に負担がかからない保険料を検討しましょう。保障が足りないと感じるときは、掛け捨ての保険を併用するのも1つの方法です。

満期保険金の受け取り方が目的にぴったりのものを選ぶ

満期保険金は、1度にまとめてもらう方法と、分けて何回かに分けてもらう年金方式の方法があります。年金方式のほうが、一括よりももらえる金額が多くなる傾向にあります。

たとえば、子どもの進学費用のように満期保険金の使い方が決まっているときは、一括でもらうのが良いでしょう。反対に、老後の暮らしのために入っているときは、年金方式のほうが合っているかもしれません。

自分の目的に応じて、受け取り方を選ぶことが重要です。しかし、年金方式で受け取れない商品もあるので気をつけましょう。保険の専門家に相談して、自分に合った商品を見つけてもらうのもおすすめです。

まとめ:デメリットを踏まえて自分に合った養老保険に加入しよう

この記事では、養老保険のデメリットや特徴などを紹介しました。養老保険は、老後の生活資金を確保するための保険商品です。養老保険に加入する前に、当記事で紹介したデメリットを踏まえて、自分に合った保険商品を選びましょう。

また、保険の内容や条件をよく理解し、保険の見直しや組み合わせを検討することも大切。養老保険は、自分のライフプランに合わせて活用することで、老後の安心と豊かさを得ることができます。

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